普通の高校生は普通に普通-α   作:那由多 ユラ

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いろいろサボって何やってんだと、他のユラさんの作品を読んでくださっている方は思われるかもしれませんが、やりたくなっちゃったから仕方ないよね!

目指せ新天地! この経験は他に生きる! ……はず。


第1箱 「げ、月間ちゃおから転校してきました──」

 

彼らは唐突にやってきた。

 

髪を金髪に染めていて、不良っぽい印象を受ける男子。

 

「えーっと、人吉善吉って言います。箱庭学園では生徒会で庶務やってました」

 

緊張というか、困惑しているみたいではあるが普通の自己紹介。

自然で違和感がなくて、みんなの反応も普通に盛り上がったものだった。

 

転校してきたのは二人で、もう一人も染めているのか、桃色の髪で、大きな赤いリボンをつけた女の子。

 

「げ、月間ちゃおから転校してきました、江迎怒江ですっ!

みなさんよろしく仲良くしてくだしゃいっ!」

 

噛んだ……

しかも結構はっちゃけた挨拶で。

 

誰よりも早くツッコミを入れたのは人吉くんだった。

 

「どうしたんだ江迎!? 球磨川か!? また球磨川になんかされたのか!?」

 

「えっ、ええっ!? 駄目だった? 事前にアドバイスを頂いたのだけれど」

 

「駄目な奴のアドバイスが駄目じゃないわけないだろ!!

あとどうしてよりにもよって月間ちゃおを選んだ! なんでお前のキャラで月間ちゃおを選べるんだよ!」

 

 

 

 

漫才のような自己紹介が終わり、今日も平凡ではなくとも平和な一日が始まると、そう思っていた。

 

 

 

 

お昼休み。

午前中の授業と休み時間で、彼らはクラスでの立ち位置を既に確立していた。

 

確立というか、孤立していた。

 

「はい人吉くん、お味噌汁ちゃんと作ってきたよ」

 

「お、サンキュー。俺も弁当作ってきたぞ。つっても、お前と違って普通だけどな」

 

「ありがとう! 人吉くんの手料理、私とっても嬉しいわ!」

 

「気にすんなって。

にしても自分で弁当作るとか初めてだけど、案外なんとかなるもんだな。一人分も二人分も手間は大して変わらないってあのセリフの真実を味わったぜ」

 

 

勇気ある女子が聞いたところ、二人は付き合っている訳ではなく、なんと人吉くんは惚れていて、惚れさせたい女の子が他にいるそう。

話しているときの江迎の顔は恐ろしかったが、とはいえ、あの甘ったるい空間に足を踏み入れられる者はそういなかった。

 

 

「悪ぃ、ちと席はずすわ」と、人吉くんが席から立ち、教室から出ようとして凍りついた。もちろん比喩だが。

 

足元に純白に光り輝く円環と幾何学きかがく模様が現れたからだ。その異常事態には直ぐに周りの生徒達も気がついた。全員が金縛りにでもあったかのように輝く紋様、俗に言う魔法陣らしきものを注視する。

 

「カッ! 早すぎるぜ。

もうちょっとだけ普通の高校生ってのもやっていたかったんだがな」

 

その魔法陣は徐々に輝きを増していき、一気に教室全体を満たすほどの大きさに拡大した。

 

自分の足元まで異常が迫って来たことで、ようやく硬直が解け悲鳴を上げる生徒達。未だ教室にいた教師、愛子先生が咄嗟に「皆! 教室から出て!」と叫んだのと、魔法陣の輝きが爆発したようにカッと光ったのは同時だった。

 

 

 

 

 




今回の地の文、語ってたのは当然私こと安心院なじみ。親しみを込めて安心院さんと呼びなさい。
一応人吉くんの修行パートの一部って設定なんだがまぁ、所詮は自己満二次創作。

くだらねーラブコメが始まるかもしれないぜ。
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