ひっそりと更新中~
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ナンパから助けだした2人が“cafe Maki”の中へと入っていったのを確認した竜は改めてナンパをしていた男子高校生たちを見る。
すでに男子高校生たちもついなによって倒された衝撃から立ち直っており、竜のことを睨みつけてきていた。
「この辺では見ない制服ですけど。なにが目的で?」
立ち上がってこちらを睨みつけてきている男子高校生たちに竜は尋ねる。
少なくとも彼らの着ている制服はこの近辺では見たことがないタイプのものであり、少なくとも竜は今日に至るまでこの制服を着ている学生を見たことがなかった。
そのため、何かしらの目的があってこの辺に来たのではないかとあたりをつけたのだ。
竜の問いに男子高校生たちはニヤリと笑みを浮かべる。
「ここらで幅を利かせてたやつらが軒並み腑抜けたみたいだからな。いまのうちに俺らのシマにしちまおうって思ったんだよ」
「幅を利かせてたやつら?」
男子高校生の言葉に竜は不思議そうに首をかしげる。
竜の記憶している限りではそのような存在がいたという事実はなく、誰のことを指しているのか皆目見当もついていなかった。
ちなみに、
竜が彼らに〝
「とにかく。ここらはこれから俺たちのシマになる。だから俺たちの邪魔をしたあんたらには痛い目に合ってもらうぜ?」
「さっきは不意打ちだったからな。そっちの子もけっこう可愛いしことが終わったら好きにさせてもらうからよ」
ニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべながら男子高校生たちは指の骨を鳴らす。
先ほどは不意打ちを受けたためについなの一撃を受けたが正面からであれば問題ないと思っているのだろう。
男子高校生たちの言葉を聞いた竜の目線はどんどんと冷たいものへとなっていく。
「なるほどなぁ……。〝
「ぐがっ?!」
「うごっ?!」
「がぁっ?!」
自身の内で暴れ始めている感情をどうにか抑え込みながら、竜は〝声〟を発する。
いきなり動くことのできなくなった身体に男子高校生たちは驚きの声をあげようとするが、声を発することのできなくなった口から漏れ出るのは言葉にならないうめき声のようなものだけだった。
動くことのできなくなった男子高校生たちを竜はぐるりと睨みつける。
そして1人のポケットからスマホを抜き取ると男子生徒たちの髪の毛を一本ずつ引き抜いて霊力を流し込み、脇谷と茂部瀬にかけた〝呪い〟と似たようなものをかけていった。
「理由も目的も分かった。だからとりあえず〝
なにが原因でどうしてここら辺に来たのか。
それらを理解したうえで竜は一層のこと〝声〟に力を込めて発する。
瞬間、竜の声を聞いた男子高校生たちは目から光が消え、まるでゾンビかのようにおぼつかない足取りでフラフラと歩き出していった。
やろうと思えばこのまま駅のホームから跳び下りさせるなり走っている車の前に飛び出させるなり出来はするのだが、常識的な感性を持っている竜は短絡的にそういった選択肢を選ぶようなことはしなかった。
まぁ、その代わりにきっちりと〝呪い〟をかけているので無傷で帰すというわけでもないのだが。
歩き去っていく男子高校生たちへの興味を即座に捨てた竜は、仕事に戻るべく“cafe Maki”の店内へと戻っていくのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