『完結』(番外あり)ロクでなし魔術講師と帝国軍魔導騎士長エルレイ   作:エクソダス

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五巻
婚約者と天使の取り合い?!


13

 

 

 

「おうりゃあぁっ!!!」

 

「ええやぁっ!!!!」

 

戦っている…。わたしの目の前で、少年達が戦っている。

一人の少年は赤髪の少年、シュウは紫の片手剣と盾を振るい。

青髪の少年、ロクサスは、かなり大きめの大剣を片手で振り回している。

 

「……いいいぃぃやあああああぁぁっ!!!」

 

私も負けじと剣を振るい、敵であるであろう黒い影を斬りまくっていた。

わたしの近くで戦っている二人の義兄弟は相変わらず強い。

シュウのほうは動きが全く見えず、まるで武器を自分の手足のように操っている。

ロクサスは大剣を大きく振りかぶったかと思えば、下した瞬間…クレーターができ、ついでに奥に見えていた山が割れていた。

 

「お疲れ、兄様」

 

「おう」

 

二人とも最後の敵にとどめを刺したのだろう。

シュウもロクサスも息切れ一つせずに、互いの拳と拳をゴツンッと合わせた。

 

「ん、おつかれ…二人とも」

 

わたしはそのまま武器を消し、足早に二人に駆け寄る。

 

「あ、リィエル、お疲れ様」

 

そういうとシュウは、優しい笑顔を向けながらわたしを優しく抱きしめてきた。

 

「ん…」

 

優しい匂いに、優しい感触、すべてが心地いい…。

わたしはそのまま寝かけたが、ロクサスがいるので我慢した。

 

「はい、頑張りましタルト」

 

抱きしめてから離した後。

すっ…、と。シュウはポケットからいちごタルトを取り出し、わたしの目の前に差し出してきた。

 

サクサクサクサクサクサクサクサクサク。

 

おいしい、フワフワした幸福感が口いっぱいに広がってくる。

 

「だーかーらー。リィエルを甘やかすなって言ってるだろ?あとごくごく当たり前のように抱きしめるな」

 

「いいじゃん。兄様相変わらず固すぎ」

 

そんなキョトンとした顔のシュウに、ロクサスはため息をつく。

 

「お前が子供をあやすノリで抱き着くしかしないから。女として見られていないって自分に葛藤してるリィエルの気にもなってみ…」

 

「あーあーあーあーあーあーあーあーあーあー」

 

ロクサスに図星をつかれ、わたしはとりあえず声が消えるくらいまで騒ぐ。

 

「あー!!うっせーな!そんな騒ぐことねえだろ?!」

 

「ロクサスだって、ルミアにホントの気持ち伝えれなくて。いつもツンデレ…?になってるって。システィーナが言ってた」

 

 

「あー!!あー!!あー!!あぁ?!ああーー!!!あーー!!!」

 

「「うるさい」」

 

わたし以上に大騒ぎするロクサスに、シュウは苦笑いしながらいちごタルトを頬張った。

 

「俺はなっ!普通の人間には興味がねえんだよぉぉ!!」

 

「…ただの告れない男の意味不明な言い訳にしか聞こえないんだけど兄様」

 

「意味不明なんかじゃねえ!いいか?人間はこの世界の害悪なんだ。滅ぶべき生物だ!なーにが王女だ、人形だ?!そんな勝手に作ったくっだらねえ価値観でルミアとリィエルがどんだけ・・・」

 

「害悪なのは認める。けど兄様」

 

シュウがロクサスの肩をポンと叩く。

 

「…なんだよ」

 

「リィエルはそんなの気にしないと思うよ?」

 

「は?なんでそんなこと言いきれ…」

 

ロクサスが苛立ちながらふとリィエルの方向を見てみると。

 

「すう……すう…」

 

ロクサスの熱弁に飽きたのか、すやすやと立ったまま眠りこけているリィエル。

 

「な?」

 

