けもののきろく(第2版)   作:大きさの概念

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あらすじ:陸上最強!! マルミミゾウのものすごいパワー!! 格闘戦で戦車セルリアンを圧倒だ!
  目標:ゾウの戦いを援護せよ!
 現在地:さばんなちほー中央部/熱帯大草原地域/地対地ロケット砲撃跡地
 時間帯:深夜

近接武器:黒曜石の大鉈/黒曜石のナイフ
射撃武器:ハードコアボーラー/骨十字の弓
投擲武器:柄付焼夷手榴弾
 所持品:ダクトテープ/水筒/使い捨てライター/ジャパリコイン/キャッシュカード/吸水シート

 同行者:カラカル/キリン/ヒカリ

 ヒント:植物の種子の中には、発芽するために、冬の寒さや夜の長さといった「厳しい環境」を必要とするものもあれば……「いったん動物に食べられなければならない」といったような「他者の介在」が必須となる種もある。人間に芽生える美点や能力についても同様かもしれない……。パークのあの「かばんさん」も、生まれた時に7歩歩いて『天上天下唯我独尊』などと唱えて、最初から叡智溢るる全知全能の存在だった……と、多くのフレンズ達には信じられているが……。だが異説によると、じつは最初から「最強に優れたフレンズ」というわけではなくってぇ、旅の中で色々と大変な苦労もしたし、それをそばで支えてくれる仲間たちがたくさんいた……とも言われている。


第22話 ハンニバルの戦車猟兵 [▲]

 ダンゴムシのセルリアン vs. 「戦象*1」! 陸上最強ヘビー級同士の戦い!

 

 セルリアン重戦車*2を狩らんとするマルミミゾウ*3はまさに、月下のサバンナの駆逐戦車*4だ!

 

「ぱおぱおするぞうっ!」

 騎兵隊の突撃ラッパのように、高いうなり声を上げるマルミミゾウ!

 セルリアン戦車にぶちかまし*5を一発!

 

 だがこれに対して()()()()()()()()ことで、内部への衝撃を逃がすセルリアン!

「あの巨体であのジャンプか! また()()()()()()()()()()ダメージを逃がされているっ!」

『アノ 多脚式懸架装置(サスペンション)ガ 厄介ダヨッ!』

 

「ばおーっ!」

 マルミミはさらに……まるで弓兵が弓をひくように……拳を大きく振りかぶってセルリアンに突進!

 

「あ、あんなバレバレのテレフォンパンチ*6じゃ、また……」

「いいえ、よく見て! 違うわよっ!」と夜目がきくカラカル。

 

 確かによく見ると、ゾウは振りかぶった拳を()()()()()()()()()()()()()のだ!!

 

 跳び上がるタイミングがズレたセルリアン! その装甲に、ステップインしながらの弓引きストレート……いや、鼻引きストレート*7が炸裂だッ!

 

「ぱぉーんっ!」

 さらに豪快なケンカキック*8だっ! ゾウ足前蹴り*9を重装セルリアンの側面装甲に叩き込む!

 

 体勢の崩れたセルリアンの巨体!

 

 そこへ走り込むマルミミゾウ!

 さらにもう一発キックか……!?

 

「ぱおぉーーっ!」

 と、蹴り技と思わせてからのフェイントだ!

 なんて高く飛び上がるジャンプ!

 

「ゾ、ゾウが跳んでるぅっ!*10

「じゃんぷりょくには、じゃんぷりょくかっ!」

 空飛ぶゾウの姿にカラカルとキリンもオドロキ!

 

 そして! 上空から叩きつける飛び込み!戦車セルリアンの背面にある、例の透明の殻*11をまとった寄生体を狙って、足を大きく振り上げ……!

 

「ふ、踏みつけ(ストンピング)*12かっ!?」

 

『イヤ……アレハッ!』

 

「ばおぉーっ!」

 キックと見せかけて、打ち下ろし鉄槌(パンチ)攻撃!

 

『すーぱーまんぱんち*13……イヤ「すーぱーふれんずぱんち」ダッッ!! 軽量級ノ フレンズ身体(ぼでぃ)ヲ 生カシタ攻撃ッ!」

「最強すぎるだろ!*14

 

 ついでにドロップキック*15を一発ぅっ!

 

「だ、だが……? どういうわけか、セルリアンのあの『爆発反応装甲』をうまく避けて攻撃しているが……!?」

「にゃー。そう言われれば、そうねー」

「ゾウさんは、なぜ『セルリアン地雷』の位置が分かるんだろうか……?」

 

『マルミミゾウハ、足裏デ 音ヲ感知*16シテイルンダヨ!』

「えぇっ! あ、足裏で音を感知*17ぃ~っ!? そ、そんな能力*18がっ!?」

ハナコ(きみ)ノ「ヒトノ聴覚(ミミ)*19」ニハ 聞コエニクイ ダロウケド……マルミミゾウハ 低周波音ヲ発生サセテ、殻ノ内側ニ 小型セルリアンガ潜ンデイル「地雷部屋」ノ位置ヲ 大雑把ニ索敵(サーチ)*20シテイルンダヨ!』

「ぞ、そうなのっ!? すげえっ!」

『コレデ、アノ厄介ナ「セルリアン地雷」ヲ 無力化(ニュートラライズ)*21デキタネ』

 

「にゃるほどー。そーいえば、ゾウの鼻から()()()()()()()()()のは、そういうわけなのねっ!」

 と、さっきからなぜか首と耳をかしげて*22不思議がっていたカラカルも納得の様子!

 

 

 

「うもぉーっ! マルミミゾウ! すごいぞーっ!」

「アンタのワザ、効いてるわよっ!」

 

 カラカルとキリンの言う通り!

 戦車の上に陣取ったセルリアン寄生体も、目玉をひん剥いてビックリしているっ!

 

 見よ! 触手に付属した多数の目をグルグル回して*23白黒させている*24ではないか!

 

『イイヤ、ぐるぐる眼(アレ)ハ タダノ 生理的ナ反射ダネ……。アノ「透明ノ殻*25」ニ守ラレタ状態デハ、()()() ()()()()()()()ヨーナモノ……。ぱんちモ きっくモ 滑ッテシマッテ、内部ヘ衝撃ガ 上手ク伝ワラナインダヨ!』

「マジですかっ!? やべえ! あ、あの『透明な殻』をどう攻略するつもりなんだ……ゾウさんは……??」

 

 

 

「ぐ、ぐおー!*26 よぉーしっ! ならばこれだぞうっ!」

 ダンゴムシセルリアンの外骨格を相手に……強力な鼻クラッチ*27

『ヤハリ 効果的ナ技ハ、打撃技(ストライキング)ヨリモ 組ミ技(グラップリング)ダッ!』

 

 そして後方へのブン投げが炸裂ッ!

 セルリアン重戦車に掟破りのバックドロップ*28だぁっ!

 

 し、しかも!

 

「ばおっ!ばおっ!……ばおーん!」

 

 背中から落ちて、地面に埋もれたセルリアンの巨体を……さらに引っこ抜いて!

 もう一発、後方への反り投げだっ!

 

 グラウンド状態での連続スープレックス*29だあっ!

 

 投げが地面に着弾するたびに大きな爆発音!

「あ、あれはセルリアン地雷の暴発だ!」

『ナルホド……アアヤッテ、爆発反応装甲(ERA)ヲ 地面ニ叩キツケレバ、「地雷除去」デキルッテ ワケダネ……。アノ爆発ノセイデ、()()()()()()() ()()()()()()()ヨウダケド……』

 

 とはいえ「下がった威力は数で補う」とばかりの、スープレックスの連打連打連打の出血大フィーバー!

 

 深夜のサバンナを揺るがすほどの投げ技の投げ売りバーゲンセールだあっ!

 ロケット爆撃でできたクレーターが、()()()()()()()()()()ぞっ!

 

 人類最強の男がアレクサンドル・カレリン*30で、人類最強の女が吉田沙保里選手*31なら……!

 ()()()()()()()は、ゾウフレンズなのかぁ~~っ!?

「セルリアンをコピエに誘い込む作戦*32」なんて、初めから要らなかったんじゃないのか~っ?

 

「こ、こいつはすごい戦いだぜぇッ!」

「ハナコ、よだれすごい垂れてるわよ~」

「やややっ! これは人間的に失礼!(ずびっ!)」

 

 

 

「ぱっ……ぉぉ~ん……」

「あ! ゾウさんっ!」

 

 このまま一気にセルリアンを葬ってしまいそうな勢いだったマルミミゾウだが……!

