目標:カラカルの助言に従い「村」へ向かえ。
現在地:さばんなちほー中央部/熱帯大草原地域/けものみち
時間帯:昼
近接武器:先割れスプーン/ブラックジャック
所持品:ガラスのかけら
同行者:カラカル
ヒント:世界が優しくはないことは、その住人も同様であることを必ずしも意味しない。
第1話 英雄カバンサンの伝説
未知の世界にひとり生まれた、未知の私の名前は「ハナコ」に決定した。
現地の住人のカラカルと私は「避難所」を出発して、フレンズ達の「大きな村」へと向かう。
鉛筆でメモ帳に、気になる事を書き留めていこう……。
カラカル、セルリアン、ジャパリパーク、サバンナ地方、サンドスター……。
それはただ単に、自身の喪失した記憶の手掛かりを探るプロセスというだけではなく、「手記」という物質的な形にすることで――後に残る
カラカルと一緒に昼下がりの熱帯草原を歩き続ける。
真昼を数時間過ぎて、太陽光による地熱の放射が一番激しい時間帯を過ぎた。
しかしまだまだ乾季らしきサバンナ*1は熱く、埃っぽく、そして乾燥していた……。
熱中症には気を付けて、木陰や岩場の陰で休憩しながら、歩きやすいルートを構築して進む。
道中の観察で特筆すべきは、カラカルのジャンプ力ぅ……ですかねぇ……。
時折彼女は木の上に跳び上がって、周囲の地形の確認や、野生動物や、異形の怪物「セルリアン」を警戒してくれる。
数mは軽くひとっ飛びの、すさまじき跳躍。人間、過酷な環境で鍛えればああいう芸当もできるのか……!?
水筒に
カラカルにも分けて上げると、ぺちゃぺちゃと舌をすすって猫のように飲んでいた。
移動中もずっと空と木の影を観察していたのだが、太陽が時計回りに動いている*2!
つまり、この「ジャパリパーク」は北半球に位置しているということになる!
さっきの「避難所」の洗面台の水の渦の回り方*3は……全然アテにならないか。
それよりも、日が落ちたら星を観察したいな。もしここが日本から離れていれば、変わった星座*4が見られるはずだ……。
私たちは西に向かっていますね、目的地まであと何kmくらいですか? と私が尋ねると、カラカルは「にし」とか「なんきろ」とかいう言葉が分からないけど、お日様の沈む方へあと少し行けば水場よ、と答えた。
この土地に慣れていれば動物やセルリアンがさほど恐ろしくないのも納得できるが、それにしても、彼女は恐怖心や警戒心が乏しそうに……というか、やたらに嬉しそう、機嫌が良さそうに見える。
怪訝に思い、何故かと理由を尋ねたら「面白そうな子を見つけたからね」と、子どもが珍しい昆虫でも発見したかのように言った……。
「面白そうな子」ってやっぱり私のことだよな~……。
カラカルが木陰の草むらにうつ伏せになり、腕立て伏せをする姿勢のように両腕を伸ばした。……肩甲骨や背骨、股関節の凄まじい柔軟性。
やっぱりすごく猫っぽいぞ、この人~!?
