のんびりと続き~
・
みゅかりさんたちが遊びに来てゲーム三昧だった翌日。
世間一般的には平日の始まりを告げる曜日であり、学生や社会人たちにとってはほとんどの人が忌むべきものとして認識しているであろう曜日。
月曜日がやって来た。
「ん、っく……。はぁ……、月曜日が来たなぁ」
「ですね」
グッ、と背伸びをして体をほぐし、朝ごはんを先に食べ終えた竜は少しだけ気分が下がり気味になりながら呟く。
竜の言葉にまだ朝ご飯を食べている六花はご飯を口に運びながら答える。
そんな六花の頬には小さな一粒のお弁当がくっついてしまっているのだが、そのことに気がついた様子はなかった。
「くくく……」
「んぐ。モグモグモグ……ごくん。どうかしました?」
六花の頬にご飯粒がくっついていることに気がついた竜は思わず笑い声をこぼしてしまう。
竜が笑っている姿に六花は口の中のものを飲み込んでから尋ねる。
「いや、うん。なんでもないぞ……。くくく」
「そうですか……?」
六花の問いに竜は笑いをこらえながら何でもないと答える。
そんな竜の様子に六花は不思議そうに首をかしげるが、それ以降とくになにも聞かずに朝ごはんを食べることに集中するのだった。
「あらぁ?六花、お弁当持ってくんかぁ?」
「へ?お弁当?」
朝ごはんを食べ終えた竜と六花のためにお茶を淹れていたついなが台所から戻ってきた。
ついなは六花の頬にご飯粒がくっついていることに気がつくと微笑ましそうに笑みを浮かべながら六花に話しかける。
ついなの言葉に六花は不思議そうに首をかしげる。
六花の様子からご飯粒がくっついていることに気がついていないのだと理解したついなはトントンと自分の頬を指さして示す。
「んん……?……あ゛」
「あー、バレたかぁ」
「もー、教えてあげんと六花が恥ずかしいことになってまうやん」
ついなの行動に首をかしげつつ六花はペタペタと自身の頬に触れていく。
そして自分の頬にご飯粒がくっついていたことに気がつくと恥ずかしそうに顔を赤く染めていった。
そんな六花の姿に竜はケラケラと笑いながら少しだけ残念そうな声をあげる。
そして朝ごはんを食べ終えた竜と、いまだに少しだけ顔が赤い六花は学校に行く用意を終わらせて家を出るのだった。
「あ、おはようございます!」
「おう、おはよう」
家を出た竜たちに声をかけてくるのはいつものように元気なあかり。
竜の姿を確認したあかりは元気に挨拶をしながら小走りで竜のもとへとかけてくる。
そして、あかりは竜の近くに立って少し困った表情を浮かべている六花に気がついた。
「おや?竜先輩、そちらの子は?」
「ああ、土曜日から家で預かることになった六花って言うんだ。1年のところに転校してくるらしいから仲良くしてやってくれ」
「こ、小春六花です。よろしくお願いします」
六花の周りをまるで遊んで欲しい子犬がするようにくるくると回りながらあかりは尋ねる。
なお、六花の周りをまわっている際の目は遊んでほしそうな子犬ほどに輝いてはおらず、むしろなにかを見定めるかのように鋭かったのだが、竜はまったくと言っていいほどに気がついていなかった。
そんなあかりの目に晒されながら六花は瞳に涙を溜めながら名前を名乗るのだった。
「預かる……、ってことは竜先輩の家に?!」
「まぁ、そうなるな。なんでもうちの父親が引き受けてきたらしい」
竜の言葉にあかりは驚きの表情を浮かべて竜と六花の顔を交互に見る。
自身と六花を交互に見るあかりの姿に竜は思わず笑いをこぼしながら肯定する。
あかりから受ける視線の強さやら言葉の端から察した六花は気まずそうな表情を浮かべながらも遠くを見つめるのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
-
佐藤ささら
-
鈴木つづみ