青い海がザザーンと音を立てて、揺れる
空も青く、雲は多少ある
僕は宝生永無《ほうじょうえむ》、元聖都大学附属病院の小児科医だ。
そして、それと同時に電脳救命センター、通称CRのドクターでもあった。
CRとは過去に起きた感染病『ゲーム病』、それを治療する為に設立されたセンターだ。
今となっては、ゲーム病はごく稀にしか発症しない病となっている。まぁ、先程過去と言ったが、それでもまだ六ヶ月くらい前の事だ。
因みに何故過去形なのか、その理由は謎の敵、『深海棲艦《しんかいせいかん》』を倒す為、その異形の敵を唯一倒せる力を持つ存在、『艦娘《かんむす》』を指揮する『提督』という存在になるからだ。
『深海棲艦』、それは突如として現れた人類の敵
その敵が現れてから三ヶ月後に現れたのが、それらを唯一倒せる存在、『艦娘』だ。
因みに艦娘は何故か、皆、人間の女性の姿をしている。
そして、先程も言った通りその艦娘を唯一指揮できる者達が『提督』である。
しかし、提督は適性のある者しかなれない、その為、毎月適性検査が行われる。その検査に僕は引っ掛かってしまい強制的にドクターを辞めさせられ、提督として聖都大学附属病院のある東京からだいぶ離れた呉鎮守府に着任する事となった。
僕は非常に悲しかった。
ドクターという自分の生き甲斐を奪われたのもあるが、何より悲しかったのが、今まで一緒に活動してきたCRの仲間達と離ればなれになってしまった事だ。
『俺は離ればなれになって無いだろ?永無?』
「そうだったな・・・ごめん、パラド」
俺の脳内に相棒のバグスター、パラドの声が響く。僕はそれに対し、口で反応し先程全員と離ればなれになった、と言った事を謝罪し、訂正する。
因みにバグスターとは上述したゲーム病患者に潜む、ゲーム病が実体化した怪人の名称だ。
それを倒す為には先程言った深海棲艦と艦娘みたいに『仮面ライダー』に変身する必要がある。
その『仮面ライダー』に変身するには適合手術とゲーマドライバーというベルト、そしてゲーマドライバーで使用するガシャットが必要でかなりの手間がかかる。
しかし、個人的にはそうする事で命を救えるのならば、その手間は安いモノだと思う。
話は戻るが、『仮面ライダー』に変身し、実体化したバグスターと戦い、晴れてバグスターを倒す事ができれば『ゲームクリア』となり患者の命は救われる。
しかし、ゲーム病患者にストレスを与え過ぎてしまうと、患者は消滅、即ち『ゲームオーバー』となり死亡してしまう。
と、様々な事を説明している内にそろそろ呉鎮守府に着きそうだ。
僕は着ていた提督専用の白い軍服を整え、鎮守府への到着を待つのだった。
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