かなーり久々に更新~
久々なので違和感があるかもですが……
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竜がきりたんとウナの2人と歩いていると、不意にきりたんは勢いよく振り向いて薙ぎ払うように手を払う。
きりたんが手を払った直後、普通の人間の目には何も見えていないがある程度の霊力がある人間の目には巨大な霊力の刃が振るわれたことが見えただろう。
「んぅ?どうしたんだ東北~?」
「……いえ、何でもないですよ」
突然のきりたんの行動に霊力を見ることのできないウナは不思議そうに首をかしげながら尋ねる。
ウナの言葉にきりたんは背後の景色を軽く睨みつけながらなにもないと答えた。
ウナとは違い霊力の見える竜はきりたんが放った霊力の刃に少しだけ驚いた表情を浮かべる。
「今、なにかおったんか?」
「っと、いなさんですか。ええ、少しばかり嫌な感じが……」
きりたんの様子が気になったついなは竜の隣からきりたんの近くへと移動して尋ねる。
ついなの姿は竜ときりたんにしか見えていないため、ついなの言葉にきりたんは声を落として頷きながら答えた。
「嫌な感じ?うちはなにも感じひんかったけど」
「まぁ、かなり小さい気配でしたからね。おそらくはタコ姉さまでも気づくのは困難でしょう……、ねっ!」
きりたんの言う嫌な感じというのがどのようなものなのかがよく分からなかったついなは首をかしげながら聞き返す。
ついなの様子にきりたんは周囲への警戒を緩めずに答えた。
きりたんがついなの疑問に答えていると、再びきりたんは振り向いて背後に向けて手を振るった。
「どうしたんだ?やっぱりあれなのか?こう、“そこにいるのは分かっている。出てくるんだな!”的なやつなのか?」
「違います。音街はなにも気にしなくて大丈夫ですので」
「どこから出したんだその小道具」
再び手を振りぬいたきりたんの様子にウナはどこからか取り出した眼帯を目に当てて腕に適当に包帯を巻きつけながら尋ねる。
その様子はどう見ても漫画などで
ウナがどこからか小道具を取り出したことに竜は思わずツッコミを入れる。
ウナの言葉にきりたんは呆れつつも周囲への警戒をさらに高める。
そして、周囲を警戒しながら見まわしていたきりたんは不意に指を真っ直ぐに伸ばして勢いよく突き出した。
「フォークッッッ!!!」
「トリコじゃねーか!!」
きりたんが腕を突き出すと腕からフォークのように固定された霊力が槍のように突き出されて飛んでいった。
ものの見事にそのまんまな技に竜は思わずツッコミを入れる。
きりたんが放った技はアニメの“トリコ”に出てくる主人公が使っている技であり、正確には“フライングフォーク”といった遠距離技だったりするのだが今はどうでも良いことだろう。
きりたんの放ったフォークはそのまましばらく飛んでいくと、やがてなにかに突き刺さったかのように空中で停止した。
「ぐぅううう?!な、なぜ私の居場所が……っ?!」
「かなりうっすらとでしたが気配が漏れてましたよ。あなた……、件のもう片方ですね」
きりたんの放ったフォークが突き刺さったことによって隠れていた姿を隠すことができなくなったのか、男性の顔をしたウシがそこに現れた。
朝に見た女性の顔をしたウシと似た雰囲気を醸し出すその牛は足に突き刺さっているフォークを苦々しげに見ながらきりたんに尋ねる。
ウシの言葉にきりたんはどうしてそこにいるのかが分かったのかを答える。
ウシの姿を確認したきりたんはその牛が件の片割れであることに気がつき、警戒を解かずにいた。
竜が朝に遭遇した件が予言を言う存在であるのならば、片割れであるこちらの件は答えを言う存在。
本来であれば予言を覆すための行動などを教えてくれる存在のはずなのだ。
いきなり出現したもう一匹の件に竜は見えていないウナのことを後ろに庇いつつ警戒をするのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