エースの栄光   作:雲路

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この小説は皆さんの誤字報告によって成り立っています。


昇格

U.C.0079.1.12

 

あの戦いから2日後俺が目が覚めたのはコロニーが地球に落ちた後だった。その間すごく夢を見ていたのは覚えてるだが、内容は金髪の少女と長い間話していたそしてその少女は見た目が幼なじみに似ていたが性格はあまり似ていなかったという事だけ覚えていて、その話の内容などは全く思い出せずにモヤモヤしているとそこにナガセ少尉が入ってきて俺が眠っている間の事を話してくれた。

あのあとコロニーはジャブローへは落ちず地球のシドニーという都市に落ちたという。

そして死者はあまりにも多く今なお二次災害により地球のあちこちで死者は増え続けているという。

 

「負けだな。」

 

俺はナガセ少尉しかいない部屋で呟く

 

「どういう事ですか?」

 

「俺達ジオンは負けだって意味だ」

 

「何故です?ジオンは今も連邦軍を」

 

「そういう事じゃないさ。俺達は自分達の住む場所であるコロニーを武器にして守るべき一般市民を殺したのさ。もうこの戦いに勝ったところで意味は無い」

 

「それなのに上は戦いを続けるんですね。」

 

「ザビ家……いやギレンは何がしたいんだろうな。」

 

「……」

 

完全に重たい空気になってしまった

 

「そういえばドズル中将から中尉の目が覚めたら通信するように言われていたんです」

 

「中将から?」

 

「はい。今繋ぎますね。」

 

そして少尉がパソコンをいじって少しすると目の前のモニターにドズル中将がデカデカと映る

心臓に悪い。

 

『久しぶりだな。ハルート中尉』

 

「はっ!お久しぶりです!ドズル中将」

 

ドズル中将が映る画面に向かって敬礼をする

 

「今回の作戦での活躍見事だったぞ。本国の兄さんも関心していた。」

 

「光栄であります。」

 

「それでだ、今回の活躍におおじて貴様を二階級特進少佐に任命する。それと同時にこれから新しく新設する小隊……と言っていいかわからんがとりあえず新しく創設する部隊の隊長に任命する。」

 

「部隊でありますか?」

 

「ああ。今回の作戦で寄せ集めではあったが貴様の隊は貴様とナガセ少尉以外は全滅だ。だが今はどこも人手が足りず新しい人員を確保出来ない。そこで貴様ら2人構成の特殊部隊だ。」

 

おいおいそれってどうなのよ。

 

「……我々2人だけでありますか」

 

「ああ。正直言って俺は貴様1人だけでも中隊1個分の戦力はあると思っている。だが貴様はあまり指揮が得意という訳でもないだろう?」

 

「……はい。」

 

「そこで貴様をよく知るナガセ少尉であれば貴様も動きやすかろう」

 

確かにあまり人が多くても俺では扱いきれない。だがナガセ少尉なら安心して背中を任せられる。

 

「お気遣い頂きありがとうございます」

 

「うむ。ああそれと貴様の機体に関してザクIIを専用にチューンした物をそっちに送った。もう納品してあると聞いているが?どうだ?」

 

「それでしたら昨日届きました。」

 

横からナガセ少尉が言う。

 

「そうかならよかった。ならばそのままルウムへ向かってくれ。」

 

それだけ言うとドズル中将は通信を切りまたナガセ少尉と2人の空間になった。

 

「とりあえず昇進おめでとうございます。少佐」

 

「ありがとう。」

 

昇進は普段なら嬉しいとは思うが今はあまり喜べないな。

隊長は仕方ないにしても新人3人を死なせてしまったのは俺の責任だしな。それに連邦軍を倒した時に直接頭に響く連邦軍人の断末魔、あんなのをまたルウムでも聞くのか。

 

「とりあえずそのザクを見に行こうか」

 

「はい。隊長!」

 

俺は今作れる限界の笑顔を見せて格納庫に向かった。

 

 

……………………

 

 

 

あの事件から2日が経過しやっと中尉が…いや今は少佐だったわね……

まぁ今はそんな事はいい。今は彼が目を覚ました事が何よりよかった。

少佐の顔はどこか暗く何かとても辛そうだった。

それに格納庫に新型のザクIIを見に行く時に見せてくれた笑顔もどこか無理をしていてそして直ぐに壊れてしまいそうだ。やはり私では彼の支えにはなれないのだろうか。

この間の戦いだってそうだ。少佐は私は足でまといだからと言って私を艦に戻し自分だけで敵部隊に突っ込んだ。結果的には彼は部隊を全滅させたけれど彼は数日意識を失い死んだように眠った。

私はそんな隊長の支えになりたい。

 

 

U.C.0079.1.14

 

あれから数日が立ち俺達はルウムに到着するとドズル中将の艦に合流した。

 

「よく来たな。ハルート少佐」

 

「お久しぶりです。中将」

 

「どうだ?新型のザクは?」

 

「はい。やはりザクIとは違いますね。ですがやはり私的にはもう少し機動性が欲しいですね。」

 

「ガハハハハ!そうか!確かに貴様にはあれでも役不足かもな!」

 

「いえ。ワガママをお許し下さい。」

 

「なに!気にするな。それと今回も頼んだぞ!」

 

「ハッ!」

 

話はそこで終わり俺は自分の艦へと戻る途中にシン・マツナガとすれ違い少し話をして別れた。

 

U.C.0079.1.15

 

格納庫

 

『ラーズグリーズ隊出撃準備をお願いします』

 

「よし。少尉行くぞ。」

 

「はい。」

 

少尉はかつての俺の旧ザクをに乗る。そして少尉と同様に左肩にはヴァルキリーの一柱ラーズグリーズが描かれ脚部とバックパックのスラスターを多数追加、強化された漆黒のザクIIに俺は乗り込む。

 

「MS-06FR ハルート・エル少佐!出るぞ!」




パーソナルマーク募集
FR型…ハルート少佐専用にF型を高機動に改造した仕様

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