とあるオタク女の受難(ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか編)。   作:SUN'S

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第2話

>月∥日

 

四千個ほど集めた石は三千個へ減ってしまったのだが、ハローワーク受付嬢の元へ持っていくと二十数個ほど袋詰めにされた金貨を渡された。

 

とりあえず、ヘスティアのバイト先へ向かうと「おかえりいぃ!!」と言いながら抱き着いてきた。

 

私より大きな凶器を押し当てるな。

 

そんなことを考えながら袋詰めの金貨を手渡すと「えっ、なにこれ」と言われたため、ふつうに「金だ、稼いで来たぞ」とだけ伝えると気絶しやがった。出店の店主へ謝罪しつつ、ヘスティアを担ぎながら廃教会へ帰宅することにした。

 

この地方の金銭的単位は知らないが、そこまで稼げているとは思えない。なによりアリやウシを倒した程度のモノなど程度が知れている。むにょむにょとヘスティアの頬を触りながら新設すべき家具や食器を考える。

 

やはり、フライパンや包丁は必要だな。ヘスティアは包丁の存在を認知していないのか?それとも包丁を使わない料理を続けてきたのか?

 

いろいろと考え耽っているとヘスティアが「借金返済!?」という意味不明な言葉を叫びながら起き上がってきた。

 

お前は倒れたんだ、暴れるのは身体に危ない。

 

>月『日

 

ヘスティアは「一千万なんちゃら」と言っていたが、こんなものは年下の女の子を助けるための行為だ。それより風呂屋へ連れていってくれ。風呂なし四日目は無理だ。

 

おお、外国の風呂屋とは銭湯より大きいんだな。こんなモノは映画やドラマでしか見たことない。おお、プールみたいな深さだな。おお、滝まであるのか。ヘスティア、私は少しだけ向こうへ行ってくる。

 

心配するな、滝を見てくるだけだ。

 

立派な滝だな。とりあえず、滝の勢いを相殺するために突いてみるか。ん?なんだ、この程度の貫手だけで弾け飛ぶとは思わなかった。

 

私の期待を返してほしいくらいだ。

 

しかし、困った。よく見れば驚いたような表情を浮かべた美女に囲まれている。ヘスティアは小さくて見付からないが、この中には居るんだろうか?

 

そんなことを考えながら押し潰されそうになっているヘスティアを抱き寄せ、そのまま脱衣場へと向かって滑らぬように小走りで向かう途中、気色悪い視線を腰やお尻に感じた。

 

>月ヽ日

 

ダンジョン三階、犬面の人間を倒しながら歩いていると巨大なカバンを背負った少女を見掛けた。よく見れば軍隊蟻の襲撃を受けており、逃げている途中だということが分かった。

 

少女の後ろへ回り込みながら蟻の首関節を貫いて殺し、霧散したり死骸を乗り越えて向かってくる蟻を殲滅する。百四十、あるいは百五十匹ほど倒した頃だろうか?襲ってきていた蟻は居なくなっていた。

 

まあ、これは当然と言うべきか。

 

軍隊蟻から必死に逃げていた少女は居なくなっており、少女の落とし物と思わしきナイフを拾ってしまった。ハローワークに届けておくとしよう。

 

しかし、あの程度の奴らに「ねじり貫手」を使うのは間違いだったな。昨日のウシに比べればゴミだ。アリは硬かったが、硬いだけだと貫かれれば終わりだ。

 

もっとも化け物は鍛練することを知らない生き物だと分かったことだし、よしとするべきなのだろうか?

 

そんなことを考えながら歩いていると巨大なアリを見付けた。よく見れば先程の少女のカバンを銜えているではないか、人のモノを盗むのは悪いことだ。

 

お前には過ぎたモノだと分かるだろう?さっさと渡してしまえば死ぬことはない。結局、私へ向かってくるのは知能の低さゆえにか?

 

 

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