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発電機を運良く修理することができ、他の生存者の修理した発電機の数も含めて2つ。
残りの修理する発電機の数は3つ。
しかし生存者が1人吊られてしまっている。
状況としては良くも悪くもない、と言ったところだろうか。
いや、1吊り目で2つの発電機を修理できているのだから生存者が優勢かもしれない。
「たしか、吊られてる味方を救出した方がいいんだったな」
動画から得た情報を呟きながら竜は吊られた生存者のいる場所に向かう。
一応、竜なりに隠密をして向かってはいるが、その隠密は慣れている人からしたらとてもお粗末なものだった。
「殺人鬼は・・・・・・ヒルビリーとか書いてあったっけ?」
「んみゅ」
ロード中の画面に表示されていた殺人鬼の情報を思い出しながら竜はみゅかりさんに確認する。
竜の言葉にみゅかりさんは肯定するように鳴き声をあげて頷いた。
情報に書かれていた殺人鬼の名前はヒルビリー。
大きなハンマーを持った殺人鬼で、通常のハンマー攻撃の他に一撃で瀕死にまでもっていかれてしまうチェーンソー攻撃を持っている徒歩型の殺人鬼だ。
ヒルビリーのもとになっているのは“悪魔のいけにえ”と呼ばれる映画に出てくるレザーフェイスという殺人鬼。
また、この映画にはレザーフェイスが人間をフックに吊るす場面があるため、“DEAD BY DAYLIGHT”自体のもとになったと言っても過言ではないだろう。
「っと、もうちょいで救助に・・・・・・あ、他の人が救助したか。なら別の発電機をぉっ?!?!」
「んみゃぅっ?!」
救助に向かっていた先の生存者が他の生存者に救助されたのが分かり、竜は近くの発電機を探そうとグルリと周囲を見回す。
救助をするために吊られた生存者のことを考えていた竜は、背後から近づいてくる怪しげなヒルビリーに気づかず、気がついたときにはチェーンソーによる一撃を受けて瀕死になってしまっていた。
そのあとは怪しい毒薬などを飲まされることはなく、そのままヒルビリーに担がれてしまった。
いきなりの出来事に竜とみゅかりさんは驚き、ビクリと大きく体を跳ねさせる。
DbDに慣れているプレイヤーであれば心音やチェーンソーの音などでヒルビリーの接近に気づけるものなのだが、竜は初心者だということに加えてヒルビリーが接近しているときの音がさっぱり分かっていなかったのだ。
こればかりは回数をこなして殺人鬼ごとの音を記憶するしかないだろう。
「び、ビビった・・・・・・」
「み、みみゃう・・・・・・」
ヒルビリーに担がれている自身の操作していた生存者を呆然と見ながら竜はポツリと呟く。
まさかヒルビリーが背後にいるとは思ってもいなかったので、その衝撃は凄まじかった。
そして、ヒルビリーは近くのフックに竜の操作していた生存者を吊るした。
「誰か救助に来てくれるかなー・・・・・・」
「みゅみゃみゅー・・・・・・」
フックに吊られている生存者を見ながら竜は呟く。
正直、野良でのマッチングで救助をしてくれるかは運としか言いようがなく、場合によっては一切救助をされない時すらあるのだ。
まぁ、そんな確率は本当に低く、だいたい1人くらいは救助に来てくれたりするので絶対に救助されない、なんてことは滅多にないので安心してもいいだろう。
その証拠に1人の生存者が近づいてきていた。
「お、ありがたい!」
「みゅーみゅ!」
無事に救助され、竜は救助をしてくれた生存者の後を追う。
ようやく遭遇できた他の生存者だったので、竜としてはなるべく近くにいたかった。
そんなことをしている間に他の生存者たちが発電機を修理していく。
残りの修理が必要な発電機は1つにまでなっていた。
「あと1つか・・・・・・、他の人たち上手いなぁ」
竜が修理した発電機の数は1つ。
修理された数的に考えて、救助に来た生存者以外の2人が修理をしていたのだろう。
ヒルビリーを撒いてから修理をしたのか、はたまたヒルビリーがいない隙をついて修理したのかは不明だが、それでも結構なハイペースだった。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