フレンドとDbDをやっていて、ボックスから紫のカギを入手して最後の最後に自分が先にカギで脱出してそのあとにフレンドが脱出しました。
今のところこれが一番嬉しかった脱出でしたね。
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“DEAD BY DAYLIGHT”の話をしながら竜とゆかりは学校に向かう。
どちらも昨日始めたばかりなのでいろいろと分からないことが多く、お互いに調べた情報を交換する意味もあった。
「とりあえず生存者はパークを優先で良さそうですね」
「だな。アイテムとかはマッチ中に拾えるわけだし」
マッチにはアイテムを持ち込むことができるが、マッチ中のエリアにはアイテムの入ったボックスがいくつか出現する。
このボックスは自由に開けて中のアイテムを得ることができるのだ。
なお、ボックスを開けているときは大きな音が鳴るので、殺人鬼に気づかれないように離れた位置で開くことを心掛けておくといい。
また、マッチ中に手に入れたアイテムを持ったまま脱出するとそのまま入手することができるので、余裕があるのなら持ち帰るといいだろう。
2人が話しながら歩いていると背後から人の走る音が聞こえてくる。
足音に気がついて2人が振り返ると、茜が元気に走りながら竜とゆかりのもとに向かってきていた。
走ってくる茜を追うようにして葵も同じように駆け寄ってくる。
「2人ともおはようや!」
「竜くん、ゆかりさん、おはよう」
「おはよう。朝から走るとか元気だな」
「茜さん、葵さん、おはようございます」
元気に話しかけてくる茜に竜は苦笑しながら答えた。
茜が朝から元気なのはいつものことなので竜もゆかりもそこまで気にはしていない。
「なぁなぁ、昨日新しいゲームやっとったよな?」
「おう、“DEAD BY DAYLIGHT”を新しく買ったんだよ」
肘でうりうりと竜をつつきながら茜は尋ねる。
茜がなぜ竜が新しいゲームを買ったのが分かるのか不思議に思えるかもしれないが、これはプレイステーション4の機能で、フレンド登録をしているフレンドの遊んでいるゲームを知ることができるのだ。
竜の言ったゲームのタイトルに葵はビクリと肩を震わせる。
「で・・・・・・、デッドバイ・・・・・・?」
「おう、殺人鬼から逃げながら発電機を回して脱出するゲームだ」
「あー、動画で知っとるわ。あれはうちも気になっとったんよ」
恐る恐る確認をする葵のようすに笑いながら竜は肯定する。
葵は茜につき合わされて“DEAD BY DAYLIGHT”の動画を見ており、殺人鬼たちの見た目がかなり苦手なのだ。
竜の答えに茜は動画の内容を思い出してウンウンと頷く。
「けっこう楽しくてじゃっかん寝不足でな、・・・・・・くぁ」
「ああ、だから竜くん眠そうなんだ」
眠そうな竜の様子に納得がいったのか、葵は小さく呟く。
「ゆかりも昨日始めたらしくてな今度いっしょにやろうかって話してたんだよ」
「へぇ、そうなんかぁ・・・・・・」
「イヤー、スゴイグウゼンデスヨネー」
竜の言葉に思うことがあったのか、茜はゆっくりとゆかりの方に顔を向ける。
茜から顔を逸らしながらゆかりは分かりやすいほどの棒読みで答えるのだった。
「うちもDbDを買おうかなぁ」
「え?!本気なのお姉ちゃん?!」
竜とゆかりが始めたと知り、茜は自身も気になっていたこともあって“DEAD BY DAYLIGHT”の購入を考える。
茜の呟きに葵は驚き、スゴい勢いで茜に顔を向けた。
確かに“DEAD BY DAYLIGHT”を茜が買えば葵も竜と一緒に遊ぶことができる。
しかし、それと同じくらいに家でやってほしくないという思いもあるので、葵としてはなんとも言えない心情だった。
「前々から面白そうとは思っとったからな。竜とゆかりさんがやり始めたならちょうどいい機会やと思うんよ」
「それは・・・・・・、そうかもしれないけど・・・・・・」
茜の言葉に葵の中で竜と一緒に遊びたい思いと、怖いゲームをやりたくないという思いがぶつかり合う。
まぁ、葵が悩んでいたとしても茜の中では買うことがほぼ決定事項となってしまっているので、どちらにしても葵が怖がる未来は確定してしまっているのだが。
誰のヤンデレが読みたいですか? その16
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佐藤ささら
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鈴木つづみ