能督
運転が好きという訳ではない。あくまで移動手段。
高雄
車で後退をする時、上体ごと後部座席の方を向く男性の仕草が好き。
愛宕
男性が運転してる時の少し強ばった筋肉質な腕が好き。
2月1日 11:02 ショッピングモール内
いや遠くない!?約1時間20分だよ?
高速使ってコレってウチの鎮守府どんだけ辺境の地なんだよ!?やっと着いたと思ったらお腹も空いてきたし。
「もう昼だねェ...ちょっと早いけど混む前にお昼食べちゃおっか?」
「さ〜んせ〜!」
愛宕姉が右手を天高く上げぴょんと跳ねる。その動きに合わせ二つの大きなメインウェポンがドタプンと揺れる。
「では提督、粉物屋なんてどうでしょう?」
高尾姉は相変わらず冷静だな。まぁ腹が減ってはなんとやら、という言葉もある。粉物、しっかりお腹に溜まるしソース、鰹節、青海苔、マヨネーズたっぷりかけたお好み焼きが頭に浮かび唾液の分泌を促進する。
「鉄板焼やお好み焼き、焼きそばかぁ...悪くないねェ」
フードコートに着くと家族連れやカップル学生グループなどで賑わっている。粉物屋のショウケースを覗く・・・ヤバいめっちゃ美味そう。早る気持ちを抑え店内に入り男性定員に3名ということを伝えると背後の色々スゴい姉妹を見るやいなや、分かり易く鼻の下を伸ばした。少しは隠せよ。
座席に着くと2人とも羽織りを1枚脱ぎ、御手拭きを開ける。
幾ら冬とはいえ、店内でトレンチコートは暑い。コートを脱ぎ、クルクルと丸め顔を上げると2人の母性の塊、流石重巡と言わざるを得ないドたぷんとした素敵なモノが机に乗っている。
やはりこの2人を連れてきた事は失敗だった。思春期男子にこの刺激は強過ぎる。
幸い定員さんに焼いて貰うシステムの店だったから良かったものの、2人が焼こうものなら2つのお肉の塊が鉄板に付いてしまうしまうだろう。
「う〜ん、サイコ〜♡」
「ここのもんじゃ、良いですね!提督!」
2人共楽しそうに昼食を楽しんでるが、それを見せつけられるコッチの身にもなって欲しい。少し周りを見渡すと店内の男性客がちらちらコッチ見てるし...居心地悪いったらありゃしない。勘弁してよ。
◆ ◇ ◇
2月1日 11:31 ショッピングモール内 粉物屋前
「で、提督何を買うのですか?」
「Yes...indeed....(ダ○ソ風)」
「なんで急に英語なの?」
愛宕姉から
「まずは日用品、歯磨きセット、入浴セット、筆記用具1式、ノート、追加衣類、消臭用品、粘着シートのコロコロ、髭剃り、マスクetc...」
「割とフツーね...」
愛宕姉は一々突っかかってくるね、フツーでいいじゃん。ダメなのかよ。
「後は家具だねぇ。ソファ、テレビ、エアコン、小型冷蔵庫、ノパソ、本棚、珈琲セット...そんくらいかな?」
「提督の事だからもっと『このゲーム!あのゲーム!そのゲーム!』とか言うと思いましたよ」
高尾姉が少し大きめのジェスチャーで鶴の一声を放つ。俺ってそんなに動き大きいイメージなの?
「そんな浪費するわk...」
いやその手があった!
よし、家電量販店に行ったらP○4、Swit○h、Xb○x等々艦隊の士気上昇、精神的疲労の回復目的の娯楽施設として買い占めてやるぜぇ...あんだけ艦娘がいるんだ、少し位出費がかさんでも怪しまれないだろう。
マジgood job 高雄姉!
後で何か奢ってあげよう。
「流石に公費でそんな事はしないよ」
必死で冷静を装う。
「高雄、流石にそれは無いんじゃない?」
愛宕姉がペシっとツッコむ。
「そ、そうですよねぇ...あはは...」
愛宕姉に突っ込まれ高尾姉は恥ずかしそうに頬をポリポリと搔く。高雄姉なんかごめん!
◇ ◆ ◇
2月1日 15:18 ショッピングモール内 フードコート
割と広い館内を歩き回り流石に疲れてしまった。最初と比べ2人の歩くスピードも気持ちゆっくりになった気がする。
「買い物も済んだからさ、クレープでも食べながらボチボチ帰ろうか。何がいい?奢るよ」
家具は配送サービスを利用したが日用品はレジ袋に入れて帰るので1人分とはいえそこそこの量になる。流石に人前でスタンドも使う訳にはいかず、2人に少しだけ持ってもらったのだ。そのお返しとして経費から奢らせてもらおう。
「良いんですか!?」
「はいはーい!じゃあ私、131番の”メガ★チョコバナナ”で!!」
愛宕姉は予め決めていたのかというほど間髪入れずに決めてしまう。
「んーと...あ、私は173番の ”期間限定ダブルホットチョコバナナ”をよろしいですか?」
やはり姉妹と言うべきか好物はどうしても似るようだ。
おkとサムズアップ&ウィンクし、俺のキャラメルシュガーバターと2人分のクレープを注文、会計を済ませ3つのクレープを受け取り車へと向かう。
◇ ◇ ◆
2月1日 15:33 ショッピングモール併設 立体駐車場
「提督のクレープも美味しそう!1口も〜らい!」
「あ、愛宕ばっかり!あ、あの提督私のも1口差し上げますので1口貰っても...」
などと、幸せなひと時を噛み締める。
そろそろ車が見える頃だろうと思った矢先、1人の女性から声をかけられた。
「ソノクレープ美味シソウネ、テーイートークー?」
銀髪の前下がりボブ、メンヘラメイクにパンクな服、サブカルチックな女性の一言は身の毛もよだつ様な恨みの込もった声だった。
次回、スタンドバトル勃発です。