「じゃ、また夏休み明けに会おう!さよなら!」
先生の元気なさよならで、俺の1学期は終わりを告げた。いや、別に寂しさとかは感じないが。
「夏休み後のテストは覚悟しろよ?」
「言われなくてもそうするわよ。」
奏に宣戦布告を告げ、学校を出た。あ、渋谷に挨拶してねえ。まあ、いいか。あいつにも星の数ほど友達がいるだろ。俺はその1つでしかないだろうし。
「何考えてんの?お兄ちゃん。」
「いつからそこにいた。」「なう。」
杏がいた。まあ、学校が近いし自分のとこまで来るのも全然ありえるか。1つ問題があるとすれば、
「あいつ中学の女子と下校してるぜ?」
「やばくね?あいつまじか。」
周りから誤解を生みまくってることくらいか。大問題だ。
「「ただいまー。」」
なんとか周りの視線に耐えながら伊恵へと帰って来た。バッグを片付け、一通り着替えた。杏は制服のままぐーたらしている…。アイドルなんだけどなー…
「早く着替えろー。」
「いーじゃん別にー。」
「…」
まあ、いいか。夏休みだしな。こいつは毎日が夏休みみたいな性格だが。
「杏、突然なんだけどさ、」
「ん?どうしたー?」
「文香さんから夏祭りのくだりは聞いた?」
「バッチリ聞いたよ。楽しみなー?」
やっぱり。それなら話は早い。自室に用意してある服をとりに行くか。
「でさ、話があるんだけど」
「服装はあれでいいと思うよ?」
「え?」
あれ。まだ見せてないんですけど。俺とハンガーしか俺の服とコミュニケーションは取ってないはずなんだが?
「…なんで俺の部屋に入った?」
「それは寝顔を見に行ったって、あ。」
…こいつは頭がいいのになんでこういうところはポンコツなんだ?
「…忘れて?お願い。」
「わかったよ。しゃーないな。」
我が妹にそう頼まれては仕方ない。まあ、服はいい感じって言ってもらえたしそれでオールオッケーか。
「ゲームしないー?」「いいぞ。」
夜までスマブラをした。全勝だった。
「おやすみー。」「おやすみ。」
夜になり、お互いの自室へと戻った。
「はゎぁー。寝るか。」
布団に入ってから30分後、部屋に光が差し込んだ。その直後杏が目の前にいた。
「むにゃむにゃ…」
「…」
寝てる…。夢遊病か?ぐーたら遊んでるくせに夢でも遊ぼうとしているのか?
「お兄ちゃん大好きー…。ずっと杏のそばにいてねー…。むにゃ。」
なんだ?この羞恥プレイは。こいつはどんな夢を見ているんだ。どんな夢であれ恥ずかしいんだが。
「なんか暖かいなー。…?。」
目覚めた。
「んー?」
違和感を感じた。
「んー!!?」
俺の布団にいることを理解した。
「は!?は?!」
とてもあわあわしている。
「んっー!!んっー!!」
照れ隠しが出来ないほど照れている。
「プシュー…。」
シャットダウンした。俺はリビング行きになった。
「おはよう。」
「っ…!」
昨日の照れが残っているな。なんだそれ。
「可愛いかよ?」
「…!?うっせー!黙れぇ!」
初めて杏にドロップキックをおみまいされた瞬間だった。
文香さんが全く登場しない回もいいかなーと思い、今回は兄妹回です。杏はツンデレのイメージが個人的にあるのでこのようになりました。というか普通に僕がオンオフがはっきりしたキャラしか書けないだけです。ごめんなさい。