こっそりと更新中~
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竜が“cafe Maki”でのバイトに勤しんでいる頃、ゆかりたちはいつものように席に座って注文したケーキなどを摘まみながら雑談をしていた。
途中、いきなり真っ白に燃え尽きたかのように表情を失った先輩の姿を見て驚いたりもしたのだが、男子生徒だったことと関わりのない先輩だったこともあってとくになにかをすることもなく見送るだけにとどまっていた。
「このチーズケーキも美味しいしラッシーもの飲みやすくておいしいです」
「せやろ~?」
「なんでマキさんじゃなくてお姉ちゃんが得意気になってるのさ」
注文したチーズケーキとラッシーを口に運んだ六花はその美味しさに目を丸くする。
どちらもスーパーなどで買うような市販品とは比べ物にならないほどに美味しく、これと比べれば山岡さんのアユはカスや、なレベルであった。
目を丸くする六花の様子になぜか茜が得意気に胸を張りながら答える。
そんな茜に葵はズビシとチョップを落としてツッコミを入れていた。
「百歩譲って得意気になるにしてもここに連れてきたことくらいなものでしょうに」
「もぐもぐもぐもぐ」
葵にチョップを落とされながらテヘペロと舌を出す茜にゆかりは呆れつつ、注文しておいた紅茶を手に取る。
その隣では見慣れたいつもの光景のように注文したケーキなどを幸せそうに食べていた。
ちなみにあかり以外は気づいていないことなのだが、ゆかりたちが注文しているケーキなどは同じものを注文した場合でも微妙に違いがあり、同じものでも飽きが来ないような工夫がされている。
まぁ、その違いも2つを交互に食べ比べるようなことでもしなければ気づかないようなさり気ないレベルなので気づくことのできているあかりの方がおかしいともいえるのだが。
「うちのお父さんが作ったケーキとかはどうかにゃ~?」
「あ、マキ先輩。はい、とっても美味しいです」
テーブルの上の片づけなどをしていたマキが近くに寄り、六花に感想を尋ねる。
マキとしても親が作った料理に自信はあるのだが、それでも聞きたくなってしまうのが人の
かなり気軽な様子で尋ねてはいるのだが内心では少しだけドキドキとしてしまうのも仕方がないことだろう。
マキの問いに六花はニコリと笑みを浮かべながら答えるのだった。
「って、うん?なんだか外が騒がしい?」
「なにかあったんでしょうか?」
なにやら外から聞こえてきた声にマキは不思議そうに首をかしげる。
どうやら店の前あたりで誰かがなにかをしているようで、その声が店の中にまで聞こえてきているのだろう。
マキと同じようにゆかりたちも不思議そうに首をかしげていた。
それに気づいたのはマキたちだけではなく、同様に竜も気づき、気になったのか店の入り口にまで確認をしに向かっていた。
「いったいなんだっていうんだ?」
「なかなか大きな声やねぇ?」
店の入り口にまで移動してきた竜は、入り口に近づいたことによって外から聞こえてくる声がハッキリと聞こえるようになってきた。
『だからしつこいっての!あーしらはあんたらに関わってる暇なんてないんだから!』
『そんなこといわずにさ。ね?』
聞こえてきた会話のないように竜は思わずついなと顔を見合わせてしまう。
今どきここまでベタなナンパをしているような人間がいるとは思いもしなかった。
が、それはそれとして店からしても店前で騒がれるのは非常に迷惑なので、対処をするために竜は店の外へと向かうのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