「ハナコはやっぱり面白いわよ。自分のことは何一つ分からないのに、他のことは色々知ってるなんて」
ハナコ……と、先ほど決定した
私の記憶喪失は、目覚める以前の「自分」に関する記憶が完全に抜け落ちているという症状……。
人の記憶を、ひとつの「本棚」に例えるならば、私の記憶の本棚には、一般的な知識――動物図鑑やドキュメンタリー番組のビデオなどは存在する。しかし、日記や写真アルバムなどの「個人の記録」が抜き取られている……。
いや、無くなってしまったわけではなくて、何らかの理由によって「隠されていて」思い出せないだけなのでは? ……そうだとしたら、今後
「なんで、思い出せないんでしょうか……? 他の色々なことは覚えているのに……」
「さあ? ただ単に、思い出したくないから、とかじゃない? なんかイヤなことでもあったんじゃないの? アンタ、ツメもツノもキバもなくて弱そうだし、イジめられたとか~?」
カラカルは冗談めいた口調で言う。……私自身が
意外と事実は、案外そんな単純明快な理由かもしれない。
道中で、一体のセルリアンに出会った。
極彩色の、大きくて角ばった不気味な物体……大型車両ぐらいの大きさの、公園の遊具のような、まるっこいもの……が横倒しになっている。
かと思ったら、下から蹄の有る脚(厚底のブーツを履いた人間の脚にも見える)が何十本と出てきて、そのままぞろぞろと、ムカデなどの多足類のような規則的な脚の動きで歩いて、動き回るのである。
まるで巨大ダンゴムシ……。
あるいは、草原を走る
その上部には「眼」……戦車の球形砲塔*5のように、直径1m以上もありそうな大きな眼球が鎮座している……!?
「眼球」が三六〇度ぐるぐる回転しながら、「眼」がぎょろり、ぎょろりと動いて、周囲を警戒している。
生物とも非生物ともつかない外見の、おぞましい怪物……。
私は見るだけで私は鳥肌が立つのだが、カラカルはあまり気にしていないようだ。
「アイツはべつに危険じゃないよ。放っておいて、離れた所を行きましょう」
フレンズや動物を襲うことはまれで、いつも地面に生えている草を食べるのだという。たしかに、あの横長の瞳孔……視野は広いようだが、距離感は分かりにくそうである。
前部の装甲?には、ハコガメのようなフタ構造が有って、そこが蝶番のように開いて一本の触手が出てきた。
その触手の先端に大きな「顎」がついているが、それは以前に私を襲ったセルリアンのように犬歯があるのではない。
前歯は無く、平たい奥歯が発達した構造を。「顎」自体も幅広で下向きについており、地面の草を食べやすい造り。
シロサイやジュゴンなどの、下草や海底の海草*6を食べる動物の口に似ている。
あれは基本的には大人しくて緩慢なセルリアンだが、怒らせたり驚かせたりすると、脚を引っ込めて突進してサイやゾウも跳ね飛ばしてしまうという。
本気での走りはけっこう速いし、口から大きな何かを飛ばして攻撃してくる。死角へと回り込んでも、尻尾?から、細かい何かを飛び散らせて反撃もするらしい。
「のろまそうだからって、アイツにイタズラしないほうがいいわよ。ひどい目にあうから」
「そ、それはまるで……前にチョッカイかけたことがある*7ような口ぶりですね~……」
「よく分かるわね~」
そうこうするうちに、二人目のジャパリパークの住人――「フレンズ」に遭遇した。
我々が立ち寄った水場、そこで水を飲んでいる先客……だが、その飲みっぷりがまた変わっているのである。
脚を大きく開いて立った状態から、両手を地面について、そのままの姿勢で首を下へ伸ばすようにして、湧き水をごくごくと飲んでいる……何故そんな苦しそうなポーズを?
そして、開脚して前のめりになるその体勢だと、自然とスカートの中が露わになるではないか!? ……非常に目のやり場に困る。
「こんにちは、キリン*8」
「むぐ……あら、ごきげんよう、カラカル」
そのキリンと呼ばれたフレンズ……私やカラカルより頭一つ分以上は大きい長身……。170cm以上はあるだろうか?
さらさらの金髪、パッチリとして切れ長の、知性の光を宿した青い目、長いまつ毛、首に巻いた長いマフラー(日除けや砂除け用だろう)……。
裕福な家庭に生まれた品行方正の深窓の令嬢、といった第一印象の少女だ……。今さっきの奇行に目をつぶればの話だが。
髪の毛や、学生服のような衣装には、サバンナを象徴する動物、キリンのアミメ模様の装飾が施されている。
さらにキリン特有のツノ、タテガミ、耳、尻尾などのアクセサリー。
「フレンズ」は、動物をモチーフとした衣服をまとうようだが……。
自然の風景に溶け込む、擬態目的のためと思っていたが……それとも自然のパワーを得るといった呪術的な意味合いがあるだろうのか……?
