けもののきろく(第2版)   作:大きさの概念

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あらすじ:ヘビクイワシ先生。犯人逮捕。む、無実だ~! 弁護士を呼べ~っ!
  目標:「裁判」が始まるまで待機する。

 現在地:さばんなちほー中央部/熱帯大草原地域/地下シェルター「ツチブタの巣穴」近辺
 時間帯:夜

近接武器:黒曜石のナイフ
 所持品:結束バンド/植物繊維のロープ/水筒/ビニール袋/使い捨てライター

 同行者:カラカル/キリン/アードウルフ/ヘビクイワシ

 ヒント:『あぶないぞ! あぶないぞ! ちいさいやつより おおきいやつが あぶないぞ! ひとりより いっぱいが あぶないぞ! うすいいろより くろいやつが あぶないぞ!……ほんとうに あぶなくなったら ちかくのシェルターへ』――ジャパリパークの看板


第7話 こちらジャパリパークさばんな公園前拘置所

 夕刻、サバンナの風景の彩りは、緑から黄色へ……そして赤から黒へと変わりゆく不安な時間……。

 まるでトリアージ*1のタグの色のように、刻々と生から死へと移り変わる時間……。

 

 いや、人間はそう感じるだろうが……時折、遠くからゾウやら鳥やらの鳴き声がして、サバンナの夜行性の生き物たちの時間はこれから……といった活発な空気が流れている。

 

 キリンのマフラーによって体をぐるぐると巻かれた状態で、私は陽の落ちたサバンナの平原をどこかへ運ばれていく……。

 縛られていると言っても、マフラーは優しく巻かれていて、形だけ拘束された状態に等しいが……キリンがその気になれば、いくらでもきつく締め上げることができるに違いない……。

 

 先の戦闘での、キリンの馬鹿力っぷりを思い出す……。彼女が本気になれば、きっと大怪我では済まないだろうな……。

 そう思って、私はあえてフレンズたちに抵抗することはなかった。

 

 フレンズたちみんなが本気で私を捕まえようとすれば、おそらく容易に逃げることはできないだろうし……。それに仮に彼女たちから逃げ出せても、べつに他に行く当てがあるわけでもないのだ……。

 

 だいいち、この乱暴な捕獲は誤解にすぎないのだ……。「ヒトを捕まえて裁判にかけよう」などと言っていたが……。

 状況がいまいちよく分からないが……これまでの言動を振り返ると、彼女たちフレンズが人間を憎んでいるようには、私にはとうてい思えない。

 

 彼女らの価値観を理解し、きちんと話し合えば、その誤解を解くことができる、と私は信じている。

 

 ……いや、そんな「いわゆる性善説*2」を()()()()()()なのだろうか……?

 

 彼女らフレンズはまちがいなく善き存在*3だと思うのだが……そんなのは私の希望的観測*4に過ぎないのか……?

 

「フレンズ」は人間ではなく()()()()()()姿()()()()()()()に過ぎない……。

 そしてフレンズたちが、人間が()()()()()()()に対して接してきた歴史を知っているのなら……。

 

 

 

 ……こうしてひとりで考えていてもしょうがない……。

 しかし、フレンズたちに直接()()を尋ねてみる勇気もない……。

 

 こうして混乱と不安の混ざった精神状態にあって、私はどうどうめぐり*5の思考を切り上げることにした。

 

 代わりに、私を運ぶフレンズたちにこのように聞いてみた。

 

「あの……高い所から失礼しますが……私をどこに連れていって、どうするつもりなんでしょうか……?」

「うむ、まとめて答えてあげます!」

 ヘビクイワシが頭の下で答えた。

 

「さっきもちょろっと言いましたが、『ヒト』のようなフレンズを見つけたら、このように捕まえて、そしてみんなで『さいばん』をすると……そういう決まりになっているのですよ! これは『博士のフレンズ』が決定した、大切な決まりなのでありましょう!」

 

「しかし『さいばん』するには『さいばんしょ』という場所が必要って聞いたけど……」

「う~ん……アタシ、『さばんなちほー』でそんなものは見たことも聞いたこともないわねえ……」

 カラカルとキリンがもっともな心配をしている。

 

「いいえ! さいばんをしようという心意気こそが大事であって、場所はどこでもいいのですよ! 勉強しようという心構えが大切なのと一緒でありますっ!」

 ヘビクイワシが今までで一番()()()()()()()()を言った。

 

 

 

 ……さて、そうこうするうち……私が連れていかれたのは、どこかの盛り上がった小高い丘の前であった……。

 

 首を傾けると、サバンナの大地に突如出現したかのような、大きな盛り土……。小さなプレハブ*6ぐらいの大きさがある。

 

 その丘には横穴が開いていて、サバンナで見かけるツチブタ*7の巣穴に似ているが……だんぜんもっと大きなものだ……。

 

 横穴の中にはなだらかな坂道(スロープ)があって地下の暗闇へと続いている。明らかに人工的なものだ。

 よく見るとその坂道は……砂土が積もっていて分かりにくいが、アスファルト*8で舗装されて、重量に耐えられるようなしっかりとした通路になっている……。

 

 コンクリート*9製の無機質なアーチ天井には、LED照明*10が定間隔で設置されて、白い光がただようホコリを映し出している。

 これは先の日本家屋と同様、屋外の光量変化による自動点灯式だろうか?

 

 

 

 横穴を進んでいくと、錆びついた金属製の両開きの大きな扉がある。開け放たれた状態で杭と鎖で固定されて、そのまま長い間放置されているようだが……。

 

 なんなんだ、この建造物は!?

 まさかヒトのオリ*11……なのか? この牢獄*12の穴蔵は……!?

 

「こ、ここは一体……?」

「ヒトがつくった洞窟ですよ。『あすふぁると』とか『こんくり』とかいう、ヒトがつくった石*13がたくさんあるでしょ~?」

 ヘビクイワシが私の疑問に答えた。

 ……でも「どういう施設なのか」を聞きたかったのだが……。

 

 フレンズは私を担いで坂道を下っていく。

 LEDの人工的な無機質な照明が、仰向けになって運ばれていく私の目に、眩しい光を断続的に浴びせる。まるで自分が、拘束の必要のある患者で……ストレッチャー*14で搬送されているような気分だ……。

 さきほどはケガ人を運んだ自分だが、こうして運ばれるハメになるとは……。

 

 

 

 通路をさらに進んでいく、コンクリ打ちっぱなしの大きな部屋に出た。頑丈そうな鉄格子で隔離されたスペースは、エメラルドグリーンの鮮やかな色のリノリウム*15敷きの床になっていて、カベには強固な鉄製の折り畳み式の寝台……。そばには小さな洗面台が設置されていて、奥にある個室は……トイレか浴室だろうか?

