いろいろいろいろありましてモチベが上がらず、そして小説も難産でござんした。
前回のあらすじは香澄1型が初めて変身して、バイラルライズキーなるアイテムを使った089との戦闘直前でした。今回は戦闘メインです!ではどうぞ!
《ロッキングホッパー!! TYPE:1》
「子供の夢を守るのが、私の使命。それが私の仮面ライダー、1型だ!」
「…さっき名乗る名などない的なこと言ってなかったか?そのキーも御丁寧にカメンライダーって言ってたような…」
「あ…」
沈黙。仮面の下で表情までは伺えないが、仏頂面が少し緩んでいるのではないだろうか。
「……昔の癖。今は“アレ”ではないことを忘れていた。とても、恥ずかしい」
「声が恥ずかしがってないじゃねぇかよ!?」
「バイラルライズキーを使った途端に重加速が無くなってる。その力、使い熟せてないんじゃないか?」
「なんだかいきなりバカにされたんだが……まあ、すぐに順応してみせるさ…オラァ!」
089エンジェルが飛ばした銀色の羽根を1型の得意分野である高速移動で難なくかわして接近していく。
「こう……ッ」
「ッぶねぇな!」
眼前に迫った1型の拳を念動力で身体ごと跳ね飛ばし、宙を舞う1型に追撃と言わんばかりの無数の羽根を投擲した。
1型は空中で体を捻り、かわせない物は拳で真っ向から破壊。被弾を最小限に抑えた。
「中々やる…が!本命はそっちのチビなんだよォ!!」
「なッ…?」
089エンジェルが放った光弾は香澄のギターを抱いた白髪の少女へと向けられていた。
「貴様……ッ!」
《ロッキング・スパーク!!》
1型の姿がゆらりと歪む。超高速で移動して光弾を先回りし、真上に蹴り上げた。
「チッ…惜しかった。だが次はお前諸共消し去って……えっ?」
089エンジェルの腹部を音速の拳が捉えた。加速した勢いに任せて背中から思いっきり地面に叩きつける。
「お前は…許さない」
再度ドライバーのレバーに手をかける。すると089エンジェルは何故だか変身を解除し人間の姿となった。
「だ、だれか……助けてくださいっ!!」
「お前…どこまでッ!」
人間の姿を取ったが、1型の拳は止まるはずもない。悪党にトドメを刺そうとした時だった。もう1人の仮面ライダー……マッハが現れたのは。
「待ちなさいっ!」
「……貴女は。彼女の…」
「その人から手を離しなさい。ロイミュードの好きにはさせません」
「あ、ありがとう!」
089は怯えた演技を続けながら公園の奥へと逃走していく。
「待て…ッ!」
「待つのはお前よ、ロイミュード…!」
《シグナルバイク!シグナルコウカン!》
《トマーレ!》
緑のシグナルバイクを用いて1型の動きを封じようと試みる。だが加速を打ち消しただけで1型の行動を完全に制限するには至らなかった。
「仕方がない…ッ!」
「でやぁっ!」
1型とマッハの蹴りが交差する。1型がパワーで押し勝ち、倒れたマッハを羽交い締めにする。
「落ち着いてッ!私も仮面ライダーなのッ!」
「仮面ライダーなら…無抵抗の人間を傷付けようとはしないっ!!」
1型を押し除けたマッハは、1型のホルスターに挿さっているバイラルコアをシューターで狙い撃ちし、全て弾き飛ばす。
そしてマッハドライバーに隠された『奥の手』を使う。
「なら…『リミッター解除』!」
奥の手、それは重加速と同じ現象を引き起こす力。当然周囲への影響も大きい。
近くの子供達は二度目の重加速の恐怖に陥って、パニック状態になる子がほとんどだった。
「ッ!お前……!」
マッハ以外の動きが鈍くなる。相手が仮面ライダー、人間なので攻撃を躊躇っていた1型だったが、動かざるを得ない。レバーを操作して必殺技を発動させた。
右の拳に赤いエネルギーが溜まり、跳躍。
《ロッキング・ジエンド!》
「ッらぁ!!」
「後ろ……ッ!?」
