問題児たちが異世界から来るそうですよ? 短編集   作:アリア・ブレイズ

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入れ替わりシリーズ第1作目です。妄想ぶちまけました
因みに昔pixivに投稿していたものです。
なので知ってる人いるのではと思います。


入れ替わり
飛鳥編


十六夜「なんでこうなってしまったのかしら?」

そう一言飛鳥の口調で十六夜が呟いた

飛鳥「多分だが原因はこれだろう」

と十六夜の口調で飛鳥が答えその手には一冊の本があった

そしてその本は所々かすれて読めないが分る部分にはこう書いてある

『試…書…Che…of…art』と…

それより今の状況を説明しよう、今現在飛鳥と十六夜の魂もとい中身が入れ替わっている

何故このようなことになったかというと…少し前に遡る

 

黒ウサギ「十六夜さん、飛鳥さん、耀さん、宝物庫の整理を手伝って頂けないでしょうか?」

この一言が今回の事の発端である

飛鳥「ええ、構わないわ。丁度暇を持て余していたところよ」

十六夜「右に同じ」

耀「以下同文」

と問題児たちにしてはやけに素直に了承した

それに対して流石に黒ウサギも少し怪しんだが…でも折角の好意なのでその事は頭の片隅に追いやり礼を言った

黒ウサギ「ありがとうございます、では早速宝物庫に行きましょう!」

飛鳥「ええ」

耀「うん」

十六夜「ああ」

とそれぞれが黒ウサギの言葉に返答する

この返答が頭の片隅に置いていた問題児たちへの疑いが無くなった瞬間だった

それがあのようなことになるとはこの時誰も想像もしていないだろう

 

 

 

場所はかわって宝物庫

今ここには黒ウサギと問題児たち、それにペストとレティシアがいる

黒ウサギたちは宝物庫の整理を始める前に黒ウサギが問題児たちに宝物庫に対しての

注意点を話そうと振り返ると…

黒ウサギ「いいですか、十六夜さん、飛鳥さん、耀さん。この宝物庫には…てぇあれ?お三人様は…」

レティシア「それなら『先に宝物庫の中を見てくるぜ』って主殿が…」

黒ウサギ「ど、どうしていってくれなかったのですか!」

レティシア「『黒ウサギには内緒よ』と飛鳥に言われたから…」

黒ウサギ「よ、耀さんは…」

ペスト「耀なら二人と一緒に中に入って行ったわよ」

そう少しでも疑わなかったのが運のつき、問題児たちは問題児たちだった…

黒ウサギ「あ、あの問題児様方はぁぁぁぁぁ~~~!」

と髪を桜色に染めながらそう叫ぶのであった

――――――

―――――

――――

―――

――

黒ウサギの説明を無視した問題児たちは揃って先に宝物庫内を散策していた

飛鳥「思っていたよりも結構、物があるのね」

耀「そうだね、なにか面白そうなものは…」

無いかなと呟く前に耀がある物を発見した

そこには、開封厳禁と書かれた箱が置いてあった

十六夜「おいおいあからさまに面白そうじゃねえか」

飛鳥「ええ、本当ね」

そう言って耀が見つけた箱を持ってきて十六夜がその箱を開けた

開封厳禁とあったにもかかわらず何も起こらなかった事に少し拍子抜けをくらいながら中にあった一冊の本を飛鳥が取り出す

耀「何の本?」

飛鳥「表紙が掠れて所々しか読めないわね、えっと『試…書…Che…of…art』?一体何の本なのかしら」

十六夜「中を見れば分るだろう」

そういった十六夜の言葉を肯定しつつ…

飛鳥「それもそうね、」

本を開いたと同時に本から気を失うほどの光が放たれ問題児たちは吹き飛ばされ気を失った

 