 

 折り畳みベッドには、毛布が畳んで置かれている。

 

「毛布はシマ模様の刑務所柄*16だな……」

「え? なに? ……その()()()()って珍しいの?」

「そうかなあ? 動物の毛皮じゃ、よく見かけますけど……。わたしもシマ模様ですし~」

 カラカルとアードウルフが不思議そうにしている。

 

 

 

「よし到着ゥ~! ここで待っててちょうだいね!」

 

 キリンはマフラーの拘束をするりと解かくと、私はベッドの上にスッと優しく下ろされて……その繊細な動作に驚いた……。

 キリンのマフラーは(彼女の思考と同じくらいに)自由自在で予測不能な動きをするのだ。

 

「じゃ、あたしたちは『さいばん』の準備をしましょう! 面白くなってきたわね!」

「『さいばんちょ』には()()()*17が必要よね! 見たことある! 私は詳しい*18のよ!」

 

「裁判には『しょうにん』が必要でありましょう!」

「『しょうにん*19』ってロバの子のこと?」

 ヘビクイワシとカラカルが意味の分からない問答をしている。

 

「それに『ばいしんいん』や『ぼうちょうせき』も必要ね! ヨシ、準備だ!」

「じゃ、アタシは『さいばん』が始まるまで寝てようかな……」

「ダメよ! カラカルも手伝いなさい!」

「しょうがにゃいにゃ~」

「それでは、わたくしは、さばんなちほ~のフレンズを集めてきますね~」

 キリンとカラカルが法廷の設営を行い、ヘビクイワシが必要な人員を収集するらしい。

 

 三人は「またね~」と言って、外へ出て行ってしまった……。

 

 やっぱり、何をするにも緊張感が無い人たちだなぁ……。

 

 

 

「あの~、わたしは『みはり』ですよ」と、背後からのんきな声がする。

 ひとり残ったアードウルフだ。

 

「さいばんが始まるまでハナコさんを見張るので、よろしくお願いしますね~」

「あ、これはご丁寧にどうも……」

 むこうが正座して言ったので、こちらも同じく正座して答えた。

 

「穴の中は安全で、落ち着きますね……今日は疲れたし、きゅうけいしましょう」

「そうですね」

 もう夜も更ける。フレンズたちの「裁判」は明日かになるのか……。

 あるいは、もっと準備に時間がかかるのだろうか……。

 

 アードウルフは毛布の一枚を寝台の()()ギュッと押し込んで「寝床」を作り、そこに潜り込むと、ぽんぽんと手で合図した。

「せまい所で一緒に寝ればあったかいですよ。さばんなちほーの夜は冷えますからね~」

「え、イヤ、その……」

「……一緒に寝るの、いやですか?」

 

「そ、そうではなくて……。むしろ大歓迎というか……。いやまあ……そうしましょう……」

 私は誘われるがまま、ベッドの下のアードウルフのそばに体を横にして突っ込んだ。

 

 床は固く冷たく、ベッドや毛布はホコリっぽくて、また照明は寝るには明るすぎたが……しかし、外敵に襲われる心配の無い寝場所というだけで、至上の贅沢であった。

 

 さて、私はこれからどうするべきかな……?

 

 それにしてもこの状況は……一時的にこの拘置所*20のような場所に確保された、と考えていいのだろうか? 牢屋の扉すら閉めずに……見張りひとりだけ残して、ほかのフレンズたちは出て行ってしまったが……。

 

『裁判で死刑にする』……なんて、はやし立てていたが……フレンズたちが何を考えているのかは、さっぱり分からない。

 彼女らが本気で危害を加えるつもりなら、私はとっくにあの世に行ってるところだろうし……。

 それに……私を助けてくれたカラカル、ちょっと頭脳がアホだが人が良さそうなキリン、今そばにいる優しそうなアードウルフ……そして他のフレンズたちも……悪い人たちにはとても思えない……。

 

 

 

 しかし、この「牢獄」は……ずいぶん妙な点が多い。

 

 まず、天井までの空間が6、7mくらい――二階建てほどの高さがある。こんなに天井を広く取っているのは何故だ?

 それに、この鉄棒で仕切られたスペースは十畳ほどだろうか……。鉄格子から横をのぞいてみると、この監獄には、同様の独房がいくつか並べられているようだ……。

 寝台が一部屋にひとつしかないことから、ここは独房(セル)だと思われるが……。

 それにしてはひとつひとつの独房の敷地が広すぎではないだろうか……?

 

 さらに鉄格子の厳重さに対して、その引き戸を()()()()()()点は奇妙である。扉の固定用の(かんぬき)があるだけで、しかもそれは()()()()でも開けられる構造だ。

 

 そもそも、この施設は何の目的で作られたのか……? 外の環境から隔てられた地中……大きな空間……頑丈なつくりの鉄格子……? まるで人間と動物、どちらでも入れられるように……?

 

「ぐぅ~……ぐぅぅ~……」

 ……牢獄の看守(アードウルフ)が、隣でかわいい寝息を立てている。

 

 キミねぇ、さっき、自分は夜行性とか言っていなかった……?

 ……昼間に散々な目に会ったから、疲れてしまったんだろうか。

 

 唯一の見張り番はこの調子、扉は開けっ放し……。

 この不用心さは……ワナか? 外の出入り口に監視役を置いていて……いや、そんなことも無いような気がするが……。

 

 きっと、本気で私を拘束する気が無いのだろう……。

 いや、あるいは……まさか、これで本気なのか?

 

 

 

 ぎゅう~……。

 

 ……いや、直前の発言を訂正せねばなるまい。

 今の私は……()()()()()を受けている!

 

 添い寝する()()()()が、両腕で私を掴んで離さない!

 それは、私が寝床から離れようとすると、ますますその拘束を強めるのだ……。

 

 それは鉄球つきの手かせ足かせよりも重厚で……も堅固に私の四肢を束縛し、体の動きを封じ、病院の拘束服(ストレイトジャケット)以上に私の精神をきつく縛り上げる……。

 

 ぺろぺろ~……。

 

 

 

 ああああぁぁあんもうアードウルフかわいい*21いぃ!!

 めっちゃギュってして手とかペロペロ舐められて!!

 も う 辛 抱 た ま ら ん!!

 尻尾も耳もたてがみもふさふさしててあったかくて!!!!

 柔らかくてスレンダーだけど意外とボリューミーな部分も!!

 あとすごいいいにおいするから頭おかしくなるうぅぅ!!

 

 ハッ……!!

 

 し、失礼……。

 このように私は少々思考を乱され、動きを完全に封じられたわけだ!

 

 決して女の子に抱きつかれて興奮して動けなかったワケではないぞッ!

 フレンズ特有の「不思議な力」のなせるわざなのだ!

 

 

 

 ぺろぺろ~……。

 

 ……ダメだ……アードウルフは強い!*22

 

 ……もし同じ立場であったら、あなたはこの束縛を振り切ることができるか!?

 

 

 

 こうして動けないうちに、私にも睡魔が襲ってきた。

 

 快適とは程遠いベッド、「監視役」による拘束、明日に控えるのは「人間裁判」……呑気に寝ている場合ではない……ハズなのだが……ミョーな緊張感の無さと、今日一日の出来事と疲労が、私の精神に重くのしかかる……。

 

 にわかには信じられないが、私がジャパリパークに()()()()から、まだ一日……この一日で多くの出来事が起こりすぎたし、新しい情報がとめどなく提示され、怒涛のごとく私の記憶に流入してくる……。

 

 ジャパリパーク……サンドスター……セルリアン……フレンズ……。

 動物、けもの、アニマル……カラカル、キリン、アードウルフ……。

 私は何の動物なのか? 人間か……? ヒト……? 人間とヒトの違いは……? ()()()()()()()()()の違いはなんなんだ……?

