殺し合いで始まる異世界転生   作:117

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断章 次からとこれからと
105話 レントの行く末 ~あとがきに設定集を添えて~


 

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 世界の外に飛び出したレントは、何もないあまりに濃密な()()を跳んでいた。

「っ、っっっ、……」

 自分の内部に居るもう一人、フォーリナーのサーヴァントであるボイジャーがここまで心強くなるとは思わなかった。

 ()()に一人で居たら心が壊れてしまう。そしてせめて自分で向かう方向を決められるというのが精神的な慰めだった。その両方があるからこそ、レントはなんとか心を壊さずにいる。

 バハトから贈られた餞は、今確かにレントを守っていた。

「え」

 その時間も唐突に終わる。なんの前触れもなく、フと重力を感じて地面もない真っ白な空間に降り立つレント。

 上も下も、真っ白いだけで何もない世界。そこにレントは佇んでいた。

「来ましたね」

 そしてそこにもう一人いた、没個性なスーツの男。

 つまらなそうにレントを見る、かつてバハトの魂に聖杯を付与させた神の如き能力を持つモノ。

「――誰だい、キミは?」

 訝しそうに、しかし穏やかに問いかけるレントに。スーツの男は顔色一つ変えずに返事をする。

「かつて、アナタの父が神と呼んだ存在ですよ。(ワタクシ)は、ね」

「ふーん」

 どうでもよさそうに神と名乗る男を見るレント。それを見てスーツの男はやれやれと首を振る。

「で、ボクに用事があるのかい?」

「察しが良いようで何よりです」

 静かに頷くスーツの男に、今度はレントの表情が訝しそうになる。

「……なんの用?」

「そうですね、アナタにはある世界に行っていただきたい」

 そういってスーツの男は、右の手のひらの上の空間を歪ませた。

 ソレは別の世界に繋がっている。レントはそう実感した上で警戒し、一歩後退した。

「……拒否権は」

「無いですよ」

「だろうね」

 とはいえ、それが無駄な行動であることは他ならぬレントも気が付いていた。

 目の前のスーツの男は、格が違う。次元が違う。存在が、違う。抵抗が無駄だということを容易に理解する程度には誰そ彼は大きく()()()()()