黒ウサギ「一体何事でございますか!」

いきなり宝物庫内で光が発生したのでまた問題児たちが何か仕出かしたと思い急いで駆けつけた

そこには気を失っている問題児たちがいた

黒ウサギ「た、大変なのですよ」

レティシア「何があった、黒ウサギ」

黒ウサギ「レティシア様、問題児様方が…」

レティシア「ふむ、主殿たちはこのような場所で寝られては風邪をひいてしまうな」

ペスト「全く、仕事を増やさないで欲しいわね」

黒ウサギ「って違いますレティシア様、ペストさん、寝てるのではなくて気を失っているのですよ」

ペスト「そんな事は見れば分るわ」

黒ウサギ「だったら何故そんなのんきな事を言えるのですか」

レティシア「それは主殿たちだからな」

ペスト「ええ、へんてこ男たちだもの」

これ以上ない説得力に黒ウサギは脱力しながら落ち込んだ

黒ウサギ「も、もう少し心配して上げて下さい」///orz///ズゥゥゥゥン

レティシア「それよりも黒ウサギ。落ち込んでても良いのか」

黒ウサギ「そ、そうでございました、レティシア様は飛鳥さんをペストさんは十六夜さんをお願いします」

レティシア「うむ、承知した」

ペスト「了解したわ」

そう黒ウサギの指示で問題児たちを起こそうとした時…

耀「ん…いったい何が…」

黒ウサギ「気がつきましたか、耀さん」

耀「黒ウサギ、私いったい?」

黒ウサギ「気を失われていたんですよ、覚えてないですか」

耀「気を…!、飛鳥と十六夜は!」

黒ウサギ「お二人なら耀さんと一緒で気を失われていたので今レティシア様方が起こしてますよ」

レティシア「黒ウサギ、主殿たちが気がついたぞ…ただその少し厄介な事になっているが」

黒ウサギ「厄介な事ですか、とにかく十六夜さんたちの所に行きましょうか耀さん」

耀「うん」

そういって十六夜たちの元へ行き

耀「飛鳥、十六夜、大丈夫?」

そう十六夜たちを心配して声をかけた

十六夜「ええ、大丈夫よ。春日部さん、心配してくれてありがとう」

と普段の十六夜があまりしない笑顔でそういい

飛鳥「やはは、心配してくれてありがとよ、春日部」

飛鳥なら絶対にしないであろう口調で笑いながら礼を言った

耀「えっ?」

黒ウサギ「レティシア様お二人はいったい?」

まあ、疑問も最もだろう、というか疑問に思わないのはありえない

この事についてレティシアが簡単に説明する

レティシア「ああ、驚かずに聞いて欲しいのだが二人は」

ペスト「入れ替わっているのよ中身が」

それを聞いた耀と黒ウサギはええぇ~と声を揃えて驚いた

十六夜「いきなり大声を上げてどうしたのよ二人とも」

飛鳥「いったい何をそんなに驚く事があるんだ」

黒ウサギ「驚くに決まってますよ、お二人とも今の状況を分っていますか」

そういった黒ウサギの言葉に十六夜と飛鳥はお互いを見合わせ黒ウサギたちと似たようなリアクションを取るのだった

――――――

―――――

――――

―――

――

とまあこのような事があり今に至るというわけである

十六夜(飛鳥)「それで黒ウサギこの本はいったい何なのかしら?」

そう言って事の発端である本について黒ウサギに聞くのであった

黒ウサギ「はい、この本は試練の書と言って開いた人とその近くにいた異性一人に対して試練を行なう本なのです。中でもこの本はChange of Heartといって二人の中身を入れ替える本ですね」

飛鳥(十六夜)「それで俺とお嬢様が入れ替わった訳だな」

耀「どうやったら戻るの?」

黒ウサギ「すみません、本については分るのですが解除方法は少し調べて見ないと…」

分りませんという前に…

飛鳥(十六夜)「はあ、これだから箱庭の貴族(笑)は」

耀「仕方ないよ、箱庭の貴族(笑)だもん」

十六夜(飛鳥)「それ、納得」

黒ウサギ「ちょっと勝手に納得しないでくださいませ」

と抗議の声を上げるがそんな黒ウサギの声を問題児たちが聞くはずも無く

飛鳥(十六夜)「とりあえずはこの本について調べるか」

十六夜(飛鳥)「ええ、そうしましょう」

耀「うん、レティシアとペストも手伝って」

レティシア「うむ、了解した」

ペスト「はぁ~、仕方ないわね」

そういって黒ウサギを置き去りにして問題児たち+メイド二人は宝物庫から出て行った

黒ウサギ「うぇ~ん(泣)誰も話を聞いてくれない」

と皆が宝物庫から出て行った後一人寂しく泣くのであった

 