 

 さきほどまでの興奮(なぜ同性同士なのに興奮する?)が冷めることなく……母性的な温かさへと性質が変わっていくと、その心地よさで思考が微睡(まどろ)み、意識が溶解していく……。

 

 

 

 

 

 

「おらぁッ! ハナコひこく! 起きなさいっ! ()()()()の時間よぉっ!」

 いきなりキリンの大声がして、鉄の格子戸が激しい金属音を立てた!

「わあぁっ!?」

 

 がんっ。

「ぎゃッ!! (いで)ェッ!!」

 びっくりして跳び起きた拍子に、私は後頭部を寝台の底にしたたかにぶつけて、こちらも物凄い金属音が頭蓋骨に響いた……。

 

 目の前が白黒に点滅する。

 何百もの白い光の点がぴかぴかと光ったかと思うと次々に消えていく。

 

「あらら、乱暴ねえ。ハナコ、だいじょぶ?」

 カラカルの声だ。

 

(いだ)だだ…………いやに明るいけど、もう朝……?」

「まだ夜よ」

「じかんさトリック*23!」

 

「じゃあ、きらきら光るこれは……星の光……?」

「星なんて無いわよ」

「目のさっかくによるトリックっ! おくないをおくがいに見せかけているに過ぎない!」

 

 どうやら夢ではない……。

 その冷静で的確なツッコミと支離滅裂な推理は、まさにカラカルとキリンである。

 

「あはは、今の飛び跳ね方! 面白かったぁ!」

「じょ、冗談じゃない……。目ン玉が飛び出るかと思った……」

「さあ、ひこく! 外に出ましょう! 本物のすごい星空が見えるんだから!」

「……星なら今さっき一生分見たよ……」

 

 

 

 牢屋の鉄格子を見ると、鉄棒の一本が、強い力によりひん曲がっているではないか!

 えぇ……!? あ、あの丈夫そうな鋼鉄の格子を……!?

 

「ど、どんな風にしたら、こんなコトができるんですかぁ……?」

「ちょっとけったらこわれた」

 あんのじょうキリン、あんたの馬鹿力の仕業か。

 なんちゅうとんでもないパワー……。

 

「そりゃ『壊した』と言うんです!」

「ま、まあ、そういう論理もあるわね……では私の『推理力』で、直すことにしましょう……ふんぬゥっ!」

 

 キリンがひしゃげた鉄格子を力づくで引っ張ると……不格好な見た目ながら、元の真っ直ぐな形に近いものへと戻っていった!

 た、たしかにそりゃ火かき棒を曲げる*24みたいで、名探偵っぽいが!

 

「だが今夜の私は探偵じゃない、さいばんかんだ! ひこくはすみやかに、ほうていにしゅっとうしなさい!」

 

 キリンが私をひっつかまえて、独房の外へと連れ出す。

 裁判官が被告を背負っていくのか……。

 

「みんみぃー! よいしょっとぉっ! !私も運んで~!」

 カラカルさん、何故さらにあなたが私に乗るのか?

 

 異人さんに連れられて~*25……。

 ドナドナド~ナ~ド~ナ~*26……。

 

 まだ寝ぼけてるだろうのか、あるいは頭を打ったせいか……童謡の陰鬱な歌詞と旋律が頭の中で絶えず流れ続ける……。

 

 

 

 フレンズたちに連れられて、地下監房から外へ出た途端、冷たく乾燥した空気が肌を刺してくる。

 乾燥したサバンナは昼夜の寒暖差が激しい……。

 

「う~ん……肌寒いけど……久しぶりのシャバの空気はうまい!」

 

 そして頭上には……見渡すかぎり一面の満天の星空。どこまでもどこまでも地平線まで広がっている。

 街灯やビルの明かりなどの余計な光の無い夜の闇の世界。

 

 

 

「ここでちょっと休憩!」と、しばらく歩いて、途中で一休み。

 

 休憩中、キリンとカラカルがこんな会話をしている。

「わぁ……今日は噴火のあとで……星がきれいね~……」

「動物だった頃は、夜空がきれいだとか、考えたこともなかったわね……」

 

「一日の終わりに、こんなきれいなものが拝めるなんて……」

 私も感嘆の言葉を口にする。

「ふふふ、そうは言うけど、私たちネコのフレンズは陽が落ちてから一日が始まるのよ~」

 

「ところで星ってのは……私が推理するに、暗い天井から光が漏れてるんだと思うなあ……」

「え? じゃあ空には天井があるの? それって洞窟みたいね……」

「その外は、ずっと明るいのかしら……?」

「う~ん、私は暗いほうが落ち着くけどな~」

 

 キリンの推理……というよりは空想。

 夜空の天蓋(ドーム)に空いた穴から光が漏れるのが「星」なのだと、彼女は想像している。

 

 

 

 キリンは星*27にロマンを探したが……私のほうは()()()()()()()()()としよう。

 

 昼間の太陽の動きからすると、ジャパリパークが北半球にあるということは疑いない……。この夜空の星座も、日本人に馴染み深いものが見られる。

 

 今が何月かで何時なのかは分からないが、あればとても目立つはずのオリオン座は見えないな……。

 

 そこで北の空に北斗七星、カシオペア座を見つけて、そこからたどって北極星*28を見つける。

 

 さらに服の端のほつれた糸をひとさし指に縛り、拾った小石を吊るす。腕を伸ばし指で北極星を指して、およその北極星の高度、つまり現在地の緯度を計測*29できる。

 

「それはなんの遊び?」と尋ねるカラカル。

「違いますよ。緯度……というのを見つけようとしているんです」

「井戸ぉ……? そりゃゾウの子に頼めばいいんじゃない?」

 

「むむ! それはシマウマの子が水を探す『だうじんぐ』とかいうワザでは?」

 キリンも面白がって尋ねてくる。

「ち、違うってば……」

 

 ……さて、観測結果は、北緯30°*30……。これは先ほどの民家で読んだ新聞記事や、ヘビクイワシに見せられた記事の「ジャパリパークの緯度」と一致する数字だ。

 

 ほかに気になる星座といえば……なんと! 南の空の地上付近にあの「南十字星*31」が見えるではないか!

 しかし、その十字の星座は……サバンナの地平線すれすれに、まるで墓場の十字架のように地表に刺さっている……。

 

 なんだか、不吉な予感がする……。

 

 切に祈るのは、あの南の大地に突き刺さった十字が()()()()にならないことを……。

 願わくば、法廷での()()()()()()()()()()()にならんことを……。

 

 

 

 休憩後、フレンズたちに連れられてきた場所、そこにはとても大きな看板が立っていて、照明でライトアップされた砂地の広場……。

 サバンナの動物のフレンズたちが……20人ぐらい集まってきている……!

