変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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執筆雑談しながら投稿~




第608話

 

 

 

 

 竜と六花の目に飛び込んできた意味不明な光景。

 一度だけならまぁ、まだ見間違いかなと流しても良かったのかもしれないが、さすがに二度目にもなると竜もツッコミを入れざるを得なかった。

 

 

「それで?さっきからあんたはなにをやっているんだ」

「いやぁ、その、ねぇ?」

 

 

 目の前で仁王立ちする竜に姉件は申し訳ないと思ってはいるのか大人しく座っていた。

 そんな竜と姉件の様子を六花は困惑した表情で見ていた。

 

 

「え、ウシで女の人の顔で……?えぇ……?」

「あー、驚かせてごめんなぁ?」

 

 

 困惑している六花についなは謝りながら声をかける。

 ついなとしてもあまりふざけるつもりはなかったのだが、姉件の勢いに吞まれてついふざけてしまったのだ。

 

 

「あ、えっとさっきカウントをしてた子?」

「せやね、うちは“いな”。あんたはさっきインターフォンで来た子で間違いないんかな?」

 

 

 ついなの姿を見た六花はついなが先ほど姉件が弟件にキ●肉バスターをキメている時にカウントをしていた子だと気がついた。

 六花の言葉についなは軽く苦笑しつつ、仮の名前を答えた。

 

 改めてのことではあるが、付喪神であるついなは本名を軽はずみに教えてしまうと相手によっては縛られて使役されてしまう可能性があるのだ。

 そのため、基本的についなは竜やイタコたち以外の人間には本名ではない名前を教えているのだ。

 

 

「いなちゃんだね。あなたが竜さんが紹介しようとしていた子かな」

「たぶんそうやと思うで。この家には今はうちとご主人しか住んどらんからなぁ」

「へー。…………ご主人?」

 

 

 六花の言葉についなは今のこの家の状況を軽く説明をする。

 ついなの言葉に六花はそのまま流しそうになったが、聞きなれない言葉が聞こえてきたことに気がついてついなと竜のことを交互に見るのだった。

 

 

「ったく。こんどからは家の中であんまり暴れるなよ?」

「まぁ、善処はするわ」

 

 

 と、ここで姉件の説教が終わったのか、竜が姉件を連れてついなと六花のもとに来た。

 ちなみに全く触れていなかったが、弟件はいつものようにボコボコにされて庭に投げ捨てられている。

 

 

「驚かせて悪かったな。そっちは自己紹介が済んだのか?」

「せやね。とりあえず終わったわぁ」

「えっと、まぁ、はい……」

 

 

 ついなの言っていたご主人という言葉に竜が一緒に連れてきた女の人の顔のウシ。

 なにも気にせずに普通に会話をしている竜とついなの様子に六花の頭の中は?マークで埋め尽くされているのだった。

 

 

「それじゃあ、私はそろそろお(いとま)させてもらうわね。騒がしくして悪かったわね~」

「おう。またな」

「ほなな~」

 

 

 六花が混乱の渦に呑まれているのも気にせずに姉件は前足を上げ、帰ることを伝えてくる。

 そんな姉件に竜たちも慣れた様子で見送る。

 そして、姉件は弟件のことを引きずりながら帰っていくのだった。

 

 

「そんじゃまぁ、いろいろと騒がしかったけど。改めてこれからよろしくな」

「今日は腕によりをかけて美味しいもの作るから期待しとってなぁ」

 

 

 姉件を見送った竜とついなは改めて六花の方を向き、歓迎の意を示す。

 そんな竜たちに六花は……。

 

 

「お……」

「「お?」」

「おうち帰るぅうううう!!!」

 

 

 悲鳴のような声をあげて家から飛び出していってしまうのだった。

 

 なお、家を飛び出してから実家に連絡をしたものの竜の家に泊まることは変えられないということを伝えられ、半泣きのまま六花は竜の家まで帰ってくることになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ
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