 急に息を荒げて、攻撃のペースが落ちている!

 

「んはぁっ、はっ! はぁ、はぁっ……!」

 丸い耳をぱたぱた打ち付けている!

 

『コ、コレハ マズイ! 大型動物ノ フレンズガ アレダケ激シク動ケバ、おーばーひーと*33ダヨッ!』

「な、なにぃっ!」

 

 疲労の色濃いマルミミゾウ*34……!

 

「も、もうフラフラじゃない! あんなに無理して!」

 

 マルミミゾウの攻撃が止んだそこへ! すかさず戦車セルリアンが超信地旋回(スピンターン)しながら、殻のエッジを利かせた回転体当たり!

 

 マルミミはこれを両象牙十字受(クロスタスク・ブロック)防御(ふせ)ぐ!

 だが! 疲労困憊で反応が遅れてガードしきれない!

 

「ばっ! ばおぉおーっ!!」

 ガード越しに、大質量の衝撃をまともに喰らってしまう!

 

直撃(くりーんひっと)デハナイケド、アノ巨体(ふぃじかる)デノ威力ダヨ! ハナコ!』

 

 

 

「くそっ! セルリアンの野郎っ……! あんなに攻撃を食らったのに、まだまだ元気いっぱいじゃないか……!!」

『モシカシテ……! セルリアンハ ()()() ()()()()()()()()()ノカモ……!』

「そ、そうか……! 意図的に隙を見せて、()()()()()()()をして、ゾウさんに大技を出させることで、彼女の疲労を誘ったっていうのか……!?」

『ダトシタラ、アノ寄生体ハ、想定以上ノ 知能ノ高サダヨ……』

 

「うももも……マルミミゾウ、あんなに無茶するからよ……!」

「それも、アタシ達のためにね……」

 

 

 

『大型動物ノフレンズハ、()()()()()()()()()()()ニヨル「自然治癒」ガ 遅イ! 短時間デハ、十分ナ回復ハ 無理ダ!』

「くっ……」

『アンナノ、モウ一発 喰ラッタラ、マズイヨ!』

「なんとかしなければ!」

 

「こうなったらカラカル! 病み上がりのところ悪いけど、あなたとキリン(わたし)が出るわよ!」

「ヨシ! 病み上がり、のぞむところ! まかせとけ!」

 

「いや! ふたりともさっきのケガでは、ヤツを相手するのは無理だ! ここは、私に()()()()がある!」

「えっ! ハナコ! いい考えって!?」

 

 

 

「ぶ、ぶるるるっ……」

 と弱弱しいうなり声を上げて、とうとう地面に膝をつくマルミミゾウ!

 

 のろのろとしか走れない動けない彼女を引き潰そうと、助走して突進をしかけるセルリアン!

 

「おお、ヤバイッ!! ゾウさんっ!! カラカル、場所代わってまたバイク(こいつ)()()()()を頼むっ!」

「え、えーっ! またこの子を~っ!?」

「さっきもやったんだから大丈夫っ! ツノを振って、マルミミゾウ(あのこ)に向かって走らせてくれっ!」

「にゃに~っ! うう、ニガテだけど、やるっきゃない!」

 

 

 

 マルミミゾウとセルリアンへと突進する、ジャパリサイドカーバイク!

 

 私はその側車の上で立ち上がって()()()()()()()()()()()()()()で作った「クロスボウ」を構える! キリンの肩にクロスボウをマウントさせての、長距離射撃姿勢!

「あ、ちょい待て……」

「なによ?」

「ボウガンを……こう、『あなたのツノ』に()()()()ほうが、しっくりくるな……高さ的にも……」

「そ、そこはぁ……!」

 

「おお、ぴったり安定するッ! キリンのツノ*35ってこういう使い方が!! 新発見!!」

「そ、そんなところにぃ~!」

「へ、変な声出すな! 真面目にやれっ! ゾウさんがピンチなんだぞ!」

『ソウダヨ。キリンノ 筋肉質ノ首ヲ活カシタ 依託射撃ダヨ!』

「も~!」

 

「ヨシ、ヒカリさん! 照準援護(レーザーサイト)頼む!」

了解(あふぁーまてぃぶ)! 射撃管制系(FCS)作動(あくてぃべいてっど)! 僕ニ マカセテ!」

 

 柄付焼夷手榴弾に、シマウマの大腿骨をダクトテープで巻き付けてつくった(ボルト)だ! これをクロスボウに装填!

 

『「ぐれねーどらんちゃー」トイウ ワケダネ……』

「そうです!」

 

『ダガ、ろけっとらんちゃーノ砲撃ニ 耐エタ相手ダヨ? 手持チノ焼夷手榴弾(ハンドグレネード)1個程度ノ 装薬量(いりょく)デハ……』

「ここはいちかばちかだっ! 弱点を狙う!」

 

『……君ノ ヒトノ本能(カン)、僕ハ 信ジルヨ!』

「アタシもだ!」

「わ、私の脳細胞も信じてるわよ!」

「よし……! セルリアンが、あそこの()()()()()()()()に……!」

 

 

 

「加速! 加速! もっと速く! 慣性ドリフト使うんだっ! カウンターステア! あそこクリッピングポイント!」

「うにゃ~! 全然分からん! こうなりゃ()()だ!」

 

 ヤツを誘って!もっと加速させるんだ!

 

 そしてセルリアンが蟻塚に生えた大きなアカシアの木に最も接近した瞬間!!

 ボーガン発射だっ!!

 

 (ボルト)はゆるい放物線を描き……「セルリアン戦車」の上部の、寄生体めがけて飛んでいく……。

 

 寄生セルリアンの触手についたたくさんの眼球が、その投射体に視線を投げかけている*36……!

 

 そして矢は、寄生体の「金魚鉢」……よりも、大きく下へと……!

 

『ハ、外シタカッ……?』

「よし!()()()()だ! セルリアン装甲の()()()()()()()()!」

 私は(トカレフ)を引き抜き、安全装置(ロック)を解除!

 

「ヒカリさん!」

『ナルホド! 地雷ヲ ()()()() ッテワケカ! 照準ハ マカセテ!』

 

 マルミミゾウがさっきから()()()()()()()()()()のひとつ!

 パンチやキックの跡に囲まれて()()()()()()()()()()()から、分かりやすいぞっ!

 

 戦車セルリアンの殻に焼夷手榴弾が着弾!する同時に、手榴弾を銃撃で狙撃する! 

 

 一発で火薬部に命中し、炎が巻き起こる!

 その爆炎の巻き起こす風圧で()()()()()()()()()()()()!!

 

「や、やったぜっ!!」

 

 寄生セルリアンの意思と関係無く、勝手に炸裂した「爆発地雷」!

 

 それを構成する小型セルリアンどもの、大アゴや注射針といったワイヤートラップが飛び出し、トゲだらけのアカシアの木に喰いつく!!

 

 高速走行時にワイヤーに引っ張られ姿勢を崩し、曲がり切れない!

 木にからみつき、さらに岩に衝突するセルリアン戦車!!

 

「その姿は、『効いている演技(ふり)』じゃないようだな……」

 

「みんみーっ! やったーっ!」

()()()()みたい!」

炎ノ矢(ファイアーボルト)ガ 大当タリ(じゃっくぽっと)ダ! セルリアンノ地雷ヲ処理シタヨ! ソレニ、アレデ シバラク 動キヲ封ジラレルヨ!』

「単車での流鏑馬(やぶさめ)だったけど……ふー、なんとか上手くいってくれたか……」と私は一息つく。

 

「その場しのぎの()()()()()()()()()()()みたいだな……自分の能力(ワイヤー触手)で、自分の足を引っ張るとは……」

『引ッ張リ合ッテルネ、手モ 足モ*37、文字通リネ』

「もお! あれぞ、みすてりぃで言うところの“地上のもつれ”状態!」

 

 

 

「しかしセルリアンめっ! ()()()()()()()()な! カラカルやライオンさん達に切られて、脱皮再生したとはいえヤワになったグリップ力が低そうな多脚(あしまわり)で、あの大重量だ! なのに……なんたらかんたら(理屈が長いので省略)*38

「ハナコ、にゃんだそりゃ??」

『ツマリ「重イシ、ばらんすガ 悪クテ、()()()」ッテことダヨ』

「にゃるほど」

 

「あのセルリアンには……ABSがついてないみたいですねえ!」

『ハハハ!』

「ヒトの言うことは、全然わからんにゃ~」

 

 

 

 しばらくして、砂埃が止み、満月の光の下でよく見ると……セルリアンの砲身の根元(くびねっこ)がひしゃげている! 戦車の砲塔(キューポラ)に相当する部分だ! 今の高速衝突で、前部の殻はひどく潰され、ハコガメのフタのような蝶番機構もオシャカだ!