 中には私の見覚えのある顔も……。

 

「せいしゅくにぃ~ッ! さあ、ひこくにんのおなーりぃー! ()()()()をはじめるわよー!」

 

 ……とうとう「人間裁判」の開廷か……。

 

 い、いったいこれから……私はどうなるんだ……??

(どきどき)

*1
【トリアージ】緑や青→黄→赤→黒と変化するものは、大地や空の色彩だけではない。「トリアージ」あるいは「識別救急」と呼ばれる、緑・黄・赤・黒の4つの色を用いる医療システム――これは大事故や災害などでの、()()()()()()()()()緊急時に、()()()()()()を判断する一連のプロセス。もともとはフランス軍の野戦病院のシステムだったものらしい。医者や医薬品、病床が足りない緊急の状況下において、救急隊員などの一般の医療従事者によって、「助かる見込みのない者」や「軽傷者」と、救命可能な「重傷者」とを、色分けしたタグやバンド(日本だと4色)をつけて明確に見分けることが可能。START法(Simple Triage And Rapid Treatment)という最も客観的で簡略化された手順が一般的。……大草原の雄大な色彩の移り変わりから、ハナコはこんなことを連想していたが、それは自身やフレンズたちにこれから起こる()()()の不吉な予兆……なのかもしれない……。

*2
【性善説】性善説とは「人間の本性は『善(=いろいろな意味で強い存在)』であるが、努力しないでいると悪に染まってしまう。だから不断の努力が必要」と説く、中国の戦国時代の「孟子」という儒学者の考えだ。現代では誤解されて……とは言い過ぎだが、孟子の考えとはズレた意味として使われている。もとは「人間には根っからの悪人はいないから、人類みな兄弟!」という脳ミソぱっぱらぱ~なお花畑の意味ではない(※本編のセリフではやや()()()()()()っぽく使われているが)。そして対義語は「人間は元来『弱い存在』である、だから善を目指して努力しなよ~」とする「荀子」の性悪説だ。こっちもよく誤解されるが、「他人はとりあえず疑ってかかれ」の懐疑主義や、キリスト教の「原罪」などとは意味がかなり違う。「性強説」「性弱説」と言ったほうがわかりやすい。どちらの考えでも善い人間を目指すことを目標として()()()()()()()()を重要視している。つまり「人間の本質」うんぬんの話がメインではなく「教育によって善く生きるべき」という実用的な道徳論なのです。……ところで読者のアナタ、ヒトは「性善」か「性悪」か……どっちだと思います?

*3
【善き存在】この場合のハナコの考える「善い」「悪い」の意味は()()()()()()()()()かどうか――つまり正確な情報伝達や相互理解・共感など、知性の有無、コミュニケーション能力の有無が基準だ。その定義で考えると、明らかにコミュニケーション不能なパークの怪物「セルリアン」どもは、完全な「悪」の存在である。さらに、通常の生物の範疇から大きく逸脱した理解不能な生態も多く……たんなる猛獣などではない、おぞましい存在だ……と、ハナコが彼らのことを他のフレンズ以上にやたらと嫌っているのも、そういう理由がある。……だが、セルリアンにも色々な種類がいるらしく、中には人語を解し、そして話すことのできるセルリアンもいるそうだが……?

*4
【希望的観測】客観的な証拠に基づかない「そうだったらいいな~」とか「そうだと信じたい」という過度に楽観的な予想のこと。いや~、甘く見てたらイタい目にあったよ~、という文脈で使われることが多い。「自分が○○だといいと思うから、実際に○○なのだ!」という……こうして言葉にすれば、合理性もへったくれもない論理なのだが……こういう状態に陥っている人は、意外にも結構いたりする。「希望的観測」をより分かりやすく言っているのは、教習所で習う「だろう運転」という言葉だ――反対は「かもしれない運転」。私たちはふだん、自動車の運転以外でも「かもしれない」と考えて、日常的なトラブル回避を心がけていきたいところです。そしてこの危険なジャパリパークのフレンズたちにとっては……「希望的観測」とは真逆の、経験と知識そして想像力による「危機回避思考」は、生き残るために必須なのだ……!

*5
【どうどうめぐり】同じことの繰り返しのこと。漢字だと「堂々巡り」と書く。もともとは僧侶が願懸けのためにお堂の周りを歩き回る行道(ぎょうどう)という儀式が由来らしい。また、子どもたちが手をつないで歌いながらグルグル回る同名の遊びもある。ちなみに夢野久作の長編探偵小説『ドグラ・マグラ』のタイトルも「堂々巡り」の意味が含まれているとかいないとか……。そういう余計な知識があると「どうどうめぐり」という言葉が、なんだか神妙で不気味な響きがしてくるから不思議なものだ。

*6
【プレハブ】建材から工事をせず、あらかじめ建物のパーツをつくっておいて現地で組み合わせてつくるというシステマチックな建築方法、もしくはその工法による建造物のこと。民家のプラモデル製作を1/1にしたようなものです。英語のprefabrication(プレファブリケーション)(事前製作)に由来する。もともとは18世紀、植民地にヨーロッパ風の建物を建てるために、あらかじめパーツごとに作ったものを船で運んでいったのが始まり。プレハブと聞くと、仮設住宅や小型物置の安っぽいイメージがあるが、一般住宅もプレハブ工法で建築されることがあり、現代日本の住宅は14%(7戸に1戸)くらいの割合でプレハブ住宅なんだそうだ。このプレハブ工法をさらに発展させたのが、組み立てすら不要の「ユニット工法」だ――プラモデル組み立てキットのようなプレハブ工法に対して、全塗装&組み立て済み完成品みたいなものですね。なお、この南海の孤島のジャパリパークの建造物にはもちろん、どちらの工法もおおいに導入されている。

*7
【ツチブタ】サバンナの巣穴堀り名人の「土建屋けもの」と言えば……やはり「ツチブタ」でしょう。サハラ以南のアフリカのサバンナや森林に広~く生息するヘンなけもの。英名:Aardvark(アードヴァーク)(土の豚)がカッコイイ! その外見はブタにもウサギにもカンガルーのようにも見えるし、児童文学『ムーミン』シリーズに登場する「スニフ」にも似ている。名前と違ってブタとは遠縁で、ゾウ・ジュゴン・ハイラックスの仲間の「アフリカ獣類」の一種だ。前足には長いツメがあり、これが掘削に非常に適している形状。一説には「コンクリ並みの硬さ」と言われるアリ塚でも、バリバリとすごいパワーで壊してしまう! そして彼らの掘る巣穴は非常に住み心地が良いらしく……ツチブタの出ていった古い巣穴には、カラカル、アードウルフ、ハイエナ、ジャッカル、イボイノシシ、ヤマアラシ、コウモリなどの小~中型動物たちがよく間借りしているんだとか……。ツチブタはサバンナのけものたちがお世話になっている、まさに()()()()()()()なのです。ちなみにエジプト神話の「戦争の神セト」のモデルはジャッカルが定説だが、ツチブタだとも言われている。