泣いている黒ウサギは放っておいて

問題児たちは今書庫で本について調べている

耀「あす…十六夜これじゃない」

いつもの癖で飛鳥と呼んでしまいそうになるが頑張って言い直した

そして、耀が調べていた本の表紙にはこう書かれていた

『試練の書で困ったときの対応法 ~特にChange of Heartで困った人用~』

といかにも今回の出来事に対して都合のいい本だ、というかまんますぎだと思う

十六夜(飛鳥)「えらく的を得た本ね」

飛鳥(十六夜)「そうだな」

飛鳥の問いに答えながら耀に本の続きを読むよう促した

耀「えっと、ここだね」

今回の試練の書の対応法が書いてある所を開けて読む

耀「『対応法はありません』」

そういった瞬間、耀を除く皆が呆然とした

耀以外「…………」

耀「『なんて事は言いません』」

十六夜(飛鳥)「その本は私達を馬鹿にしているのかしら」

耀「『馬鹿になどしていません』」

とこちらの考えを読んだかのように書いてある

十六夜(飛鳥)「馬鹿にしてるでしょ、絶対」

飛鳥(十六夜)「まあ、落ち着けよお嬢様、春日部続きはなんて書いてある」

耀「うん、『解除の仕方はまず本の最後のページに書いてある文字を両腕に書き手をつなぐ』」

飛鳥(十六夜)「えっとこれだな」

そう言って本の最後のページに書いてある文字を見る

十六夜(飛鳥)「レティシア、何か書くものはあるかしら?」

レティシア「ああ少し、待っていろ」

そう言い書くものを取りに行った

レティシアが戻るまで少し時間がありそうなので先に本を読み進めていった

耀「続けるね『次に本の最後のページに書いてある言葉を念じると一時的に入れ替わりが戻る。

その後本の最初のページに項目10個が浮び上がりそれをクリアすれば完全に入れ替わりが戻る。

ただしこの時に表れた項目は他の人に教えてはならない、教えてしまうとこの解除法は使えなくなる』だって」

と耀が読み終わった時にタイミングよく、書くものを取りに行っていたレティシアが戻ってきた

そして、十六夜がレティシアから書くものを受け取り本の最後に書いてある文字をそれぞれ書いた

飛鳥(十六夜)「で次が…」

十六夜(飛鳥)「手を繋ぐのよね、自分と手を繋ぐ事があるなんて思っても見なかったわ」

飛鳥(十六夜)「ああ、こんな事がなかったら普通はありえねぇからな」

話ながら二人は手を繋ぎ目を閉じて本に書いてあった言葉を念じた

その瞬間二人を眩いばかりの光が覆った

そして少し時間がたった時二人を覆っていた光が弱まっていきやがて収まった

そこに手を繋いだままの二人が変わらずそこにいた

ペスト「それで入れ替わりは戻ったのかしら?」

とペストが結果を聞いてきた

それを聞いて十六夜と飛鳥はお互いを見合わせ答えた

十六夜「みたいだな」

飛鳥「ええ、ひとまずは喜んでいいのかしら」

十六夜「喜ぶのは項目をクリアしてからのほうがいいんじゃないか」

飛鳥「それもそうね、春日部さん本を」

耀「はい、飛鳥」

そう言って耀が試練の書を飛鳥に渡す

飛鳥「それで項目はなにかし…ら…」

最初のページを開きそこに書いてある事を見て言葉を詰まらせた

十六夜「おい、どうしたんだ、お嬢様」

そういって飛鳥の持ってる本を覗き込んだ

 

そこには以下の項目が書かれていた

1,男性が女性の歯を磨いてあげる(磨き終えるまでクリアとならない)

2,1をクリアした時明記する

3,1をクリアした時明記する

4,3をクリアした時明記する

5,3をクリアした時明記する

6,3をクリアした時明記する

7,4・5・6をクリアした時明記する

8,7をクリアした時明記する

9,8をクリアした時明記する

10,9をクリアした時明記する

以上の10項目を一ヶ月以内に行ないなさい、出来ないとこの方法は効力を失います

 

