エタらないよう頑張っていきます!
それではアルヌス攻防戦です。あと今回から文字数が増えていく予定です。
ちなみにゲートキャラの見た目はあるキャラを除いて漫画版準拠です。
帝国帝都、ウラ・ビアンカでは元老院議員による緊急の会議が行われていた。議員の一人、ガーゼル侯爵が眼前にいる皇帝、モルト・ソル・アウグスタスに問いかけていた。
「大失態でしたな皇帝陛下。帝国の保有する総戦力のなんと六割が喪失。如何なる対策をご講じられますかな?皇帝陛下はこの国をどうお導きになられるか?」
ガーゼル侯爵の質問に周りの議員が少しばかりざわめくなか、モルト皇帝は返答を返した。
「カーゼル公爵。卿の心中は察するものである。此度の損失によって我が帝国の軍事的優位が薄れたというのは確かだ。これを機に近隣諸国や帝国に不満を持つ民が反旗を翻して帝都まで進軍してくるのではないかと不安なのであろう?だがそういった危機の度に皇帝元老院、そして国民が心を一つにして立ち向かい、今日まで切り抜けてきたではないか。250年前のアクテク戦役のようにな」
先ほど『国民』と言ったが、彼のいう国民とは所謂彼ら人類種のことであり、亜人種に対しては迫害する政策を考えたり、支配した土地の亜人種の差別や圧政、さらには奴隷狩りなどを容認していた。
「戦争で百戦百勝などありえぬ。それ故に此度の敗北の責は問わぬ。まさか他国の軍勢が帝都を包囲するまで《裁判ごっこ》に明け暮れようとする者はおらぬな?」
議員全員に問いかけた冗談交じりの言葉に議員たちは少し笑うがガーゼル侯爵は自身の責任を不問にしたモルト皇帝に不満を感じていた。
次にゴタセン議員が発言を始めた。
「しかし、如何なされる?送り込んだ軍は僅か二日で壊滅してしまいましたぞ?しかも敵に門を奪われ、こちらに陣を築いておられます!無論我らも門を奪還せんとしましたが、パパパッと音が鳴ったかと思いきや我らの軍は木葉のように吹き飛ばされましたぞ!それに敵には騎士のような格好をした巨人やサイクロプスが鉄の杖や剣を振りかざして我らを蹂躙していきました!巨人たちはこちらの武器を通さず、中には空を飛び回るものもいました!」
ゴタセン議員の言う『巨人たち』とはもちろんKMFの事であった。ゴタセン議員は若干興奮しながら話を続けた。
「なかでも緋色の巨人は空を飛び巨大な右腕をこちらにかざした瞬間、赤い光が放たれ、それを浴びた兵たちは弾けていきました!そして黒と金の巨人は掌から赤黒い光を放ち我らを蹴散らしたあと、胸から銀の液を放ったあと、光を放ちその後光は幾つにも分かれて我らに降り注いだのです!他にも空飛ぶ剣になる巨人に仮面をつけ、光の帯を放つ巨人…あんな魔法、ましてや魔法を扱う巨人など見た事がございません!生き延びた兵たちは神々の遣いではないかと騒ぎ、怯えております!」
「狼狽えるな!魔法を扱うとはいえ所詮蛮族が操る巨人、取るに足らぬ!兵が足らねば属国から集めばよい‼︎そして再び門の向こうへ攻め入るのだ‼︎」
ポダワン議員の発言を始めに慎重に事を運ぶべきと話す議員と攻撃し、撃滅あるのみと話す議員たちとで言い争いが始まり、あたりは騒がしくなった。
しばらく静観していたモルト皇帝が片手を上げると議員たちは静まり返った。
「事態を座視する事は余は望まん、ならば戦うのみしかあるまい。属国や周辺諸国に使節を派遣し援軍を求めよ。フォルマート大陸侵略を狙う異世界の賊徒を撃退するために…我らは
「…皇帝陛下、アルヌスの丘は人馬の躯で埋まりましょうぞ?」
その言葉にモルト皇帝はニヤリと笑って返すが、その真意に気付くものはこの時点ではいなかった。
────
すぐに使節は派遣され連合諸王国軍が結成、アルヌスへの進軍を開始した。
そして奪還作戦の当日、エルベ藩主国国王のデュランは進軍する連合諸王国軍を眺めていると顔馴染みのリィグゥ公が隣にやって来て話しかけてきた。
「さてデュラン殿、どのように攻めますかな?アルヌスに先発した帝国軍によれば異世界の軍は穴や溝を掘って籠もっている様子。これほどの軍をもってすれば鎧袖一触、戦いにもなりますまい」
「そうですな…」
そう相槌を打つデュランだが、内心今回の連合諸王国軍については疑問があった。そのような敵ならば帝国軍のみで充分の筈だが、何故わざわざ連合諸王国軍を呼集したのかと。
「リィグゥ公、戦いに油断は禁物ですぞ」
「ハハッ貴公も歳に似合わず神経が細かい。なに、敵はせいぜい一万ほど、二十一ヶ国総勢三十万を号する我らが合流すれば自ずと勝敗は決しましょうぞ。敵には空を飛ぶ巨人らがいるようだがこの物量には敵いますまい」
リィグゥ公を始め、この場にいる殆どの兵は勝利を確信していた。だがそれは間違いであった事にすぐに気づく事になる。