*8
【アスファルト】重油を精製する過程で、ガソリンや軽油などが取り除かれた残留物の黒っぽいモノ。まれに天然のものも自然界に存在していて、接着剤や防腐用塗料として有史以前から使用されている。高温だと溶けるが常温だと個体化して強い保持力を発揮する。その性質から、アスファルトは石灰や大量の砂利と混ぜて、道路を舗装するのに利用される。かつては代わりに発がん性のあるコールタール(こっちは()()の副産物。()()由来のアスファルトとは似て非なるモノ)が舗装に使われていた。なおアスファルト舗装はコンクリートより柔らかく、そして()()()()()()。なのでこの「シェルター」の地中通路の舗装に使われているのだろう(サバンナには「雨季」があるのだ)。さらにコンクリとの違いとして、化学反応に弱いという欠点がある――田舎の道路の古いアスファルトが日焼けしてよくハゲているのはそのため。この地下シェルターのアスファルト舗装も、陽が当たらないとはいえ、長年放置されておりひび割れや()()()などの劣化が激しい。メンテナンスには大規模な設備が必要なため、「フレンズのボス」こと、ラッキービーストにも修繕は不可能のようだ。

*9
【コンクリート】石や砂利を水とセメントで凝固させる工法で、「モルタル」も似たようなモノ。※なお「セメント」とは()()()()()の総称だが、一般的には石灰石や粘土などを混合した「ポルトランドセメント」のことをとくに指す。コンクリートは押しつぶしには強いが引っ張りには弱い建材なので、その欠点を補うために「鉄筋」を組み合わせることが多い。コンクリート工法の歴史は古く、古代ローマ時代から知られていたが、中世ヨーロッパ期には()()()()()()()()()()()……産業革命期に人類に「再発見」されることとなる。……よく似たアスファルトとの違いとしては、補修いらずの()()()()()()だ。それでも現代コンクリートは強度が経年劣化するため数十年~百年程度の寿命だが、古代ローマン・コンクリートは数千年はそのまま……どころか逆に、年月が経つにつれて化学反応が進んで()()()()()()()()と言われている! 古代ローマの円形闘技場(アンフィテアトルム)大浴場(テルマエ)が現存してるのはこのためなのだ。このローマン・コンクリートの製造方法は、現代では完全に失われてしまっているのだが……ジャパリパークの建造物がどれもこれもやたらと日持ちが良いのは、もしかして再発見された古代コンクリート製法を使っているからなのだろうか……?

*10
【LED照明】発光ダイオード(Light Emitting Diode)を光源とする照明のこと。エジソンの発明いらい、長らく照明器具としては白熱電球や蛍光灯が使われてきたが、これらはムダな熱エネルギーを放出するために消費電力がかさんでしまうのが欠点……。だが! トランジスタやICと同じく、半導体の一種であるLED照明は、白熱電球の消費電力の1割、蛍光灯の3割という超省エネ照明なのだ! 家庭用の照明を蛍光灯→LEDに代えると、年間の電気代が平均して2万円程度も安くなるとか……。そしてLEDの寿命はなんと4万時間と、電球の数十倍・蛍光灯の数倍の寿命なのだ! LED自体は電気回路の部品として1950年代から使われていた(最初に発明されたのは赤色)。しかし、十分な光量を出せる白色照明として使われ始めたのは、2014年になって「青色LEDの発明」という技術革新があってからのことだ――赤・青・緑のダイオードを組み合わせて白色にするか、青色LEDに黄色の発光体を組み合わせて疑似的に白色にするか、のふたつの方法がある(後者の方が一般的)。しかしLEDにもライバルがいて、その名は「有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明」(有機発光ダイオード)――以前のTIPでご紹介した「ホタルの光」の化学反応を電気的に再現した照明だ。LEDが光の「点」の放射なのにたいして、有機ELは光の「面」――均一に放射され、自然光に近い発光になるので目に優しく、ディスプレイなどに向いている。さらにバックライトも要らないので()()()()()()()()にして曲面に貼ったり持ち運んだりできる。だが寿()()()()()()()()()()()()という大きな欠点があって目下改良中だそうだ……。

*11
【ヒトのオリ】動物園好きの読者の方はご存じかもしれませんが、いろんな動物園に「ヒトのオリ」があります。オリの解説プレートには『ヒトは知能が高く平和を好み、お互いをよく愛する生態が特徴の社会性動物です。想像力と創意工夫に富み、あらゆる問題を協力して解決する能力を持っています。イヌやネコのように様々なヒトが存在し、人種・国籍・民族・文化などで分類できますが、全ての個体は平等でありお互いの個性を尊重しあって生活しています。地球環境と野生動物の保全に努める「地球上でもっとも賢く優しい生き物」です』などと説明文が書いてあったりしますが……このように記述される動物が「本当のヒト」ならば、人類の大部分はまだ動物園のオリに入る資格がないのかも……?

*12
【牢獄】日常生活をこのように感じている人も多いかもしれない。それにしても、最近の動物園では飼育環境を野生の生息地に近いものにしているし、定期的にエサはもらえるし、ケガや病気は治してもらえるし……。実は現代人のほうこそ、学校や会社といった資本主義の「鉄の檻」に閉じ込められているのかも……などと言ったのは、ドイツの社会学者マックス・ウェーバーという人。しかしこの「檻」とは原語のドイツ語では、たんに「閉じ込めるもの」というよりも、()()()()()()()()()()()()()()ような、()()()()()()()殻や甲羅のようなもの、といったような意味合いの言葉らしい。ウェーバーは人間社会をそう呼んだが……動物園のオリも、そしてフレンズたちやセルリアンが依存する「サンドスター」も()しくもそのように、束縛と保護との二面性のある複雑な存在である。

*13
【ヒトがつくった石】アスファルトやコンクリートのことを、フレンズたちはこう呼んでいる。どちらも天然にはほぼ存在しない素材なので、とても的を射ている解釈だ。

*14
【ストレッチャー】英語で担架のこと。とくに今の場合は、病院用の車輪付き担架のことを彼女は思い浮かべている。白い照明と無機質な廊下が、病院内を連想させるせいだろう。さらに「要拘束の患者」ということは……映画『ジェイコブス・ラダー』みたいな、海外のホラー映画で見かけるような精神病院(アサイラム)のイメージだろうか?

