また間が空いてしまったなぁ
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あくびをしながら部屋に入ってきた竜はついなの淹れてくれたお茶を飲み一息を吐く。
夜更かし明けのお茶はカフェインの効果も相まってかなり効くものがあった。
「……っあ~。美味い」
「なんやおっさんみたいな飲み方やねぇ」
まるでビールを飲んだ後のおっさんのようなリアクションの竜についなはクスリと笑みをこぼす。
ついなからしても自身の淹れたお茶を飲んで美味しいといってもらえるのは嬉しいことなので悪い気はしていなかった。
そして竜たちが話をしていると不意に窓を叩く音が竜たちの耳に届いた。
「むゅ~!」
見れば窓の外から顔をビッタリと窓に張り付けて家の中を覗き込んでいるみゅかりさんの姿がそこにあった。
顔を窓に張り付けているからかその鳴き声はややくぐもっており、少しだけおかしなことになってしまっている。
みゅかりさんの姿を確認した竜は立ち上がり窓を開けてみゅかりさんを家の中へと招き入れた。
「みゅいっ!……み゛ゅっ?!」
家の中に入ったみゅかりさんはそのまま竜の頭の上へと飛び乗り、元気よく鳴き声をあげる。
そして、見慣れない人物――――六花がいることに気がつき驚きの鳴き声をあげて竜の頭の後ろに隠れてしまった。
また、竜の頭の後ろに隠れたみゅかりさんと同じように六花も驚いた表情を浮かべてみゅかりさんのことを見ていた。
「え、えっと?その生き物?って……?」
「みゅみゅい、みゅみゅみゅ??」
六花とみゅかりさんはお互いに相手のことを指さしながら困惑の声をあげる。
六花からしてみれば見たことのない生き物が現れたことに、みゅかりさんからしてみれば知らない人が竜の家にいたことに驚いているのだろう。
そんな1人と1匹の様子に竜とついなはおかしくなって笑ってしまっていた。
「ああ、六花。この子はみゅかりさんって言って良く遊びに来るんだよ。みゅかりさん、この子は六花って言って昨日からしばらくの間うちで預かることになったんだ」
「みゅ、みゅかりさん……??」
「みゅ、みゅみゅみゅみゅっみゅ……??」
竜の紹介に六花とみゅかりさんはお互いに顔を見合わせて不思議そうにしながらもお互いのことを見ていた。
少しの間六花のことを観察していたみゅかりさんだったが、とくに危ない相手ではないと理解したのか恐る恐るといった様子だが前足を六花に向けて差し出した。
前足を差し出してきたみゅかりさんに六花は少しだけ驚きつつ、同じように手を出して握手をするようにみゅかりさんの前足を握る。
「えっと、よろしくね……?」
「みゅ、みゅみゅい……?」
ぎこちなく握手をする1人と1匹を見ながら竜はゲームの用意を、ついなはみゅかりさんが飲みやすいように少しだけ冷ましたお茶を用意するのだった。
「うっし、準備完了っと。みゅかりさん、なにやる?」
「みゅ、みゅみゅみゅ……。みゅい!」
「え、ゲームやれるの??」
ゲームの準備を終えた竜はみゅかりさんになんのゲームをやりたいか尋ねる。
竜の言葉にみゅかりさんは少しだけ悩むように前足を動かすと一本のゲームソフトを選択した。
ゲームソフトを選択するみゅかりさんの様子に六花はまたしても困惑しているようだったが、みゅかりさんは気にせずにゲームコントローラーを掴む。
「このゲームだな。んじゃクリア目指して頑張るか~」
「みゅっみゅみゅー」
困惑している六花のことを気にせずに竜とみゅかりさんはゲームを起動して遊び始める。
そんな竜たちの様子についなは苦笑を浮かべながら六花を落ち着かせるために新しくお茶を淹れていく。
なお、これから少し時間が経過してさらに追加でけだまきまきやらセヤナーやらいろいろと現れてさらに混乱の渦に飲まれることになってしまったのは仕方がないことなのだろう。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