ありふれない騎士団で世界最強・リメイク   作:ムリエル・オルタ

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別に攻略パートって訳では無いですね。辻褄合わせに必要な回だっただけですね。ハイ。
例にもれず、コピペです。前作既読者はスルーで問題はありません。


第八の迷宮

話は過去に遡ぼる。ハジメたちがオルクス大迷宮を攻略し、反逆者と呼ばれた七人の人物の内の一人であるオスカー・オルクスの拠点にあったオスカー本人の立体映像を見ていた時の事だった。

 

『これを見ている人物の中に、神代魔法だけでは強化できない人物も居る可能性があるから、片手間で聞いてほしい』

「じゃあ、聞かねぇわ」

 

そう言ってその場を離れようとしたハジメにユエが止まるように促す。正直、この世界がどうなろうと知ったことではない。そう思っていたハジメだったが、最愛のユエに止められたので渋々と元の位置に戻る。

 

『それは、他者の魂を糧にその身を神に近づける魔法だ。といっても、使っている人物は一人しか居なかったし、本人も別に神に反逆するつもりも無かったらしいから。恐らく、王国の何処かに入り口がある筈だ。彼…彼女?は、恐らくそこに居るだろうから、”オスカーが宜しくと言っていた”とでも言ってくれると嬉しいかな。…………………おや、サンジェルマン(・・・・・・・)。ちょうど、君の事を記録していたんだ。そんな訳で、最後にちょっとした情報だ』

 

そこでオスカーによる立体映像の録画は終わった。ユエは王国のどこかにあると聞かされた大迷宮の神に近づける魔法について自分の持ち得る知識を総動員して、考える。その傍らでハジメは、最後に出てきたその仮定大迷宮の製作者であろう人物の名前。それは、ハジメもよく知る名前だった。サンジェルマン。その名は、地球(・・)において、オカルト好きやその方面に拗らせた中二病患者の誰もが知っている名前。

 

不老不死の錬金術師。簡単に言ってしまえば、サンジェルマンとはそれである。ダイヤモンドの傷を癒す方法を持ち、何年たっても姿を変えない。推定年齢は2000~4000歳で、その使用人も300年仕えている人物が居たといわれている。約1760年程の時に下女二人の腕の中で死亡したとされているが、その後も目撃情報があると、存在が摩訶不思議であり、後のライトノベル等でも扱われたりする人物だ。

 

それが異世界に居た。そう、異世界に居た(・・・・・・)のだ。地球に存在している筈の存在が、異世界トータスに存在する。それは、ハジメの中に希望を生ませた。トータスと地球との間の移動手段がある。

 

ただ、同名である可能性もある。そこまで期待はせず、当初の目的の七大迷宮攻略を主としてその迷宮は機会があれば行くことにした。

 

「そういや、ユエ」

「ん?なに、ハジメ」

 

思いついたようにハジメはユエに声をかけた。その声に振り向き、なんだろうと首を傾げるユエに愛しさが溢れそうになっているハジメは当初の目的を思い出し、首を振った後、問いかけた。

 

「他人の魂を糧にして強くなる魔法なんて知ってるか?」

「…………少なくとも私は知らない。300年前は既に主流じゃなかったのかも」

 

そこで、確かにとハジメは返事をした。ユエが封印される前既に反逆者達は全滅してからかなりの時間がたっていた。反逆者達と面識はあったものの、共に神に反逆しなかったこともあり、後にその名前が残っていないのも痛い。

 

「じゃあ、仕方ねぇな。さっさと、準備終わらせて迷宮も攻略して、元の世界に変えるぞ!」

「ん!」

 

ハジメがそう言って、拳を上に上げ、ユエもそれに倣い同じ動きをした。まぁ、その後、しばらくしっぽりねっとりイチャイチャを繰り返していたのでハジメが当初予定していた出発日から大いに遅れ、バグ兎と邂逅することになる。

 

 

 

 

 

名前の無い迷宮。それは、ハイリヒ王国王宮のちょうど真下に存在する。製作者の粋な計らいによって他者の記憶の中を彷徨い、経験する。たったそれだけの迷宮。しかし、それは難攻不落。仲間が強ければ強い程、その人物のエピソードは濃く、出会いと別れの物語は多くつづられる。

なにより、異界の記憶(・・・・・)をセカイに反映させる為、異次元の強さを誇る者達と戦わねばならない。

 

魔女と吸血鬼

獅子と戦乙女

二人の太陽の御子

娼婦と死者

猟犬と狩人

蜘蛛と機械人形

 

そして、獣と刹那

 

それらを打破もしくは引かせることが出来たものに、獲得券は与えられる。しかし、それは只の権利。馴染むかは別の話であり、その度胸があるのかも分からないものである。

世界を塗り替え、自分の色に染める。他者の魂を燃料に、一騎当千の力を得る。人の道を外れ、器を昇華させる事によって更なる混沌とした狂気と力を手に入れる。リスクに見合った力。それを手に入れることが出来るかは、結局当人次第であるのだ。

 

そして、その魔術を手に入れる事が出来る最奥の広間には一人の男が座っている。その顔は朧気で誰にでも見えて誰にでも見えない。それでいて、存在感はある。なんとも不思議な状態だった。

 

「成程、この世界へもう一人の私(・・・・・・)がきた訳か。ここで、私の役目も終わる…。いや、そうとは限らないのか。あぁ、この世界は良い…既知で満たされずある未知。既知の存在たるあの愚物さえどうにかすればそこから先は私の求めたものなのだから」




第三天で数多に生まれた並行世界。その中の一つに、こんな世界があっても不思議ではありませんよね?
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