*15
【リノリウム】亜麻仁油を主原料に、コルクなどの植物繊維や松脂(ロジン)、石灰石などを混合し、麻布(ジュート)にはりつけた建材。おもに床材として使用され、学校や病院などの公共施設でよく見られる。製造に時間がかかり、塩基(アルカリ)性薬品に弱いなどの短所があって、一時期ビニール系化学素材の床材に押されて見かけなくなっていたが……リノリウムはビニールと異なり()()()()であり、植物由来の抗菌性・抗ウィルス性・脱臭など、さまざまな衛生効果が近年注目されてきている。そして有害化学物質やアレルギー成分が発生せず、人体有害性がとても低い点も大きなメリットだ。原料は油と木と樹脂なので、燃やせば自然に還るのも長所(でも発火点じたいは低いので火事になりにくい)。他にも……耐久性が高い、復元性があり家具の跡が残りにくい、防音性がある、静電気が起こりにくい、ホコリが溜まりにくい……etc.。ちなみにリノリウムが発明されたのは1860年代なので、現代的なようで意外と古い素材。発明されてすぐの幕末~明治に日本にも入ってきていて、戦時中には軍用としてガッツリ使われている。

*16
【刑務所(ガラ)】彼女のこの発言、いったい何のことかというと……日本の刑務所の布団の「特徴的なストライプ模様」のこと。昔はオレンジとグリーンの縦シマで、受刑者には「おにぎり○んべい」柄とか、「永○園」のお茶漬けの柄とか呼ばれていたとかいないとか……。なお今はピンクのツートンカラーのシマ模様が多いらしい。……どーゆーわけか、全国どの刑務所でも寝具はシマ模様。理由は不明だが、ひとつの業者が一括で製造して納入しているとか、たんに刑務所の非日常(シャバ)的な雰囲気づくりのためなのだろうか……? 無国籍なジャパリパークのところどころで、あえて「妙に和風なこだわり」を見せるのは、ジャパリパークが日本である証拠かもしれない。ちなみに常夏の熱帯地方のため薄手の毛布しかないが、寝る時はこれ一枚で十分なほどむし暑い。……それにしても、ちょうちょくそういう言動が見られるが、なぜハナコはこういった()()()()()()()()()を持っているのだろうか? 彼女の「素になった人間」とは、いかなる人物だったのか……?

*17
【かつら】「なぜカツラの話を……??」と思うかもしれませんが……実際、英国やその植民地だった国の裁判官や弁護士は今でも、法廷でウィッグ(かつら)をかぶる伝統があります。国によっては強制着用。※昔の作曲家が音楽室の肖像画でかぶっているようなクルックルの髪の毛のヤツ……あれでも、弁護士などのつける()()()()()()()で、裁判官のカツラはスフィンクスのタテガミのごとく、もっととてつもな~く長ぁ~いモノです。もともとは昔のヨーロッパで、ノミ・シラミを防ぐ目的でみんな髪を剃っていた時代に、代わりにカツラをかぶったのが始まりなんだとか……。しかしこれ、たいへん時代錯誤(アナクロ)だし、見た目もすごくアホっぽいうえに……カツラそのものも伝統的な製法によって馬の毛で作られ、1コ数十万円もするような超ぜいたくなシロモノなのだ! かかる予算がヤバいよ! しかも古くて黄ばんだ無駄に高価なモノが良いとされ、真っ白な新品や安物をかぶってると新米だとバカにされるんだとか……。ひじょ~にバカバカしい(馬の毛だけに)伝統に思えるが、この21世紀でもイギリスや、ジンバブエやガーナなど元英国植民地の一部のアフリカ諸国で、この暑苦しい制度がまだ残っている。でもやっぱり批判が多くて最近は廃止になりつつあるらしい。

*18
【私は詳しい】う~ん、こういうことを言いたがる(フレンズ)ほど、ホントは詳しくないのよねぇ~……(byカラカル)

*19
【しょうにん】一見意味不明な会話……。ヘビクイワシが言っているのは「証人」で、カラカルのは「商人」。もちろん本来はアクセントが違う。前回の「本に関するTIP」でもチラっと書かれているが、ジャパリパークには「ものはこび」が好きな「行商フレンズ」がいて、各ちほーを巡って物々交換の商売をしているのだ。おもに山岳部を渡り歩くヤクのフレンズや、「地獄の商人」を意味する(と、たまに誤解されているが実は英語の()()()が違う)両生類のヘルベンダーのフレンズなど。この「さばんなちほー」にはロバの行商人がいる。彼女は自分のお店を持っていて、なぜか言葉の()()()がすごく強いという……すごく個性的(ヘン)なフレンズだ。似たようなフレンズとして、郵便配達が好きな「軍用デンショバト」の子がいる。彼女はココから遠く離れた島の反対側にある「しんりんちほー」で、「博士のフレンズ」の直属の助手をしていて、数日前に「噴火後にヒトを見つけたら丁重に捕まえて調査しろ」という指令のお手紙をさばんなちほーに届けたのも、このデンショバトのフレンズだ。

*20
【拘置所】警察の管轄の「留置場」(各都道府県にある)に対して……似たような言葉の「拘置所」は、法務省が管轄する全国に8ヶ所のみの施設だ。なお「拘置支所」なら国内に111ヶ所ある。……刑事裁判の被告人である未決囚や、実刑が確定した既決囚、そして死刑囚が入るのも「拘置所」のほうだ。※しかし現状、拘置所は満員であることが多くて、他の諸々の理由もあって……全国に1,100ヶ所以上ある「留置場」のほうに、未決囚は拘留されることもあるんだとか……。まあでも、どちらも良い子の読者の皆さんには縁がなさそうな場所だよっ、たぶん! ……それにしても、ここの「じゃぱりぱ区さばんな公園前拘置所」は(現代日本の拘置所とは真逆で)すっからかんの貸し切り状態なのである。

*21
【かわいい】ヒト含めた動物の子供の大きな頭や短い手足などの「赤ちゃんらしさ」をいとおしむ気持ちは、じつは科学的に説明できる。動物学者コンラート・ローレンツが唱えた「ベビースキーマ」説だ。「弱い生き物」である赤ちゃんは、母親の愛情を受けられるように、そして血のつながってない大人の保護も受けられるように()()()()()()()()()()という仮説。さらに近年の調査によると、ヒトの赤ちゃんに感じる「かわいさ」のピークは、知能やコミュニケーション能力が発達してくる1歳前後であるようで……これは我々の母性的な保護欲のみならず、「相手と仲良くしたい」「相手を知りたい」「もっとコミュニケーションしたい」という人間の()()()()()()()()が関係しているのでは?と言われている。さらにイヌ・ネコなど家畜が、野生種より「かわいい」のも同様に、人間とのコミュニケーションを円滑にするため発達させてきたのだろう……。その例として、ロシアの遺伝学者ドミトリー・ベリャーエフの実験では、野生のキツネの温厚な個体を交配して家畜化していくと、キツネたちが数十年のうちにイヌっぽい「かわいい」顔と仕草へと変わっていった(※遺伝子の変化ではなく、ストレスが少ないことによる幼形成熟(ネオテニー)らしい?)……という実験結果が出ている。そして一般的に女性が男性よりも「かわいい」ものが好きなのも、女性のほうが人間関係を重視するから……と、生物学的に説明することができる。つまり「仲間意識」と「相互理解」を最も大切とするフレンズたちが「かわいい女の子」であることは、決して偶然ではないのだッ!! 我々の現実世界においても"kawaii"は、21世紀で最も広まった日本語由来の英単語だと言われている! 類似語"cute"の持つ「未熟さ」などのネガティブなニュアンスを除いた言葉が"kawaii"なのだ! かわいいは世界言語だ! KAWAII IS JUSTICE!!

