武昭は蘭豹に許可を取った。
「先生、先にコイツらの相手をしても構いませんか?」コキコキ
「あぁ、こっちは構わんで。クソガキ共に先輩の力見せたれや」
「ありがとうございます、先生合図をお願いします。 さてとガキ共、どこからでもかかってこい」
武昭が広場の中央に立つと一年生達の数人が向かってきた。
「へっ!探偵科の奴に俺たち強襲科が負ける訳ねぇだろうがぁ!!なっ!?」
一年生達の中でも一際大きな体格の奴が殴りかかってきたが武昭は3本指で受け止めた。
「ふぅ、なかなかの力だな……けどっ!」ギュルッ!ドン!
「嘘だろ……アイツは俺たちの中でも一、二を争う程の身体能力だぞ……」
踏み込んだ武昭が生徒を一撃で殴り飛ばしたのを見て他の奴が驚いていた。
「ほらほら、まだ終わっちゃいねぇぞ!」
「チッ!おい!接近戦はやめて、離れて攻撃をするんだ!!」
武昭が近づいてきた奴らを格闘戦で倒しているのを見てた奴は新たな指示を出した。
「ふーん、確かにそうする方が勝てる確率は上がるよな……」
「へっ、先輩なら知ってるだろうけど、訓練中に怪我や命を落としても罪に問われないってなぁ!!」
彼らは銃口を武昭に向けるとそのまま発砲してきた。
一方……
「なっ!?あれじゃ幾ら先輩でも……」
「ふぅ……いや
ライカが武昭の心配をしてる中、蘭豹だけは普通にしていた。
「けど……あれだけの銃撃を受けて無事でいられるとは……えっ!?」
ライカは銃煙が晴れて状況を見ると武昭が平然と立っていたので驚いた。
武昭の相手をしてた奴らも武昭が無事な事に驚いていた。
「なっ!……嘘だろ……あれだけの銃撃を受けて……なんで立っているんだよっ!!」
「ん?そんなの……
武昭が制服の袖を捲ると両手にあった籠手を見せた。
「さてと……そろそろ……終わらせる……かっ!」ドンッ!!
「なっ!?一瞬であの距離を……ガフッ!」
武昭は踏み込むと、そのまま相手に向かっていき彼らを全員気絶させた。
その後、彼らは全員医務室に連れていかれた。
「さてと……次は火野の戦姉妹試験だったな……アレを見ても俺に挑むか?」
「はい……けど、その前にすみませんでした」
ライカは武昭に謝罪した。
「それは何に対してだ?まぁ、大体は分かるけど……」
「はい、最初先輩をEランクって聞いてなんでと思ってました……けど、さっきのアレを見て私が間違っていた事がわかりました……ですので……遠山先輩……戦姉妹試験をしてください!」
ライカはトンファーを両手に構えた。
「あぁ、先輩として後輩からの挑戦を受けてやるよ……さぁかかってこい!!」
武昭が自身の左胸にワッペンを付けたのを見てライカが向かってきた。
武昭とライカの試験が始まって5分程経っていたが……
「ほらほら、もっと上手く長さとかを考えて攻撃してこい」
(ハァハァハァ……やっぱり先輩は強い……なら!)
「おぉっ!?自分の武器を囮にして関節技をかけてきたか!」
ライカは武昭がトンファーを躱したのと同時に、そのまま右腕に腕ひしぎ十字固めをかけて床に倒した。
「はい!先輩には遠距離攻撃が無いのは、さっきので分かってますから!!(この内にワッペンを!……)」
「うーん……武偵だから、どうやっても勝とうとするのは良いけど……
「へ?……か、可愛いって……何を言ってるんですか!?(うわわ!そんな事言われてから気づいたけど……この体勢って……)」
ライカは自分の格好を見てかなり恥ずかしい事をしてたのに気付いて顔を赤くした。
「け、けど!このまま先輩からワッペンを取れば私の勝利です!!」
「確かに、このままなら火野の勝ちだな……
「えっ!?嘘!!」
ライカは武昭が技をかけられたまま立ち上がった事に驚いていた。
「これ位で驚いてたら……武貞は務まらないぞ!!」バキッ!ドンッ!
「ガハッ!……まさか……あんな事をするなんて……」
持ち上げらたライカはそのまま床に背中から叩きつけられたが武昭の腕からも何か音がした。
「へっ、火野がどうやっても勝とうと考えてる様に俺も簡単に負ける訳にはいかないからな……さてと、このまま続けるか?それともやめるか?」
「先輩は片腕が使えないんですよね?……なら、やめる訳無いですよ!」
「そうか……なら……これからは……
「なっ!?……(何……この気配は……いや……先輩は片腕が使えないんだ……このまま攻めれば……けど……)」
ライカは武昭に向かおうとしたが体が震えて、そのまま膝をついた。
「先輩……私の……私の負けです……」ポタッ……
「そうか………じゃあ、今回の試験は……
武昭はワッペンを外すとライカの前に投げたがライカは軽く混乱していた。
「え?……けど私は負けを認めたんですよ?……」
「そうだな……けど、俺が認めたんだ良いですよね?蘭豹先生」
「あぁ、遠山が認めたんならウチは構わんで ほな後で書類を出しとけよー」
蘭豹はそのまま部屋を出て行き武昭とライカだけになった。
その後、2人は下校していたがライカは理由を聞いていた。
「先輩、なんで私を合格させたんですか?」
「あぁ、それは火野が負けを認めたからだよ」
「負けを認めたのに私が勝つって……」
「人間その気になれば剣を向ける事は出来るんだ……けど、その出した剣を収める事が出来る奴は少ないんだ……それに、人は弱さを知って強くなる事が出来るんだ……だから俺は火野を合格させたんだ」
「そうだったんですか……遠山先輩!これから戦姉妹としてお願いします!!」
「こっちからも頼むよ そうだ俺の事は武昭で良いぞ。遠山はもう1人いるから」
「わ、分かりました武昭先輩……なら私の事もライカって呼んでください……」
「分かったよ、じゃあなライカ あと背中にコレを塗っておけ」
武昭とライカはそれぞれ別れたがライカは名前で呼ばれて軟膏を渡されて喜んでいた。
まだライカは武昭が気になっているだけです。
自分を女の子として見てくれたからです。