Infinite Stratos Next ー無限の宇宙のその先へー   作:人類種の天敵

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束さんと主任が絡んだらマジうざくて面白そうじゃね?と思い立って設定を一新させてもらいました。アトエタッタンデ……。
大元のストーリーは変わらないと思いますがよろしくお願いします!


Prologue

 IS(インフィニット・ストラトス)と呼ばれるマルチフォームスーツが開発されてから実に10年程の月日が経った。

 

 戦車も、戦闘機も、既存の兵器を圧倒的なまでに覆す新しい概念と戦闘力を持つISには一つ、女性にしか扱えないという欠点を抱えていた。

 

 しかし、その欠点をもってしてもISの性能は呆れる程に高く、それから競技用と銘打たれたIS技術発展の折にはISを使えない男性から、ISを動かせる女性こそが至高の存在という風潮が流れ始め、いつしか世界は女尊男卑の世の中へと変わっていった。

 

 

『ーーーテロリストの殲滅を確認しました。お疲れ様です』

 

「………戦闘モード終了」

 

 中東、荒れ果てた荒野を舞台に、朽ちた廃墟と焼け焦げた戦車や戦闘車両が転げ落ちている。

 

 どの車両もその車体に大きな風穴が穿たれおり、沈黙した戦場の中心には太陽の光で出来た影よりも黒い人型の物体が佇んでいた。

 

『今回の依頼を持って中東での評価試験を終了します。……これで、ようやく表舞台に出る番ですね』

 

「ああ。折角のネクストのお披露目なんだ。精々派手に行こうか」

 

 その黒い機体の外見は俗に言う〝第一世代型IS〟の全身装甲を更に刺々しく、鋭角に深化させた、人の姿をした兵器というよりは、悪魔や怪物を人形に無理やり象った様な恐ろしさを含んでおり、ISよりも兵器としての側面を剥き出しにした存在だった。

 

 それは、〝ネクスト〟と呼ばれた。

 企業と天災によって生み落とされ、天才達によって世界を変えるために世界を破壊する、無限の成層圏のその先へ進むための翼。

 

『博士も、私達企業も。貴方と〝ネクスト〟がISと彼女達にとっての〝イレギュラー〟となる事を望んでいます』

 

平坦な声音の主に鼻を鳴らして肩を竦めたその男、傭兵は、話をしている通信相手をどう揶揄うかと考える。

 

「おいおい。学園での評価試験はお前も来るって話だろ?それにしてもよくあの爺さんが許可したもんだ。地元の名門教育機関にも出さず企業の中で蝶よ花よと育てていた癖に」

 

 ケラケラケラと笑う傭兵の声は戦場を寂しく木霊するのみだ。

 それでも黒の中に唯一映える蒼色の複眼はこの戦場唯一の生存者、否、死に損ないの存在を正確に知覚していた。

 その蒼い複眼がギョロリと左へ動けば操縦者である男の網膜に数十メートル先の装甲車とその中に潜む死に損ないの情報がダイレクトに飛び込んで行く。

 

「はぁ、はぁ、し、死神が……誰か、た、助けッ!?」

 

 横倒しの装甲車から這い出した男を装甲車越しに撃ち抜く赤い閃光。

 

 物言わぬ屍は倒れ、傭兵は向けていた銃口をゆっくりと下ろす。

 

「ちっ。学園には俺だけで十分なんだが?」

 

 照りつける太陽が忌々しいと複眼を細めて頭を上げてみれば、遠くの方向から独特の飛行音を奏でる輸送用のヘリが此方へ向かってきている。

 

当初予定した計画にイレギュラーが起こった、もしくは誰かがシナリオを書き換えたのか、傭兵の不機嫌な態度に平坦な声を崩してクスクスと笑う少女の答えは堪えきれない愉快さを含んでいた。

 

『ええ、そうですね。王大人は最後まで譲る気は無かったようですが、お母様とお父様、何よりメアリーお姉様方に随分的にされた様で。現在イアッコス様が王大人の代りに執務を執り行っています』

 

