無能提督の苦悩   作:EGOGAMI

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能督
教科書を読めば一度で理解出来る。覚える事は苦手。

香取
座学、遠征、演習、どれも軽々とこなす。俺から見れば完璧人。



#11 楽しい楽しいお勉強(第八駆逐隊と一緒)

2月5日 09:30 鎮守府内 第一教室

 

「・・・起立、気をつけ、お願いしまーす」

 

「「「「お願いします!」」」」

 

俺の号令に合わせ第八駆逐隊の艦娘達が挨拶をする。

 

「はい、ちゃんと時間通り始められましたね。ね、提督?」

 

俺に振るな。

香取型練習巡洋艦 一番艦 香取

香取姉が笑顔で教鞭をペシンと鳴らす、怖ぇよ。

爆督が言っていた準備しろというのは明日行わられる公開演習の事だった。

そして公開演習に向けて今日は彼女に提督業、鎮守府などの基礎を教わる。(一日中)

別にそれは問題ない。

士官学校にも事前情報も訓練も無しにPON!と鎮守府に連れてこられ、「キミ今日から提督ね」なんて冗談もいいトコである。

確かに着任して約10日経過したが医務室のベットに括り付けられ、無理矢理参加させられた歓迎会では敵の空襲(1機)に遭い、謎のサブカルガールからボコられ....

提督業について勉強する時間も訓練する時間も無かった。幸い艦娘達は前任にある程度育てられ自主訓練等してくれていたみたいだが.....

お れ が してねぇんだよ!!

じ か ん が無ぇんだよ!!!

 

「はい、では提督。単縦陣の特徴を言ってみて下さい」

 

しまった。聞いてなかった。

てか、教科書も開いてなかった。

美容専門学校通ってた2週間前の日常を思い出してボーッとしてた。

 

「あ、分かりません」

 

香取姉の大きな溜息を1つ。悪かったね、答えられなくて。

 

「はぁ....では朝潮さん分かりますか?」

 

はいっと元気よく返事し黒のロングサラサラヘアー女子が立ち上がる。

 

「標準的な交戦陣形で艦隊運動がしやすく砲雷撃戦に向いてますが、旗艦が被弾し易い上に衝角戦には不利です」

 

ようこんな事覚えられるね。

 

「はい、100点満点の回答ですね。提督も彼女を見習って下さい」

 

最後の一言余計じゃあない?

へーい、と返事すると隣に座っている荒潮が あらあら と苦笑いを浮かべる。

それから一コマ45分の15分休憩で4時間のお勉強が終わり昼食の時間を迎えた。

 

 

◇ ◆ ◇

 

2月5日 12:32 鎮守府内 間宮食堂

 

1時間目は陣形、2時間目は艦種と相性、3〜4時間目は鎮守府内の設備説明と工廠での艤装について勉強した。

俺自身決して勉強が嫌いという訳では無く、逆に新しい知識を得る事は楽しいと思える。

更には4時間だけとはいえ、同じ教室で勉強していれば第8駆逐隊の娘達と仲良くなるのは必至だ。話しているとある程度、4人の性格が分かってくる。

間宮食堂で昼飯の鯖味噌煮定食でも食しながら少しこの子達の説明でもするか。

 

朝潮型駆逐艦 一番艦 朝潮

黒髪ロングの見た目通り真面目ちゃん。(馬鹿にはして無い、決して)殆どの艦に対して敬語で話し、少し硬い印象を受ける。ネームシップに恥じない、しっかりお姉さんとも言えなくもない。

 

同じく二番艦 大潮

群青色の髪をツーサイドアップで纏めたくりくりお目目の元気っ娘。ちょこちょこ叫ぶ事もあり威勢がいい。二番艦だがリーダーシップを備えており皆の士気を上げるムードメーカーな存在。

 

同じく三番艦 満潮

ブラウンの髪を金剛姉を彷彿とさせるシニヨンにした少し言い方が強いツン.....デレ?ちゃん。ウザいという訳では無いが苦手意識を持ってしまう(個人の感想です)

 

最後四番艦 荒潮

満潮と同じブラウンの髪を腰辺りまで伸ばした艦娘。天然、マイペース、自由奔放の三拍子揃った元祖ゆるふわ系女子。よく語尾が間延びし何処か親近感が湧く。個人的にこの子が1番話しやすい。

 

ダラダラと書いてしまったが、約100隻もの艦娘を覚えなきゃならん提督としてはこうして特徴と性格を一緒に覚えると頭に入る。(気がする)

 

まぁ、午後からは実戦を想定した実習訓練があるので・・・てか普通実習は午前中じゃあない?午後からとか、お昼ご飯口から出ない?大丈夫?

 

「提督、あんたはなんでここに来たのよ提督がいない間は結構快適だったんだけど」

 

おっと、この満潮って娘は仮にも上司の俺を馬鹿にしてるのか?

 

「俺も来たくなんて無かったよ、妖精さんが見えて元帥の孫ってだけで無理矢理連れてこられただけ。なんなら今逃げ出しても良いぞ」

 

満潮の口調につられ少し意地悪になってしまう。

 

朝潮は満潮に ”少し言い過ぎです” と、

荒潮は ”まぁまぁ” と俺を宥めてくる。

別に嫌いという訳では無いのだけどなぁ.....

ハイハイと荒潮を適当に遇い箸を進めていると定食のトレーをもった香取姉が近付いてきた。

 

13:30(ヒトサンマルマル)には実習を始めますので遅れないで下さいね、特に提督?」

 

だから一言余計だよ。

 





艦娘にバレないように自室で夜にこっそり日記を書いてる能督。
日記帳は鍵が付いた引き出しの二重底に隠してある。
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