「こんにちは、キリン。アンタ、水飲むのにも大変ね。普通に飲めばいいのに」
そう言うカラカルのほうは、身を屈め舌を伸ばして、ぴちゃぴちゃと猫のようにすすって水を飲んだ。
「やっぱり
キリン少女が私に話しかけた。その前に、何やらよく分からないことを言ったが……。
「どうも初めまして。私は『ハナコ』と言います」
「初めまして。私はふつうの『ただのキリン*9』よ。『ざっしゅ?』とか、『こうざつ?』とか、言うらしいけど……」
やはりキリンは不可解な事を言う。
「昔はキリンも色々いた*10らしいけどね。今は、
このジャパリパークでは「トーテム信仰*11」が、言語や習慣に根付いているのだろうか?
彼女ら「フレンズ」の、動物を模した衣服も……動物と自分達を同一視する文化なのか……?
そして、日本語の日常会話でも――私は××の動物、動物だった頃の記憶――などの、共同体の外部の人間には理解できない表現が含まれているのでは……?
「で、ハナコ、あなたは何の動物なの?」
私が返答に困っていると……。
「それがね、キリン。ハナコは、前の記憶が全然無いんだって」
カラカルが気を利かせて説明した。
「そうなの……アナタ、『みすてりぃー』なフレンズね……。じゃあ、私があなたの過去について推理してあげる!」
キリンの「推理」……? 彼女は、私の過去のことを何か知っているのだろうか……?
キリンは整った顔を近づけて、私を時間をかけてじっくりと眺めた。
髪の毛がふわりと風に揺れるたびに、良い匂いがする。大きい胸が近づく……。
どうしてだろう、女の子どうしなのにドキドキする。
それに、自分の手入れされていない髪の毛や、ぼろぼろの汚れた地味な服が、彼女のものと比べられるようで……なんだか恥ずかしいが……。
観察が終わると、キリンはしばし考え込んで……「さて*12」と言った。
「私が真実を突き止めるまでの筋道には……三つの証拠があったのです」などと、しかつめらしい顔*13で言って、指を三本立てた。
「まず、第一の証拠は……あなたのあごのあたりに垂れ下がっている毛皮、それが大きなヒント……」
私の帽子に付属してる、後頭部から口元までを覆える「日除け用の布地」のことらしい。今はボタンを締めていないので、首のあたりにぶら下がっている。
「第二に、体の毛皮。全身の毛がそれなりに長い……。つまり、ある程度寒いちほーに住むけものという、明らかな
私は一枚の布をポンチョのようにして、日除けのために着ている。確かに、カラカルやキリンと比べると重装備だが……。
「そして、第三にして最も大きな証拠ォ! あなたが常に持っている、好物の『紙』ぃ!! これらの証拠をそうごうすれば、導かれる真実は一つ!! ひっきょうするに*15……
「ぜ、全然違うわい!!」
……シャーロック・ホームズ*16が依頼人の服装からその職業を推理するような、真面目な推理を期待していたのだが……。突拍子もないことを言われたので、思わず大人げなく突っ込みを入れてしまった。
「ぐぬぬぅっ……!! しょ、証拠は? 確かな証拠が無いじゃない!! ヤギじゃないなんて……そんなの、あなたの身勝手な思い込みよ!! ヤギじゃない証拠がなければ、あなたの推理は認められないわ!!」
キリンは、推理小説での真犯人の最後の抵抗*17のごとく意地を見せた。
「それは悪魔の証明*18ですよ!」と、私はムキになって反論した。
「なんだとぉ!? クマがどうしたのよっ!?」
「仮に『白いキリン*19がいるか』と考えたら――」
「うるさい! 白いキリンはいるもん! あくま! おにひとで*20!」
「そ、それはそれとして……証拠は、あなたの方が出さないといけないんですっ!」
「証拠ならあるもん! うわぁーん! うわぁーん! はんにん! ようぎしゃ! うれないさっか!」
うぅ~……この子、泣いちゃったよ~……。
そして、そばのカラカルは、おろおろと泣くキリンと、おろおろしながら反論する私とを見比べるようにして、ただ無言でにやにや笑いを浮かべるのみ。
あーあ、泣かせちゃって……と、目が語っているように思える……。
イヤ、なんで私が悪者みたいな雰囲気になってるの?