十六夜「ヤハハ、これは大変だな。お嬢様」

飛鳥「笑い事じゃないわよ、十六夜くん。こんな///」

そう言いながらもう一度項目を見て顔を赤くさせる

十六夜「やるしかねぇよお嬢様、ここで辞めたらまた探さないといけないぜ」

そうなのだここで辞めてしまうと他の戻る方法を探さないといけない

飛鳥「うう、分ったわよ」

と無理やりに自分を納得させた

 

そして、耀、レティシア、ペストは後の事は二人に任せ、放置してきた黒ウサギの手伝いに行く事にした

耀「頑張ってね、飛鳥」

飛鳥「ええ、ありがとう春日部さん」

レティシア「何か手伝える事があったら言ってくれ、主殿」

ペスト「ふん、さっさと終わらせなさい」

と二人を気遣って書庫から出て行った。最後のペストは気遣いといえないことも無いか…

十六夜「とりあえずどうするか、部屋に行って決めようぜ」

飛鳥「ええ、そうね」

そして、二人はこれからの事を話すために一時飛鳥の部屋に行く事にした

 

 

 

場所は変わって飛鳥の部屋

十六夜はベッドに腰掛け飛鳥は椅子に座り少しの沈黙があった後十六夜が話を切り出した

十六夜「でだ今からやろうと思うんだが…大丈夫かお嬢様」

と項目をやっていこうと思いながら飛鳥を気遣う

飛鳥「だ、大丈夫よ。早速やっていきましょう」

あきらか強がりで言っているのは様子を見る限り間違ってないだろう

大丈夫の言葉も動揺して言い詰まっているし…

十六夜「無理してるんなら少し時間を置いても構わないぜ、どうする?」

飛鳥「いえ、本当に大丈夫よ、やりましょう」

十六夜「わかった、そこまで言うならもう止めねぇよ」

その一言をきっかけとして二人は10の項目を実行し始めるのであった…

 

――――――

―――――

――――

―――

――

十六夜「さて、はじめるぞお嬢様」

飛鳥「ええ///」

二人は一つだけ分っている項目をこなす為に歯ブラシを持ってきて今まさに磨き始めようとしていた

そして十六夜は左手で飛鳥の顎をクイっと固定し口を開くよう促した

十六夜「あーーーん」

飛鳥「あーーーん」

そして、十六夜は飛鳥の口に歯ブラシを差し込み磨き始めた

シャコシャコシャコ

と歯を磨く音が響き渡り、それ以外の音が遮断される

そんな中、飛鳥は自身の高鳴る鼓動までが十六夜に聞かれないか心配していた

最初は歯を磨かれるのは確かに恥ずかしいが少し我慢すれば済むだろうと思っていた

だが実際、他人に磨かれるのがこんなに気持ちいいとは思っても見なかった。

十六夜の磨き方がうまいのも合わさってなんともいえない快感に似たものが自分の鼓動を高めている

それに今こうして向かい合いながらやっているのも鼓動が上がる原因だろう

十六夜は誰から見ても美形と言えるほどではないがそれでも普通以上には整った顔立ちはかっこいいと言えるだろう

それに十六夜は飛鳥が今までの人生の中で初めて出来た同年代の男性だ

しかもそんな彼とこんなにも近い距離でさらに歯を磨かれているのだ、自身の鼓動が高鳴るのは当然だろう

と飛鳥の思いと近いが十六夜も今の状況には少しどきどきしていた

飛鳥自身は気付いて無いだろうが十六夜が歯を磨く度に喘ぎ声に近い声を発していた

しかも頬は紅潮し、うっとりとした表情で息を乱しながら十六夜を潤んだ目で見ている

さらに歯磨きの途中に溢れた唾液が口元から少し零れ落ちる様は何とも色っぽいと思える

それを見ていると自分が何かいけない事をしているんじゃないかという気になってくる

 