「お前はもっと利用された怒りを人間に持てえええええええええええええええぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

「……ん?」

 

エルレイが目覚めると、そこはセラに借りている自分の寝室だった。

エルレイは背伸びをしてカーテンを開け外を眺めた…。いい天気だ。

 

「最近、あの二人が夢で…よく出てくる」

 

会えない二人にもう一度会いたい。そう想いを馳せながら、エルレイは髪を縛り整える。

 

「レイちゃん~~!!おきてる~?」

 

向こうからセラの声が聞こえる。

 

「なに~~」

 

「起きてるならご飯出来たよ~~!、降りておいで~~!」

 

「りょ~~」

 

エルレイは適当な返事をした後、服をいつもの服に着替え。リビングにいるであろうセラの元へ向かった。

 

「最近のレイちゃんはお寝坊さんだね?疲れがたまってるのかな?」

 

「大丈夫、最近は……。心地いい人たちが、夢に出てくるだけ」

 

「?」

 

 

 

★★★

 

 

「…どうしても、お前の力が必要なんだ…」

 

アルザーノ魔術学院の前庭の隅のほうに。グレンの苦渋と懊悩に満ちた声が響き渡った。

 

「許されないことだとはわかっている…お前を巻き込んでしまうこともわかっている…だが人の命がかかっているんだ!!」

 

「……」

 

グレンの前にいるのはリィエルだ。

リィエルは眠たげな眼で、無表情のままじっとグレンを見つめていた。

 

「…グレン」

 

「リィエル…、頼む…。お前の力で人の命が救えるんだ──」

 

「ごめん。ねえねに金作っちゃダメって言われてる」

 

「あの野郎先手取りやがったああああああああああぁぁぁ───ッッ!!!!」

 

グレンの嘆きの声が前庭全体に響き渡る。

 

「っていうかリィエル!お前他の奴ら以上にエルレイに懐きすぎだろ?!餌付けの影響か?そうなのかっ?!」

 

「ん、ねえねのいうこと、絶対、わたしはそう信じてる」

 

「永久王様ゲームでもしてんのかお前らああああああああああああああああ!!!」

 

そんな二人を横目に、エルレイはグレンたちから遠い場所でルミア、システィーナと喋っていた。

 

「あの…、あれ止めなくても?」

 

システィーナがジト目でグレンを見下しながら、エルレイに聞いてくる。

 

「いいの、喧嘩するほど、仲がいい」

 

「あはは…その喧嘩の根源、エルレイ先生なんじゃ……」

 

ルミアは苦笑いで呟いた。

 

「そうかもね、どうでもいいけど」

 

「「バッサリ断言するエルレイ先生流石です…」」

 

エルレイのさも自分は関係ないような言い草に、システィーナとルミアは苦笑いをした。

そんなことをしている時───。

 

「……ん?」

 

「エルレイ先生?どうかしました?」

 

ルミアはエルレイの顔を覗き込む。

しかしエルレイはある一点を見続けていた。

その一点に有ったものは馬車だ。その馬車は二頭立てのコーチ馬車であった、客室が妙に豪華なしつらえで。学院では見かけない馬車であった。

 

「お客さん、かな?ちょっと見てくる」

 

「あ!待ってください!」

 

「私たちも行きます!」

 

そういうとエルレイの後ろからシスティーナとルミアもついてきた。

エルレイは馬車の客室の脇に据えられている扉の前に立った。

 

「何者。ですか?」

 

エルレイがたずねると客室の扉が開き、一人の男が姿を現す。

 

「こんにちわ、お初にお目にかかります、私はレオス、レオス=クライトス、この度この学院に招かれた特別講師です」

 

エルレイはその名を聞いた途端顔をしかめたが、すぐに無表情な顔に戻る。

 

「あ、貴方は──」

 

現れたレオスを前に、システィーナの目は丸くなる。男は優しげにシスティーナを見つめた。

 

「ひさしぶりですね、システィーナ。君は相変わらず元気そうでよかった」

 

