あなたの世界は何色か ~元ブラック鎮守府でおきた奇跡の物語~   作:トミザワ

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どうも作者のトミザワです。いやわかってますよ?何ヶ月待たせるんだと思いますよね?



いや本当にすいません。


多忙なのも一つの理由なのですが、最近スランプ気味でして何を書いても駄目なんですよね...。本当に待ってくれてる方に申し訳ないです


無断出撃

「それは本当なのか?」

 

俺は舞風に事実確認をする。

 

『は、はい...』

 

舞風は弱々しい声で返事をする。

  

「どれくらい前に出撃したかわかるか?」

 

『1時間前ぐらいです....。鎮守府内を探し回ってもいなくて....それで出撃ドックに行ったら艤装がなくて....』

 

一時間前か...。

 

「.....わかった。あとはこっちでなんとかする。」

 

俺はそう言って電話を切る。

 

「まずいことになったな....。」

 

艤装がない事を考えると、無断出撃で間違いないだろう。

 

「とりあえず特殊憲兵本部に連絡します。」

 

とにかくこの件は、俺や少佐でどうにかできるレベルではない。一度本省に指示を仰ぐ必要がある。

 

「わかった。だが、応接室にある電話では上層部に繋がるまで時間がかかる。執務室にダイレクトラインがある。案内するからそれを使ってくれ。」

 

「わかりました。」

 

俺は少佐に案内され、執務室へ行く。

 

本省がどのような対応をとるかわからないが、先日の大規模作戦の影響もあることを考えると、あまり期待しない方がいいだろう。恐らく即応艦隊のみで捜索する可能性も視野に入れなければ.....

 

「ここが執務室だ。私は他の鎮守府に協力してもらえるように連絡するよ。」

 

「お願いします。」

 

俺は少佐にそう言い、受話器をとる。

 

 

『こちら海軍特殊憲兵本部の佐々木です。』

 

「第二鎮守府の池田です。」

 

『池田君か。わざわざダイレクトラインで呼び出したと言うことは.....緊急だね?』

 

「はい。うちの鎮守府に所属している陽炎型駆逐艦17番艦の萩風が無断で出撃しました。」

 

『無断で出撃したのは間違いないのか?』

 

「私は吉川少佐と面会のため第4鎮守府にいるので、はっきりとはわかりませんが、報告した艦娘によると艤装がなかったそうなので無断出撃で間違いないかと」

 

『状況は理解した。一度本省に報告してくる。ダイレクトラインはそのまま繋いでおけ』

 

「了解しました。」

 

萩風の行方がわからなくなったのは一時間前だとすると、場合によっては深海棲艦が目撃されている準警戒区域に入ってる可能性が高い。時間が経てば経つほど、危険区域に入り、危険に晒されるだろう。そうなれば、萩風だけではなく捜索隊も危なくなる。

 

「近くの鎮守府にはすべて連絡しておいたよ。」

 

連絡を終えた少佐が戻って来る。

 

「どうでしたか?」

 

そう聞くと、少佐は首を横に振った。

 

「やはりどこの鎮守府も先日の大規模作戦で補給や修理の関係上、すぐには出せないそうだ。」

 

そうなると今のところ動かせるのは即応艦隊のみか.....

 

「とりあえず即応艦隊はいつでも出撃できるように準備させておいてる。」

 

 

『こちら特殊憲兵隊の佐々木だ。』

 

どうやら本省への報告は終わったようだ。

 

「スピーカーにしてくれ。」

 

俺は少佐の指示通り、スピーカーにする。

 

 

『本省から通達があった。落ち着いて聞いてくれ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『日本政府は海上封鎖令を発令することを決定した。』

 

 

「「は?」」

 

 

 

海上封鎖だと?そこまでするほど深刻なのか?

 

「ちょっと待て。海上封鎖と言うことは萩風の捜索はしないと言うことか?艦娘による無断出撃は珍しいことではない。過去にもうちの鎮守府で島風が何度か勝手に出撃したことがあったはずだ。」

 

少佐が質問する。

 

『海上封鎖令が発令されても艦娘は対象外なので問題ありませんが、大規模作戦で他の鎮守府から艦娘が出せない以上、捜索は難しいかと....。それに少佐殿、あれとは状況が違います。一般の鎮守府ならかなり多めに見てますが、第二鎮守府は元ブラック鎮守府です。軍部に対して恨みを持っている艦娘も少なくありません。本省や政府はクーデターだけはなんとか避けたいようです。』

 

やはり政府や本省はクーデターを恐れているようだ。

 

「では何故、池田提督が爆撃された時点で対処しなかった?あれこそ上官に対しての殺害未遂は反乱やクーデターの何者でもないはずだ。それにクーデターを避けたいのであれば萩風を早急に発見し、確保することが最善ではないのか?」

 

 

『....本省から聞きました。』

 

佐々木少尉は答える。

 

 

『第二鎮守府は設計上、艦娘が無断で艤装を装着できることは不可能なんです。』

 

「どういうことだ?」

 

『前任が反乱を恐れ、出撃ドックを改造して提督が暗証番号を入力しないと艤装を装着できない作りになっているらしいです。前任逮捕後も本省がクーデターを阻止するためにそのまま残しておいたそうです。なぜ艤装を装着できたのかはわかりませんが、第二鎮守府の艦娘が暗証番号を知っている可能性があります。』

 

暗証番号を知っている艦娘がいるのならば、第二鎮守府に所属している全艦娘に反乱またはクーデターのチャンスが生まれる。結局、アイツ《前任》も本省も結局クーデターや反乱を避けたいのは一緒ってことか。

 

「それで海上封鎖と言うわけか....」 

 

『先ほどもお伝えした通り、先日の大規模作戦の影響で近場の鎮守府は哨戒してる艦娘を除き、すぐに艦娘を出せないそうです。また北海道第七鎮守府の第一艦隊を向かわせましたが、到着には時間がかかります。その間、即応艦隊と哨戒してる艦娘だけで民間船舶が安全に港に誘導し、第二鎮守府の監視をしなければなりません。萩風の捜索および救出は後回しになります。即応艦隊の指揮などはお二人に任せるそうです。』

 

萩風がどんな理由で出撃したかはわからない。だが、俺が思うに彼女は反乱を起こすようなことは思えない。恐らくではあるが、着任した時の言動を見るからに精神的な理由ではないかと俺は予想している。だが軍人である以上想定外は許されない。

 

「....わかった。即応艦隊を出撃させ、民間船舶の護衛おおよび第二鎮守府の監視任務を行う。」

    

少佐はそう言い、館内放送用のマイクで艦娘に指示を出す。

 

 

『池田君に関しても、吉川少佐の補助をしてもらいたい。それとわかってると思うが、第二鎮守府は当面の間出撃、および艤装の装着は禁止とする。これに関してはすでに第二鎮守府に通告してある。』

 

 

「了解しました。」

 

 

『では健闘を祈る』

 

『俺は失礼します。』と言って電話を切る。  

 

「即応艦隊の出撃準備が整った。これから作戦室に案内する。その前に君に電話だ。」

 

電話?ダイレクトラインではないから舞風からか?

 

「こちら第二鎮守府提督の池田です。」

 

『....提督』

 

電話の相手は舞風よりも少し低めの声だった。

 

 

「お前......野分だな?」

 

 

 

 

 

                   続く




次回はもう少し艦娘出します。今のところ艦娘全然出てきてないけど、一応恋愛あるんですよね...。

 
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