13時ころに執筆雑談配信かな~
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ずん子に連れられて竜たちは東北家の廊下を歩く。
玄関から部屋へと近づくにつれて、家の中から聞こえてきていたイタコの上機嫌そうな笑い声は大きくなってきていた。
あまり聞かないレベルのイタコの笑い声に竜とついなは歩きながら思わず顔を見合わせる。
「あの、この笑い声は……?」
「そんなに気にしなくても大丈夫よ。それに見れば分かるから」
「ちゅ~わっ!ちゅ~わっ!」
聞こえてくる上機嫌なイタコの笑い声についに我慢ができなくなり、竜はなんの笑い声なのかをずん子に尋ねる。
困惑の表情を浮かべながら尋ねてくる竜の様子にずん子は苦笑を浮かべながらなにも問題はないと答えた。
そして、竜たちはイタコの笑い声の聞こえる部屋の前に到着した。
「イタコ姉さま~、お酒のお供にずんだ餅はいかがですか~?」
「ちゅわ!もちろんいただきますわ!」
いつの間にやら手にずんだ餅を乗せた皿を用意したずん子は部屋の中にいるイタコに向けてお酒のおつまみとしてずんだ餅はどうかと尋ねる。
ずん子の声にイタコは嬉しそうな声で返事をする。
そして、ずん子はなんの躊躇もせずに部屋の扉を開けた。
「ちゅわ~、ずんちゃんのずんだ餅は最高ですわぁ~」
「たくさん用意したのでゆっくり食べてくださいね~」
スッと竜たちの姿を隠すようにしながらずん子はイタコにずんだ餅の乗った皿を差し出す。
ずん子からずんだ餅の乗った皿を受け取ったイタコは嬉しそうに尻尾を揺らし、ずんだ餅を食べてお酒を飲み始めた。
「な、ななな……」
「えぇえ……?」
「え、ええ……?」
そんなずん子たちのやり取りを聞きつつ、竜たちは思わず言葉を失ってしまっていた。
まぁ、それも仕方がないことだろう。
なぜなら部屋の中で上機嫌に笑っていたイタコの姿が“下着姿”だったのだから。
しかも普通の適当な上下の下着ではなく、黒のレースのこれぞ完全な大人の女性といっても過言ではないような過激とも言えそうなほどにセクシーな下着姿だった。
まぁ、そんなセクシーな格好をしているにもかかわらず二升五合瓶という超巨大サイズの酒瓶を抱えているため、酔っ払いとしての要素がかなり強く感じられるのだが。
「ちょ、あの、ずん子先輩……?!」
「ああ、そうだ。イタコ姉さま、実はお客さんが来てるんですよ?」
「ちゅわぁ?お客さんですの?」
あけっぴろげに胡坐をかいて酒瓶を抱えているイタコの姿に困惑した竜がずん子に声をかけると、ずん子はまるで今思い出したかのように手を叩いてイタコに話しかけた。
ずん子の言葉にイタコは不思議そうに首をかしげる。
「ええ、公住くんたちが」
「あ、ええと、その、こんにちわ……?」
「あはは……、お邪魔しとるで?」
「お、お邪魔してます……」
不思議そうにしているイタコに対して頷きながらずん子はその身で隠していた竜たちの姿をあらわにする。
自分たちのことを隠していたずん子の身体がなくなり、竜たちはやや気まずそうにしながらイタコに挨拶をした。
ちなみに、竜は脳内フォルダにイタコの姿を保存して、ロックをした後にあまりジッと見てしまわないように少しだけ目線を逸らしていた。
まぁ、とはいってもそこは男子高校生、完全に目線を逸らすことはできずにチラチラと見てしまっているのだが仕方がないことだろう。
そして、竜たちの姿を確認したイタコは数瞬の間笑顔のままピシリと固まってしまう。
「ちゅ、ちゅあ……」
竜たちの姿、自分の今の姿、竜たちの姿、自分の今の姿、とぎこちなくも交互にイタコは顔を向ける。
そして、交互に見るたびに顔どころかその染み一つない綺麗な体全体をどんどんと赤く染め上げていっていた。
「ちゅわぁああああああああああああああ?!?!?!」
やがて、ようやく今の状況の理解ができたのか大きな声をあげて脱兎のごとく部屋から逃げ出していくのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