 

「今の攻撃で! ……いや、キリンやゾウさんの猛攻で、装甲が劣化していたおかげか……」

 

 これでもう「砲身」で射撃することはできないっ!

 ヤツの「遠距離攻撃」を完全に封じたぞ!

 

 

 

 そして!

 

 セルリアンから無事に距離を取るマルミミゾウのもとへ、ジャパリバイクで接近して救助だ!

 

 私は彼女の頭に水筒の水をかける。

「これだけしかないけど……ここでちょっと水浴び休憩!」

「ちべたくて気持ち良いっ! ハナコさん、ありがとう!」

 

『シカシ……今ノ戦力デハ、コレ以上 セルリアンヲ食イ止メルノハ 無理ダヨ!』

「うも~。岩場(コピエ)での『岩落とし作戦』の準備は、進んでいるのかしら……?」

「ヘビクイワシから『知らせ』が来るハズだけど、来ないわね……」

『ぱーくがいどノ「らっきーびーすと」達カラモ、僕ニ 通信ガ入ル 手筈ダケド……。サッキカラ 定時連絡ガ無イヨ……』

「何か、あったのかしら……??」

 

「だが……もう予定通りコピエに誘い込むしかない! 私独りで、このバイクで行きます……!」

「アンタ独りじゃ、無茶よっ!」

 

 

 

 と、私達と話している所へ……。

 

 ぴょこん!

 

 と、突然! 灌木の影から飛び出してくる小さなシルエット!?

「うお! 新手のセルリアンかっ!?」

 とっさに拳銃を抜いて構える!

 

「ヒ、ヒィーッ!」

 むむむ、人影!?

*1
【戦象(その1)】ゾウを戦闘用に使役し始めたのは紀元前1,100年ごろのインドだと言われていて、紀元4世紀までに成立したインド叙事詩『マハーバーラタ』にも、アスワサンマという名前の戦象が登場する。また旧約聖書の『マカバイ記』にも戦象に関する記述がある。世界史においては、アケメネス朝ペルシャのダレイオス3世が戦象を前線配備した逸話があるし、マケドニアのアレクサンドロス大王もインドにて戦象と戦ったこと(ヒュダスペス河畔の戦い)がある。古代ヌミディアやカルタゴでも使役され、名将ハンニバルの第二次ポエニ戦役でのゾウを連れての「アルプス越え」も有名である。このアルプス越え戦象部隊はアジアゾウとマルミミゾウ(の一種である絶滅種サヘルゾウ)の混成部隊だったという説がある(※ちなみに……当時のサヘル地帯は砂漠でなく緑生い茂るサバンナや森林地帯であった。その証拠に、サハラ砂漠にある砂岩台地「タッシリ・ナジェール」の()()()()()()()()()()()()()()。このサヘルゾウは当時は「ゲトリア象」と呼ばれており、その末裔は1950年代まで生きていたらしい)。さらに、古代ローマ軍でも地中海ちほ~のゾウが使役され、歴史書には『東方のインドゾウは大柄だが、地元のアフリカゾウは小柄』などと()()()()()()()()()()()()が書いてあるが、この『アフリカゾウ』とは実はマルミミゾウのことらしい。紀元前55~54年のカエサルのブリタニア侵攻のときには、「装甲戦象」がブリテン人兵士をびっくりさせた(と歴史書に書いてある)。そして体高が高くて「乗ると見晴らしがよい」ことから、ムガル帝国などでは司令官が搭乗する「戦闘指揮車」としても運用された。あの元朝モンゴル帝国のクビライ皇帝(ハーン)も、自らゾウに乗って戦場指揮をしたと伝えられている。

*2
【重戦車】大型!大口径砲!大重量!という分かりやすいコンセプトの戦車。おもに重さ約40t以上の戦車のことを指し、多くは第二次世界大戦中~冷戦中にかけて作られている。とくにナチスドイツのティーガーI(タイガー戦車)や、ティーガーII(キングタイガー)などが有名。そして世界最大の重戦車は、ドイツ帝国の試作戦車「Maus(マウス)」である! 自重188tという()()()()()()()2()0()()()()()()()で、()()()()()()()()()()()に匹敵する超重量戦車なのだ! ※開発当初はMammut(マムート)(ドイツ語でマンモス)というコードネームだったが、情報の隠匿のためにあえて逆に「ネズミ」と名付けられたという……。しかし、現代においては「重戦車」という区分は()()()()()。というのも現代の戦車は重装甲化が進み、米軍のM1エイブラムスや、イギリスのチャレンジャー2、ロシアのT-90、ドイツのレオパルト2などの各国のMBT(主力戦車)は重量50~60t以上に達している。つまり、かつては「重戦車」と呼ばれた基準が、すでにあたりまえになっているためだ。

*3
【戦象(その2)】戦象のおもな攻撃方法は、巨躯を活かした突進、大きな足での踏み潰し、筋肉隆々の鼻での掴み攻撃、鋭い牙での串刺し、背中に搭載された(やぐら)に隠れた兵士による弓矢や槍での攻撃……などなど。全身鎧や剣や鎌、鉄球などで武装することも。戦場ではとても強力な存在であり、とくに重装歩兵の強固な隊列を崩すのに有効であった。また、ただ突進させる以外にも、戦場の壁として敵の歩兵や騎兵を足止めする()()()()として配置されたり、重機のようなパワーによって敵城壁を破壊する()()()()にもなったり、その巨体で川の流れをせき止める工兵(エンジニア)にもなったり……うーん、大活躍! 近世以降は、大砲を背中に搭載して突進しながら撃つ「自走突撃砲」として活躍したり、車や飛行機の牽引といった仕事もしたとか。しかしデカいために小回りが利かず、銃火器の標的になりやすく、育成と運用に金と手間がかかり、そもそも臆病で神経質な性格のゾウはおびえたり傷ついたりしてパニックになると制御できない……などの大きな欠点がいくつもあった。そのため戦闘車両の発達にともない、戦場からしだいに姿を消していった……。だが現代においても、トラックの入れないジャングルちほ~を進軍するのであれば……足場の悪い密林をガンガン進めるし、歩きながら葉っぱや果物などの()()()()ができる「象の兵士」が重宝されている(おもに物資運搬用やパトロール用)。

*4
【駆逐戦車】対戦車用に重装甲化された自走砲のこと。ドイツ語ではJagdpanzer(ヤークトパンツァー)、英語ではtank destroyerなどと呼ばれる。砲塔(ターレット)(車体の上部のぐるぐる回るアレ)を取り外して、より大口径の砲身を搭載した戦車なのだ。駆逐戦車は砲塔が無いゆえに、動きながら狙う戦闘はニガテ。かわりに、待ち伏せして大口径砲で「一方的に奇襲攻撃」するのが得意だ。ふつうの自走砲よりも装甲が厚いので、「多少は戦車に撃たれても平気」という設計になっているのも特徴。余談だが、第二次大戦中のドイツで「エレファント重駆逐戦車」という、なんだかこの小説のシチュエーションにピッタリの戦車が開発されたという。欧米では「ゾウはネズミを怖がる」なんて迷信があるけれど……はたしてジャパリパークの駆逐戦車(エレファント)は、この超重量戦車(マウス)に勝てるのかっ!?

*5
【ぶちかまし】技撲やプロレスで使われる、おもに()()()()()()体当たり(スピアータックル)。顔がでかくてぇ、首が太くてぇ、鼻が長くてぇ、ちょっとずんぐりむっくりな感じに進化した、頑丈な体をしてるのがゾウだが、その「ゾウのデカい頭」での突進頭突きなのだ! (ゾウと同じく「高いところの葉っぱを食べる」と「低いところの水も飲める」を両立するために、小顔で首と脚が長く進化したキリンとは目的は同じだが真逆の方向性だ) 名付けてこのゾウフレンズワザ!「エレファントブチカマシ」!(そのまんま)

*6
【テレフォンパンチ】ストレートなどのパンチを出す際、予備動作として拳を顔の横に引いてから殴るという、隙だらけのフォームのパンチ攻撃。簡単にタイミングを読まれてガードや回避やカウンターをされやすいため、ボクシングなどの格闘技では非常によろしくないパンチとされる。このネーミングは、拳を耳のあたりまで持ってくる「電話をするようなモーション」に由来するとも……あるいは、相手にこれから攻撃することを「お知らせする」から、とも言われている。なお英語の格闘技用語では、テレフォンではなくテレグラフ(電報)です。"telegraph a punch"(電報パンチを打つ)などと言います。

*7
【鼻引きストレート】プロレスラー・アントニオ猪木氏の技「弓引きストレート(ナックルアロー)」によく似たモーションの掌底パンチ。本当に()()()()ように、()()()()()()()()()()()()()()()パワーをためている! 前回のラストで繰り出した鼻掴みキックと同じ原理で、タイミングを外すことによる()()()()()効果と、そして鼻の筋肉の弾性力による()()()()()効果があるぞ。「裾掴み蹴り」ならばヒトでもできるが、この()()()()()()動作はゾウのフレンズでもないとできない……。古代の戦象に乗った弓兵の放つ矢のごとき、フレンズパワーによる「ハンニバル・ナックルアロー」の威力を見よ!