「あ…うん」

 

分かり切っていることではある…。しかし万が一違ったら面白くもなんともないので、あえてエルレイは尋ねた。

 

「システィーナとは。そういう関係?」

 

「そうですね…。有り体に言えば…婚約者です」

 

一瞬の沈黙の後。

 

「「「ええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!」」」

 

何時から見ていたのか、グレンとセラとルミアの素っ頓狂な叫びが学院全体に響き渡った。

 

「ねえね、婚約者ってなに?」

 

「アニメで、大体主人公の怒りを買うキャラだよ」

 

「????」

 

リィエルは訳が分からず信頼しているエルレイに聞いたが、ますますわからなくなった。

そんなことがあり、レオスがこの学院に特別講師として入った。

 

 

 

 

数時間後───。

 

「システィーナ…」

 

レオスが、システィーナに真っすぐ向き直る。

 

「私と…結婚してください」

 

二人の間を、穏やかで涼しげな風が吹く。そんなシスティーナとレオスを茂みの中からの覗き見ている5人が…。

 

「なーんで、俺が他人の恋路をのぞき見にゃならんのだぜ…」

 

「まあ、まあグレン君。ルミアちゃんの頼みなんだからさ」

 

ジト目でぶつくさぶーたれているグレンを、セラが子供を宥めるかのように背中を叩く。

 

「ご、ごめんなさい。変な事頼んでしまって…、でも先生方についていてほしくて」

 

「親友に変な男が這いよる、心配になるよね」

 

隣りのルミアが恐縮しながら言うので、エルレイは寝てしまったリィエルを撫でながら優しい言葉をかける。

 

「だがよー、俺、こうゆうのに興味ねーんだがなー…」

 

「まあね…、私もシスティーナちゃんの恋路をのぞき見するのは抵抗が…」

 

 

 

 

という、二人の先生の舌の根も乾かぬうちに。

 

 

 

「おお──!あの男やるな!?今いきなり結婚申し込みやがった!!」

 

「盛り上がってまいりました~~~っ!!システィーナちゃんキーッス!キーッス!キーッス!」

 

「ん、さっきの発言、二人ともリピートしてもらっていい?」

 

「あ、あははは……」

 

二人とも何かのスイッチが入り、超ハイテンションで実況を始める。

これにはエルレイもルミアも苦笑いするしかない。

 

そしてその直後……。

 

「貴女の祖父、レドルフ=フィーベル殿は真の天才、希代の魔術師でした。若き日の彼が残した功績が、近代魔術に及ぼした影響は計り知れません。そんな彼ですら…『メルガリウスの天空城』には全く歯が立たなかったのです。貴女に『メルガリウスの天空城』の謎が解けるのですか?レドルフ殿に、本当に勝てるのですか?」

 

そんなことをレオスがシスティーナに向けて言っていた。

その言葉を聞いた瞬間、エルレイはとてつもなく怒りを覚えた。

 

(こいつ…軽々しく、システィーナの努力を…)

 

「……ぅ…」

 

システィーナは目尻にじんわりと熱がたまってきている。

 

「私はただ、あなたに人生を無駄にしてほしくないんです。あなたには女性としての幸せをきちんと掴んでほしいと願って…」

 

「「「聞き捨てならねえな(ないねっ)(ないよ)!!」」」

 

突然、グレン、セラ、エルレイがシスティーナの前に出てきて、レオスを睨みつけた。

 

「せ、先生方!?どうしてここに…?」

 

ごしごしと目元を拭うシスティーナ。

 

「ごめんね、システィーナちゃん。どうしても我慢できなかった」

 

セラはシスティーナに笑顔を向けた後、もう一度レオスを睨みつけた。

 

「…お言葉ですが、あなた方には関係のないことかと思われますが」

 

「それを言うなら、システィーナちゃんの努力も見ないで人生の無駄なんてよく言えたね?好きな人が頑張ってるのを見て応援してあげようって思えないなら、貴方にシスティーナちゃんと結婚する資格はないよ」

