ACE COMBAT For beautiful sea For dirty sky 作:タクネモ・シグレ
プロイェクト990
鯨の王
海の大帝
共産圏の黒い悪魔
リヴァイアサン
私達の家
帰るべき“艦”
またの名を、『有翼の一角獣』
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ACE COMBAT
For beautiful sea
For dirty sky
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10年。
10年経った。
世界を巻き込み、本当の意味で、世界を震撼させた戦争から。
父は日本で産まれた。その後父は、生まれて間もないロシア連邦に移り住み、モスクワで日本語教師をしながら、家族を持った。母は、私とアオイを産んだ後、若くして亡くなったと聞いてる。父は、男手ひとつで私とアオイを育て上げた。
けど、それからは特に不幸も無く、幸せに暮らしてた。
20歳になった私達姉妹は、軍に入った。2023年のことだ。選んだのは海軍。それも、海軍航空隊を選んだ。理由は特に無い。強いて上げるなら、アオイが興味を持ったから。ただ、それだけだった。
それからは訓練に訓練を重ねる日々。ただ、下手な部隊に配備されて死ぬのも、生まれついた性差なんかで送られる場所を決められるのも嫌だったから、訓練は懸命にやった。その甲斐があったのか、正規部隊配備前の試験では、2番目の成績だった。因みに、1番はアオイ。昔から何でも出来る娘だったから、特に驚きはしなかった。
間もなく、私達が配備されたのは第279艦載戦闘航空連隊。重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で活動する、実戦部隊だ。2016年にシリア内戦で実戦デビューも果たしている。運が良かった。
私達の使っていた機体はSu-33。大型制空戦闘機Su-27の艦載機型だ。運動性と武装搭載量に優れる機体でもある。
この後もひたすら訓練。でも、頼れる先輩、支えあえる仲間と共に乗り越えてきた。
その間にも、世界情勢は動き続ける。2024年11月21日。ロシアで主要各国首脳が会談を行い、第二次新戦略兵器削減条約が締結された。これは、ICBMとSLBMの双方を本格的に削減させていく条約で、世界の可及的平和を目指した物だった。一部の国の反発こそあったものの、この条約は無事に発行された。
ところが、その1ヶ月後に、アメリカとロシアは貿易摩擦によって関係が悪化。理由は、まさかの大豆。バイオ燃料の普及に伴い、中国・ロシア両国で大豆の需要が高まり、その価値が急上昇した。それに対しアメリカが、ありもしないイチャモン付けて輸出規制をかけたのだ。両国とも関係回復を目指し会談を続けたが、意見がぶつかり合ったまま。
そんな2025年1月。私達の部隊に移動命令が来た。目的地はノヤブリスク空港。
まさか、この時の任務が、世界を震撼させる大戦争の始まりになるとは。