神様からチート能力をたくさん授かったから異世界で勇者になって魔王を倒そうと思う   作:しぐしぐれ

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始めまして。ハーメルンではなろう系はあまり多くないと思いますがよろしくお願いします!


プロローグ 死んだから転生した

「きょう未明東京都心で晴天の中突然街中に落雷が発生し直撃した20代男性が死亡しました。専門家によりますとこの場所に落雷が発生するのは科学的にあり得ないと――」

 

どうやら一ノ瀬湊(いちのせみなと)は死んだらしい。

 

アニメにはまって大学に落ちてから引きこもって親のすねかじりしてたからいいけど。

 

目覚めると真っ白な空間に、自称神と2人でいた。

 

「神様、僕は死んだのでしょうか」

 

「ああ、すまんがおぬしはわしが間違えて落とした雷が直撃して死んでしまったようじゃ」

 

「そうですか」

 

「おぬし、妙に落ち着いておるの」

 

「自殺したかったわけではありませんが、あんなゴミみたいな人生生きていても仕方なかったですし」

 

「そうか。ではお前に1回目とは違う2回目の楽しい人生をやろう」

 

「2回目? あんな世界に生き返ったところで楽しいことがあるとは思えないんですが」

 

「そうではない。そちらの世界の書物で確か『なろう系』というものが流行っていたじゃろ。おぬしをその書物の主人公のようにして異世界に生まれ変わらせてやろう」

 

「その異世界というのはどういうところなんですか?」

 

「そちらの世界の者にわかりやすく言うとファンタジー系のRPGみたいな感じじゃ。魔王がいて幹部がいる。みたいな」

 

「つまりナーロッパってことですね。行きます」

 

「おぉ、即答じゃな。それではさっそく準備を」

 

「待ってください」

 

「なんじゃ?」

 

「まだ転生特典もらってないです」

 

「ああ、そのことなら気にしないでも大丈夫じゃ。そちらの世界の書物から強そうな能力をすべて付与してある」

 

「そうですか。それでは転生おねがいしまーす」

 

そういうと自分の周りが発行し始め、その光は徐々に強まりとうとう目も明けられない位のまぶしさになっていた。

 

「では第二の人生楽しんでくるがいい」

 

こうして俺の第2の人生は幕を開けた。

 

目が明けられるようになると、そこは東京では絶対に見られないような石造りの町が広がっていた。

 

「おぉ、すげえ。俺ほんとに異世界転生したんだ……とりあえずここがなろう系みたいな世界観の場所ならどっかに冒険者ギルドがあるはずだ。自分の能力を知れるはずだし、多分ご都合主義的に日本語で伝わるはずだからそこで情報を集めよう」

 

町を歩くこと30分。冒険者ギルドと書かれた看板を発見した。

 

「ここが冒険者ギルドか。さっそく失礼しよう」

 

木で作られた扉を開けるとそこにはどっかで見たことあるような光景だった。

昼間っから酒らしきものをのむ露出度高めのおじさんや殴り合って喧嘩をしている冒険者、それを取り囲み楽しんでいる冒険者などもいる。

 

俺はそんな奴らをスルーしてギルドの受付嬢らしき人に話しかけた。

 

「すみません。冒険者登録をしたんですけど」

 

「冒険者登録ですね。わかりました。ではまずこちらの書類にお名前をご記入いただけますか?」

 

その後、冒険者登録に必要な簡単な手続きを済ませ、いよいよお楽しみの能力チェックの時間がやってきた。

 

「では最後にこの水晶に手をかざしていただけますか?」

 

俺は言われた通り水晶に手をかざす。すると透明な水晶の中のほうが黒く染まっていき、全体が黒く染まると大きな音と共に弾けた。受付嬢のほうを見ると、「この方ならもしかすると……」などと独り言をつぶやいている。そして水晶の砕けた音はギルドのどこにいても聞こえるほどの大きさだったわけで……

 

ギルド内が静寂に包まれ、全員が俺に注目する。

 

「メダチタクナイ系主人公の俺にとってはこの状況はきついなー」

 

数秒後、その静寂はこちらに近づいてくるおじさんの足跡によって破られた。

 

「おいおい兄ちゃんよ。あんた何もんだ?」

 

「あなたはさっき入り口の席で喧嘩をしてた……」

 

「喧嘩? あんなのは遊びだ遊び。あんな雑魚じゃ相手になんねぇよ」

 

入口の方の席を見てみるとひとり気絶して倒れている冒険者がいた

 

「そうなんですか。お強いんですね」

 

「そんなことはどうでもいい。今俺は猛烈に起こってんだ。何故なら喧嘩に勝ったことで俺に向けられてた興味をどっかの誰かが奪っちまったからなぁ!」

 

「あの、さっきと言ってることが違いますよ? いったん水飲んだほうが……」

 

「うるせぇ!」

 

どうやらどっかの誰かがとった上げ足でお怒りのようだ。おじさんは力任せに俺に向かって拳を振るってきた。日本だと確実にぼこぼこにされていたがここはナーロッパ。神様からチート能力を授かった俺がそこら辺の冒険者などに負けるはずもなく――

 

片手であっさりその拳を受け止めてしまった。そして俺は開いている右手を握りしめ、おじさんの顔面に渾身の右ストレートを決めてやった。

 

「人なんて初めて殴ったけど結構手痛いな」

 

おじさんは気絶しその場に倒れこむ。すると――

 

「うおおおおおおおおおおおおお!!」

 

ギルド内で一斉に歓声が上がる。

 

これ以上ここにいるとまた面倒なことになると判断した俺は、そそくさとその場を後にした。

 

「何にも情報集まらなかったし自分の能力もあんまりわからなかったな……これは後々試したりして把握していくとして、問題は……」

 

「寝床の確保……だよなあ」

 

もちろん金なんて持っていないし、友達がいるわけでもないからどこかの家にお邪魔するわけにもいかない。

 

「さっきのギルドに戻って以来を受けるしかないのか……」

 

また面倒ごとに巻き込まれるかもしれないが、野宿よりはましと割り切ってさっきのギルドに戻った。

 

5分ぶりに戻ってきたが何かさっきとは違いギルド全体に緊張が走っていた。

 

「どうしたんですか? 何やらさっきとは雰囲気が違いますけど」

 

「一ノ瀬さん! ぜひ力をお貸しして頂きたいことがあるのですがよろしいでしょうか?」

 

どうやら俺の信用はさっきの一件で急上昇したらしい。

 

「実はですね……つい3分ほど前にこの町で最強のパーティーの一人がボロボロの状態でここに駆け込んできまして。この町の近くに魔王軍の幹部が出現したから逃げろ。と」

 

「それでどう対応するか困っていたと」

 

「はい。そうなんです」

 

「わかりました。私が討伐に向かいましょう」

 

「ほ、ほんとうですか!」

 

「はい。ではいってきます」

 

俺は目立ちたくないけど魔王軍幹部の討伐を請け負うことになってしまった。

 

「まあ1回全力で戦ってみたかったからいいか」

 

外に出てみるとおそらくあっちに強敵がいるであろう気配が漂ってきた。

 

「あー。これ多分神様からもらった能力の1つかな。遠くにいて見えないはずの魔王軍幹部の位置が正確にわかる。気配探知ってやつか」

 

俺は敵の位置を把握するとそこに向かって全力で走り出した。

 

明らかに人間が出せる速度を優に超えているそれは数キロ先にいる敵の元までわずか三十秒ほどで到着した。

 

そしてそこに広がっていた光景はアニメなどとは全く異なるものだった。

 

 




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