「せめて聞いていい?」

「どうぞ。答えるとは約束しませんが」

「結局、キミの目的はなんだい?」

 レントの問いに、スーツの男は左手で顎を撫でる。

「最終的な目的は(ワタクシ)も知りません。所詮、(ワタクシ)も下っ端ですので」

 これ程の実力で上回っている、神の如きモノが下っ端に過ぎないという言葉に思わずレントから失笑が漏れた。それはいったいどんな冗談かと。

 そんなレントを完全に無視し、スーツの男は言葉を続ける。

「ですが、今回の目的で言えば単純です。2つの能力を掛け合わせた存在をこの世界に送り込むこと」

 レントは、父バハトのサーヴァント召喚能力から派生してデミ・サーヴァントとなった。その上で『知りえた全ての発を扱える発』も扱える権利を有している。

 その2つの能力を持ったものを生み出すことがスーツの男の目的だった。

「その上でアナタが世界から弾かれてくれれば、自然にこの世界に誘導できたのですが。まさか自身で世界渡りの能力を得るとは(ワタクシ)も想像しておりませんでした。

 おかげで(ワタクシ)が出張るハメになりましたとも」

 やれやれと首を横に振るスーツの男。

 そんな彼を見つつ、レントは反骨精神を隠さずに言葉を紡ぐ。

「……ボクは、決してお前たちの思い通りに動かない」

「結構。そのくらいの気概を持つ方でないと()にならない」

 次元の違う格上に対して意の決した言葉を放つも、効果はない。ただただ淡々とつまらない仕事をこなす風情のスーツの男に目立った変化は見当たらなかった。

「好きに生きなさい。その果てに、(ワタクシ)たちを理解できたのならば、そこでようやく選択を得られる。

 すなわち、抗うか。それとも従うか」

 そこで初めてスーツの男は自分自身の感情を表に出す。

 諦観の感情を表に出したスーツの男は、憐憫の情を込めてレントに言葉を投げかける。

(ワタクシ)は、抗えなかった」

「…………」

「行きなさい。クルタ族のデミ・サーヴァント、レント。まだ幼き可能性よ。

 その全てが仕組まれたモノだと既に提示された今でも歩みを止めない若者よ。

 果ての途中で、また相見えることもあるでしょう」

「そうなんだね、分かったよ」

 スーツの男でさえも、至高の座からはまだ遠い。

 レントは別に最上に至るつもりはなかったが、しかし理解のできない上から運命のように自分の人生をいじられるのは流石に気分が悪かった。

「では行きなさい」

 義理は果たしたと、スーツの男は右の手のひらに創り出した異界の扉をレントに向けて移動させる。

 すぐにソレはレントの元へと辿り着き、ぎゅるりと巻き込むようにレントは白いだけの空間から姿を消す。スーツの男が願う通りの異世界へと旅立つことが強制されたのだ。

 それをじっと見届けたスーツの男は、ぽつりと言葉を残す。

「いつか、きっと」

 それは誰に向けられた言葉なのか。

 聞こえぬレントには分からない。きっと、誰にも分からない。

 ただそれだけが、スーツの男に残された自由だった。

 

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 殺し合いで始まる異世界転生 基本設定集・設定裏話(9割以上は今現在執筆しています)

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 バハト

 ・強化系と変化系の中間に位置する念能力者。水見式は、水が増すと同時に塩辛くなる。
 ・緋の目を発動した時は特質系となる。水見式は、水が渦巻く。
 ・転生する際に与えられた能力として魂に聖杯が付与されており、FGOにおけるサーヴァント召喚を行える。ただし喚び出されたサーヴァントにはモチベーションとなる『聖杯による願望成就』の可能性が提示されない為に、扱いには通常の聖杯戦争以上の繊細さが必要となる。人理の危機であるFGO世界とは真逆の意味でサーヴァントが扱いにくい。

 本作での主人公。
 神の如きモノに転生させられた上で殺し合いを指示された、ある意味での被害者。が、好き勝手に生きた上に自分が死なない為に他人を害することを躊躇しながらも止めない為、プロハンターに対するのと同じ意味で同情する必要はあんまりない。
 強化系でありながら身体の一部をよく欠損するので、作者的にはもっと自分を大事にしろよと思っている。いや、自分を大事にしているからこそ念を強化する誓約と制約で己の身体を差し出しているんだけどね。
 外見的なイメージキャラクターは、身体の欠損という共通点から『鋼の錬金術師』のエド。金髪だしね。ハガレンの設定は共感する部分が多く、後述するポンズの念能力はほとんどハガレンの錬金術そのものである。
 選択を間違えた未来ではピトーに惨殺されており、巡り巡って未来世界でキメラアントの跋扈を許した原因。やはり彼に与える慈悲はない。
 本人の性質としては。問題に直面すると一歩下がって考えたり、チャンスとピンチが同時にやってくると逃げる傾向にある。どちらかというと直情的な強化系というより、軟弱な変化系といった風情。ただし時間をかけて考えた作戦は完成度が高く、ハマると強いタイプである。そういう意味でもやはり強化系ではなく具現化系や操作系に寄っている気がする。
 …仕方ないんだ、作者である私が強化系の勢いがない人間だから。それなのにバハトを強化系にした理由は、私が強化系最強説を推しているからです。