*22
【強い!】直前のTIPでご説明したとおり「かわいさ」とは、生物的な「強さ」の指標のひとつに他ならない。子猫を飼ったゴリラのココなど、異種の赤ちゃんを育てる動物がまれにいるなど、「かわいさ」への愛着は多くの動物に見られるが……中でもとくにヒトが「かわいさ」を重要視するのは、ヒトは「()()()()()()()()()()()()()」であるからだ。卵から勝手に孵化して勝手に育っていく魚や爬虫類や、生まれてすぐ走れるサバンナのけものたちとは異なり……ヒトの赤ちゃんは生まれる時も苦労するし、それに独りでは全く生きていけない。そして周りから教育されることによって、はじめて人間社会でひとり立ちしていく動物なのである。「かわいさ」は、周りから世話を受けて成育し、社会性を身につけるための生態なのである。社会性動物であるヒトは、「かわいさ」の発揮や受容を進化の過程で大いに発達させてきた。そして()()()()()()()()()()フレンズたちも同様……。とくに自称ヒトのフレンズ?のハナコが、このようにカワイコチャンフレンズにめっぽう弱いのは、そういう科学的な理由がある。余談だが、このアードウルフのフレンズはその「かわいさ」によって、バーバリライオンやブチハイエナといったコワモテのフレンズにたいそう保護されているんだとか……。そういうのも「強さ」に含めると……実はナチュラルけものったらしのアードウルフこそ、バリバリさばんな最強No.1なのでは~??

*23
【じかんさトリック】時間差トリック。江戸川乱歩のミステリー評論集『続・幻影城』収録の『類別トリック集成』によると、探偵小説871例のうち「犯行の時間に関するトリック」は39例のみとなっている。オーソドックスなトリックの印象があるが、当時の推理小説の5%未満しかなくて思ったよりも少ない……。しかし、どーにかして他人の時間感覚を錯覚させるなんて、移動手段や通信手段、記録メディアやVRの発達した現代のほうがやり易い……? いや、むしろケータイで他人に連絡できれば個人の錯覚などすぐバレしてしまうし、逆にそういうトリックの実行は難しいのかも?

*24
【火かき棒を曲げる】かのシャーロック・ホームズの原作(カノン)「まだらの紐」にも、曲がった火かき棒を怪力でもとに戻したという名場面がある。英国グラナダTV版など、さまざまなメディアで映像化されていて有名なエピソードだが、舞台版ホームズでは「アメのように曲がる金属っぽい質感の素材がない」ために省かれている。いわゆる後世の名探偵らしからぬ、こういう武闘派なところもホームズの魅力のひとつ。でもキリン、そういうところだけ正確に名探偵リスペクトしなくていいから……もっと脳細胞の使い方のほうをね……。胸と筋肉へ行く栄養分が、少しでもいいから脳ミソに行ってくれればねぇ~……。

*25
【異人さんに連れられて~】童謡『赤い靴』(作詞:野口雨情 作曲:本居長世)より。この童謡は実話をもとにしているというのが長らく定説だったが、実はそうでなかったという説も。……こんな歌が自然と出てくるのは、フレンズが「動物の変化した存在」であるとハナコが完全に実感できていない証拠だろう。

*26
【ドナドナド~ナ~ド~ナ~】子牛が市場へ売られていくというもの悲しげな歌、イディッシュ語(中東欧ユダヤ人の言葉)の童謡『ドナドナ』より。ナチスドイツのホロコーストのことを暗喩している、と俗説で言われたりするが、原曲の発表が1938年、ホロコーストが開始されたとするのが1942年なのでおそらく違うのだろう。歌詞もメロディーもインパクトが大きく、邦楽でもたびたびカバーされている。

*27
【星】偶然にも?キリンの想像と似ているが……「星とは()()()()()()()()()()()から漏れている()()()()()()」という概念が昔の日本人にあったらしい。その証拠として「オリオン座」の三ツ星の神「住吉三神」という星の神サマには、それぞれ名前に()がついているのだ。それに星は古語でズバリ「ツツ」と言い、万葉集や枕草子では「宵の明星」をあらわす夕星(ゆうづつ)という言葉がある。……ちなみに日本の神話はギリシャ神話などと違い、ほとんど星座に関するエピソードが無いとされているが……星神の住吉三神のほかにも、太陽神アマテラス、月神ツクヨミ、そして何らかの天体現象(彗星や日蝕?)の象徴のスサノオなど、天体を(つかさど)る神は少数ながら存在する。

*28
【北極星】北の空の真ん中にあって、真北の位置からほとんど動かない星、それが北極星だ。太古の昔から夜間の航海の目印とされたり、エジプトではピラミッドを建てるための方角の計測に使われてきた。この夜の頼れるぅ~北極星は、北斗七星と一緒に神格化されていて、中国の道教では「天帝」、仏教では「妙見菩薩」として信仰されている。……でも地球の自転軸は2万6千年ぐらいの周期の()()(歳差運動)があるために、じつは()()()()()()()()()()()()()()()のだ。現在の北極星はこぐま座のα星、明るさ2等星の「ポラリス」だが、数千年前のピラミッド建設時には、別の星(りゅう座α星「トゥバン」)が北極星だった。ココでの記述のとおり、北の空に目立つおおぐま座の「北斗七星」(ひしゃく型。春夏によく見える)と「カシオペア座」(Wの形。秋冬によく見える)から、北極星の位置をカンタンに探し出せる方法がある。北斗七星は小北斗(こぐま座)と見間違えることがあるので、両方使うと正確に観測できる。しかし、赤道地帯や南半球では北極星が見えないので、「オリオン座」のほうが方角を知るのに役に立つ――オリオンのベルトから下がった「剣」が垂直になったときがオリオン座が「南中」した合図だ。

*29
【現在地の緯度を計測】北極星がよく見える場所(=北緯10°以北)であれば可能な緯度の測定方法。分度器や定規があればもっと正確に目測できる。(おもり)で垂直に下がった糸と、ひとさし指との作る鋭角を測り、90°からそれを引き算すれば、()()()()()()である。※腕と糸と水平線とのつくる直角三角形を考えればよい。で、この北極星の高度イコール()()()()()()()だ。なんでそーなるのかと言うと、平行線における同位角や錯角の計算なのですが……参考資料のウェブサイトが分かりやすいのでそっちを読んだり、あとは適当に検索して下さい(丸投げ)

*30
【北緯30°】日本だとどの辺かと言うと、鹿児島県や四国より南、沖縄や小笠原諸島より北の緯度にあたる。くわしくは、お手元の日本地図や地球儀を参照してください。国内でちょうど北緯30度線が通っているのは、南西諸島の「トカラ列島」のいちばん北の島「口之島」だ。ジャパリパークのある中ノ鳥島(別名ガンジス島)は、そこからず~~っと東に行って、東経154°のあたり、日本最東端の南海にポツンとある火山群島のひとつだ。

