なんならすでに矛盾しているところもありますが、あまり気にしないでください。気づかれたかたはさすがです
「ねぇカイくんカイくん!」
「…………なんだ。?」
日課の撮影、その後のコーヒータイムでゆっくりするところ。今日はそうはいかないようだ。
「聞いて聞いて!!」
「あーうるさいなぁ!そんな叫ばんくても逃げたりしないわ!」
「うるさくないよ!これが普通だよ!」
「あんたの普通は元気あり過ぎなんだよ。特に俺にとって。」
はぁ……これも久しぶりな感じだから悪い気がしないな。本当に何ヶ月ぶりだろう。
「それで話って?どうせ遊園地のことだろ?」
「なんで知ってるの!?」
「俺にも相談来たからな。」
「へ〜誰なの?」
「プライバシーだから黙っとく。」
奥沢は予測可能として、瀬田が来たことは言わない方がいい。北沢を含む純粋さんの夢を壊すことになるから。
「みーくんとかのちゃん先輩かな?」
残念ハズレ。松原さんはなんやかんや相談相手がいそうだな。弦巻は多分自力でなんとかするやろ。
「ご想像におまかせする。」
「それでちゃんと話し合って仲直りもしたよ!」
「そいつはよかった。ったく奥沢も素直に吐けば拗れることなかったのに。」
「それでみーくんの衣装も作ったんだ!」
「おいおい…今までなかったのかよ……」
「だってライブの時いなかったから。」
確かにミッシェルの中の人だからわざわざ用意する必要はないのか。まぁ別人だと思っている人もなかにはおるけど。
「肝心の遊園地はどうなったの?」
「もちろん大成功だよ!!」
「大成功?」
「お客さんも戻ってきて、今では大盛況だよ!」
「待って…ハロハピってなんだっけ?」
「何言ってるの?バンドに決まってるじゃん!」
「だよな?慈善団体かと一瞬間違えそうだったわ。」
「じぜんだんたい?」
「あんたは知らなくていい。ちなみに聞くけど、ハロハピは他に活動してるのか?」
「休みの時に保育園の子達と遊んだり、病院に行ってライブしたりするよ。」
「もうただのバンドじゃねぇ。」
もう立派な社会貢献しているよ。これは単純にすごい。本人の前ではあまり言わないけどさ。
ちょっと待てよ……
「俺も一応ハロハピのメンバーだよな?」
「あっ……」
「あっじゃねーよ。すっかり忘れてただろ俺の存在。」
しばらく北沢との連絡は取っていなかった。だから相談のあとどうなったかついさっきまで何も知らなかったのだ。ある意味平和だったけどな。
「べ、別にカイくんのこと忘れてたわけじゃな、ないよ〜」
「目、泳いでるぞ。」
「あ〜わかった!!カイくんはぐみに会えなくて寂しかったんだ〜」
焦りの表情から急にニヤニヤしだす北沢。なんか無性に腹が立ってきた。
「帰る。」
「え〜待ってよまだ話そうよ!」
「別に北沢と会えなくても問題ないから帰る。」
「ごめんって!ついついからかいたくなっちゃって!お願い!!」
「はぁ〜別にそこまで怒っているわけじゃないけどな。」
「え、そうなの!?」
「寂しかったのは嘘じゃねーし。ただ北沢の余裕そうな表情になんかムカついた。」
「はぐみなんか酷い扱い受けてない?」
「俺も忙しいこと知ってたしいいんだけどな。」
「今度からカイくんもちゃんと呼ぶから!」
「………それはどっちでもいい。」
過去にスカイダイビングさせられた時はあるから全ての活動には参加したくない。何考え出すか分からないグループだから。
「でも数ヶ月は長かったよな。」
「あれ?この前会ってから1ヶ月も経ってないよ?」
「え?」
「え?」
予定表を見ると、確かに北沢とセッションしてから3週間ちょっとしか経ってない。
これは中の人に聞くしかないな、後でツラ貸せや。
「まぁ俺みたいなやつなんて忘れてもしょうがないんだけどな。」
「そんなことないよ!カイくんも大切な友達だよ!!」
「その大切な友達を忘れていたのはどこのどいつだよ?」
「うぐっ!」
「………フッ。ボチボチ帰りますか、」
「今笑ったよね!?はぐみ聞こえたよ!」
「さぁな?」
「なんかバカにされている気分…」
「おいおい早く帰らなくていいのか?お店のお手伝いとかあるんじゃないの?」
「そうだった忘れてた!カイくんはエスパーなの!?」
「……適当に言っても当たるんだな…」
「急がないと!じゃあねカイくん!」
「あぁ…」
北沢はCiRCIEのカフェスペースを飛び出すと、あっという間にいなくなってしまった。
まるで嵐みたいだ…でもそんな日常が戻って来たのはちょっと嬉しい。