 応用技としては。堅と円が得意であり、隠はまあまあ。流が比較的苦手であり、派生して硬は性格的にもほとんど使わない。
 流が苦手な為にオーラ量を増やしてそれでゴリ押す、作中では『堅タイプ』と呼ばれる戦闘スタイルを得意としている。純粋なカタログスペックではウボォーギン次ぐ数値を叩き出しており、本気を出せば『戦車をオシャカにしてしまうバズーカ』も多少のダメージで済むくらいには強い。だが如何せん精神面が脆く、戦闘においては安定していると言い難かったし、実際に幻影旅団の戦闘員には「強いザコ」扱いされていた。
 それもキメラアント編でレントの未来を知ったことから、自分の甘さが如何に仲間や家族を不幸に陥らせるかを自覚した為に意識改革が起きている。
 サーヴァントを失ったとしても、精神面での脆さがなくなれば弱点という意味では大きく減るだろう。
 一方で百貌のハサンを扱って築いた地位である情報のシングルハンターは、存続がかなり危険になった。とはいえ、知りえた全ての発を扱える彼はレベルが下がるとはいえどもフォローは効く。シングルに相応しい成果を出せるかは分からないが。

 ・煌々とした氷塊(ブライトブロック)(変化・強化系)
 オーラを氷に変化させた上でその硬度を強化する発。
 流が比較的苦手なバハトがその欠点を補う為に使う発。部位の攻防力をあげるのに有用であり、これによってゲンスルーの一握りの火薬(リトルフラワー)を攻略したと言っていい。
 また、氷を武器状にして得物にもする。やはりコイツの思考回路的に具現化系よりの変化系じゃない? と思わなくもない。武器としては防御力の優れた棍の他に、一撃の威力に優れた無骨な氷塊を創り出して相手を殴りつけるようなこともする。

 清廉なる雫(クリアドロップ)(具現化・強化系)
 オーラを水に具現化する能力。具現化系は苦手な為に神字で補強された水筒の中でしか創り出せず、水筒の外に出すと1時間程度しか存在できない。
 能力としては癒しの力であり、具体的には本人の持つ治癒力の強化。である為に生体にしか効果がない。下手な風邪薬とかよりもよほど効く。
 もう一つの使い方として、水筒いっぱいの清廉なる雫(クリアドロップ)を飲み干すことによって顕在オーラ(AOP)を倍加させる効果もある。ただしこの効果を発揮した場合は全てのオーラが枯渇するまで顕在オーラ量を減らすことができず、リスクの高いドーピングであるともいえる。捕らえて無力化した敵に飲ませる事によってオーラを枯渇させるという手もあるが、今のところ使いどころが見当たらない。

 妖艶な吐息(ラシェットブレス)(放出・強化系)
 本編で描写がされなかった、ノブナガを気絶させたバハトの切り札の1つ。
 吐く息の水蒸気にオーラを込める放出系の能力で、効果はオーラ無視。つまり相手は絶と同意義の防御を強制されることとなる。
 とはいえ、所詮は苦手な放出系の能力の上に吐息にしか威力を乗せられない。ほとんど含み針のようなものである。が、それでもオーラ防御を過信した者には効果は十分であり、実際に不意を突ければノブナガレベルの相手でさえ意識を奪うことは可能だった。

 瞳に秘めた簒奪者(シークレット・グリード・アイ)(特質系)
 結果的に最強の能力となった、かなりハイリスクハイリターンな能力。バハトが緋の目になった時にのみ使える対『敵』専用の能力として開発された。別に『敵』にしか使えない訳でない。
 効果としては1人に限定して『見た全ての発』を奪う能力であり、代償としてその視力を失うことになる。
 『知りえた全ての発を扱える発』をも吞み込んだ為、この緋の目を持つ者はその能力を自在に使えるようになる。未来のレントにはバハトのこの緋の目が移植されていた為、彼も『知りえた全ての発を扱える発』が扱えた。っていうか、バハトの一族に代々伝えられていくだろう逸品である。もっとも、強奪も容易であるが。その瞳を抉り出せばいいだけなのだから。
 メルエムに喰われてはいけないモノNO.1であることに異論はないだろう。

 ◇

 レント(20歳) 

