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マキは父親の持ってきたミルクレープをフォークで切って口に運ぶ。
「あむ、んむんむ・・・・・・んッ~♪」
マキがミルクレープを口に運ぶと、マキの周囲に花びらがパァッと広がるようなイメージを竜たちは見たような気がした。
噛み締めるようにミルクレープを食べたマキは続いてカフェオレの入ったコップを持って口に運んだ。
「んく、んく・・・・・・ぷはっ♪」
続けてマキの周囲に太陽の光が広がるようなイメージが竜たちの頭の中に広がる。
幸せそうなマキの表情に竜たちはニヨニヨと笑みを浮かべた。
「・・・・・・なに?」
「いえ、なんでもないですよ」
「せやせや、マキマキは気にせんと食べてええで」
「うんうん、美味しいもんね」
「・・・・・・・・・・・・これを見るための常連とかいそうだな」
自分のことを竜たちが見ていることに気がついたマキは首を小さくかしげて尋ねる。
マキの言葉に竜たちは顔を見合わせると、揃って首を振って答えた。
ゆかりたちの言葉を聞いて一応は納得したのか、マキは食べるのを再開する。
再び食べ始めたマキの姿を見ながら竜はポツリと小さく呟く。
その際に店にいた何人かの人間がギクリと不自然に動いたことを竜たち “は” 気づかなかった。
「ん?」
「なんや?」
不意に聞こえてきた音に竜たちは不思議そうに周りを見る。
竜たちの耳に聞こえてきたのはなにかを殴打するような音と、なにかを引きずるような音。
竜たちが周りを見回してみてもとくに変わったことなども見つからず、不思議そうに首をかしげる。
何人かの客の姿がいつの間にか消えている店内で竜たちは会話を再開するのだった。
「あ、そうだ。ゆかりんとも話してたんだけどさ、『モンスターハンター』をやろうと思ってるんだけど。オススメの武器とかあるかな?」
「おお、マキマキもモンハンやるんか。ちなみにワールドで合っとるか?」
ふと、マキが思い出したように言う。
マキはゲームよりもバンドなどの音楽系の方に興味があったのでモンハンなどのゲームは基本的にやったことがなかったのだ。
と言っても完全にやったことがないという訳ではなく、ポケモンなどのゲームをゆかりに誘われてやっているが。
「うん、それだったら通信で協力プレイができるって言われたから」
「未経験からワールドか。まぁ、プレイしやすいし良いかもな」
茜の言葉にマキは頷き、ワールドを選んだ理由を答える。
ここでアイスボーンではないのかと疑問に思う方がもしかしたらいるかもしれないが、アイスボーンは“拡張コンテンツ”なため種類としてはワールドで問題ないのだ。
「うちらもやっとるし、とりあえず自分の使っとる武器を言っていこか」
「そうだな。俺は操虫棍と狩猟笛、あとは弓とライトボウガンだ」
「うちはヘビィボウガンや」
「ボクは片手剣と大剣、あとはスラッシュアクスかな」
「竜くんは珍しい武器を使ってるんですね?私は太刀と弓です」
モンスターハンターワールドには大剣、太刀、片手剣、双剣、ハンマー、狩猟笛、ランス、ガンランス、スラッシュアクス、チャージアックス、操虫棍、弓、ライトボウガン、ヘビィボウガンの14種類の武器がある。
その中からオススメの武器と言われても人によって答えは様々だ。
そのため、茜はまずは使用している武器を言うことにした。
使用武器を言っていくと、見事なまでに被りはなく、ある程度の使用武器についての説明はできそうに思える。
ここで言われなかった他の武器もネットなどを見てマキに説明すればよいだろう。
竜の使用武器を聞いたゆかりは少しだけ意外そうに言った。
竜の使っている狩猟笛と操虫棍は使用率がそれぞれ最下位の14位と13位、それほどまでに使用者が少ないのだ。
竜の使用武器は作者が実際に使っている使用武器と同じものです。
モンハンで会うことがありましたらどうぞよろしくお願いします。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