「うあっはっは! ういっひっひ! 二人とも~……すっごいおもしろ!」
議論が完全な膠着状態を迎えた私たちに、だしぬけにカラカルが吹き出した。
「ぐすんっ! なな、なによう! じぇっ、
キリンが鼻水をすすりながら訴えた。
「ひ、『非』って……私、何か悪いことした……?」
「あぁ~、キリンの『すいり』は……違うと思うけどなぁ~。私もヤギの子には何人か会ったことあるけど、みんなツノが生えてたし、瞳の形*21が私とは違う感じだし。それに、あの子たちは山に棲んでるわけだから、このさばんなちほーでフレンズになるのはおかしいわよ~。だいたい、キリンの『すいり』は、今まで合ってた試しがないし……」
「ぐぅっ……なんてろんりてきな反論っ……!」
「ハナコ、アンタ、あたまが固いわね~……。あたまでっかちよ! こういう子には、マジメに突っかかるんじゃなくて、テキトーにごまかしたり、聞こえの良いことを言ったりしないと……」
「そうよ! ぐすっ! 私には、テキトーにごまかして、聞こえの良いことを言いなさい!」
……そ、それでいいのか、キリン……。結構ヒドイ感じに言われているけど……。
それにしても、カラカルは……頼りになるなぁ……。
あ、でももうちょっと早く仲裁して欲しかったかなぁ~?
……楽しんでたでしょ、あなた。
「すみません……熱くなってしまって……」
「こちらこそ、頭に血が上っちゃって*22、ごめんなさい。認めたくなかったけど……この私も、時には間違うことがあるのよね……」
「どうぞ、これからよろしくお願いしますね」
「こちらこそ、仲良くしてね」
こうしてキリンと私は、カラカルが間に入ってぶじに仲直りした。
「ハナコ、私の『すいり』を言ってもいいかしら? 何の動物か当ててあげるの」
「え……?」
「おもしろいわ! 私とカラカルの推理合戦ね!」
私が面食らったのも無理はない!
今度はカラカルがそんなことを言うのだ。
「ハナコ、アンタは
ジャングル地方……? やはりジャパリパークには「サバンナ」以外の気候区分も存在するらしい。
そして、カラカルの推理だが、キリンの
「サバンナ生まれの、上の耳の無いフレンズと言ったら……アンタ、もしかして『ヒト*23』なんじゃない?」
……。
はい、分かってます。私は人間です。
I am a human…….
……何を言うかと思ったら……真っ当すぎた。期待していたら、当たり前すぎる事実が返って来たので、なんだか拍子抜けしてしまった。
だが、キリンが大変驚いた様子で言う。
「ええっ!! そんなまさか!! 『ヒト』って言ったら、あの『かばんさん』の仲間じゃない!!」
っていうか、カバンサン……って、何?
「なーんだ、全然ビックリしないわね~、ハナコ。ああ、そりゃそうか、アンタ生まれたばかりだから、『かばんさん』のこと、ぜんぜん知らないものね」
「『かばんさん』はねぇ、偉大なのよ~! すごいフレンズなのよ!
そう……なのか……?
いったい何者なんだろう、『カバンサン』って人は?
