SAO another story   作:pwpa

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終わりの始まり

シヅクside

 

 

サービス開始直後にログインして最初の街

 

周りを見渡すとβテスターではないプレイヤーとβテスターだったプレイヤーは一目瞭然なくらい分かった

 

あたしのアバターは身長2mクラスの超絶ごりマッチョ

他の人がどう見てもネタキャラにしか見えないだろうけど

βテストの時に実感した

あたしのリアルの身長に合わせるとリーチが足りない!!

あと10cmいや5cmでも身長が高ければもっと上に行けたのに……

 

 

とりあえず適当なショートソードを持ってすぐ外で素振りを繰り返し何となく感覚を掴む

 

「よし」

 

感覚も掴めてきたところでモンスターも適当に攻撃したり、逆に攻撃を受け流したりと今の身体に動きを覚え込ませた

 

「あの!」

 

「ん?」

 

急に話しかけられ振り向くと、いつもの癖で斜め上を見てしまったけど悟られないようにすぐ相手を見た

 

「突然すみません、えっと少しの間動きを見させてもらっていましたけど

βテスターだった人ですか?」

 

「チガウヨ、ワタシベータテスタージャナイヨ?」

 

「いやいやいやいや、初見であんなプレイ出来ませんって」

 

「チガウヨ、ワタシベータテスタージャナイヨ」

 

「いやいやいやいや」

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ」

 

こんな会話が5分くらい続いた

 

「あーもう!そうだよ、一応βテスターだったよ

それでなに?あたしは一分一秒でも早くこの体馴染ませたいんだけど?」

 

「ソードスキルとかについて教えてください!!」

 

うわぁ初めて見たよ、全力の土下座

 

「嫌だよ面倒だし

それに自分自身で開発してくのって面白いと思わない?」

 

「それも分かるんだけどさ、オレが前のゲームでギルドの仲間だったやつもあと数時間でログインするんだよ

それまでの間でいいからさ、なんかコツとか教えてくれよ」

 

まぁ知り合いより優れているっていうのは正直優越感に浸れるとは思う……

 

「なーーなーーー」

 

足に擦り寄ってくるのはこのアバだろうが犯罪レベルですよ?初日に通報してやろうか?

 

「はぁ…じゃあ1時間だけ」

 

「あっっざーーーーーーっす!!!」

 

その1時間はβテスト時には無かったような時間だった

 

そりゃあβテストの時は誰よりもいい狩場を探して、誰よりも優れた装備を探してってやってたし

パーティ組むのもその場限りとか多かったし

 

「そういえばあんたの名前は?」

 

「名前?あぁ上に出てるでしょ」

 

頭の上に出ているであろうHPバーの横を指さして答えた

 

「SHIDUKU《シヅク》があたしのプレイヤーネーム」

 

「へぇー、ゴッツゴツのアバターの癖に名前は可愛いんだな」

 

「そういうキミもヒカリなんて名前似合わないけどね

まぁせっかくのVRMMOだしどんな姿してようが勝手でしょ」

 

「まぁ確かになぁ、ネカマだって沢山いるだろうしな」

 

「だろうね」

 

「それじゃオレ一旦落ちて仲間に連絡するわ

また良かったら色々とご指導願いたいな」

 

「そんなんあたしの方からお断りだね」

 

別れの挨拶をしたヒカリは中々ログアウトせずにメニュー画面を開いて何かを必死に探している

 

「どしたの?」

 

「いや、不具合かなんかだと思うんだけどさ

ログアウトが無いんだよ」

 

にわかに信じ難い一言ではあったが、何よりも自分で見たものが証明となった

 

「GMコールしても反応無しか……

まぁ同時ログイン数もめっちゃ多いし不具合かなんかでしょ

お詫びに課金アイテムとかくれたりしてね」

 

ただの不具合か何かかと笑い合っていると一瞬で街の中央へワープさせられた

 

「な、なぁシヅク…これって何かのイベントか?」

 

「イベントでログアウトボタン消すなんてことするわけないでしょ

しかも多分今ここに集められてるのは今ソードアート・オンラインの世界に居るプレイヤー全員くらいか」

 

「なら不具合の説明とか…」

 

ヒカリが言いかけている途中、巨大なアバターと共にプレイヤー全員を囲うドーム型のバリアーのようなもので包まれた

 

『これはゲームであって遊びではない(以下略)』

 

 

 

「いやああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

静かだった広場は何者かのその一言によって崩れ去った

 

 

 

茅場晶彦と名乗る巨大なアバターが消えると同時に

手渡された手鏡も確認した

 

 

「お前……シヅクか?」

 

さっきまでみんなを見下ろしていたはずなんだけどなぁぁぁ???