 ・元来特質系だが、緋の目になると別種の特質系の性質を帯びる。
 ・通常時の水見式は『葉が沈む』。緋の目の時の水見式は『水が凍る』。
 ・本人の性質的に両方共に時間操作の念能力が発露したが、実はその方向性が異なる。通常時は『時間停止』と『未来視』の効果を及ぼすが、緋の目の時は『時間停止』と『過去干渉』の能力を及ぼす。
 ・が、それを表現するにはちょっと時間とレントの練度が足りなかった。ナニカにブーストされるまではほとんどが『停止』までしか実用できなかった。

 3章におけるキーパーソン。
 キメラアント編における一つの可能性未来から来たバハトとポンズの子であり、両親のやらかしを一心に背負わされた可哀そうな子。(実は彼の世界線でメルエムが生き残ったのは、ポンズがメルエムに喰われたせいである。)その割には結構真っ直ぐに育っている方じゃない? と作者的に思わなくもない。ユアや読者からするといちいち癇に障る笑い方をするムカつくやつだとは思いますが。
 最終的にフォーリーナーのデミ・サーヴァントになって別世界に旅立つことが決まっていた為、一人称はボイジャーと合わせてボク。根っこからの特質系である為に身体強化的にはかなり弱く、未来世界でキメラアントを相手にするにはかなりキツかったし、実際にマチがいなければ早々に死んでいた。相手を操作するのに有効打が必要というのも、キメラアントや強化系属性に相手にするとかなり厳しい。
 とはいえ、レントはバハトから緋の目を受け継いでいた為に多くの発が使えるのは大きなアドバンテージだったし、実際にそれを駆使して未来世界でも生き延びている。ここにバハト生存の伏線である斉天大聖(サルノギキョク) 分身の業(オノレワケミダマ)を仕込めたのは作者的にかなり満足。これは未来でレントが集めた能力である為、NGLでバハトは使うことはできなかった。
 美人であるマチに溺愛されて育てられた為、年上のお姉さんがタイプである。初体験って性癖が歪むよね。もう一つ言っておくとマチの『溺愛』も中々に歪んでいる為、そういう意味でも真っ当に育っているとは言い難い。まだ幼いレント君はポンズママがしっかり教育してくれるのを祈るのみである。
 モチーフキャラは言わずもがな、ドラゴンボールのトランクス。トランクスの謎を引っ張りまくったらどうなるかな? と考えて実行したが、思ったより楽しくなかった為に早めにポンズに正体を暴いてもらった。書いていて楽しく好評だったら、3章最終局面までその正体は謎であったプランも存在する。

 悠久に続く残響(エターナルソング)
 名前・効果ともに作者最大のお気に入りの能力。次点の空気醸造法(エアライズ)も含め、気に入った能力や名前はオリジナル作品への移籍を考えています。
 効果は時間の停止であり、頭にオーラを通せば脳の時間を停止させられる為に一撃で敵を無力化させられる。相手の捕獲を考えた時には最高の能力である。レントはこの能力によって未来世界でキメラアントを多く捕獲して人間側に引き渡し、やがてキメラアントのシングルハンターとなった。
 シンプル故に攻略法が少ない伸縮自在の愛(バンジーガム)に近い能力であり、オーラが通れば四肢の動きも停止させられるし、なんなら心臓を止めれば即死である。たぶん、思われているよりも凶悪な能力である。
 作中の誰も気が付くことはなかったが、念の方向性的な意味で叔母であるユアに似ている。

 ◇

 ユア

 ・通常は操作系であるが、緋の目の時は特質系になる。(水の温度が上がる)
 ・秘密を多く抱える兄を見て育った為に秘密主義になった。根源的な欲求は『兄の秘密を暴くこと』であり、それがこじれてバハトへの偏愛に繋がっている。
 ・転じて『(バハト)の完全操作』が人生最大の目的となっており、色々な意味で兄に依存している。彼女の幼い世界が壊れた日、それでも味方でいてくれた『優しくて強いお兄ちゃん』はユアの誇りである。