*8
【ケンカキック】プロレスラー蝶野正洋氏の得意技。顔面などに足裏を押し付けて蹴り倒すキックだ。旧名「ヤクザキック」(命名 by 故・橋本真也氏)だが、こっちは放送コードに引っかかるので使われない。いわゆるビッグブーツと言われる前蹴り(フロントキック)のフォームに似ているが、ケンカキックは体が横に開いて「横蹴り」にちょっと近い動作なのが特徴だ。一見すると隙が大きいフォームに見えるが、この体重を乗せた蹴りは左右への捌きやキャッチがしにくく、万一ハズしてもそのまま半身立ちになって次の動作に繋げられるという、合理的なワザなのだ。

*9
【ゾウ足前蹴り】ジャイアント馬場氏のビッグブーツは「16文キック」、アンドレ・ザ・ジャイアントのものは「18文キック」と名付けられていた。ちなみに、1文=8分=0.8寸=約2.4cmだ(これはかつての中国・日本での「一文銭」の共通の直径)。そしてゾウの足の裏は直径は、最大記録が48cm(仙台市八木山動物公園のオスアフリカゾウ「ベン」の場合)なので……ゾウフレンズのこの蹴りワザを「20文キック」と呼ぶことにしよう! 体重を乗せたゾウ足ブーツの足裏の、蹠枕(セキチン)(脂肪球)の柔らかい部分をブチ込むキック!

*10
【ゾウが跳んでるぅっ!】哺乳類のなかで()()()()()()()()()のは、(大人の)ゾウだけ! ……この場合の「ジャンプ」というのは「4本の脚が同時に地上を離れている状態」という意味。ゾウは走る(※意外と速くて短距離なら()()4()0()k()m()で走れる)時でも、()()()()()()()()()()()()()()()()唯一の哺乳類なのだ。さらに、ジャンプどころか、()()()()()()()()()()()()()だ。みなさん、ゾウの足のことを『うおおっ! 強そうな足だなあ!』とお思いかもですが……実は立ったり座ったりですら負担が大きくて、結構やっとのことなのです。デカいのも大変なのです。だが!ゾウのフレンズの場合は「そんなことかんけーねぇですぞぅ!」とばかりのこの大ジャンプ! しかし、人類を遥かにしのぐ跳躍を見せるものの……ゾウフレンズは、やっぱりジャンプはニガテなため動作のスキが大きく、脚部への負担もキツい……。だからこそのジャンプ! 苦手なくせにあえてジャンプ! 敵セルリアンも、この行動には驚いているハズ! 意表を突くこのジャンプ奇襲攻撃こそマルミミゾウの狙いなのだっ! 世界広しといえども、ゾウが空を飛ぶなど、こんな光景が見られるのはジャパリパークだけ! ……いや、カリフォルニアとかフロリダとかパリとか香港とか上海とか千葉県浦安市舞浜とかのてぇまぱぁく(ゆうえんち)でも見られるかも……?

*11
【透明の殻(その1)】ロケットランチャー砲撃後の「戦いの中での進化」によって、寄生セルリアンが新たに身につけた例の「増加装甲」のひとつだ。戦車長を守るシールドのごとく、ダンゴムシセルリアンの背中に鎮座している。金魚鉢をひっくり返したような透明の丸い外観で、セルリアンの触手が丸い殻の中にみっしりと納まっているその姿は……()()()()()()()()にタコが窮屈に入っているような、()()()()()()()()であまり強そうには見えないのだが……。

*12
踏みつけ(トランプル)】「ゾウによる踏みつけ」はインドや東南アジアでは一般的な拷問・処刑の方法であり、古代ローマやカルタゴでも行われていた。ライオンやクマなど、処刑用に使役される大型獣は他にも存在したが、ゾウはとくにその()()()()()が重宝され、ただ踏み潰すだけではなく、力加減をしたり()()()()()()()()()()もできるように訓練されていた。その巨大さや強力さは「王権の偉大さ」を象徴し、これを民衆に知らしめるという効果もあった。また、とくに南アジアにおいてゾウは「神聖な動物」でもあったから、ゾウによる「神判(神明裁判(しんめいさいばん))」も行われていたそうだ。これは「ゾウに殺されなかったら無罪だ!」という、現代人にはちょっと理解しがたい裁判システムだが……しかしこの「神判」は、科学的な捜査方法が無くかつ()()()()()()()()()()()()()()()には、人間心理的に自白を引き出しやすいため()()()()()()であった、とする説もあるので……単なる「無知蒙昧な暗黒時代の残酷で不合理な迷信」だとは、一概には言えないかもしれない。

*13
【スーパーマンパンチ】パンチの方と同じ脚を振り上げてから、着地する足を切り替えてのジャンピング・パンチ。ボクシングのジョルトブローや空手の飛び込み突き(どちらもステップインしながらのパンチ)のようなパンチ技。ポーズがアメコミヒーロー『スーパーマン』の飛行している姿っぽい事から名付けられたとか。近年のキックボクシングや総合格闘技やプロレスでは、キック技と見せかけたフェイントとして時々使われ、逆に蹴り技が無いボクシングではあまり使われない。相手の意識はどうしても振り上げた脚の方に行ってしまうため、意外と当てやすい有効なワザだと言われている。この技の使い手としては、元UFCの総合格闘家「ジョルジュ・サンピエール」氏や、WWE所属のプロレスラー「ロマン・レインズ」選手などが有名。

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【最強すぎるだろ!】これまでのフレンズの戦闘法をおさらい――尋常ならぬ動体視力とジャンプ力に、ツメ連続斬撃や掴み攻撃をつかうネコ科動物は、()()()()()()()()()()型(げぇむ的に言うと「とうぞく」タイプ)だ! 長いリーチのマフラー打撃技とすばやい蹴り技の連携を駆使するキリンは()()()()()()()()型(「ぶとうか」タイプ)! そして、このゾウフレンズは強力な単発打撃技と鼻での投げを使いこなす、いわば()()()()()()()()()型の「せんしタイプ」なのだが……しかし、このように「フレンズのカラダ」の身軽さを生かした素早い動きも意外と得意なのである! おまけにゾウは頭も良いのだ! さっきから()()()()()()()()()()している理由も、攻撃の当たるタイミングをずらすことで、セルリアンが「ワザと吹っ飛ばされて内臓ダメージを軽減」されるのを防ぐためだ。ヒトの格闘技においてもそうなのだが、「予期せぬタイミングで攻撃が当たる」と、回避も防御も大変しづらいからだ。かしこい(クレバー)。ゾウの駆け引き力ぅ、ですかねぇ……。

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【ドロップキック】プロレスでの基本中の基本技だ。だが基本ワザだけあって、見る人が見ればそのレスラーの力量が一発で分かると言われている……寿()()()()()()()()()()みたいなものか? マルミミゾウのドロップキックは「スクリュー式」と呼ばれる、現代で主流のフォーム。ジャンプして両足で蹴った後、カラダをねじり、うつ伏せになって受身を取るぞ。名付けてコレ「40文ロケット砲」とか「フレンズ・エグゾセミサイル」と呼ぼう! ……ネコ科の華麗なドロップキックほどではないが、ゾウもフレンズのボディを活かしてなかなか軽快で器用な動きをするものだ……。じゃんぐるちほーの「チンパンジー道場」での修行の成果だろうか?

