元ホテルマンですが妖精メイドに転生してメイド長に一目置かれてます   作:微 不利袖

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ここはひとまず日常です。それでは、ゆっくり読んでいってね...なんてね


冬のある日、1

 

 

「石炭の補充はこれでよし、と」

 

 

客室の暖炉脇に積まれた燃料を見据え、少し汚れた手の甲で額を拭う。寒くなってからこれもお仕事の一つになりましたからね

 

最近は地底の皆さんが訪れたり、フラン様のお友達が泊まりで遊びに来たりと客室もフル稼働でしたしね...大変だったなぁ...

 

さてと、これで客室は全部、ですかね...後はお嬢様のお部屋と...ん?

 

 

「あ、やっといました~」

 

「きーちゃん?どうかしたんですか?」

 

 

ガチャリと扉のノブが回り、部屋にきーちゃんが訪れた。他のお仕事をしてもらってたんですけど...私のことをわざわざ探しに来たみたいですね。どうしたんでしょう

 

 

「実はちょっと~...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見たことない家具、ですか?」

 

「はい~...ちょっと組み立てられなくって~...」

 

 

話を聞いたところ、その家具の組み立て方が分からず私に聞きに来た、とのこと。それにしても見たことない家具...一体なんですかね。それにどこから...?

 

 

「んー、分かりました。ひとまず見てみますね」

 

「ありがとうです~。今は広間でむーちゃんが~...」

 

「急ぎますよきーちゃん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こたつ?......あー、あの神社に置いてあった...変なテーブルみたいな...あれの事かしら?」

 

「はい、お嬢様。あの古道具屋に立ち寄った際に見かけまして...インテリアにでも、と」

 

「インテ!?...貴女、なかなかにセンスぶっ飛んでるわね...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むーちゃん!家具は無事ですか!?」

 

「んー...お、よーちゃん見つかったのか。って、無事?まぁ、無事だけど...」

 

 

きーちゃんを引き連れ広間へと滑り込む。そこにはむーちゃんが家具の部品に触れながら首を傾げている姿があった。マズイ!まずは家具の無事を確認して...って、ん?

 

 

「やー、アタシらじゃ分かんなくてねー。よーちゃんなら物知りだし、分かるんじゃ無いかってさ」

 

「そうです~」

 

 

二人の言葉を聞きながら件の家具の部品を見やる。広間の中央には、一見背の低い机に見えるもの、四角い板、そして無造作に置かれたお布団...いや、これって

 

 

「こ、こたつ...?」

 

 

間違いない。記憶が曖昧とはいえ、これらがこたつであるのは火を見るよりも明らかだ

 

 

「お、やっぱり知ってたんだね。流石、妖精長の名は伊達じゃないね」

 

「こたつ、って言うんですね~」

 

 

どうやら妖精メイドの皆は知らないらしい。確かにここ、紅魔館は幻想郷では珍しく衣食住が洋風に傾いている。いや、ならなんでこたつがここに...?

 

 

「そろそろ組み立ては終わったかしら?...あら、貴女も手伝いに来てくれたのね」

 

 

頭上にクエスチョンマークを浮かべ悩んでいると、少し散らかった広間へとメイド長がやってきた。確か今日は朝から出掛けて...帰ってきたみたいですね。メイド長なら何か知ってるでしょうか...

 

 

「あ、メイド長。はい、直ぐに出来ますが...ところで、どうして突然こたつが...?」

 

「ん?そう、実は...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「古道具屋で、ですか」

 

 

なんでも古道具屋で見かけ、珍しいインテリアとして買って来たらしい。メイド長...ちょっとセンスがぶっ飛んでるような...

 

 

「えぇ、そうね。ひとまず近くにいた妖精メイドの子に頼んでおいたのだけれど...」

 

 

とっ散らかった広間を一瞥してため息を吐く

 

 

「最初から貴女に任せれば良かったわね...」

 

 

こたつの部品以外にも、おそらくそれらを梱包していたであろう物が破られ散乱している。うーん...とりあえず後で掃除ですね...まあそれより

 

 

「これ、組み立てておきますね」

 

「お願いするわね。出来上がったらお嬢様のお部屋に運んでおいて頂戴」

 

「分かりました~、それなら手伝えますよ~」

 

「お、それならアタシも「あー!むーちゃんは広間の片付けお願いしますね!」ん?って、滅茶苦茶散らかってる!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せーの...しょっ、と。ありがとうございますきーちゃん」

 

「これくらいなら任せて下さい~」

 

「ふーん、これがねぇ...どう使うのかしら」

 

 

さっと組み上げ、きーちゃんと二人でお嬢様のお部屋へと運び終えた。お嬢様もどこか興味津々と言ったような様子で布団の部分をぺらりと捲ってまじまじとこたつを見ているようだった...って、あ

 

 

「これ、使えるんでしょうか...」

 

 

ふと思い出す。このこたつは古道具屋で買ったもの...動く、というか点くんですかね。ほんとに置くだけのアンティーク、インテリアになっちゃうんじゃ

 

 

「あ、そういえばこんなメモがありましたよ~」

 

「?これは...」

 

「ん、何かあるのかしら?」

 

 

なんて心配をしていると、きーちゃんが何か思い出したように手を叩き、ポケットから一枚のメモを取り出した。そのメモには

 

 

『この商品、本来は電気で動く暖房器具ですが、電気プラグの欠損が見られるので割安となっております。ですが、何かしらの魔力媒体でも動力として代用出来ますのでお客様の方でご対応お願い申し上げます...店主』

 

 

「魔力媒体...?」

 

「壊れちゃってるんですね~」

 

 

どうやら大事なところが壊れているようで...というか、魔力媒体...?そう悩んでいると、メモを覗き込んでいたお嬢様が切り出す

 

 

「ふーん...これ、ようするに動力があれば動くんでしょ?」

 

「え、多分そうですけど...」

 

「あら、魔力云々ならうってつけのがウチにいるじゃない」

 

「え...?......あ」

 

「ばいたい...ってなんですか~?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くちゅんっ!......こぁ...温かい紅茶、お願い...」

 

「はーい、今すぐー!」

 

 




ちょっと短めですかね。まぁ短いのは少し理由がありまして...因みに作者はこたつ持ってないです、欲しい...ここまで読んでいただき感謝です。それでは、また

シリアスパートですが、読まなくてもある程度お話に支障が出ないように書いているつもりです。因みに、そのシリアスな部分は読まれているでしょうか。

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