結局の所、お互いこの状況に翻弄されていた

普通では考えられない事によって正常な判断を失っていたのだ

飛鳥は十六夜にされるがままに歯を磨かれ、十六夜は十六夜で歯を磨かないといけないという使命感でのみ行動していた

そんな正常な判断が出来なくなった二人はとんだ過ちを犯してしまう

それはもう少しで磨き終わるという時に起こった

具体的にいうと飛鳥の一言が原因となる

飛鳥「い…いじゃ…よひ…くん、やへ…ないれ……もっとしてぇ…」

とこの快楽を終わらせたくないと本能がそういっていた

普段の飛鳥なら絶対に言ったりしないだろう、だが正常な判断が出来ないとこういうことも言えてしまうから怖い

そして十六夜はそんな飛鳥の言葉に従うように磨き続けた

シャコシャコシャコと…

 

磨き始めてからどれくらい経ったと言われて即答できないくらいの時間が経過した時、さらなる事件が起こった

長い時間歯を磨かれていたからか、それとも快感によるものかはもう分らないがベッドに座っていた飛鳥が気絶するように後ろに倒れこんで十六夜に押し倒される形になってしまった

この状況を誰かに見られてしまったら誤解を招いてしまうだろう

こういう状況だからこそお約束というか何というかそういうものが起こってしまう

十六夜が飛鳥を押し倒してしまって少し見詰め合ってしまった瞬間…

 

耀「何してるの?」

と正常な判断が出来なかった二人を現実に戻すには十分だった、むしろ十分すぎた

その耀の一言で現実にというか正常な判断が出来るようになった。二人は改めて自分達の状況を体勢を把握した

その瞬間、飛鳥はボッという効果音が鳴りそうなほど頬を…いや、顔全体を紅潮させ、十六夜は十六夜で慌てて飛鳥から離れた

そして、二人は耀にこの状況について、言い訳をしようと言葉を発するより先に…

耀「えと、二人がそんな事をする仲だったなんて知らなかったよ」

と耀が明らか勘違いした言葉を発した

それに対して飛鳥は…

飛鳥「ま、待って。春日部さん、誤解しないで」

これが誤解であると発言したが

耀「大丈夫だよ、誤解してない」

この一言に飛鳥は安堵するが次の耀の一言でそれは消し去られた

耀「理解しただけだから飛鳥たちがそういうプレイをする仲だって事を」

飛鳥「って、やっぱり誤解してるじゃない」

耀「だって、そんな状況で言われても説得力ないよ」

飛鳥「うっ…それはそうだけど」

耀「だよね、というわけで二人ともどうぞごゆっくり」

そういって部屋から出ていった

その後、耀にさっきの事は誤解であることを伝えようとしたが試練の書の事を言うわけにもいかず…結局、この出来事が終わるまで誤解され続ける事になってしまった

だけど耀にこの事は他の人には恥ずかしいから教えたりしないでと釘を打つ事だけは成功した

最も耀には二人の変なプレイであると認識されてしまったが…

 

 

 

 

次の日、二人は町に買い物に来ていた。しかも二人は手を繋いで道を歩いている。

何故、手を繋いで買い物をしているかには理由があるそれは試練の書の次の項目にこう書かれていたからだ

2,手を繋ぎながら買い物をし、おそろいの何かを購入し身に付ける

3,あーんをしてあげる(カップル限定パフェのみ達成可能)

なので二人は項目2を達成するために手を繋いで買い物をしている

そして、手を繋いで歩く二人はどちらも少し照れたような表情をしており、傍から見ると初々しい付き合い始めのカップルに見える。まあ最も二人はカップルでもなんでもないのだが…それでも知らない人から見たらカップルに見えるだろう

そして、今回二人はまだ来た事の無い区画まで来て恥ずかしながらも買い物を楽しんでいる

この区画は主に雑貨系のものがたくさんあり、ネックレスやピアスまたはブレスレットのようなアクセサリーが数多く売られている、他にも部屋に飾るような置物や小物もあり子供から大人まで家族連れからカップルまでいろいろな人で賑わっている

