変わった生き物を拾いました   作:竜音(ドラオン)

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第611話

 

 

 

 

 “飛梅”についていろいろと話をしたり、道中で霊が見えるだけで払う力のない女子高生にびったりと憑りついているどこぞの山の神を模倣しただけの悪霊に対して自身についている動物霊たちに排除を頼んだりしながらも無事に竜たちはイタコの家に到着することができた。

 

 ちなみに動物霊たちの最近のブームとして合体して鵺のような姿をとって竜の護衛をすることがあるため、山の神を模していた悪霊とのバトルはまるで怪獣映画のような様相で、それを見ることができていた女子高生は泣きたくなるのをなんとかこらえながら無事に家に帰ることができたのが、しばらくの間は動物霊たちの姿が見えないか怯えて過ごすことになるのだった。

 

 

「ここがご神木の管理をしている東北イタコさんの家……」

「昼間だけど家にいるかなぁ」

「というか電話で確認しといたらよかったんちゃう?」

 

 

 竜に連れられてイタコの家に到着した六花は少しだけ気後れした様子で東北家の家を見た。

 そんな六花のことは気にせずに竜はイタコが家にいるかの心配をしていた。

 まぁ、そもそもとして家を出る前にイタコが家にいるかの確認をしておけばなんの心配もなかったはずなので、ついなの言うようにシンプルに竜のウッカリだったとも言えるだろう。

 

 そして、竜はインターフォンに手を伸ばした。

 

 

「はーい!」

「この声は……ずん子先輩だな」

 

 

 インターフォンを鳴らしてから少し経つと家の中から声が聞こえてきた。

 それからパタパタと玄関に向かってくる足音が聞こえてきた。

 

 

「あら、公住くん?どうかしたのかしら?」

「こんにちは。ちょっとイタコ先生に用があってきました」

 

 

 玄関を開けて竜の姿を確認したずん子は不思議そうに首をかしげる。

 竜が東北家に来るときは基本的にきりたんに誘われて来ることがほとんどで、その場合はきりたんが楽しそうにしているのでそんな様子がなかった今日に竜がきたことが不思議だったのだ。

 

 

「イタコ姉さまに?あら?そちらの子は……?」

「はい。自分が、というよりもこっちの子がイタコ先生に用があるんですよ」

「こ、小春六花って言います。本日は東北イタコさんに用があって竜さんに連れてきてもらいました」

 

 

 イタコに用があるという竜の言葉にずん子は不思議そうに首をかしげつつ、竜とついなの他にもう1人いることに気がついた。

 ずん子の視線に気がついた六花は緊張しつつ頭を下げて自分の名前を言った。

 

 

「そうなのね。でもイタコ姉さまは今は……」

「留守なんですか?」

「まぁ、確認しなかったウチらも悪いしなぁ」

「ちゅわわわわ!!」

「くーっ?!?!」

 

 

 竜と六花の言葉にずん子は申し訳なさそうに視線を下に向ける。

 ずん子の様子からイタコが家にいないのだろうと当たりをつけた竜たちは仕方がないといった風に声を出す。

 

 と、竜たちが家に帰ろうかと考えていると、不意に東北家の中から特徴的な笑い声とキツネの鳴き声が聞こえてきた。

 あまりにも聞き覚えのある笑い声と鳴き声に竜たちは顔を見合わせてずん子の顔を見る。

 そんな竜たちの視線を受けてずん子はそっと目を逸らすのだった。

 

 

「えっと……。今の笑い声は……?」

「ものすっごい聞き覚えがある声やった気がするなぁ……」

「…………よし。イタコ姉さまにはちょっとお灸をすえましょう。それじゃあ、ちょっと来てくれるかしら?」

 

 

 聞こえてきた笑い声に困惑する六花と、笑い声と鳴き声に聞き覚えのある竜とついな。

 3人の視線を受けたずん子は少しだけ考えるそぶりを見せると、ニッコリと笑みを浮かべて竜たちを家の中へと招き入れるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰のヤンデレが読みたいですか? その16

  • 佐藤ささら
  • 鈴木つづみ
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