それから、ふたりに『カバンサン』のことをたっぷりと聞かせてもらった。
かばんさんというのは、ジャパリパークに伝わる、
いや、もしかしたら大昔に
私がふたりのフレンズから聞いたのは、以下のような伝説である。
まず、「ばす」という、ゾウよりもクジラよりも巨大な動物に「命」を与えて、上に飛び乗って、これを自由に従えたという(「ばす」とは何の動物だろう? 口伝えするうちに名前が変わってしまったとか? そしてゾウやクジラよりも大きいというのは、さすがに「尾ひれ」が付き過ぎた伝説である)。
たぶん、ウシだかウマだかの乗用になる野生動物の病気を治して、飼い慣らしたというのが実際のところではないだろうか。いや、それでもかなりすごい人間だ……。
さらに、平原を通りかかった時に、悪しき心を持った獣たちが襲い掛かったが、これを調伏せしめたという。
サイの突進を片手で受け止めると、サイは疲れ果てて斃れた。
姿を消す能力を持ったヒョウが飛びかかったが、これを心眼で見破り、逆にこん棒の一撃でその頭を叩き潰した。
また、はるか遠くの草むらに隠れる巨大シカに向かってこん棒を投げ、首の骨を折って絶命せしめた。
クマの頭を狙って木の実を投擲すれば、その頭が半分消し飛んだ。
ライオンが眠り込んだすきに、これを寝技で絞め殺した……などの数々の武勇伝。
うち倒された「悪の心をいだく獣」たちは、改心して生まれ変わって善い心を持ったフレンズになり、以後はカバンサンの忠実なしもべになったという……。
うーん、まるでヘラクレス*24である。まあ、仮に実際に起こった事件に由来しているとしても、その事実はものすごく誇張されているはずだ。
暴走する様々な野生の猛獣を、銃などの武器を使って戦って倒した……というのが真実だろうか。カバンサンが実在したとすれば……レンジャー部隊の軍人かなんかなのでは?
そして、自分の信頼する仲間が、山よりも大きな(これも誇張表現……だと思うが)セルリアンに食べられそうになった時には激怒し、フレンズの大軍勢を率いて、炎を起こして敵を焼き、火山を噴火させて溶岩で敵を沈めたと伝えられている。
これはなんだか、一番ありえそうな話である。やはり実際のカバンサンは軍の指揮官で、現地の部族を率いてセルリアンと戦ったのであろう。炎や火山というのは、銃火器や爆弾など、パークに存在しなかった近代兵器を身近な例えを使って描写しているに違いあるまい。
他にも……大きな川に差し掛かった時に、道よあれ、とカバンサンが言うと、目の前に道が現れた。高い山を登るときに、魔法で空を飛んだ。地下洞窟で襲ってきたセルリアンが、カバンサンの唱えた呪文により、突然の地割れに飲み込まれた。雪崩のように突撃するセルリアンの群れが、カバンサンの魔力により、二手に分かれて通り過ぎていった。亡霊の正体を魔眼で見破って封印した。火山を三日三晩殴って噴火を止めた。海の上をすごい速さで走った……云々。
誇張と曲解*25がここまでくると……完全に多神教の神や一神教の聖人のレベルである。
さすがに、こういうエピソードは荒唐無稽すぎて、とてもじゃないが事実に基づくとは考えられない。故意かどうかは分からないが、後の世になって付け加えられた、英雄性を高めるためだけの、根も葉もない創作だろう……。
「キリンは、かばんさんのこと、詳しいのよ」
「そうよ! かばんさんはすっごく強くて賢かったんだから! それよりもね、なによりもフレンズ達のことをいつも考えて、自分のことより、みんなを幸せにするために行動したの! カバンサンのまわりには、いつも笑顔のフレンズ達がいたのよ!」
……嬉しそうに話すキリン。
その熱意に押されて、私もカバンサンの実在を信じ始めた。
彼は過去に、近代文明からこのジャパリパークにやってきた漂流者で、この未開の地を開拓して、フレンズ達に文明をもたらした人物なのだろう。その上陸した場所が、サバンナ地方だったのだ。
Kavanson? Cabansan?……どこの国の人なんだろう?
