とあるオタク女の受難(ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか編)。 作:SUN'S
〇月£日
なんか見知らぬ爺を助けたら気付けば見知らぬ土地へ投げ出されていた。
まさか、人さらいの類いとは思いもしなかった。
しかし、このまま野垂れ死ぬよりマシな方法を探すために荷車の主人に金儲けの出来るところを尋ねると「そうだな、オラリオなんてどうだい?」と言われた。
オラリオ、知らない名前だな。
そんなことを考えながら荷車の主人の指差す方角を見ると巨大な外壁に覆われたバベル塔のようなモノが見えた。
成る程、オラリオとはアレのことだな。
荷車の主人へ感謝しながらオラリオと呼ばれる場所まで向かうため、歩を進めようとした時だった。
漫画やアニメ、ライトノベル等の定番とも呼べる化け物「
なんと言えば良いのか、心臓を貫けば化け物でも死ぬんだな。等と考えていると「嬢ちゃん、つえぇな!!」という声が聴こえてきた。後ろを見るために振り返ると荷車の主人が驚いたような表情を浮かべていた。
〇月.日
行き交う人間の中には犬耳や猫耳を生やしている人種も混ざっていた。成る程、白昼堂々とコスプレすることが出来るとは素晴らしい文化だな。
そんなことを思いながら歩いていると大きな胸の少女が出店の売り子をやっていた。
お小遣いを稼ぐため、頑張るのは良いことだな。等と考えていると「僕の子供にならないか!?」と両の手を掴まれていた。
おお、シンプルな言葉だな。
よし、ちょっとだけ付き合ってやろう。
どのような形式で遊ぶんだ?色好い返事を貰えたことに喜んでいる少女を受けとめ、少女の言っている「おままごと」の内容を尋ねる。
なぜか少女に「僕達のウチへ帰ろうか!!」と言われ、廃教会へと連れてこられた。
なんということだ、この少女も爺を助けて連れてこられた人間だったのか。
ズキズキと痛む頭を押さえつつ、少女の後を追うように階段を降りると隠し部屋に到着したが、生活感はあるが人が住めるほど良好とは言えない。
〇月`日
大きな胸の少女ことヘスティアはオラリオ都内では「神」と呼ばれる人種であり、オラリオ中心地にてそびえ立つダンジョン攻略を目標とする冒険者を集めているらしい。
ずいぶんと考えた設定だな。
そんなことを考えながら背中の文字を鏡越しに見る。子供の遊びとはいえ肌の落書きは消したいな。
三日ほど着続けているシャツを着直しながら涎を垂らすヘスティアを見下ろす。
この姿を見ても人は「神」と呼べるのか?等と思いながらヘスティアの言っていたギルドを目指すことにした。まあ、簡単に言ってしまえば「ハローワーク」なのだろう。
とりあえず、ダンジョンへ潜ることになった。鉱夫のような仕事だと思っていたが、化け物を倒したら落とす石を集める仕事だった。ざっと四千個ほど集めてみたが、持ち帰るのは難しそうだな。
しかし、このままだと道行く人の邪魔になる。出来ることと言えば石を食うことか?祖父だって「がんばりゃあ石くれえ食えるわ!」と言っていた。
おお、低品質な蕎麦のような味だな。