ダメージ過多でマッハの重加速が打ち消される。1型は倒れたマッハを掴み、口調を強めて言い放つ。
「勘違いは誰にでもある。でも…市民がどれだけ重加速を怖がっているかぐらい貴女でも知っているでしょう!?そんな力を躊躇いも無しに振るう?ふざけないでッ!子供達の泣く声が聞こえないのッ!?」
「……貴女…ロイミュードじゃ…」
「そんなことはどうでもいいッ!貴女は何のためにヒーローやってるんですかッ!正義のためなら手段を選ばなくていいとでも思っているなら……ヒーローなんて辞めてしまえッ!」
マッハを乱暴に振り払い、1型は拳を握り締める。
「なんの、ため……」
「いやー助かったよ。アンタは俺のヒーローだ」
俯くマッハの前に、人間態の089が現れる。
「貴方…さっきの……」
「アイツが私が戦っていたロイミュードです。それも、かなり強力な……」
「!?で、ではさっき貴女は……」
「いいねェその顔!これと遊んでな!アディオス!」
羽を撒き散らしその場から消え失せる089。かわりに下級ロイミュードが何体も出現した。
「考えるのは後にしましょう。今は…ッ!」
「…そうですね。わかりましたっ!」
拳一発でナンバーのない下級ロイミュードを破壊。立ち尽くしていたマッハも顔をパパッと叩き戦闘を再開する。
「私が一箇所に集めます!」
《イマスグ!トマーレ!》
加速したマッハがロイミュードの周囲を走りながらシグナルバイクで能力を付与させた弾丸をロイミュードの中心目掛けて何発も撃ち込む。
「—————ここッ!」
「合わせますっ!」
ロイミュード達の動きが完全に停止した隙に2人はドライバーを操作。必殺技を発動させる。
《ロッキング・ジエンド!》
《フルスロットル・マッハ!》
「「やああああーっ!!」」
双方からのキックに耐え切れず、全てのロイミュードが爆散した。
紗夜はドライバーからシグナルバイクを取り外して変身を解除し1型を探す。
「…すみません。勘違いどころか足を引っ張ってしまって…あれ?」
マッハの近くにいたはずの1型は白い髪の少女の元に駆け寄っていた。
「……ッ…う…」
少女は任された赤い星のギターを抱きしめて、必死に涙を堪えていた。
「…よくここまで泣かなかったね。他のみんなも。怖い思いをさせてごめんね」
正体を知られたくないのか、変身を解かないままで子供達を落ち着かせていた。
少女は立ち去ろうとした1型の脚をちょいっと掴む。
「だい、じょうぶ。もう…ありがと…ございます…」
「うん。私も…みんなを守りたいから。みんなの夢を」
「……それが、ヒーローさんの“ゆめ”…?」
「夢、か…うん。そうだよ。みんなの夢を守るのが…仮面ライダー、だからね」
涙を拭い取り、頭を撫でる。仮面の中で笑みを浮かべて、1型はその場を後にした。
「マッハ…紗夜さんですよね。明日、このお店で10時に会いましょう」
そう紗夜の耳元で呟き、1型は紫のバイクで走り去った。
“仮面ライダー”という言葉の意味、自分に課せられた使命。
何事もなかったかのように遊び始める子供達の喧騒の中、紗夜は1人マッハドライバーを見つめていた。
「おーい!おねーちゃーん!!」
「…あっ、日菜」
「今日もお疲れ様。あたし何もできなかったけど、平気?」
「大丈夫…というわけでは無かったわ。もう1人の仮面ライダーと明日話すことになったから、2人で向かいましょう。……“羽沢珈琲店”に」
———私は、仮面ライダー。先程の仮面ライダーの言う通り、無辜の市民を守るべき存在。そう、今の私は、まぶしい
次回はもっと早く投稿できるようにします!コロナ課題がつらい!!
バイラルライズキーや各ライダーの所持品を設定に纏めておきました。
感想や評価いつもありがとうございます!相変わらずの更新速度ですが、これからもよろしくお願いします!!