不定期刊短編集   作:速川渡

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独白(ねがい)

 この世から、消えてなくなりたい。

 

 私の知り合いからも友人からも、家族からも知られずまた、その記憶/記録から消えて。

 

 そんな頭の悪いことを考えながら、今日も私は生きていく。

 

 朝早く目が覚めてしまった。だから早く寝るのは嫌だ。昔から、早く寝るとその分早く起きてしまう。早起きは何だかと言われているが、今までそれを感じたことはほぼ無い。だから、こういう寒い朝は普段なら二度寝するか、スマートフォンをいじるかして時間を潰す。しかし、今日は珍しく毛布を押し退けて意識を覚醒させる。朝の寒さに身を震わせながら、近くに置いてあった上着を羽織る。そして、ベッドから起き上がり、カーテンを開けてまだ薄暗い空を眺める。

 

「まあ、太陽さんはまだ見えないわな」

 

 独り言をこぼして、リビングに向かう。こういう朝はあの黒くて温かくて苦いものを飲んで体を温めよう。ついでに、朝食も取ってしまおう。卵かけご飯、たまには悪くないだろう。お湯を沸かしている間に、卵と醤油を取り出してテーブルに、茶碗と珈琲カップを取り出して珈琲カップは台所に、そこで箸も取り出しておく。後は茶碗にご飯をそれなりによそって、卵かけご飯作戦を施行する。カッカッカッ、醤油も入れてカッカッカッ。そうして出来上がったものを口の中に掻き込む。

 

「ふまい……」

 

 こういう下らない贅沢はたまにするのが乙なのだ。流石に毎日は飽きるからな。と当たり前の事を頭に浮かべながら、茶碗の中身を平らげる。すると丁度お湯が沸いたようだ。台所の流しに箸と茶碗とを入れて水をかける。

 そして、インスタント珈琲をカップにスプーン一杯分入れて、火を止めお湯を流し込む。カップの半分位まで入れた所で注ぐのを止め、カップの中身をちょびちょびと飲み始める。熱さに慣れて来たところで、ニ三割ほど残して飲み下す。胸の中でほわっと広がるこの温かさがたまらない。我がソウルドリンクと言っても過言ではないだろう。

 また頭の悪いことを考えていると、妹が起きてきたようだ。階段をゆったり降りてきて、こちらと目が合う。

 

「おはよう」

「うん、おはよ」

 

 軽く挨拶を交わして、妹はテレビをつけて録画されていたドラマを再生する。その後、ちょっとして録画を停止しリビング付近のトイレに駆け込む。なお、翌朝からは学習して先にトイレに駆け込んでからドラマを見始める様にしたっぽいがそれは別のはなし。残りの珈琲も飲んでしまってから、新しく麦茶を出してカップに注ぐ。

少し面白(おいしくな)い味がするが、気にせず飲み干す。台所の流しにカップを置いて、自分の部屋に戻る。軽く自身のよく扱っている小説サイトを開いて、更新されてないか確認する。

 

そうして登校の時間を潰してから、自転車で学校に向かう。

 

さあ、今日も張り切って頑張ろう。




これも昨日と同じく、執筆中の群れに眠ってたものですね。

次いでに言えば一話目も眠ってた...明日からはちゃんと新規小説書きます。
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