「提督を連れて本部に戻らないと…」
【敵性反応ヲ確認、殲滅ヲ開始シマス】ギギギ…
鉄屑の山から現れたのは5mの機械の化け物だ。歪に並ぶ歯の様な期間からは赤いオイルが漏れ出しており、頭部の目は青く発光している。
深海棲艦、深海より現れ進化を続ける旧人類を滅ぼす殺戮者。
「駆逐兵装駆動艦イ級…!!」
日本以外も深海棲艦殲滅作戦に乗りでたのは3年前の事だ、大規模な連盟が結成され提督の居ない艦娘は支部毎に配属される事になった。
そして、深海棲艦を滅ぼす為に列強国は深海棲艦の本拠地である大穴に核を投下したのだ。
その数約5000。地球すらも揺るがす大爆発で深海棲艦は大ダメージを受け、残党の深海棲艦を私達艦娘が討伐する…それが作戦だった。
結果作戦は失敗に終わる。
5000もの核弾頭は全て不発、大穴に喰われる様に消えていった。
そして穴の先から現れたのは見たことも無い謎の深海棲艦。完全なる人の形を模し、黒い艤装で形成された龍を従える化け物。
ソイツの名前は
中枢棲姫による深海棲艦建造の最終段階にして現在人類が壊滅しかけている原因である。
終焉創世姫は深海棲艦のアップデートを行った、駆逐イ級の様な一般艦は目の前にいる機械兵の様に改造された。
それは練度の足りない艦娘は即沈められる程の殺戮兵器と化したのだ。
それだけじゃ無い、元司令艦だった姫や鬼と言った個体の武装は散っていた艦娘の艤装を模した物となり、破壊力も瞬発力も桁違いになった。
歴戦の提督達が結集して最終防衛線は守られているが…それもいつまで持つか分からない。
「提督を守りながら戦うしか無いわね…」
【敵性反応正規空母ト断定:Plan-D殺戮ヲ開始シマス】
イ級が動く、左手に装備された機関銃をこちらに構え射撃準備を整えている様だ。
背中に配備されている高角砲は完全なる空母メタ、放たれる弾丸は全て徹甲弾だと言うのだから恐ろしい。
「瑞鶴の為にも提督の為にも…ここで負けるわけには行かないわ!」
「全航空隊発艦始め!」
頭部に向けて放った矢は大きく軌道を描きながら
…やっぱり身体が思う様に動ける様になっているみたい。
【攻撃開…ギギギ損傷軽微:行動変更開始】
思う様に動かせる、一機も損傷する事無くイ級にダメージを与える事に成功したみたいだ。
このまま押し切れる、問題は無い。
【曳光弾装填完了:】
「しまっ…!!」
空に向けてイ級が放った曳光弾は完全に合図。
ここは深海棲艦にとって廃棄区画、ならば倒される前に艦娘を一人でも潰した方がいいに決まっている。
近海から一斉放火がここを焼き払う。
【殲滅開始:】
「提督ッッ!!」
火の槍が降りそそぐ。
いくら私でも全て落とすのは不可能で。
私が咄嗟に取るべき行動は…提督を守る事。
私の耐久なら提督一人くらい守れる。
提督が生きていれば私が居なくても残された瑞鶴達は大丈夫だろう。
「絶対に守って見せますから…!」
爆撃と共にイ級の機械的な断末魔が辺りに響く。
足に焼けつく様な痛み…火の槍が突き刺さったらしい。
次々に振り注ぐ槍は背中や肩、腕すらも貫いていく。
「絶対に…!」
震える右手を左手で押さえながら痛みを押し殺す。
ここで、彼を守らなければこの現状は変わらない。
終わる事の無い絶望は永遠に続く。
駆逐兵装駆動艦•イ級
HP350
火力200
装甲300
雷装265
対空350
回避10
対潜400
索敵462
走力低速
射程長
運50
•終焉創世姫に改造された駆逐艦イ級の一個体、水陸両用殲滅艦。
桁外れの火力とナパーム弾を受けても傷一つ付かない謎の鉱物で形成された装甲を持つ。
悪魔でも一般の駆逐艦扱いの為多数個体が存在する。
終焉創世姫
???
•核弾頭のエネルギーと数多の艦娘の骸から生まれた深海棲艦の司令塔。
他の深海棲艦の様な意匠が施された大きな龍型艤装を装着しており、大穴から滅多に姿を現らわさない。
現在戦闘能力の一切が不明。