そして、

飛鳥「十六夜くん、次はあっちの店を見に行きましょう」

そういって十六夜の手を引っ張って歩く姿は彼氏を連れまわす彼女そのものだ

最初、手を繋ぐのを恥ずかしがっていた二人とは変わり楽しさで恥ずかしかった事を忘れたみたいだ

十六夜「おいおい、そんな引っ張らなくても店は無くならないぜ」

飛鳥「そうだけど、中の商品はなくなるかも知れないわ」

十六夜「それもそうだな」

そう言って二人は次の店に向かうのだった

 

カランカラン

店員「いらっしゃい」

と二人を笑顔で店員が迎えてくれる

飛鳥「へえ、ここは装飾品を取り扱っているのね」

十六夜「結構いいデザインだな」

飛鳥「ええ、十六夜くんこれとかどうかしら」

そういって近くにあったネックレスを手に取ってみた

そのネックレスはハートの形をした装飾から3対の翼が付けられてハートの上に紐を通すだけのシンプルなデザインだがそれでもその翼の出来から何か惹かれるものがそれにはある

十六夜「結構いいんじゃないか、店員。これつけても大丈夫か」

店員「ええ、構いませんよ。そちらのネックレスはこちらのネックレスとペアでして」

そういって十六夜たちにペアとなるネックレスを見せた

そのネックレスは先ほどのネックレスとは異なり鍵の装飾が施され1対の翼が持ち手の部分に付けられている

飛鳥「ペアの割にはデザインが違うのね」

店員「ええ、こちらはこの鍵で相手の心を開くをテーマに作られたものですから」

その説明を聞きながら十六夜はハートの方のネックレスを飛鳥の首に掛けてあげた

十六夜「おお、結構いいんじゃないか、似合ってるぞ」

そういってネックレスを掛けた飛鳥を十六夜が労った

飛鳥「ええ、ありがとう。十六夜くんもこれ、掛けてあげるわ」

お返しとばかりにもう一方のネックレスを飛鳥が十六夜に掛けてあげた

店員「おお、お二人ともよくお似合いですね、いかがでしょうか」

とネックレスを付けた二人を褒め、お買い上げになりませんかと込めた一言を言った

それに対して営業熱心なのねと思いながらのそのネックレスが気に入ったのか二人はその一対のネックレスを購入する事にした

飛鳥「店員さん、これをいただくわ。いくらかしら?」

店員「あ、ありがとうございます。お二つで通常…のところなのですがカップル割引で…になります」

と二人をカップルと勘違いしたのか割引してくれた

飛鳥は本当はカップルじゃないのだけどと思いながらそれでも、物が安く手に入るなら勘違いされたままでもいいかと思い

そのまま会計を済ませた。最もお金を払ったのは飛鳥では無く十六夜だが…

この時、飛鳥は十六夜とカップルに見られた事に対して悪い気がしていなかった。むしろ、嬉しく思っていた、

初めの内は野蛮で凶暴そうであまり好ましく思っていなかった。けど実際付き合っていく中で彼が優しく皆の事を大事に思っている事が分ってから彼の印象は180度変わった。彼の事を思うと自分の胸が熱くなるのが分るけどこの感情を彼に知られる訳にはいかなかった。知られてしまったら私は彼にどういう顔をして合えばいいか分らなくなる。だけどこの事を他の皆に知られるのもどこか恥ずかしい。だからこの思いにヤキモキしながら私はこの感情を心の奥に隠しておく…

 

十六夜「どうしたんだ、お嬢様」

飛鳥「な、なんでもないわ、次の店に行きましょう」

そう話を誤魔化して次の店に行くのだった

この時、十六夜は悩んでいた飛鳥を心配したが本人が大丈夫と言っているし、本当に困っているときに手を貸せばいいかと思いこれ以上聞くのをやめた

 

 

