こうすれば読みやすくなるよ!みたいな意見とかこの小説を読んだ感想もお待ちしております!特に感想が来たらめっちゃ喜びます。
今はまだ2人の湊
サイリウムや専用のを振って熱狂する観客たち。その眼前に広がるは一人の少女。クールに
――歌が終わる
「...ご清聴ありがとう それじゃあまた、いつか」
スタスタスタ
キャー! ユキナー! ココウノウタヒメー! ディーバー! アンコール!
アンコール! アンコール! アンコール!!
スタスタ...
....
「はあ~ またアンコールなしかあ...」
「ライブハウスのスケジュール的に、今日は時間に余裕がある日なんだけどなあ...」
「まー 友希那は気難しいっていうしね。仕方ないんじゃない?」
「"孤高の歌姫"と呼ばれるようになった理由もそんな感じらしいよ」
「そうかあ...」
――ライブハウス裏口前
「リサ、おまたせ」
「アンコールは?」
「行くわけないじゃない、定時帰宅よ」
今、私に残業勤務(のようなもの)を促してきたのは今井リサ。
高校のクラスメートで小さい頃からの幼馴染。
小さい頃からともなれば、今や親友の間柄。
だがしかし女子高生にして社畜。悲しきかな。
役目を果たし、それが終わり次第帰路に就く。これぞ友希那流儀。誰の意も介さず。
「それよりもバンドメンバーに関して、今一度考える必要があるの」
"バンドメンバー"とはFUTURE WORLD FES(以下、フェス)にエントリーするために必要な存在のこと。フェスにエントリーするには、1年のうち数回開催されるコンテストで成績を収める必要がある。フェスとコンテスト双方に共通して、エントリーするには最低3人のバンドメンバーが必要なのに対し、今のバンドメンバーは"湊友希那"と"今井リサ"の2人しかいない。最低でもあと1人を、ベストはドラム、ギター、キーボードを1人ずつ集める必要がある。
「フェスまで刻一刻と時が迫っているこの現状、できる限り高い
そう屈託なく自らの考えを説明したことを少し後悔する。リサは現時点では私が望む
ちなみにリサはベースの経験者であり、まったくの初心者というわけではない。この差は小さくない。特に基礎的な意味で。今、表舞台に顔を覗かせないのは練習中だから。ただ、それだけのこと。
「人不足で猫も
...心を読まれた? 一瞬背筋が凍った。またも表情はキープできなかったが、これ以上時間を浪費するわけにもいかず、ここは割愛する。そう決定し謝罪の1つも寄越さない私の胸中も悟ってほしい。さて...
「期待してるわ、リサ」
「それはそうとメンバースカウトについて問題があるの」
「前からずっと色んなライブハウス回ってるよね?その成果が芳しくない感じ?」
「それもあるわね、もう1つ理由があるの」
「どんな?」
「...金欠よ ライブハウスに一回一回入場したせいで」
「私の諭吉が、何枚か空に飛んで行ってしまったわ...」シクシク
「あはは友希那何いってるの?w 諭吉さんはもう亡くなってるじゃん!」ケラケラ
「今は笑えないわね、二十歳になったら宴会のネタで使うわ」ムスッ
ムスっとした表情で応答する。
「時は金なり、大損失よ」
「違うよ、この期間は投資!決して無為に浪費したわけじゃないからね」
まだ話は終わらない。私には策がある。新たな策が、天啓が舞い降りた、自宅の庭に。それはごく自然な発想。しかし、過去の私は非合理を
「メンバー募集の張り紙をしようと思うの」
「...あー 何処に?」
「私の家の前の塀に貼る予定よ」
「SNS使ったら?私がアカウント動かすからさ」
「ベースの練習も人一倍しなければいけないのに、これ以上手を煩わせたくはないわ、私にやらせて」
「ダイジョブ、大丈夫だって!私これでも女子高生やってるからさ!SNSも普段使ってるし、慣れてるから私がやった方がいいって!」
(友希那にやらせたらそのうちコメディみたいになりそうだしなあ...)
(孤高の歌姫とか呼ばれてるし、本人もそれに合わせて"ザ・孤高"みたいな感じで
(まー そんな友希那が大好きなんだけどね♪)
そんなリサの苦悩と友愛の情は友希那には伝わらない。いつものこと。えぶりでぃ。
「じゃあお願いするわ」
「文面も考えてあるの、これよ」スッ
そういって見せられたスマホには、"何かカッコイイ感じの背景"と"何かカッコイイ感じ"のフォントで文言が記されている。
(なんで行書体をチョイスしたんだろ...)
文面↓
求む
「...どう?」ドヤ
「やり直しで」キッパリ
「どうして?
「色々ツッコミどころはあるんだけど、全体的に"志願兵を募集するそれ"みたいな文になってるからやめた方が良いと思うよ」
「...友希那の言わんとしてることはわかるよ 友希那が目指したのは"華やかさ"ではなく"
「アタシも同感、だからさ 一緒に作りなおそ?フォントとかもさ!」
「...また一つ手間が増えたわね いいわ、リサがそういうなら」ヤレヤレ
「貴方のセンス、見せてもらおうかしら」ニヤ
「任せといてっ!」キリッ!
名もなきバンド。今はリサと2人だけのバンド。いずれ人をそろえて完成形にして必ずやフェスに出場し、結果を残す。私のバンドは未だ始まってすらいない。
「貴重ね 今のこの瞬間は」
「まー確かにね 近いうちに濃い一日一日を過ごすようになって、今が懐かしく思える日がくるよきっと」
「...私のお父さんの無念を晴らすまで、私は止まらないわよ」
友希那の表情が途端にシリアスに変容する。ポスター云々の話をしているときと比較すると特に。
(友希那は表情豊かな方じゃないけど、やっぱり大分変わるね)
「その日まで、私についてきて頂戴 リサ」
問いかけに一呼吸おいて応える。
「もちろんだよ」
(心配なんて要らない 友希那なら)
この小説と本家の相違点として、友希那さんのポンコツ度具合の高さが分かりやすい例ですが実は他にもあります。それはリサ姉が友希那さんがやろうとしてることに対して、“それは本当に正しいのか、アタシはどうすれば...”と迷うことなく達観している点です。こういう関係も、良いですよね!?
ちなみに友希那さんが考えたメンバー募集の文言はある作品のパロディです。本家がカッコよすぎて劣化にしかならないんですよねえ。自分の語彙力と表現力のなさが恨めしや。
よろしければ読みにくいとかその辺の意見もください。ルビはある程度振りましたが、ルビを振ることで逆に雰囲気を壊す可能性もありますし難しいですね。
感想が来たら、私が、めっちゃ喜びます。