元ホテルマンですが妖精メイドに転生してメイド長に一目置かれてます   作:微 不利袖

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そんなこんなで21話です。今回は難産でしたね...なんとか仕上がりましたが。それでは、ゆっくり読んでいってね...なんてね


21話 お姫様はお転婆さん

 

 

「すみません、うちのてゐが迷惑かけちゃったみたいで...後でキツく言っておきます」

 

「いえいえ、そんな...特にケガも無かったので大丈夫ですよ。気にしないでください」

 

 

丁寧にペコリと頭を下げられるも、痛いところも特になく、目的地まで辿り着けたので私としてはモーマンタイ、と言ったところなんですが...

 

因みに、お鍋の具材は流石に冗談だったようで、今は少しのお説教で済んだんですが...後でまたあれよりキツいお説教が待っているとのこと。鈴仙さんは怒らせてはいけないタイプの人みたいですね...他のお二人はしょんぼりしているてゐさんを面白がったり慰めたりしている

 

 

「申し遅れました。私、紅魔館に勤めております、妖精長、と申します」

 

「ご丁寧にどうも...って、え?貴女が藍さんの言っていた...?」

 

「?...藍さんとお知り合いなんですか?それも私のお話を...?」

 

 

少し遅れてしまった自己紹介に意外な反応を見せる鈴仙さん。どうやら藍さんのお知り合いらしいけれど...私のことを?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宴会の明くる日、いつものようにお師匠様のお手伝いをしていると扉を叩く音が聞こえた。来客みたいですね...一度作業をしている手を止め、応対のために玄関へと向かう

 

 

 

「はーい、どなたですか...」

 

「ん、久しぶり鈴仙...と言っても昨日の宴会には来てたみたいだけれど。今大丈夫かい?」

 

 

扉を開けると、そこに居たのは藍さん。珍しいですね、永遠亭に直接来られるなんて...

 

 

「藍さん!あっ、昨日はすみません。輝夜様が早々に酔ってしまって...その面倒を...」

 

「あぁ、そっちも大変だったみたいだな。いやなに、構わないさ。私も紫様のお相手をしたりで行けないこともあるからな...厨房の手伝いは来れるときで構わないよ」

 

 

昨日は幽々子さんも来ていたので、できればお手伝いしたかったんですけど...久しぶりの宴会だからっていきなり飛ばし過ぎですよ輝夜様...

 

 

「それで、今日はどういったご要件で?」

 

「あー...それなんだがなぁ...」

 

 

?...当たり前な疑問にひどく歯切れの悪い藍さん。何か思うところでもあるんでしょうか...

 

 

「...いわゆる、痩せる薬が無いかと思ってな」

 

「へ?...えーっと」

 

 

痩せるお薬...ですか?突然のことに間の抜けた声が口を突いて出てしまった。失礼ながら、まじまじと藍さんの身体を見る。特にお変わりになられた様子は...あれですかね、案外着痩せするタイプとか...

 

 

「いや、私じゃなくてな...紫様がちょっとな」

 

「あっ...そ、そうですよね!えっと、それなら...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「突然押し掛けてすまないね。これ、お代」

 

「いえ、藍さんも変わらず、立派なお客様ですから!えっと...毎食後に飲むようお伝えください」

 

 

ひとまず痩せるお薬、ということで適当に見繕ってきた中から藍さんに選んでもらった。一様に痩せるお薬と言っても、色々種類もありますからね。これは結構キツめのお薬ですけど...

 

 

「それにしても、突然痩せるお薬が欲しいなんて...どうかしたんですか?」

 

「あー...実はな、幽々子様に何か言われたらしくてそれで...」

 

 

あっ...そういうことでしたか。確かにあの方なら言いそうですね...しかも亡霊って確かいくら食べても太らないとか。まぁ、それで宴会が毎回大変になるんですけれど...あ、そう言えば

 

 

「昨日、大丈夫だったんですか?厨房の方は...」

 

「ん?あぁ、大丈夫だったよ。何せ、とても頼もしい援軍が来てたからな...」

 

「援軍、ですか?」

 

「...そうだな、折角だし少し話そうか。昨日はな...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳でお話は聞いてますよ。何でも凄い活躍だったとか...」

 

「へー...そんな凄い妖精さんなのね。一昨日のお料理、美味しかったわ」

 

「それにしてはちょっとどんくさいというか、いてっ?!」

 

「ったく、落としたお前が言うなよ」

 

「あ、あははー...」

 

 

一通り鈴仙さんのお話が終わり、向けられるのは興味と羨望の入り交じった視線。...いやー、確かに少し頑張りましたけど...そこまで言われるとやっぱり照れてしまう...あ、そうだ

 

 

「鈴仙さん、それでお薬の方は...」

 

「あ、ごめんなさい!すぐに持って来ますね」

 

 

この場所に来た目的、パチュリー様の喘息のお薬のことを思い出す。どうやらお薬は屋敷の奥の方にあるらしく、鈴仙さんはそちらへと歩いていった。ひとまずこれでお使いは半分おしまい、ですかね

 

 

「...ん、そうだ。妖精長、お前竹林までは1人で来たんだっけか」

 

「え、はい。そうですけど...」

 

 

そんなことを考えていると、藪から棒に妹紅さんがそう聞いてくる。確かにそうですけど...何かあるんだろうか

 

 

「あー...となると帰りがちょっとばかり危ないかもな」

 

「えっ、それって...」

 

「そうねー、夜になると凶暴な妖怪が活発になるもの。貴女飛べないんでしょ?となると尚更、ね」

 

「ま、そういうことだな。おそらくあのメイドも夕暮れまでには帰ってくる、と踏んでたんだろうけど...」

 

「うっ...わ、悪かったってば」

 

 

きょ、凶暴な...妖怪。...今まで出会った方々は皆温厚で、そういう凶暴なお方はいなかったんですが...確かに妖怪って本来そういうやつですもんね...え、怖い

 

 

「あら、それならうちに泊まってけば良いじゃない」

 

「へ?」

 

 

輝夜さんの唐突な申し出にそんな声を漏らしてしまう。いや、でも流石にそこまでお世話になる訳には...

 

 

「お待たせしましたー...って、あれ?どうかしたんですか?」

 

「いや、あの「鈴仙、この子今日泊まっていくことになったから。いつもより1人...2人分多くお夕飯お願いねー」ちょ、輝夜さん!?」

 

 

そんな中、戻って来た鈴仙さんへ投げ掛けようとした言葉は途中で遮られてしまう。ええっ!?ちょ、待って下さいよ!それに2人分って...

 

 

「ほら、もこたんも泊まってくでしょ?明日の道案内もあるでしょうし。えぇ、決まりね!」

 

「ちょ、おまっ...はぁ、諦めなよ妖精長。こうなったら聞かないからな、コイツ」

 

「も、妹紅さん...」

 

「それに危ないってのはホントだからね。遠慮せずに泊まってくと良いよ」

 

「てゐさんまで...」

 

 

そんな訳で永遠亭での一泊が半ば強引に決定されてしまった。確かに仕方ないとは言え...これ、またメイド長に変な心配掛けちゃうんじゃ...うぅ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にがーい!藍これ苦すぎるわよっ!」

 

「良薬は口に苦し、ですよ。我慢して飲んでください紫様」

 

 




さて、また怒られちゃうのか妖精長。ここまで読んでいただき感謝です。それでは、また

シリアスパートですが、読まなくてもある程度お話に支障が出ないように書いているつもりです。因みに、そのシリアスな部分は読まれているでしょうか。

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