UAが9000を越えましたのでアンケートを締め切りたいと思います。
アンケートの結果、ゆかりさんが選ばれました。
ヤンデレとは言っても私のイメージするヤンデレですので、その辺りはご了承ください。
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ゆかりに勧められた恋愛ゲームを竜は進めていく。
ひとまずは変わったイベントもなく主人公が教室に着くところまで進んだ。
「お、選択肢が出てきたな。なになに・・・・・・?」
ストーリーが進行して初めての選択肢。
恋愛ゲームをほとんどやらないこともあって、竜は少しだけ興味深そうに選択肢を見た。
テレビ画面の状況は昼休みで、画面に現れた選択肢は昼食を食べる場所のようだ。
1.教室
2.学食
3.中庭
4.屋上
恐らくは選択した場所に各ヒロインがいるのだと思われるが、誰がどこにいるのかはまったく予想がつかない。
「これは、どこに行くべきなんでしょうね?」
「ん~、ボクなら安定の学食かな」
「ふむ、まぁ、どのヒロインがいるかは分からないんだし。葵の選んだ学食にしてみるか」
どこにどのヒロインがいるのかは不明なのでどこを選んでも同じ。
そう結論付けた竜は葵の言っていた学食を選択した。
そしてテレビ画面が選択した選択肢に応じて進行する。
「お、学食にいたのはこのヒロインだったか」
「クールではありませんでしたか・・・・・・」
「双子でもなかったね」
学食にいたヒロインは元気系のヒロインだった。
ゆかりと葵は個人的に会って欲しかったヒロインではなかったことに少しだけ落ち込んでいた。
ちなみに学食にいた元気系のヒロインの容姿は、金髪ロングでヒロインの中ではもっともスタイルが良い。
「まぁ、まだ最初ですし。どんどん進めましょう」
「そうだね。それに他のヒロインたちとも会えるだろうし」
いつまでも落ち込んでいても仕方がないので、ゆかりと葵は気持ちを切り替えてゲームの進行を促した。
2人の言葉に従って、竜はゲームを進める。
「えっと、放課後に一緒に勉強だとさ」
「む、放課後なんですからさっさと帰ってゲームを始めるのが当然のこと。なのに一緒に勉強とはあまりに不自然・・・・・・。罠ですねこれは」
「あ、後輩が食べ歩きに誘ってきた」
「食べ歩きはけっこうお金がかかるものだし。普通に学生ならそうそうできるものじゃないよ。だからこれも罠に違いないよ」
「双子が一緒に帰らないか、だとさ」
「それは了承するべきやと思うでー!」
「いえ、ここはあえて断るべきです!」
「っていうかお姉ちゃん、料理は大丈夫なの?」
「本屋でクールなヒロインと出会ったな」
「これはお昼に誘うべきですね」
「ううん、ここはヒロインのプライベートの時間を大切にするべきだから軽く挨拶をして終わりでいいとボクは思うよ」
選択肢が出るたびにそれぞれが思い思いの言葉を言う。
あるヒロインがメインの選択肢ではゆかりが身を乗りだし。
また別のヒロインでは葵が珍しく主張をする。
そしてまた別のヒロインでは料理中のはずの茜が竜の背中にダイブをかます。
恋愛ゲームという自身のあまり触れないゲームに楽しく思うと同時に、竜はやや精神的に疲れていた。
なお、茜は特定のヒロインの時のみこちらに来ており、今は料理に戻っている。
「選択肢を選ぶだけとはいえ、けっこう長かったな」
「そうですね。私もそこまでやる方ではないですが。このゲームはけっこうボリュームがあると思いますよ」
「でもほらもう終わるみたいだし」
恋愛ゲームをやったことはないが、それでも長いと感じられるほどのボリューム。
その長さに竜はやや疲労混じりに言う。
残るは一番好感度の高かったヒロインの登場と告白をして終了という場面にまで到達し、竜たちはどのヒロインが来るのか少しだけ緊張した表情になっていた。
そしてヒロインが登場した。
一番好感度の高かったヒロインは・・・・・・
『竜くん、今までほんとに楽しかったよ。竜くんさえ良かったら、私とこれからも一緒にいてくれないかな』
元気系のヒロイン、
予想外のヒロインの登場にゆかりと葵、そしてキッチンから見ていた茜は思わず固まってしまう。
そんな3人の様子を気にせずに竜はエンディングまで進めていくのだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