 

レオスの言葉に一切ひるむことなく、セラはレオスに向かって吐き捨てる。

 

「1つ聞くぜ白猫、お前の亡くなった爺さんとやらは『メルガリウスの天空城』に挑んだことを後悔していたか?」

 

グレンがシスティーナに尋ねる。

 

「そ、そんなことないわ…確かに謎を解き明かせなかったと口惜しく思われてはいたようだけど…お祖父様はご自分の歩まれた道に後悔なんて微塵も…」

 

「なら、それが答えだ」

 

グレンは、横目で背後のシスティーナに力強く笑みを浮かべた。

 

「白猫、こいつの言う事なんか聞くな。お前はお前の信じる道を行け、お前の人生の主人公はお前自身だ。人生の成功も失敗も他人が推し量るもんじゃねえ、自分が決めるもんだ、忘れんな」

 

レオスがため息交じりに肩をすくめる。

 

「なんなのですか?これは私と、システィーナの…そう、クライトス家とフィーベル家の問題なのですよ?関係無いあなたたちが口出ししないでいただきたいのですが」

 

「関係なくない」

 

ここで初めてエルレイが口をひらいた。

 

「エルレイ先生…」

 

「システィーナは、私の大切な人、オマエの思ってる以上に」

 

その言葉にレオスが凍り付く、レオスに向けられたのは殺意と呼ぶにふさわしい残酷で、冷酷、濁り切ったエルレイの瞳だった。

その目にレオスだけでなく、他の全員息をのむ。

 

「システィーナは、私をどんな時も許してくれた…、親友を傷つけてしまったときも、どんな時も」

 

エルレイは自分の右手をじっと見つめてギュッと握る。

 

「だから、私にとってシスティーナは、天使みたいな女性…。オマエみたいな、ヒョロヒョロした奴には渡さない」

 

「てん…し?」

 

その言葉を聞き、システィーナの顔が赤くなる。

そんなことはお構いなしにエルレイ、グレン、セラの三人は、自分の左手の手袋に手をかけ…。

 

「!?」

 

レオスにその()()()()()()()()()()()()()()

 

「決闘だ」

 

「私たちは、貴方に決闘を申し込む」

 

「システィーナは私達の物、この決闘、受けられる?」

 

「むしろ望むところだ…!」

 

 

 

そんなこんなでエルレイの言う通り、主人公であるエルレイとグレン、そしてセラがレオスに対し喧嘩を吹っ掛けた。

それをレオスが承諾し、レオスはその場を去っていった。

 

「先生方……」

 

「「「………」」」

 

レオスが去った瞬間この場は一気に静かになった…、そして。

 

「「「やっちゃったぜ☆」」」

 

「やっちゃったぜ☆じゃないですよ先生方!?何ちょっとかっこいい言い方してんですか?!」

 

ツッコむべきところは他にあるはずだが、システィーナは妙に空回りして変な所を突っ込む。そんなツッコミを他所にグレンたちは勝手に盛り上がる。

 

「考えてみればこれはチャンス!これをうまくやれば俺は逆玉に乗ることができるじゃねえか!」

 

「NO、システィーナは私がもらう、のでグレンには渡さない」

 

「あぁ?生産性のないラブコメはやめろよエルレイ?俺が逆玉ルートだろJK(常識的に考えて)!」

 

「まあまあ、グレン君、レイちゃんも、ここは間を取って私がシスティーナちゃんを娘として引き取るエンドで…」

 

「「却下っ!!」」

 

「私の扱いがひどい件について……」

 

そんな話を平然とシスティーナの前でしてるので。システィーナ顔が赤くなり…。

 

「先生方ぁ!私を抜きで話を進めないでくださいぃぃぃいいいいいいいいいいいいいい!!!」

 

 

★★★

 

