ちょい久々ですかねぇ
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じたばたと手足をせわしなく動かしながらイタコはずん子に引きずられて竜たちのいる部屋へと連れてこられた。
さすがに逃げ去った後にきちんと服は着ていたようだが、引きずられてきてしまった影響でややはだけてしまっていた。
先ほど完全に下着のみの姿を見ていたにもかかわらず、服を着ているからこそのはだけたエロスがそこにはあった。
そんなイタコの姿に竜たちは思わず何も言えなくなってしまっていた。
「ちゅわぁあ……。ずんちゃん、堪忍してくださいましぃぃいい……」
「ダメです。前から言っても聞かなかったイタコ姉さまが悪いんですよ。それにイタコ姉さまに用があるのも間違いじゃないんですからちゃんとしてください」
「ううぅ、分かりましたわぁ……」
はだけた格好のままさめざめと泣きながらイタコは部屋に帰して欲しいとずん子に懇願する。
イタコの言葉にずん子はピシャリと切り捨て、竜たちの話を聞くように促した。
懇願を切り捨てられたイタコはガクリと肩を落とし、自身の格好がまた危うくなってしまっていることに気づいて服装を直しながら竜たちの方へと向き直るのだった。
なお、その顔はまだ赤く染まっており、それがお酒の影響での赤色なのか、羞恥による赤色なのかは判別が難しいものだった。
「えっと……、こほん。私に用があるとのことですけどどういった用件ですの?」
「はい。じつは私の実家にご神木がありまして、そのご神木の管理方法や関わり方についてなにか教えてもらえればと思いまして」
軽く咳払いをしてイタコはどういった理由で家に来たのかを尋ねる。
そんなイタコの姿に先ほどまでのイタコの痴態を頭の中に浮かべつつ六花は東北家に来た理由を答えるのだった。
六花の言葉にイタコは少しだけ目を大きく開くと、納得したようにうなずいた。
「なるほど……そういうことでしたか。であればうちに来たのも納得ですわね」
「……真面目ぶってはいるけどさっきまで裸で酒飲んどんたんよなぁ」
「こら、シッ」
少しだけ顔の赤みが薄くなってうなずいているイタコのことを見て、ついなは思わずといった風に小さくつぶやく。
さいわいなことについなの呟きが聞こえていたのは近くにいた竜だけで、竜はついなにそういうことは思っても言わないようにと指を立てて静かにするように言うのだった。
ちなみに、ついなの呟きがイタコに聞こえていた場合、間違いなく顔を真っ赤にして部屋から逃げ出そうとしてずん子によって即座に捕縛されて床に転がることになっていただろう。
その際にどのような格好で捕縛されてどんなあられもない恰好になっていたのかはその時のずん子の気分次第だっただろう。
「そういえば……。どうして彼女、六花ちゃんだったかしら?彼女を公住くんが連れてきたの?道案内?」
イタコと六花がご神木についての話をしている傍らで、ずん子はふとどうして竜が六花のことを連れてきたのかが気になり尋ねた。
道で会っただけとかであれば道の説明だけで良いはずなので、一緒に東北家に来たことを少しだけずん子は疑問に思ったのだった。
ずん子の疑問に竜はずん子の用意してくれたお茶とずんだ餅を楽しんでいた竜は湯飲みをテーブルの上に置いて、口を開いた。
「ああ、実は親に頼まれて六花はしばらくの間家に住むんですよ」
「そうなの?でも性別的に……、ってそういえばあなたも一緒に住んでるから今さらだったかしら」
「せやねぇ。まぁ、ウチとしてはご主人の役に立つのも悪くないと思っとるけどなぁ」
竜の言葉にずん子は少しだけ驚いた表情を浮かべたものの、竜の隣に座っているついなのことを見て今さらかと納得する。
そんなずん子の言葉についなが爆弾発言をし、竜とずん子は思わず顔を見合わせてしまうのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