〝企業〟の陰謀屋にして欧州を裏から牛耳るフィクサーの王小龍でも可愛がってる身内には甘いかよ、と傭兵の脳裏に浮かぶのは顔中皺塗れのくせに鋭い目つきをした歳の逝った爺の顔だ。

 

 その爺さんによって傭兵が今まで駆り出された悪夢級の仕事を思い出せば他者を駒としかみない反面身内には甘々のデレッデレの爺というのはどうも想像できない事であり、なんとも面白くないので、あのジジイ早くくたばんねえかな?と思う次第だ。

 

『おい。いつまで喋ってる。仕事が終わったのならとっとと帰るぞ』

 

 少女と傭兵の通信に不機嫌さを露わにして割り込む女の声に傭兵が輸送機を見やれば、ご丁寧にヘリの窓に写る不機嫌が擬人化した様な女の顔を高性能のセンサー群がピックアップしてくれた。

 

「分かってるよ、スミカ。グリムリーパー、帰投する」

 

 死神と名乗った男が輸送ヘリの中に消えるとまたバタバタと煩い音を砂煙と共に立て、ヘリは戦場を後にする。

 

 飛び立ったヘリの格納庫から眼下を見下ろす傭兵はふん、と鼻を鳴らして皮肉げに笑う。

 

「見ろよ。スミカ。ネクストが派手に暴れたテロリスト共のアジト。奴らが不法占拠してたって話だが裏じゃ企業が買い取った土地をワザと占拠するように誘導して、こうしてテストも兼ねて一網打尽にしたわけだ」

 

『ああそうだな。殲滅タイムは1分ちょうど。まあ、初めての実戦テストにしては上出来だよ』

 

 そこで言葉を止めれば傭兵の脳裏に10年前の光景が蘇る。

 

 あの日、世界が変わってしまった日、空から落ちて来る無数の赤い蟲の様な特攻兵器と、妹を託して死んだ両親と、無数に飛来する蟲を切り捨てる白い騎士と、企業を名乗るゴリラの様な男と、無精髭を生やした飄々とした胡散臭い男。

 

 後に白騎士事件とも呼ばれる〝事件〟の裏側を体験した傭兵は、事件を引き起こし、両親を殺し、妹を連れ去った組織の女達を今でも覚えている。

 

ーーーースコール、目当てのガキは攫ったぜ。

 

ーーーーお疲れ様、オータム。機関に連れて帰りましょう。

 

「………末端をチマチマ潰してもキリがねえ。暴れて暴れ暴れて、何もかも破壊し尽くせば慌てて出てくんだろ?」

 

 反企業勢力、亡国を名乗る、〝企業〟と敵対する企業。その傘下の機関。

 

『………ふん、ようやく一端になったものを、随分とデカイ口を叩くじゃないか。確かあの学園にはアレがいた筈だ。アレを倒せたら晴れて一人前の傭兵だな』

 

「ハッ、望む所だ」

 

 傭兵が思い描くのは最強と呼ばれる1人の女。

 

 そいつが振るう剣は敵を容易く切り裂き、そいつが描く軌道は誰もその背中に触れることすら叶わない文句無しの世界最強も、傭兵にとっては越えるべき壁の一つに過ぎない。

 ふと、微かばかり頭に過った疑問を、傭兵は女に問いかけることにした。

 他愛もない質問だ。

 

「なあスミカ。この戦いの向こうに答えは有るのか?」

 

『知るか。そんなものは自分で探せ』

 

これは、後に全てを焼き尽くす黒い鳥とも、人類に変革をもたらした死神とも呼ばれる男の、答えを知るための戦いである。

 

 

 




最近デモンエクスマキナをプレイしてクリアしました。
面白かったです。ところでACの最新作はまだですか?デモンエクスマキナも面白かったけど闘争が足りない。個人的にはイノセンスのチルのスーツの顎の部分が髪の毛の色と合わさって髭に見えたのがイマイチでした。
コイツ女の声だけど男!?って感じでゲームに集中出来ず、序盤の輸送車の護衛任務で何度輸送車を轢き潰したことか……。

東方不敗やらアムロやらシャアやらで個人的にはすごく好きなんですが、ステルス性能って意味あんの?っ思いつつもステルスって単語にいろんな葛藤やドラマがありましたまる
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