笑顔を育むトランペッター   作:スタプレ

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流石に話すことなくなって来た.....


そういえばこの主人公丸くなって来ましたよね(唐突)


13話 とある人の相談その1〜ハロハピ分裂の危機〜

 

俺の通っている青井雲高校は他の学校と比べて少し長期休みが異なる。

 

同校の人は平日娯楽施設が空いていのでラッキーと思っている反面、他校に仲がいいやつがいる人にとっては予定が合わなのであまり喜ばしいことじゃない。

 

俺もどちらかと言えば後者に当てはまるので、ハロハピのライブにゲスト出演どころか、北沢とのセッションすらしてない。

北沢も北沢で土日はある計画で忙しいのでなかなか会えない。

それになんか残念に思うのはなぜだろう?

 

 

 

そして平日夕方に軽く動画を撮影し、Circleの外カフェでコーヒーを飲んでいると、とある訪問者が現れた。

 

「あんたが1人なんて珍しいね。他のメンバーは?」

 

「今ちょっと色々あってね。隣いいかな?」

 

「珍しいことだな...いや、あの3人のことだからそうでもないか。」

 

「うん。それで相談いいかな神戸くん。」

 

「俺でいいならどうぞ、奥沢。」

 

一応ハロハピ唯一の共感者?だから俺に声をかけたのか?

 

「表情から見て悩みだな。なんかあったのか?」

 

「その前に神戸くんはハロハピが今何してるかわかるかな?」

 

「あー........なんか遊園地をもう1回活気付けるとかなんか言ってたな。それがどうした?あ、なんか飲むか?」

 

「ありがと。じゃあ紅茶をお願い。それでそのことなんだけど......」

 

奥沢は基本ライブはミッシェルを来て出てる。だけど北沢、弦巻、瀬田は奥沢は奥沢。ミッシェルはミッシェルだと勘違い?している。

 

じゃあこの3人は奥沢のことを何だと思っているのか?それはミッシェルの代理人と思っているらしい。

この地点でもう蚊帳の外になっている。

 

だけど奥沢にも他に仕事があり、彼女は曲作りやライブ会場の手配などを担当している。ハロハピを支えていると言っても過言じゃない。

 

 

そして今回遊園地の件でも同じ仕事をやるものだと思っていた。奥沢自身もなんやかんや楽しくやってたそうだ。

しかし何を思ったのか、他の4人達が新曲を作ったり、スケジュールを考えたりなどの雑用を全部やってしまい、奥沢の仕事はなくなってしまった。

 

その奥沢はハロハピにいる意味があるのかと思ってしまい、前述のミッシェルの件も絡み、ハロハピが集まる場に居づらくなってしまい今に至る。

 

「そしたら自然にみんな避けるようになっちゃって、心配を掛けられているんだ。」

 

「なるほどな。それでそのこと話したのか?」

 

「言えないよ。言いづらいよ。だから相談しに来たんじゃん!」

 

だよなと相槌を打つ。感情的になるほど思い悩んでいるのか。

 

「まさかどうすれば口が軽くなると思う...なんて聞くんじゃねぇだろうな?」

 

「それはないよ。」

 

「じゃあ何を聞きに来た?」

 

すると奥沢はスっと息を吸って真っ直ぐ俺を見てくる。

 

「神戸くんははぐみに過去のこと話してないんだよね?」

 

「北沢に限らず他のみんなにもな。」

 

「それなんでか教えてくれない?」

 

こいつが聞きたいのは俺の過去じゃなくて、過去を言わない理由か。

それぐらいはいいだろう。

 

「まぁ一番の理由はいい思い出じゃないから。忘れはしないと思うけど、何回も話すと当時のことが鮮明に思い出して吐き気がするからだな。」

 

「他にもあるの?」

 

「あとは話しても何も変わらないから。俺だって歴史が変われるならペラペラ話してるさ。だけど話したところで意味ないし、変な同情を得るだけだから話さないだけさ。」

 

「そっか...」

 

奥沢は少し残念そうな表情をする。はっきり言って相手を間違えたんだな。

 

「悪いけど奥沢の希望に添える答えは出せないぞ。悩みと黒歴史は違う。俺は悩んでいるわけじゃないからな。」

 

「じゃあ最初は言おうとしたけど、中々話せずに後悔はしたことある?」

 

相当切羽詰まってんな...

 

奥沢がここまで食いつくことは珍しい...ていうか一度もない。

 

「関西にいた頃は躊躇わずに話したな。その時に浴びた同情の視線は気持ち悪かった。だから言った方が後悔をしたな。逆にこっちに来て話してないことには後悔はない。」

 

「話さなくても後悔はない...」

 

「勘違いするなよ。もちろん話して解決することはある。話す話さないは自分で決めれるけど、後悔は結果論だ。選択=後悔で結びつけんな。」

 

「分かった。ありがと、そろそろ行くn「あと...」」

 

帰ろうとする奥沢を引き止める。

 

「絶対に取り返しのつかない選択だけはすんなよ!」

 

奥沢は頷くだけでカフェから去った。

正直まだ話したいこともあるが、奥沢が「ありがと」と言ったからには無理に引き止めれない。

 

机には飲み代だと思われる千年札が置いてあった。別に奢るつもりだったからよかったんだけどね。

 

(後悔ねぇ.....俺の二の舞にならなければいいけどな。)

 

俺は黒歴史。奥沢は悩みだから違うと言ったけど、1つだけ一致していることがある。

 

そしてさっきの回答は半分合っていて半分間違っている。

 

確かに後悔はしていない。

・ ・ ・ ・ ・

でもそれは話してないことでの後悔だ。

 

だから後悔はしているんだ。

 

 

(俺は北沢達を信じることが出来なかったことに悔やんでいる。奥沢もそうだろ?ハロハピが信じきれないから言い出せずにいるだろ?)

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