 実はこの物語である『殺し合いで始まる異世界転生』には習前作があり、現実世界で念能力に目覚めた少年がH×Hの世界にやってくる『小さな綻び、尊い想い』という(未公開の)物語があった。
 その物語でのヒロインがクルタ族の少女であり、彼女が変化して創作されたのがユアである。
 なぜヒロインから妹に変化したのかというと、作者が大きく影響された昔の作品に引きずられたから。それは少年ジャンプでコミック2巻分だけ連載された『竜童のシグ』という作品であり、ぶっちゃけバハトもシグの影響を受けていると思う。3章は言わずもがな。
 ともあれ、実は習前作『小さな綻び、尊い想い』ではピトーに主人公が殺され、ピトーに復讐を誓うクルタ族の女の子が狂気を見せたシーンで物語は終わる予定だった。構想初期ではこれはあんまりだという(珍しくまともな)作者の考えもあり、3章の草案を考えた時に『竜童のシグ』を思い出し、話がそちらに引っ張られてクルタ族の少女はヒロインから妹に変化したわけである。
 初期は『竜童のシグ』のユキのように純粋な少女であったユアだが、だんだんと前作『小さな綻び、尊い想い』のクルタ族の少女に近くなり、1章が終わる頃にはブラコンをこじらせた少女となっていた。
 3章ではもっとユアの狂気を描く予定でしたが、2章終了した時に起きた炎上で作者である私に気力が残っていませんでした。残念。
 そういった意味で活躍を一番させられず、悔いが残るキャラクターになってしまいました。

 念能力としては母の形見のペンで制作した誓約書の履行を強制する絶対規律(ロウ・アンド・レイ)のみ決まっていたが、他はほとんど考えていませんでした。ちなみにこれも前作のヒロインの能力です。
 ユアが初めて念能力を披露した存在命令(シン・フォ・ロウ)でさえその場のノリで発を作ったし。
 何度も言いますが『竜童のシグ』のユキと前作『小さな綻び、尊い想い』ヒロインという2つの要素が融合したキャラだった為、初期の設定をほとんど考えていなかったのがユアでした。結果、作者もキャラがよく分からなくなり、じっくりと書く予定だった3章も気力がなくて深く掘り下げられず、重ねて本当に不遇になってしまったキャラだと思います。今思えば、とっとと前作ヒロインのエッセンスを抽出してオリジナルキャラとして作成するべきだった。

 ◇

 アサン

 ・操作系の能力者だが、神の如きモノに貰った能力が『知りえた全ての発を扱える発』というものだった為、それに合うのは強化系だったように思う。色々とバハトと逆じゃね? マジで逆に嚙み合っているし噛み合っていないな、この2人。作者である私も今更に気が付いたが。
 ・本気を出すときは黒子無想(テレプシコーラ)で己を操り、練りに練った潜在オーラ量(POP)を全開にして戦う。その戦闘能力は三騎士のサーヴァントに匹敵する。
 ・自分を愛させる操作系能力指揮者のタクトはその両手(ルーラーコンダクター)を持っており、これは『作者が念能力に目覚めたらどんな能力になりそうか』というのをモチーフにしている。作者が強化系最強説を推していなかったら、こちらが主人公になっていた可能性も無きにしも非ず?
 ・『敵』の記憶を奪うことによって勝利を目指した者ではあるが、逆にその手段を以って殺されることとなった。人生の全てを懸けるように愛したマチも奪われるし、同情の余地はあんまりないがバハトに比べれば全てを奪われた敗者という意味で哀れである。