道中にご丁寧にこちらの言葉で書かれた警告文を載せた看板が幾つかあったが、蛮族の言葉に耳を傾けるはずもなく看板を踏み潰して進んでいく。その後兵から帝国兵が一兵もいないとの報告を聞きデュランやリィグゥ公らは動揺した。
「どういう事だ…⁉︎まさか、すでに敗退──」
その時だった。風切り音が聞こえたと思えば突如地面が爆発しそこにいた兵を吹き飛ばしていった。彼らが丘に目を向けると、そこには機動戦闘車や戦車がいたが何より彼らの目を引いたのはパンツァー・フンメルやバズーカや大型キャノンを構えた暁やサザーランドⅡであった。それを皮切りに他のKMF部隊や戦車や機動戦闘車、歩兵の銃撃が彼らを襲い次々と彼らは地に伏せていった。
「な、何だあの巨人は⁉︎矢も届かぬところからこうも正確に我らを…!こんなものが戦であってなるものか⁉︎こんなものが…!」
リィグゥ公の叫びは彼の近くに命中した砲撃の爆発音にかき消されていった。やがて第一陣は全滅し、ワイバーン部隊を中心に再編成した第二陣が進軍した。
ワイバーン部隊が敵─黒の騎士団を上空から狙おうとした瞬間、幾つかのワイバーン部隊が真っ二つになった。彼らを斬り伏せたのは斬月とトリスタン・ディバイダーであった。
「生身相手にKMFは過剰過ぎるが…敵である以上、容赦はせん!」
「しかし、KMF同士の白兵戦に特化したトリスタン・ディバイダーや斬月じゃやりづらい…あとで射撃武装を開発してもらう必要があるか…なっ!」
藤堂やジノの乗る機体は射撃武装が無いに等しく特地の敵相手には少々やりづらかった。そうこうしてるうちに暁やヴィンセント・ウォードなどが空を飛びワイバーン部隊を撃墜していき程なくして第二陣は壊滅した。
その日の夜、デュラン達は僅かに残った兵を率いて夜襲を仕掛けようとしていた。今夜は新月、この暗闇ならあの巨人達も戦えないだろうと踏んでいたデュランらだが、彼らの認識は甘かった。サザーランドⅡに乗ったパイロットがファクトスフィアで彼らの姿を捉えていた。
「ニッフィー3、ニッフィー3、敵を視認。地面が三分に敵が七分、地面が三分に敵が七分だ!戦闘配置!戦闘配置‼︎」
「またかよクソ‼︎今度は夜襲か‼︎」
「DVD途中なのに…」
「つべこべいうな!急げ急げ!」
文句を言いつつも黒の騎士団たちは各自の持ち場につき武器を構える。KMF部隊も何機かは照明弾をセットして合図を待った。
「まだ撃つな……今だ!照明弾撃てぇ‼︎」
合図とともに照明弾が放たれ、辺りを明るく照らす。それに気づいたデュランが部下に指示を下して馬を走らせるが直後に銃撃や砲撃が飛び交い、彼らを吹き飛ばしていった。
デュランは必死に敵陣まで駆けるが鉄柵に引っかかって落馬する。デュランを守ろうと部下が盾を構えるが直後に銃撃が襲い彼らの命を奪っていく。
「な、何故だ…何故こんな事に…⁉︎」
デュランは半ば自棄になり近くにあった弓矢を拾って放つがもちろんそれは何の意味もなく、デュランは狂った笑い声を上げたあと爆発に巻き込まれていった。翌日、辺りには兵やワイバーン、ゴブリンなどの死骸が転がっており、腐臭や地面の焦げた匂いが漂っていた。
「しかし、銀座と併せて約十二万か… ちょっとした地方都市一個分の人が死んだって事か…どんな国か知らねーけど、もう末期症状じゃねぇ〜の?」
伊丹がそう呟く中、仮設施設内でゼロは藤堂らから同様の報告を聞いていた。
「ふむ…妙だな…」
「ゼロ、妙とは?」
「今回来た敵だが、装備に統一性がない。捕虜にした帝国兵の話によれば帝国は幾つかの属国を持っていると聞いている。今回の敵はそういった属国の兵の可能性が多いにある」
「という事は、帝国は銀座で兵力を失ったために属国から兵を集めたと?」
「ありえるな。もしくは…兵力を失ったことで反旗を翻される事を恐れた帝国が属国の兵力を弱める為に彼らをこちらに差し向けたかだ」
「まさか⁉︎いや、だとすれば向こうの皇帝は…」
「あぁ。なかなかのやり手だな。こちらの方が戦力面で有利とはいえ、油断は出来ない。まだ特地について不明な点も多い。早急に特地の内情調査が必要だな」
なんだかんだ帝国ってブリタニアと似てるとこ多いんだよなぁ。
違うのは第一皇子の性格くらいかな。
『議員パニック』
そらそうだ。あんなもん目にしたら誰だってビビる。
ちなみにゴタセン議員が言ってた巨人は出た順に紅蓮特式、蜃気楼、トリスタン・ディバイダー、サザーランド・ローヤルです。…よくこれで二日も生きてたな。
『アルヌス攻防戦』
見ろ、人がゴミのようだ!
一応これでもデュラン殿下は生きてます。輻射波動浴びようがフレイヤに巻き込まれようが生きてた奴がいたし生きてても不思議じゃないでしょ?
パンツァー・フンメルいるなら戦車とか要らなくねとは言ってはいけない
『ゼロ、モルト皇帝の策を見抜く』
この人なら普通に気づきそうだなと思って書いてみました。
次はいけたら炎龍戦かな〜。
ではまた次回まで。また見てギアス‼︎