エルレイたち先生組三人は知る人ぞ知る隠し店のような趣の店に入った。

店内は薄暗く、客はほとんどいない。そんな店内のカウンター席に、その端の席に二人。

 

「お疲れ様です」

 

「遅かったな、二分遅刻だ」

 

アルベルトとエザリーが先に来ていた。

 

「うっせーな、二分くらい誤差の範囲だろうが」

 

「ごめんね、アルベルト。それにエザリーちゃんも、待たせちゃったかな?」

 

グレンは悪態をつくが、セラは笑顔で二人に顔を向ける。

 

「……」

 

エルレイはというと、ごく当たり前のようにエザリーの近くに陣取り腰かけた。

 

「また何やら、派手に動いているようだな、グレン、セラ」

 

「ま、お前なら当然。こっちの状況も把握しているか」

 

「フィーベルの許可なしに婚約破棄の決闘とは、ゲスの極みだ、少しは申し訳ないと思わないのか?」

 

「思わないっ!!!」

 

「セラ、お前は少しくらい悪びれろ」

 

アルベルトはセラの相変わらずの様子に冷酷な目を向ける。

 

 

 

 

 

「それで、エルザ。何かあった?」

 

一方エルレイとエザリーは、4人に聞こえないようにできるだけ小さな声で話始める。

 

「うん、話が早くて助かる」

 

エザリーはニコッとエルレイに笑みを向けた。

するとエザリーはある書類をエルレイに渡す。

 

「……?これは」

 

「読んでみて。すぐにわかる」

 

そう言われ、エルレイはその書類を読み始めた。

どうやら『天使の塵』に関しての事のようだ。

 

 

執行官ナンバー3《女帝》、執行官ナンバー0《愚者》が執行官ナンバー11《正義》との交戦時、突如として雷を纏う竜と赤い竜が現れて、その場を荒らした。

結果的に2体の竜の出所も生息地もわからなかったが、特務分室は一切の被害を出さず、執行官ナンバー11《正義》を逃がすことになってしまった。

2体の所在は現在も極秘で捜索し、特務分室ので利用できないかと模索している。

 

 

 

「これは……」

 

「うん、間違いないと思う」

 

驚いたエルレイの顔に、エザリーは力強く頷く。

エルレイの親友、シュウとロクサスはその身に竜を宿していている。

そのせいで普通の人間だと思われず、親や知り合いから幼少期は二人とも迫害されてたと聞くが、まさかその竜のおかげでこの世界に二人がいることを確定できるとは、わからないものだ。

 

「ありがと、ちょうど、手詰まりしてたところ」

 

「それはよかった、あと…はいこれ」

 

エザリーはエルレイにある薬を渡した。それは『()()()()()』だ。

 

「無茶はしないでね。騎士長になったって言ってもリィエルはまだ精神年齢は5~6歳、辛かったら頼ってよ?」

 

「ん、ありがと。エルザ」

 

エルレイはいつもと同じように、エザリーをギュッと抱きしめる。

 

「……」

 

「……?どうしたの?」

 

「別の女の匂いがする」

 

「……あっ」

 

あの教授の薬のせいで、約5名の女性にペタペタされていたをすっかり忘れていた。

エルレイは無意識に後ずさる。

 

「ねえ、なんで下がるの?何か後ろめたいことあるの?大丈夫だよ?私怒ってないから、私はリィエルの味方だよ?ねえ、私の事が怖い?だから後ずさってるの?ねえねえねえねえ」

 

エルレイは全力で後ずさりして、セラとグレンの後ろにつく。

 

「わっ。どうしたのレイちゃん」

 

「今俺らちょっと。ヤバい話してるから後にしてほしいんだが」

 

「……わかった」

 

そう言い残すとエルレイはすごい行きおいで店を出て行った。

その後、エザリーにつかまり、少しの時間生産性のないラブコメになったという。

 

 




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エザリー「明日からは、『エルレイ、エザリーと付き合うってよ』が始まります」

エルレイ「始まらない」
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