 逆算から生まれた敵キャラ。
 習前作でピトーに主人公が殺されて話が終わるところからスタート → 滅びかけた未来から息子とか時代逆行して助けに来たら熱くね? そういうものの需要は絶対ある → じゃあ未来から来る息子にも最強の特典があるといいな。全部の発が使えるとか。それを主人公から託されるとか最高 → いや落ち着け、流石に突拍子がなさすぎる。そもそも主人公はピトーに殺されるんだし… → 瞳に秘めた簒奪者(シークレット・グリード・アイ) → じゃあ全部の発が扱える敵キャラ、ってそれも無理目 → 転生者同士で殺し合わせる転生特典なら。これだ!
 みたいな流れで生まれた為、アサンの能力がバハトに奪われる前提で話が始まっています。惨めに死ぬことが確定していた為にあんまり同情されない性格の悪いキャラを心がけて作りましたが、それだけだと面白くない。ということでマチを愛するレズビアンという設定を足したら、思ったより純愛ヤンデレ風味になりました。まあ、こういう味付けもありだったかな。
 提示した通りに『転生者同士を殺し合わせる』という設定もレントがバハトから最強の能力を受け継ぐという布石にすぎません。それで1章を描き切る私って、本当に凄いなと今思いました。(自画自賛)
 話がアサンから逸れますが、転生特典を持ったままバハトがこの世界に居座り続けるとバランスブレイカーだよなぁ、ということでレント君に回収して貰った上で世界の外に追放させていただきました。こちらの方が私の中の時間逆行の概念にも合うし、サーヴァントを無理なくバハトから引き剝がせるし、作者的には良い落としどころだったかと。
 まあ、なんだ。要するにアサンはバハトとレントの養分です。(断言)

 ◇

 ポンズ

 ・実は特質系念能力者。(水の中に蜂蜜のような不純物が出ると同時に、水に蜂蜜のような甘さが出る)
 ・ポンズ本人も自分が特質系だと気が付いていない。
 ・その特性を生かせるところは終ぞ無かったが、実は操作系のユアよりも身体強化率が低いのはちょいちょい出していた。
 ・除念もできるが、その能力の本質は解析と再構成にあり、除念のレベルは低い。

 原作で雑魚蟻に射殺される可哀そうな子。実は作者的には救う気はあんまりなかった。どちらかというと、原作でネオンの死が臭わされてそれを打ち消す描写がしたかった方が作品を書くモチベーションとしては高かった。
 が、設定上バハトの息子が必要となった時に原作の女キャラが少なすぎることに愕然とし、白羽の矢が立った。比較的初期のキャラの方が仲を深めやすいことを考えると、メンチとの2択だったといっていい。となれば原作不遇のポンズでしょ。
 要するにポンズの役割は『レントの母』であり、物語の設定上それ以上の価値は求めていなかった。なのだが、メルエムを生き残らせる念能力を吸収される必要があるとなり、キメラアント編の最後まで連れていく必要に駆られて急遽大幅強化。結果的に『誕生覚醒者』とかいう設定が生まれることとなる。
 能力的にはまさしくハガレンの錬金術であり、『理解・分解・再構成』である。ポンズの能力は厳密には『分解・理解・再構成』だが。分解の能力が強く、レアな能力である除念を副産物として使えるという、実は仲間の中で一番念能力の質が高い。
 小瓶の精霊(ホムンクルス・ハニー)薬毒の妙(アルケミーマスター)は作者のお気に入り能力。これも別のオリジナル作品に出す気があります。

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 ◇

 スーツの男

 ・神のような登場をしつつ、実はそれより上位者の使いパシリ
 ・ただ上から指示された通りに動いているだけで、その結果どんな影響が出るのかは本人にも分かっていない
 ・1つ言えることは、自分で終わらせることも出来ないこの無味乾燥な人生が終わる時こそを待ち望んでいるということである

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 最後にアンケートを置きたいと思います。
 何か別意見がありましたら、
 https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=304067&uid=2330
 この活動報告か、私へのメッセージでお願いいたします。

 0030追記
 2つアンケートがあったのですが、同じ話に2つのアンケートは載せられないようです。
 105話とそれ以外にアンケートがありますので、お付き合い頂ければ幸いです。

次回作はどれがいいと思いますか?

  • 作者らしさを出せるオリジナル
  • レントの次の世界を描いた物語
  • ドラクエ5とか構想があるって聞いたよ?
  • FF5も実は構想があるんだ
  • 中途半端に投稿されているポケモン
  • っていうか、詩人の詩を仕上げろ
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