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【足裏で音を感知(その1)】ゾウは、5Hzから数十Hzという「超低周波音」を発生させて、鼻やとくに()()()でこの振動を受け取ることで、離れた場所の仲間同士で()()()()をする。※低周波:周波数100 Hz以下の音波のこと。「音波」というのは「空気の振動」だが、これが高密度の地面を伝わって「地面の振動」になれば、空気中以上に長距離まで音が届くぞ――私たちでも、地べたのコンクリートやアスファルトに耳をあてると、遠くの何かの振動音がよく聞こえてくるのと同じだ(※アブナい場所で試さないでくださいネ)。そして、低周波数の音波であれば、岩や木を()()()()()遠くまで届きやすく、空気吸収や地面による超過減衰がされにくい(※可聴域の音では、障害物にあたると拡散しやすいのだ)。そしてゾウの足の裏の「蹠枕(脂肪球)」(これ、ヒトの手のひらと同じぐらい柔らかいそうだ)には、地面からの振動を増幅させる「アンプ」の働きがある。そしてゾウの足裏には「パチニ小体」という、圧変化と振動を感知する受容体(つまり振動センサー)があって、これで微弱な音でも感知できる(※「パチニ小体」は哺乳類の皮下組織に一般的に見られる器官で、ヒトがカラダを触られた時に、その場所がわかるのもコレのおかげ)。このキャッチした音が「骨伝導」により耳まで伝わっているというワケだ。(つづく)

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【足裏で音を感知(その2)】――話をまとめると、広大なアフリカサバンナの野生ゾウ達にとっては、「足の裏」こそが有効な、遠距離にいる仲間とのコミュニケーション手段なのである。動物園のゾウ達も、その必要はなさそうにも関わらず、この「無線通信」を行うことが観察されている――私たちでの例で言うと()()()()()()()()()()()()()()()()()()、みたいなものか? ゾウのこの「無線通信」は最長で3()6()k()m()()()()()()()という記録がある。また津波や地震などの大災害の時には、ゾウ達が()()()()()()()()()()()()()現象が知られている(マグニチュード9.0の「インドネシア・スマトラ沖地震」など)。これは、それらの大振動をいち早くキャッチしているからだと考えられている。ゾウの足裏って「緊急地震速報」や「津波警報」みたいな能力もあるのですね。

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【足裏で音を感知(その3)】そして余談だが……西アフリカの部族には「トーキングドラム」奏法という伝統的な太鼓の打ち方がある――低音がよく響く太鼓を鳴らして、音の高低やリズムを変えることで遠距離通信を行うという技術だ。単純な合図だけでなく、相手をバカにしたり、商取引までできたりと、複雑なコミュニケーションも可能だという。あるフランスの人類学者が現地を訪問したとき、このトーキングドラム通信によって、行く先々の部族に前もって存在を知られていたというエピソードがあるが――それだけでなく、名前や、どこの村で何をしたかまで、カンペキに伝わっていたらしい……。でもこのトーキングドラムってもしかして……()()()()()()()()()()()、のかも……?? さらに、他の低周波を出す楽器としては、ニューギニア高地の「トンボック」(アイヌの「ムックリ」に似た楽器)や、ラバウル島のバイニング族の使う竹の楽器など、世界各地で様々なものが知られている。こういう楽器が演奏される儀式では、その頭蓋骨にガンガン響く低周波を聞いていると、精神が一種の恍惚(トランス)状態になって、焚き火の中に裸足で入っても火傷しなくなるんだとか……。そして、作中のゾウフレンズの出す「超低周波」の場合も、そういう麻酔効果や、闘争心を増加させる効果があるのかもしれない。「げぇむ的に言うと~、味方全員に()()()()()のある()()()()()()()()()ですぞう」by マルミミゾウ(職業:まほーせんし)

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【ヒトの聴覚】ヒトの可聴域(聞こえる音の範囲)の周波数は20~2万Hz程度だ。それに対してゾウは16~12,000Hzと、低音域の聞き取りが得意だ(逆に、小鳥の美しいさえずりといった高音は全く聞こえないようだ)。ちなみに、イヌの可聴音域は40~6万Hz、ネコは60~65,000Hz(※最大で10万Hzとも)、ネズミは1,000~10万Hz、昆虫食コウモリは1,000~12万Hz、イルカは70~15万Hz……などと言われている(※諸説アリマス)。イヌ・ネコの場合は、低音域については「ヒトの耳」とそこまで変わらないが、「高音域」の聞き分け能力は非常に高い。この聞き分けの差を利用したのが、イヌにだけ聞き取りやすい波長の「高周波」を鳴らせる笛――いわゆる「犬笛」である。ちなみに上記の可聴周波数を見れば分かる通り、「犬笛」はその名前に反して、ネコやネズミやコウモリなど他の動物にも聞き取らせることができる。

*20
【索敵】前述のゾウの低周波の「無線暗号通信」能力を、ここでは探査装置(レーダー)として利用している。マルミミゾウは低周波音を発生させて、その音の反射を足裏でキャッチして、サンドスターのパワーによりノイズを除去して聞き取り、装甲の下に潜む盗刺胞(トウシホウ)地雷(=殻の内部の中空の小部屋に取り込まれた小型セルリアン)の()()()()()()()を見極めている。そこをハズして打撃攻撃を繰り出しているというワケ。これは人間の「アクティブ探知機(ソナー)」や「超音波検査」や「ドップラー・ソーダー」といった科学技術と同様の原理だ――また、「低周波レーダー」なる装置もあって、低周波は遠くまで届くという利点により、()()()()()()()の早期探知用に研究されている。またコウモリやイルカ・クジラ、トガリネズミ、テンレック、アブラヨタカなどといった動物たちの使う、超音波での「反響定位(エコーロケーション)」能力の原理との類似点もある……。ちなみにヒトの場合でも、聴覚障害者の方の中には「クリック音」という舌打ち音を使って「可聴音による反響定位」ができる人もいるそうだ……。だが、ゾウの使う波長が長い「超低周波」の場合は、物体を透過しやすいために、()()()()()()()()()()()()という欠点がある。しかし図体のでかすぎる戦車セルリアンの「爆発反応装甲」は()()()()()()()()()()()()()()ため、おおまかな位置さえ特定できれば、あまり問題は無いのだ。それにマルミミゾウは(自慢の耐久力があるから、間違って『ぢらい』が爆発しても、急所でなければ1、2発なら食らっても大丈夫だぞう!)という、決死の覚悟で闘っているのだっ! 「()()とは、()()()と等価交換で得るモノである」ということを彼女は知っている! ※なお、実際の動物のゾウが超低周波音でエコーロケーションを行っているとか、精神をトランス状態にしているとか、そーいう観察や調査の記録はありません。フィクションです。

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【セルリアン地雷を無力化】他にも、熱源探査能力(サーモグラフィー)である「ピット器官」を持つ一部のヘビ(ボア亜科・ニシキヘビ科・マムシ科)や、一部のワニ(クロコダイル科)や、超音波による「エコーロケーション」能力を持つ一部のコウモリや鳥類や齧歯類などのフレンズなどは、その「セルリアンサーチ能力」を使えばこの「爆発反応装甲」を無力化することが可能だ。一見すると「最強すぎるオート反撃兵器」のように思えたセルリアン地雷だが……このように()()()()()()()()()、たいした危険ではないということだ。『どういう風に危険なのか分かれば、それはもう危険ではありません』と、あの「かばんさん」も言っていたそうなのだ! さらに! 無力化されたどころか、盗刺胞爆発装甲が追加されたぶんだけ重くなって、もともと遅い動きがさらに()()()()()()うえに、()()()()()()()()()()()()()()()という、進化により新たに生まれた弱点を突くのだ! がんばれフレンズ達!