*31
南十字星(サザンクロス)】日本からはほとんど見えない「みなみじゅうじ座」は、天文学好きの人にとってはアコガレの星座。でも、いちばん上の星は北緯33°より南の場所から、いちばん下の星は北緯27°から、国内でも見ることができる。なので、鹿児島や四国南端からは十字架の先っちょぐらいしか見えないが、沖縄や小笠原諸島ならよく観測できる。とくに日本最南端の有人島「波照間島」が観察の名所として有名。ココ、ジャパリパークは北緯約30°なので、ちょうど十字架が地平線に刺さったカタチの、印象的な星座として観察できる。しかしその「十字の形」に意味を見出すのはヒトぐらいで、フレンズはそんなことサッパリ気にしていないのだが。




【参考資料】

◆トリアージ 東京都福祉保健局
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kyuukyuu/saigai/triage.html

◆トリアージタッグ-災害時医療救護|株式会社 芝本商店
http://www.triage.jp/

◆トリアージ(START法)|知っておきたい臨床で使う指標[9] 看護roo!
https://www.kango-roo.com/learning/3539/

◆プレハブ建築について - 一般社団法人プレハブ建築協会
https://www.purekyo.or.jp/prefabricated-building.html

◆ツチブタ ナショナルジオグラフィック動物図鑑
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428862/

◆どうぶつ図鑑「ツチブタ」 | 東京ズーネット
https://www.tokyo-zoo.net/encyclopedia/species_detail?code=360

◆動物図鑑-ツチブタ Private Zoo Garden
https://pz-garden.stardust31.com/kansi-yokusyu-kuzira-moku/tutibuta.html

◆アスファルトとコンクリートの違いがわかる!道路舗装に必要な知識|生活110番ニュース
https://www.seikatsu110.jp/garden/gd_asphalt/85625/

◆塗料の歴史④ ~アスファルトとタールについて~|洗浄・溶解・接着等 お役立ち便覧
https://www.sankyo-chem.com/wpsankyo/2084

◆コンクリートを知らない人のためのセメントとコンクリートの話|E.Yasuda|note
https://note.com/cncrt/n/nc82f4063990a

◆2000年もの耐久性を誇るローマ時代のコンクリートは海水の腐食によって強度を上げていた - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20170705-ancient-concrete/

◆『身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本』左巻健男/明日香出版社/2018

◆LEDとは? マイクラフト
http://www.my-craft.jp/html/aboutled/led_toha.html

◆リノリウムって何?床材としての魅力と取り入れる際の注意点|SUVACO
https://suvaco.jp/doc/linoleum_170506

◆天然成分を使った床材 リノリウム|リフォーム自然素材 エコリフォーム
https://www.eco-inc.co.jp/natural-material/2007/02/post_46.php

◆刑務所用語の基礎知識(9)・・・フトンと洗たく物のムショ用語:犯罪予備軍のための刑務所マニュアル
https://kiritampo.blog.ss-blog.jp/2015-05-25

◆イギリスの弁護士はなぜ今でも白いカツラをかぶるのですか? - Quora
https://jp.quora.com/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E4%BB%8A%E3%81%A7%E3%82%82%E7%99%BD%E3%81%84%E3%82%AB%E3%83%84%E3%83%A9%E3%82%92%E3%81%8B%E3%81%B6%E3%82%8B

◆CNN.co.jp 「裁判官のかつら」に多額を拠出、ジンバブエ政府に批判噴出
https://www.cnn.co.jp/world/35135421.html

◆荒川敏彦の「殻の中に住むものは誰か 『鉄の檻』的ヴェーバー像からの解放」 知鳥楽
https://shochian2.com/archives/29907

◆留置場と拘置所の違い 川合晋太郎法律事務所
https://www.keijijiken-bengoshi.com/yougo/ryuutijyou/

◆留置場(留置所)から拘置所への移送はタイミング次第~保釈が濃厚なら不可?~ 刑事事件弁護士相談広場
https://www.keijihiroba.com/detentioncell/requirement-send-jail.html

◆江戸川乱歩 - 類別トリック集成 - 犯行の時間に関するトリック
http://tec.jpn.ph/drama/rampo/shusei_3.html

◆顔やしぐさがかわいい~不思議な行動に現れる猫の本能や習性を知る 子猫のへや
https://www.konekono-heya.com/syuusei/kawaii.html

◆講義No.05460 子どもはなぜかわいいの? 夢ナビ
https://yumenavi.info/lecture.aspx?GNKCD=g005460

◆外国人が思う「Kawaii(カワイイ)」とは?Instagramから世界各国の「#Kawaii」を分析|ferret
https://ferret-plus.com/10123

◆赤ちゃんをかわいいと感じる進化論的な理由 - ログミーBiz
https://logmi.jp/business/articles/140255

◆TPS-Report「キツネの家畜化研究」
http://www.tokyoprogress.co.jp/report2.html

◆「従順なキツネ」を求め交配を続けた結果、キツネが犬化(ロシア) カラパイア
http://karapaia.com/archives/51575413.html

◆ロシアの犬風狐たち(50年間の実験で明かされた遺伝の秘密)(NHKドキュメンタリー「オオカミはこうして犬になった」より) おすすめ四次元ポケット
http://enmi19.seesaa.net/article/441154508.html

◆「キツネの家畜化」と「原人間の人間化」 狂気をくぐり抜ける
http://tiem.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-eec1.html

◆童謡「赤い靴」の真実 女の子は異人さんに連れて行かれはしなかった アーバン ライフ メトロ
https://urbanlife.tokyo/post/34409/

◆この世の果て、「天の壁」ー勝俣隆氏の神話論 保立道久の研究雑記
http://hotatelog.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-5c4c.html

◆Q.住吉三神(すみよしさんしん)とは? 神道 神社
https://shinto-jinja.jp/?p=1035

◆住吉三神 日本神話.com
https://nihonshinwa.com/archives/11660

◆動かない星、北極星 クリップ NHK for School
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005301042_00000&p=box

◆冬の北極星のみつけ方 クリップ NHK for School
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005400653_00000&p=box

◆北極星の見つけ方 天体写真の世界
http://ryutao.main.jp/tips_howto26.html

◆II. 北極星はどうして目印にされるのですか? 国立科学博物館-宇宙の質問箱-星座編
https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/vm/resource/tenmon/space/seiza/seiza02.html

◆宇宙・天文まめ知識 なぜ北極星は動かないのか?
https://rika-net.com/contents/cp0320a/contents/chishiki/answer03/index.html

◆中3地学【北極星の高度】 中学理科 ポイントまとめと整理
https://chuugakurika.com/2017/11/18/post-612/

◆オリオンで方角と緯度を知る 今日の星空散歩
https://ameblo.jp/kamewarisibata/entry-11172023729.html

◆幻想諸島航海記/中ノ鳥島
http://boumurou.world.coocan.jp/island/01/ganges.html

◆IV. 南十字星はどこに行ったら見えるのですか? 国立科学博物館-宇宙の質問箱-星座編
https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/vm/resource/tenmon/space/seiza/seiza04.html

◆宇宙・天文まめ知識 日本でも南十字は見えるのか?
https://rika-net.com/contents/cp0320a/contents/chishiki/answer11/index.html
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