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ゆかりの案で今日の食費を出すことに納得した竜は茜たちと共にスーパーに着いた。
竜はスーパーのかごを茜が取る前に取る。
「むぅ・・・・・・、まぁええわ。食べたいものとかはあるんか?」
「そうだな・・・・・・。昨日が揚げ物だったからさっぱりとしたものが良いかな」
「そうですね。私も同じでさっぱりとしたものが良いです」
竜がかごを取ったことに茜は少しだけ不満そうにするものの、諦めたように息を吐いて何が食べたいかを聞く。
茜の言葉に竜とゆかりは少し考えてから食べたいものを答えた。
ゆかりの肯定する言葉に竜は少しだけ違和感を感じたが、どうして違和感を感じたのかが分からずそのまま忘れていった。
「さっぱりしたものかぁ。肉と魚ならどっちなん?」
「魚・・・・・・、いや、肉も・・・・・・」
「私はどちらでも大丈夫ですが」
さっぱりとしたものが食べたいと言う2人の言葉に茜は肉と魚の二択で料理の種類を決めようとする。
肉と魚のどちらにするか。
それは男子高校生にとって難しい質問で、竜は頭を抱え込んでしまった。
そんな竜の隣でゆかりは質問した人が困る答えを言う。
「そこはきっちりと答えてほしいんやけどねぇ・・・・・・」
「ぐぬぬぬぬ・・・・・・」
「竜くん、ここはシンプルにどっちが食べたいかで考えたら?」
ゆかりの答えに茜はやれやれといった様子で呟いた。
頭を抱えながら唸りだした竜に葵は助け船を出す。
葵は竜が昨日の晩御飯で食べたものとは違う食材にした方が良いのではないかと悩んでいることに気がついたのでそう言ったのだ。
「ぬぅ、それなら・・・・・・やっぱり肉かな」
「お肉やね。ほな、お肉コーナーに行くで~」
葵の助け船によって竜は少しだけ言いにくそうにしながら答える。
昨日に続いてまた肉系の晩御飯を提案することに後ろめたさを竜は感じていた。
そんな竜の様子に茜は気づいていたが、あえてなにも言わずにお肉コーナーへと向かい始めた。
「お肉も種類はあるからなぁ・・・・・・。鶏肉あたりを使ってみよか?」
「ちなみに俺は豚か鳥が好きだな」
「私はどれも同じくらいですね。料理によって使うお肉は変わるわけですし」
「ボクはどちらかと言うとお肉よりも魚の方が好きかな。お姉ちゃんはお肉だけど」
お肉コーナーに並んでいるお肉を見ながら茜は呟く。
茜の目の前に並んでいるのは一般的な牛、豚、鳥のお肉。
並んでいるお肉を見ながら竜たちは自分たちの好きなお肉の種類を言っていた。
「よっし、あとは付け合わせの材料やね」
いくつかのお肉を竜の持つかごに入れ、次の食材を探しにスーパーの中を移動するのだった。
◇ ◇ ◇
スーパーでの買い物を終え、買ったものを竜が手に持ちながら“清花荘”への道を歩く。
昨日と同じように茜が買った袋の反対側を持とうとしたが、流石に葵とゆかりがいることもあって竜は断った。
「お肉でさっぱりやからなぁ・・・・・・」
「難しいか?」
晩御飯のメニューを考えながら茜は歩く。
茜の呟きに竜は申し訳なさそうに尋ねる。
さっぱりしたものが食べたいとは言ったが、竜はお肉を使ってさっぱりとしたものが思いついていない。
そのため難しいのであればさっぱりでなくても良いと思っていた。
「いや、大丈夫や。安心してくれて構わんで」
「お姉ちゃんなら大丈夫だから期待してくれて良いかもよ?」
「それなら良いんだが」
竜の言葉に茜は首を振って答える。
茜の言葉を肯定するように葵も同じように答えた。
2人の言葉に竜は少しだけ心配そうにしながらも納得をするのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