 

「やっぱりシヅクだよな!」

 

話しかけてきた男の子の名前を見るとHIKARIと書いてある

 

「ヒカリはあんまり変わらないんだね」

 

「いやいや、お前が変わりすぎなんだよ

っじゃなくって!!一体全体どういうことなんだってばよ!!

オレの頭が悪いのかどうなのか知らないんだけど

もう何が何だか全然わかんねぇよ!」

 

肩を掴まれてブンブン振られてる事に苛立ちを覚えて

とりあえずヒカリの股間を蹴り上げておいた

 

「うるさいよ?

とりあえずここじゃろくに話もできない

少し離れるよ」

 

内股になりながら付いてくるヒカリを確認しながら広場から離れてすぐにフィールドへ出れる所まで来た

 

「なんでこんな所まで?」

 

「分からないの?」

 

コクリと頷くヒカリに頭をおさえながらため息をついた

 

「みんな安全なところでレベル上げをするとなると、この辺の狩場は間違いなくすぐに埋まってしまうはず

だから次の街まで一気に行って少しダメージが痛いけど経験値効率がいい所まで行く」

 

「ちょ…ちょっと待てよ」

 

「なに?」

 

またヒカリが何かを言おうとしたところで

別の2人が広場から抜けて来た

 

「ここ周辺の狩場はすぐ埋まってしまう!

だから次の街まで行くん……」

 

目が合って約3秒

あたしよりも早くヒカリが反応した

 

「クラインさん!?」

 

「おめぇヒカリか?」

 

雰囲気的に前のゲームのギルドメンバーだろう

それと一緒にいる彼は多分あたしと同じことを思ったβテスターか

 

「キリ…トくんで良いのかな

多分考えていることは同じだろうしここはあたしに話させて」

 

「あ、あぁ…」

 

「2人ともさっき彼とあたしが言ったことについて理解は出来てるよね」

 

「出来てはいるんだが、オレの他の友達もあの広場にまだいると思うんだ

だからよ、そいつらも一緒にとか……」

 

「あたしと彼はβテスターだった

だけどキミたち2人は初心者に毛が生えた程度

ましてやそれ以下の初心者を護衛しながら次の街まで行くのは自殺行為だ

今キミたちが決めることは1つ

広場に戻って元ギルドメンバーと仲良くのんびりプレイをするか

あたしや彼と一緒に行ってハードモードだけど確実に強くなる道を選ぶか」

 

2本指を立てて2人の回答を待つ

 

クラインと呼ばれていた男性がキリトの方を見るが

キリトから言葉は出なかった

 

「クラインさん、オレらがシヅク達について行っても足でまといになるだけだし

広場に戻って仲間を集めましょうよ」

 

「でもよぉ」

 

「最初に少しだけリードされるだけだし

オレらのチームワークならどんな敵だって問題ないって」

 

「クライン、あとはお前が決めるんだ

オレはついてくるなら全力でフォローする」

 

「キリトぉ…

すまん!やっぱり仲間が大事だ」

 

あーあ

4人パテなら上手く狩れそうだと思ったのに

 

「クラインはそういうやつだと思ってたよ

ごめんな、オレに自信がないばかりに」

 

「ヒカリもここでバイバイだね、もしまた会うことがあれば是非戦力よりも重要視した仲間を紹介してよね

それじゃキリトくんはあたしと同じ考えだし

途中までは一緒に行こっか

パテ狩の練習も兼ねてだけど」

 

「分かった

クライン!!」

 

「ん?」

 

「オレにもお前の最高の仲間を紹介してくれよな」

 

「ったりめーだろ!」

 

 

別れは簡潔であり、あたしとキリトくんはすぐに街を飛び出した

 

 

「少しの間かもしれないけどオレはキリト

改めてよろしくな」

 

「あははー、今更だね

けとこちらこそよろしく」

 

 

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