*22
【なぜか首と(ねこみみ)をかしげて】カラカルは別に不思議がっているわけではない。動物のイエネコやイヌなどが首をかしげている場合は、()()()()()()()の発生源を探っているという場合があり、それと同じだ。これは耳の高さを変えることで、気になった音をよく聞こうとしているとか、音源との距離を測っているのだ、と言われている。なお、ネコの「音源方向の聞き分け誤差」は、ヒトの約8分の1――ヒトが16°の誤差(ズレ)で認識している音源を、ネコは2°の誤差で認識できるのだ、ちなみにイヌはヒトの2分の1の精度(約8°の誤差)だ(※諸説アリ)。それにネコは聴神経の数じたいもヒトよりも多く、ヒトや、イヌ(ヒトの4倍程度の聴力)よりも、ダントツに聴力が優れている――()()()()()()()()()()()()()()と言われている! なぜなら、ネコは夜間に単独で「待ち伏せ型の狩り」をするからだ――暗闇で、獲物や外敵の位置を正確に探るために、聴覚を進化させてきたのだ。とくに高音域への反応が鋭いのは、小型齧歯類(ネズミとか)の鳴き声の周波数の違いに、敏感に反応するためだと考えられている。さらに、ネコの耳(=耳介)には、筋肉が20個以上もあり、()()()()()()()()()()()()()()()()音をうまくキャッチすることもできるし、逆に、耳を倒して不快な音波をシャットアウトすることもできる。そしてネコの耳介はデコボコした形をしているが(ヒトの耳も同様だが)、この()()()()()には、微小な音を集め共鳴させる「集音パラボラ」の役割がある。※この原理を確かめる実験:ヘッドフォンやイヤホンやスマホの「スピーカー部分」を、()()()()()()()()()にして囲んで集音すると、とてもよく聞こえます、試してみてネ。なお、デコボコが無いゾウの耳介にはほとんど集音機能が無いが、かわりに大きな表面積による放熱器官(ラジエーター)としての役割があるぞ(後述)

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【目をグルグル回して】こう言われると、まるでカートゥーンアニメのように「グルグルうずまき目になっている」みたいに聞こえるが……寄生セルリアンは本当に()()()()()()()()()()。これは、ダメージを受けた際に眼球を裏返すことで、眼球の裏側の丈夫な「強膜(つまり白目)」を外側に出している。以下でヒカリの言っているとおり、角膜を保護するという生理的な反射行動であり、セルリアン一般に見られる習性だ。

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【(目を)白黒させている】これも「動揺している」という意味だけでなく、上述のTIPのとおりで、セルリアンは実際に白目を()き出しにしている。現実世界の生物では、一部のサメ(ホホジロザメなどの「ネズミザメ目」のサメ)も同様に、獲物に喰らい付くときに()()()()()()習性を持っているぞ。また、別の眼を守る手段としては、「瞬膜(第三眼瞼(がんけん))」と呼ばれる白い膜で「目を覆う」ことも、多くの陸上動物(鳥類や()()()()()()()()()など)や、メジロザメ(まさに()()()()()だ)の仲間などに、広く見られる行動だ。他にも3()0()0()0()()()()()()()()()()で目を守るジンベエザメや、眼球ごと体内に引っ込める生物(ごぞんじカタツムリやナメクジといった無脊椎動物や、カグラザメ、それにジンベエザメも)……などなど、ふしぎな眼球保護の方法が自然界には存在する。

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【透明の殻(その2)】この「透明な殻」は、硬い曲面装甲による避弾経始(ひだんけいし)(砲撃を逸らす防御)効果がある。これはボクシングで例えるなら、スリッピングアウェイ(パンチの当たったときに顔を背けて威力を受け流すという緊急回避技術)と同様の原理! 丸い殻で、銃撃・斬撃・刺突などを、()()()()()()()無効化するという恐ろしい防具なのだ! こういう装甲を持った敵には――中世ヨーロッパの戦争では、全身鎧(プレートアーマー)を装備した敵には、棍棒(メイス)連接棍棒(フレイル)で叩いたり、投げ技で地面に倒したり、関節技で固めたりなどのワザが有効であったように――内部へと威力が浸透する()()()()()()()()()なのは定石だ……。ゾウもそう考えて、そういう攻撃を繰り出しているのだが……()()()()()()()()()()()()()寄生セルリアンだからか()()()()()()()()()()()()()()()()様子! さあ、この「蛸壺に潜むタコ」を、ゾウはどう攻略するのか!?

*26
【ぐおー!】ゾウの声はマンガなどでは可愛く「ぱおーん」と書き表されることが多い。※英語だと"baraag!"という擬音(オノマトペ)で鳴く。ゾウの鳴き声というものは、近年までどういうふうに発声されているのか不明であったが、我々ヒトや他の哺乳類と同じく、()()()()()()()()()で発声されていることが分かっている。そして、分かっているだけでも8()0()()()()()()()()()を使いこなすことが観察されている。興奮したときの鳴き声は、よくあるイメージの「パオーン!」という「トランペット音(ラッパ音)」と呼ばれる甲高い大音響。驚いたときや怖がっているときは「グオー!」という低く大きな叫び声。警戒しているときは「ブルルル……」という、低く小さなうなり声。「ランブル音」「グリーティング音」「ゴロゴロ音」「キーキー音」などなどあって、ゾウって、意外とおしゃべりなけものなんです。※ちなみに、世界初の()()()()()()()()の"Hello in Elephant"というサイトがありますので、興味のある方は【参考資料】のところを見てみて下さいネ。

*27
【鼻クラッチ】"clutch(クラッチ)"とは英語で「ぴったり噛み合う」「しっかり掴む」「固く組み合わせる」といった意味。レスリングやプロレスにおいては、とくに両手をしっかり組み合わせる「強力な指組み」のことを指す。なお乗用車やオートバイの場合は、エンジンと変速機(トランスミッション)との間にある「動力伝達機構」がクラッチと呼ばれ……そしてMT(マニュアル)車でのその手動(足動?)遮断装置(ペダルやレバー)が、やはりクラッチと呼ばれている理由も、内部で歯車同士が精巧に()()()()()()()ためだ。※ちなみに"crutch"とつづりを間違うと「松葉杖」になってしまうので意味が全然違う。プロレスラーの()()()()()()()は「絶対に解けない」と言われているが……このマルミミゾウの「鼻クラッチ」は、両手掴みに()()()()()()()()()()()()()()()という、超強力なグリップ力ぅ! 有蹄類のフレンズには「握力が弱い」という弱点があるが、ゾウの場合はそれを(トランク)の超パワーで補っているのだ! 超重量級セルリアンのパワーでも、これを解くことはできないッ!!

*28
岩石落とし(バックドロップ)】相手のわきの下に自分の頭を差しこみ、腰を両腕で抱えてブリッジで後方へと投げるプロレス技。英語ではベリィ・トゥ・バック・スープレックスとも呼ばれる。ジャーマン・スープレックスがレスリング技の「反り投げ」に由来するのに対して、バックドロップのほうは柔道技の「裏投」に起源があると言われている。20世紀最強レスラー“鉄人”ことルー・テーズ氏が開発したワザだぞ(※彼以前に、別のレスラーが柔道技を取り入れたという説もある)。しかもこのマルミミゾウのフォームは、()()()()()()「ルー・テーズ式」こと、「元祖バックドロップ」だあっ! ブリッジ時に描かれる女の子特有のお腹の柔らかな曲線とへそチラがたまらんゾウ!(じゅるり)

*29
【連続スープレックス】アレクサンドル・カレリン選手(後述)の必殺技「カレリンズ・リフト」を思わせる、セルリアン連続投げだ! 「カレリンズ・リフト」は、パーテールポジション(レスリングでのグラウンド状態のこと)の相手に、俵返(サイドスープレックス)(別名:大砲投げ)を繰り出す……というだけのシンプルなワザで、そういう光景は軽量級や中量級アマレスではごく一般的に見られるが……重量級の試合では、現在も過去も未来も()()()()()()()()()()()()()()超必殺ワザである! このワザを恐れて、対戦相手はわざとフォール負けを選ぶことも珍しくなかったという……。作中では、()()()()()()()()()()()を誇るダンゴムシセルリアンへの、連続グラウンド・リフトアップ・スープレックス! ゾウフレンズの「大砲」が重戦車に炸裂だあっ! これはまさに38億年の生物史上初! 前代未聞! 空前絶後の光景だぁっ! こんなのジャパリパークでしか見られませんよ! このゾウフレンズ技に名前をつけるならば……アフリカ大陸を南北縦断する大地溝帯(グレートリフトバレー)から名前を頂戴し、何度も深い谷を転がるが如き威力の必殺技「ゾウさんズ・グレートリフト」!

