ありふれない騎士団で世界最強・リメイク 作:ムリエル・オルタ
今回も、九分九厘コピペだけど細部の変化があります。というか、此処は今後の重要(?)な伏線になってるから下手に変更できないってのが実情。
その日。空が堕ちた。それは、長く続いた神の遊戯が終わった事の象徴でもあったが、それを人間が魔族が知るのはまだまだ先であり、ただ亜人族を除く全ての種族が「神がお怒りになった」「世界の終わり」と大騒ぎを起こした。
この時、とある砂漠に一筋の光が降り注ぎ、その周辺の砂が吹き飛ばされ、硝子化し次いでとばかりに水が湧き出したのは蛇足となる。
「ふむ、やはり力を籠めなくて正解だったか。こうもあっさり貫くとは」
「いや、今のハイドリヒだからそうなったんだよ。全力だろ?100%の出力でやったら世界が終わるわ」
「言えてる」
砂漠に出来た池(湖と言っても過言ではない規模だが)を見ながらラインハルトがそう言うとジト目で蓮と恵里が文句を言った。ラインハルトはそれをサラリと無視し、そのまま周囲を見渡した。周囲は一面砂漠であり、何処にも人工的な建築物は見当たらない。つまり、今自分達が何処に居るのかすらよく分からない状態だった。言ってしまえば顔が真っ青になるレベルの危機的状況である。現に、この中で唯一の一般人である恵里はこれからの事を考え真っ青を通り越して土気色になり始めている。大方、食糧問題と水分について考えているに違いない。
「卿らが考えている事は理解している。夜までにこの砂漠を抜けるとしよう」
「そうはいってもどうするんだよ?俺とハイドリヒだけだったら問題は無いかもしれないけど、ここにはこの子も居るんだし」
そう言って蓮は恵里の方を見る。何度も言うが、恵里はここに来る前はただの一般人でありこちらに来てレベルと言う概念の元強くはなったが、だからと言って宇宙速度に耐えれる訳でも刹那に耐えれる程耐久性が上がった訳ではない。そんな事された日には形容しがたい肉の塊が一つ出来上がるだけだ。
時刻は推定では正午となる。この世界が元の世界と同じように日時計が適用されるかは分からないが。
そんな事を置いておいて、彼らからしてみれば移動方法の提案は急務だ。いくら水辺の近くに居るからといっても熱いものは熱い。少なくとも、恵里はその暑さに根を上げそうになっている。残りの二名に熱さが適用されるのかははたはた疑問だが。
しかし、そうなると本当にこの砂漠から抜ける手立てがない。この場にバイクでも呼び出せれば話は別だが、聖遺物のバイクはそのライダーが触れられると発狂するというデメリットを抱えているので論外だ。そこまで蓮が考えた後、非常識的な提案をしたラインハルトに目を向けそして、ギョッとした。なんと、ラインハルトはその手に聖槍を握り、創造の詠唱を始めたのだ。
「
詠唱を終えると現れたのが黄金の城。ヴェヴェルスブルク城。それがこの黄金の城の名前だ。全てがラインハルトによって吸収されたエリンヘリヤルによって形成され、その総数は100万はくだらない。ただ、その全てを全力で使えば数多もの宇宙を燃やし尽くすことが出来る。その事実を知れば、この城がどれ程のものなのか分かるというものだろう。
「では、行くとするか」
「へ?いや。ちょっ」
「こんな使い方ありなのか?」
この場に現れた黄金の城にラインハルトは恵里を抱えたまま乗り込む。この使用方法に蓮は首を傾げ、恵里は訳も分からず目を白黒させながら城の中へと消えていった。
「さて、このままでは移動も何もない。少しばかり揺れるやもしれん。そのことを留意しておくがいい」
それだけ、ラインハルトは言うと。恵里と蓮を置いてそのまま城の奥に消えていった。残された蓮と恵里はその後姿を見ながら別々の反応をしていた。
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天が堕ちてきた日。とある地方ではその日を神の降臨した日としている。その神は自らを至高天と名乗り。黄金に輝く巨大な骨の魔物に乗り、魔物を蹴散らしながらフューレンの方向へ去っていったとされる。世界的な一神教ではあるが、祈るだけで何の施しも寄こさない神より神秘的であり自分達に一時的にしろ御利益があった方を信仰するというのは無理もない話なのかもしれない。ポンポン女神が増えるのだからこの様な事は細事なのだろう。
もっとも、既に元凶たるエヒトルジェはその至高天によって一応ながら下され、吸収されているのだが、それは知らぬは極楽というものだろう。ただ、これを本来の道筋の人物が見れば「順番を考えろ」とジト目で言われる事間違いなしであろう。
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ハイリヒ王国、王城のとある一室で彼女は夢を見ていた。つい最近の様に感じて、それでいて遥か昔の様に感じる夢を。
『やっぱり、シュライバーには萌えが足りないんだよ!』
『いや、訳の分からない事を言わないでほしい。そもそも、あのゲームに萌え要素は皆無だ』
楽しくも、喪失感を感じるその夢は彼女ではない女性と顔も朧げな男性の会話だった。それを第三者として彼女は見ていた。男女共に顔には薄くもやがかかり、輪郭はハッキリしない。ただ、仲睦まじいことだけは察することが出来た。
そして、場面は変わり今度は血の海に沈む女性とその傍らで膝をつき唖然とする男性の姿があった。顔はもやがかかっているが、雰囲気で先程と同じ二人だろうと彼女は考えていた。考えている内に男性が口を開く。
『なんで、なんで僕を助けた………。君なんかより、僕が死んだ方が!』
『そ、んなこと…いわない…………で?』
男性の悲痛な叫びと、女性を中心に広がり続ける血の海から女性がもう長くない事は誰も目から見ても明らかだった。その光景に彼女は悲しみを覚えた。それと同時に、この光景への何とも言えない既知感に襲われた。しかし、その既知感はあまりにもおかしかった。見た事も無い石で出来た天に届く程高い塔が立ち並び、
『ごめん…………ね、………き………』
『そんな…………………あぁ、認めない!認めるか、こんな結末!なんで、なんで〇〇なんだぁ!』
世界を呪う様に、ただ泣き叫ぶ男性の声だけがその場に響いた。その声に、彼女は胸を締め付けられるような感情を抱かせる。そこで、夢から覚めた。
「今のは…夢?でも、どこか懐かしい様な…」
はっと目が覚めた彼女はそう呟いた所で自身が涙を流している事に気が付いた。どうして、泣いているのか、そもそも先程の夢は何だったのか。それは、未だに分からない。
よくよく考えると私のオリ主よく精神崩壊してないな…。