きっと、人一倍体力があり、勇敢で、どんな武器でも使いこなす、何でもひとりで解決してしてしまうような仲間思いの聡明な男性……偉大な指導者。
「それでカバンサンは最後にはどうなったんですか?」
「うーん。それがよく分からないんだなあ~……。自分の仲間を探して別の場所へ旅立ったって言うけど、その後の話が全然分からないのよ……」
「自分の仲間を見つけることが出来て、一緒に暮らしたのかしら……」
「あるいは、今もまだ探していて、旅をしているのかもしれないわね!」
「だとしたら、夢のある話ですね!」
カバンサンは偉大なのだ。英雄なのだ。
……外の地からやってきて、現地の住民「フレンズ」として生きた、献身的な人間――逞しき異邦人――カバンサン。
私は彼の足元にも及ばないひ弱な人間だが、それでもこのジャパリパークでこれから生きていくためには、彼のチカラのほんの少しでも、あやかりたいものだ……。
私はカバンサンの話を聞いて勇気づけられ、そしてこの「野生の世界」で生き抜いていく決意を新たにするのだった……。
【参考資料】
◆中3理科【天体】各地の太陽の動き(日周運動) まいにちマナブ
https://manab-juku.me/science/diurnal-motion-of-the-sun/
◆「時計の針」はどうして右回りになったのか? - ねとらぼ
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1902/21/news011.html
◆『SPAZIO』 no.63 「時計回りの文化、反時計回りの文化(1)」
https://www.nttdata-getronics.co.jp/csr/spazio/spazio63/tokeimawari.html
◆第76回 プラネタリウム「南十字星にあいにいこう」 スタッフだより大阪市立科学館
https://www.sci-museum.jp/staff/?p=78
◆アマモ 海藻海草標本図鑑
http://chibadai.flier.jp/algae/algae/kaisou/kusa/amamo/amamo.htm
◆超偏食なジュゴンが認めた唯一の野菜はロメインレタス 動物おもしろ雑学集
https://zooing.honpo21.net/archives/17
◆血統登録上は「アミメキリン」は存在せず、すべて「キリン」扱い PEACE
https://animals-peace.net/zoo/girraffe-studbook.html
◆動物園の人気者 いくらで飼える? GOLDDUST
https://golddust.jp/zoo-animal-fujitamakoto/
◆【トーテミズムとは】リベラルアーツガイド
https://liberal-arts-guide.com/totemism/
◆レヴィ=ストロース野性の思考とは。コテンto名著
https://kotento.com/2018/02/25/post-1139/
◆「鹿爪らしい・・・」の鹿爪の語源を教えて下さい Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q141600544
◆珍しい白いキリンの写真を公開、タンザニア ナショナルジオグラフィック
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/012700027/
◆珍しい!全身真っ白なキリンの親子 ナショナルジオグラフィック
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/091500353/
◆ASCII.jp:細長い瞳孔は動物の生態に大きく依存しているという研究
https://ascii.jp/elem/000/001/037/1037976/
◆心拍数1200から重さ180kgまで、動物の驚異の心臓 ナショナルジオグラフィック
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/021600010/
◆高血圧なキリンの体を守るものすごいしくみ レタスクラブニュース
https://www.lettuceclub.net/news/article/170694/
◆『キリンの高血圧、象の巨大心』 公益財団法人 日本心臓財団
https://www.jhf.or.jp/publish/bunko/54.html
◆謎の巨大生物、UMA「ヒトガタ・ニンゲン」とは? カラパイア
http://karapaia.com/archives/51076795.html
◆エスキモーの雪の名前は何種類?【隙間リサーチ】 ちりつもFILE (β
https://trtmfile.com/2018/03/17/post-544-2/