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【アレクサンドル・アレクサンドロヴィチ・カレリン】身長191cm! 体重130kg! 背筋力400kg以上(ゴリラ並みにスゴイ)! ベンチプレス320㎏! 13年間無敗! 公式試合300連勝! ……という、圧倒的フィジカルを誇るロシアの伝説的レスリング選手。通称「霊長類最強の男」「オリンピック2千年の歴史で最強のレスラー」。「生まれたときに体重が6.8kgもあった」とか「引っ越しで120kgを越える冷蔵庫やタンスをアパートの8階までひとりで運んだ」などいう超人的な逸話も数多くある。そしてオリンピックレスリング・グレコローマン130 kg級で()()()()()()()()()という超偉業により、日本人にも広く知られている。また"格闘王"前田日明氏の1999年の引退試合で、そのパワーで前田氏に圧勝したことも格闘技ファンには有名な話だ。前田氏いわく「ダンプカーの正面衝突」「鉄の塊と試合」「えっ、こんなクラッチあるの?」「競走馬と同じ筋肉」であったという……。※ロシア語まめちしき:カレリンの「アレクサンドロヴィチ」というミドルネームは、「父称」と呼ばれる、父親の名前から取られる名称だ――つまりこの場合、カレリンのお父さんも同名でアレクサンドルということ。「父称」をつくるときは、父親の名前を変形して、男性の場合は-ович(オビッチ)や-евич(エビッチ)、女性の場合は-овна(オブナ)や-евна(エブナ)などの形になる。父称システムは日本人にはなじみが無いが、ロシアなどのスラヴ語圏や、アラブ・イスラム圏、アイスランド、モンゴルなどでは一般的に使われているぞ。

*31
【吉田沙保里選手】女子レスリング個人世界大会(五輪+世界選手権)16連覇(カレリンの記録を更新)! 個人戦206連勝! 通算成績333勝15敗! 「霊長類最強の女」や「女カレリン」の異名を持つ日本人女子レスリング選手。三重県津市出身。オリンピック女子レスリング・フリースタイル55kg級で、2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドンと3連覇を成し遂げている。必殺技の予備動作の無い(ノーモーション)「超高速タックル」が有名。カレリンも「彼女には素晴らしい技術とタックルと経験がある」とべた褒め。獲得したのは金メダルだけではなく、国民栄誉賞や紫綬褒章ほか色々な賞ももらってます。2019年には現役引退をしたが、2021年の東京五輪の聖火リレーの津市区間の走者としてお母さんと走っていたことも記憶に新しい。(ホントに言ったか知らないが)吉田選手はこんな名言も残している『女に生まれてよかった。男に生まれたらきっと試合で人を殺してた』 ……うーむ、強い! 絶対に強い!

*32
【セルリアンをコピエに誘い込む作戦】正式名称:にゃんにゃんおっぱいファイアー作戦。読者の方もスッカリ忘れてそうですので、おさらい――ネコ科フレンズがセルリアンを弱らせてから火を使って追い立てて、岩地(コピエ)まで誘い込んで岩を落として封印する、という作戦です。だいぶ予定と違う感じですけど……。それにしても、コピエの「岩設置組」や草原の「ファイアー点火組」のフレンズ達の準備は、まだ時間がかかるのだろうか……?

*33
過熱(オーバーヒート)】小型の日本車の軽よりも、デカいアメ車のほうが、当然()()()()()()()()()()()()()のと同じで、()()()()()()()()()()()()。どっちも工学や生物学における「2乗3乗の法則」によるものだ――カラダの大きさがたとえば2倍になると、「生み出す熱」は()()に比例するから2×2×2=8倍になるが、「放熱能力」は()()()に比例するから2×2=4倍にしかならない。つまり、サイズが大きくなるほど、車も動物もオーバーヒートしやすくなるのだ。それにゾウは()()()()()()ので()()()()()()()()()()()()だ――というか、ヒトやウマやカバなど()()()()()()()のほうがじつは少数派だ。イヌ・ネコなんかは汗がかけない代わりに、涙や唾液や鼻水の蒸発による「気化熱」や、鼻先(マズル)や舌などの毛細血管で放熱し、体を冷却するぞ。だが大型の動物……たとえばアジアゾウの場合は、気温31℃の日中では4時間で致命的な体温になる計算だという! 夏場の動物園でよく水浴びしているゾウさんを見かけるのは、そういうワケです。デカいのも大変なのです。たとえフレンズの小さなカラダであっても、大型獣のパワーを発揮すれば、熱がこもってオーバーヒートするのは必然! 軽自動車に「大排気量エンジン」をムリヤリ搭載したようなものだからだ! 深夜の熱帯草原の低温外気の対流効果や、大きな丸い耳をあおいでの毛細血管からの放熱や、サンドスター気化による冷却作用などで熱を逃がしても、それでも長時間は活発には動けないのだ!

*34
【疲労の色濃いマルミミゾウ】(セルリアンにもなかまにも今まで隠していたけど、限界かも~……。「ひっとぽいんと」がちょっとやばいですぞう。こうなっちゃう前に、もんすたぁを攻略するつもりでしたが……こ、ここまで強いとは……ミスったかも……。りあるって、げぇむのようには、上手くいかないものなのですなぁ……)by マルミミゾウ

*35
【キリンのツノ】よく「じつは5本ある」と囁かれているが、海外の専門書では3本と言われている。キリンのツノのうち、頭頂部の高く出っ張った2本と、その間の真ん中の額の盛り上がり部分は、皮膚(真皮)の中に骨格から独立して形成される「皮骨(ヒコツ)」という骨が発達したモノだ(※ワニのウロコやアルマジロの甲羅の中身なども、同じく皮骨だ)。これらのツノは、はじめは頭蓋骨と離れているが、成長するにつれてガッチリと骨格と癒合する。なので、あのポンポンしたかわいいツノだが当たるとめちゃ痛いとか……。そして個体によっては、まれに後頭部にも2本のツノっぽい部位があるが、こちらは頭骨の一部が変形したものだ。ほかにも大人のオスキリンの場合は、目の上で同じく頭骨が変形して、()()()()みたいなツノっぽい外見になることもある。

*36
【視線を投げかけている】ヒト・フレンズ・セルリアン、そして、イヌやウシなどの一部の家畜や、ゾウなどの一部の野生動物――これらの生物は「白目(強膜)の面積が広い」という共通点がある。この眼球の解剖学的特徴が何を意味するかと言うと……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということだ。視線の方向が分かり易ければ、味方同士の意思疎通や、敵対者への威嚇などの「視線での誘導」が可能となる。たとえば、集団で狩りをするオオカミの場合、白目の面積は少ないが、代わりに虹彩(ひとみ)の色が薄い――おかげで瞳孔での()()()()での意思疎通がやりやすく、ハンティングに役立っているという調査結果がある。逆に黒目の大きいチンパンジーなどは、知能は高いが、こういった()()()()行動がまったく理解できないという。そしてパークのセルリアン達は、多くが視力に優れており、家畜のように()()()()()()()()()()()こともあるため、この「視線での誘導」能力はとても有用なものなのだろう……。だが「白目」にはデメリットもあり、作中のように攻撃や逃走、注目の方向が()()()()()()()()こと。この寄生セルリアンの場合はとくに()()()()()()()()()()が裏目に出ている。※()()()()()()()()である超記録再現物質「サンドスター」の「記憶し保存する」という性質によって……()()()()()()()()()に対して、その動きを記憶しようとして()()()()()()()()()()()という習性がセルリアン全般にはあるぞ。つまりセルリアンに対しては、さっきのマルミミゾウの攻撃時のような()()()()()が有効!  ヒトの格闘技での「読み合い」での陽動やブラフなどといった、「かけひき」を使うべし、フレンズ軍団!

*37
【引っ張り合ってるね、手も足も】言葉どおりの状況。爆発反応装甲のセルリアン触手と、戦車セルリアンの歩脚が、ものすごい勢いでこんがらがっているぞ。

*38
【(理屈が長いので省略)】ハナコ「――なのに、このオフロードのサバンナの摩擦係数(ミュー)が低い土砂(ダート)で、あんな急に減加速すればバランスを崩すのは必然! それに、あの前部(まえ)の殻のふち部分のフロントスポイラーみたいな増加装甲や、後部の逆に取り付けたウィングみたいな増加装甲は……何かにひっかかれば、後ろがはねあがってしまう形だ! で、ワイヤーに引っ張られたまま、進入速度が高いコーナーでけものみちの段差(ギャップ)を拾ってスピンしてコースアウトしたってワケ!」 カラカル(……?? にゃ……にゃんだって? よーわからん()()()()()()()()()()()()かにゃ?) キリン(私の()()()()()()()推理力でも全然分からない……! でもたぶん『ますぐれーぶけのぎしき』や『ぐろりあすこっとごう』といった、ヒトの使う()()()()の一種よね!)




 【参考資料】

◆『図説 動物兵士全書』マルタン・モネスティエ 著/吉田春美, 花輪照子 訳/原書房/1998

◆『知られざる森のゾウ――コンゴ盆地に棲息するマルミミゾウ』西原智昭/現代図書/2012

◆『ゾウの知恵 陸上最大の動物の魅力にせまる』田谷一善, 片井信之, 対馬美香子, 乙津和歌, 成島悦雄/SPP出版/2017

◆『ビジュアル博物館 第42巻 象』イアン・レッドモンド 著/川口幸男 訳/同朋社/1998

◆No.157 アフリカマルミミゾウ – おもしろ哺乳動物大百科 103 長鼻目 ゾウ科 | エレファント・トーク
https://www.elephanttalk.jp/site/pet-column/1565.html

◆戦象の歴史 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
https://reki.hatenablog.com/entry/160215-War-Elephant

◆月刊みんぱく2008年12月号 生きもの博物誌【アジアゾウ】武器になった生き物| 国立民族学博物館
https://older.minpaku.ac.jp/museum/showcase/bookbite/gekkan/200812

◆古代の重戦車?自走突撃砲?ベトナム戦争でも使用されたと言われる「戦象」とは|サバゲーアーカイブ
https://sabage-archive.com/blog/archives/15233

◆戦場に象がいた! 古代の人々を恐怖に陥れた軍象とは - パンタポルタ
https://www.phantaporta.com/2018/03/blog-post1316.html

◆戦象の歴史 鴻亀舎
http://koukisya.web.fc2.com/warelefant.htm

◆ゾウとネズミ(ハツカネズミ) – Upali.ch
https://jp.upali.ch/%E3%82%BE%E3%82%A6%E3%81%A8%E3%83%8D%E3%82%BA%E3%83%9F%EF%BC%88%E3%83%8F%E3%83%84%E3%82%AB%E3%83%8D%E3%82%BA%E3%83%9F%EF%BC%89/

◆Telegraphing (sports) - Wikipedia
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◆ゾウとカバのしつもんにお答えします!(トロロポスト:平成25年1月10日)|八木山動物公園フジサキの杜
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◆【生き物の雑学】哺乳類でジャンプ出来ないのはゾウだけ | GakuSha
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◆中世の残酷な裁判が、実は極めて合理的だった理由 ダイヤモンド・オンライン
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◆スーパーマンパンチ【テクニック】 | ALL格闘技テクニック
http://allmmalla.com/supermanpanch/

◆ゾウの耳はどうして足にあるの?|読む子ども科学電話相談 質問まとめ|NHKラジオ らじる★らじる
https://www.nhk.or.jp/radio/kodomoqmagazine/detail/20190724_01.html

◆ゾウと低周波音 小林理研ニュースNo.141_2
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◆ゾウの音声コミュニケーション(<小特集>低周波音に関する最近の話題) 入江 尚子 日本音響学会誌 J-STAGE
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◆ゾウもわたしたちと同じように話す | WIRED.jp
https://wired.jp/2012/08/17/elephant-speaks/

◆ゾウの気持ちに寄り添える。人間の言葉をゾウの鳴き声に変換してくれる翻訳サイトが登場 : カラパイア
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◆Hello in Elephant
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◆動物の感覚機能 前半 | 鬱でPUNKなブログ
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◆クジラ ビート エッセイ集 アイランドカフェ
http://islandstream.la.coocan.jp/kujira.htm

◆エコーロケーションとは?音で視る!視覚障害を補う能力 - 成年者向けコラム | 障害者ドットコム
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◆人にもできる! 音で周囲を知覚する「反響定位」のしくみ | ナショナルジオグラフィック
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◆進化とアクティブ知覚能力
http://pathfind.motion.ne.jp/activesonar.htm

◆Web楽器事典 Vol . 5 (打楽器): トーキング・ドラム
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◆ステルス機を見つけるための4つの方法
https://stonewashersjournal.com/2016/01/08/stealth4/

◆動物の聴覚 (周波数) | 野生の王国 群馬サファリパーク
https://www.safari.co.jp/blog/4205/

◆『水木しげると行く妖怪極楽探検隊』荒俣宏/角川書店/2004

◆【ドッグトレーナー監修】犬の嫌いな音やその周波数は?犬を音になれさせる方法は?|ANA Travel & Life
https://www.ana.co.jp/travelandlife/article/001204/

◆猫が首をかしげる7つの理由とは?隠された気持ちや病気の可能性を解説 | ペトコト
https://petokoto.com/articles/2210

◆猫の耳はココがすごい! 【猫のからだセミナー 耳編】 - ペット用品の通販サイト ペピイ(PEPPY)
https://www.peppynet.com/library/archive/detail/416#:~:text=%E8%80%B3%E3%81%8C%E9%9F%B3%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%84%9F%E3%81%98%E5%8F%96%E3%82%8C%E3%82%8B,%E9%AB%98%E3%81%84%E9%9F%B3%E3%81%8C%E8%81%9E%E3%81%8D%E5%8F%96%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

◆猫の耳 SWEETCATささねっと
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◆猫の聴覚は驚きの能力!そのメカニズムとは | ねこちゃんホンポ
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◆音楽研究所 研究テーマ->メディアアート->オリジナル・プロジェクト
http://www.asahi-net.or.jp/~hb9t-ktd/music/Japan/Research/MediaArt/hearing_range.html

◆『観察する目が変わる動物学入門』浅場明莉, 菊水健史/ベレ出版/2014

◆サメの感覚器官 | The World of Sharks
https://shark-ricky.com/biology_of_sharks/sharks_senses/

◆ジンベイザメの目は「3000本の細かな歯」で覆われていた! 歯が装甲となって目を保護する(日本)  - ナゾロジー
https://nazology.net/archives/63679

◆眼に鎧!?ジンベエザメに新事実 | 沖縄美ら島財団
https://churashima.okinawa/pressrelease/1593736601/

◆【柔道チャンネル】柔道武道館:裏投
https://www.judo-ch.jp/dictionary/technique/nage/masute/uranage/

◆ルー・テーズのバック・ドロップ 昭和必殺技名鑑 昭和プロレス研究室
http://www.showapuroresu.com/waza/thez.htm

◆バックドロップは危険な香り プロレス技大辞典#5 – プロレスをみれば人生のすべては解決する!
https://michi-pro.com/archives/1658

◆【柔道チャンネル】柔道武道館:俵返
https://www.judo-ch.jp/dictionary/technique/nage/masute/tawara/

◆公式試合300連勝! 「霊長類最強の男」カレリンが残した最強伝説 - エキサイトニュース
https://www.excite.co.jp/news/article/E1471828710842/

◆元祖『霊長類最強の男』カレリン。前田日明の引退試合の相手を務めた史上最強レスラー - Middle Edge
https://middle-edge.jp/articles/8Lgp1

◆ロシア人の名前:父称 ロシア学事始
http://rossia.web.fc2.com/pc/fio/otchestvo.html

◆カレリン超えで国民栄誉賞/吉田沙保里略歴 : 日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/sports/news/1535126.html

◆【リオ五輪ココに注目! 強さの秘訣(5)】霊長類最強吉田沙保里の高速タックルを科学する 躍動する「忍者ボディー」 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20160818-6ECPEQAZDJNKDL5AHRIQDDTTGI/

◆吉田沙保里選手が「女に生まれてよかったと思う理由」くっそ笑った | netgeek
http://netgeek.biz/archives/81032

◆恐竜の話題: (13) 象も大型恐竜も暑いのは苦手 体の大型化はオーバーヒートとの闘い
https://dinoandrabbittopics.blogspot.com/2015/11/13.html

◆生き物を例に「2乗3乗の法則」を分かりやすく解説してみた。│執筆セラピー
https://yupon01.com/?p=151

◆汗をかかない動物がいるって本当?動物園の獣医に聞いてみると... - エキサイトニュース
https://www.excite.co.jp/news/article/Jtownnet_312018/

◆「寒さ」と「暑さ」 人間が弱いのはどっち: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO02367740W6A510C1000000/

◆犬の体温調整・暑いとき~気温が高い夏の間、どうやって体温を下げているの? | 子犬のへや
https://www.koinuno-heya.com/zukan/taion-hot.html

◆暑い国生まれの動物なのに、なぜ夏バテ!?「パンク町田」氏が解説 | FRIDAYデジタル
https://friday.kodansha.co.jp/article/127213

◆『キリン解剖記』郡司芽久/ナツメ社/2019

◆犬の問題行動を考えるときに理解してほしいこと -犬とはどんな動物なのか? 犬は人をどのように見ているのか?- 菊水 健史 動物臨床医学26巻(2017)3号 J-STAGE
https://doi.org/10.11252/dobutsurinshoigaku.26.105

◆オオカミは目で語る? -視線を使ったコミュニケーションの可能性- | 京都大学
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2014-06-12-0
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