そして、この後も何件か回り、丁度お昼時になったので近くの喫茶店で昼食を取ることにした

十六夜はカルボナーラを頼み、飛鳥はタラコスパを頼んだ。

それから少し待って頼んでいたものが運ばれて来て二人はいただきますと手を合わせてからパスタを食べ始めた

飛鳥「おいしい」

十六夜「だな」

と二人は思い思いの感想を述べながらどんどんパスタを平らげていった

食べ終わると飛鳥が十六夜に一つの質問をした、

飛鳥「十六夜くん次の項目に書いてあったパフェって何かしら?文脈から食べ物だとは思うのだけど」

そう飛鳥は戦後間もない時代から来ているのでパフェを知らなかった、まあ当然だ少し前までクレープを知らなかったんだし…

十六夜「ああ、パフェって言うのは…そうだな丁度メニューにもあるし食後のデザートに頼んでみるか」

そう言って十六夜は店員を呼びメニューに書いてあるカップル限定パフェを頼んだ

なぜこれを頼んだかというとこれ以外では達成できないからだ。他だと効率が悪いとも思ったが…

それから五分後、店員がパフェを持ってきた。そのパフェを二人の前に置きスプーンを二つ、取り皿は無し。テーブルに置かれたスプーンも柄が不自然に長く、自分で食べるには向いていないと思わせるものだった

その二つを置いた店員は芝居気のある落ち着いた声で二人に低くこう囁いた

店員「素敵な彼氏は可愛い彼女に。可愛い彼女は素敵な彼氏に。お似合いのお二人に、甘い一時を」

それはおそらくこのパフェを頼んだ人への台本通りのセリフなのだろう

飛鳥「か、彼女!?…ってやっぱりそういう風に見えるのかしら…」

十六夜「まあ、そりゃただの友達同士がこのパフェを頼むはず無いからな」

飛鳥「そ、それもそうよね」

自分と十六夜が恋人と間違えられた事に対して少し嬉しいような気がするが…

十六夜のいつもと変わらない反応を見ていると自分が意識されて無いと思えて少し悲しくなった

そのせいか言葉の最後が少し下がってしまった

十六夜「ん、どうかしたか」

飛鳥「なんでもないわ、それよりこれ柄が長くて食べにくそうだけどパフェを食べるのにはこれが普通なのかしら」

十六夜「いや、普通はこんなに長くねぇよ、これはこうするためのものだ」

そう答えた十六夜はそのスプーンでパフェを一口分すくい飛鳥の前にそれを差し出した

いきなりそんな事をされた飛鳥は驚き十六夜のほうを見て訝しみながらも差し出されたパフェを状況から見て食べればいいのねと思い頬を少し紅く染めながらパクッと食べた

そして、

飛鳥「んんぅ…おいしいわ、甘くてとっても///」

十六夜「ヤハハ、それはよかった、もう一口どうだ?」

飛鳥「いただくわ」

恥ずかしさよりおいしさのほうが勝ったのだろう二口目は一口目と違い普通に食べた

『ふふ、おいし…』と上機嫌に言うくらいだから本当においしいのだろう

それを見た十六夜はもう一口すくい飛鳥に差し出したが…

飛鳥「私ばっかり悪いわ、十六夜くんもどうぞ」

飛鳥はお返しとばかりにもう一方のスプーンで一口分すくい十六夜に差し出した

それを十六夜はさっきまでの恥ずかしがっていたのは何処にいったんだと思いながらも飛鳥が差し出したパフェを食べた

飛鳥「どうかしら?」

十六夜「ああ、確かに甘くてうまいな」

飛鳥「でしょう、十六夜くんもう一口どうぞ」

うまいといった十六夜に同意しながら飛鳥はもう一口分すくい十六夜に差し出した

十六夜「ああ、ありがとよ」

そう礼を言いながらもパフェをすくい飛鳥に差し出す

しかも『あ~ん』のおまけつきだ

それに対して飛鳥は少し照れたが『あ~ん』といってパフェを食べた

また、それに対して飛鳥もお返しとばかりに『あ~ん』といいながら十六夜に差し出す

もうどこからどう見てもバカップルにしか見えなかった

 

その後も二人はお互いに食べさせあいながらパフェを完食した

そして、二人のイチャイチャぶりに、この時、店にいた独り身の人からはこう思われた

『リア充爆発しろ』と…

一方、二人がカップルで無いと知っていたなら多分というか絶対こういうだろう。

『お前ら、もう付き合っちゃえよ』と…

それはおそらく今の二人を見て思うであろう言葉であった…

 

食事の後も買い物をし、子供達へのお土産を適当に見繕って帰った

帰ってから耀たちに質問攻めにあったのはまた別のお話…

 

 

 

そしてそれから三日間ほど白夜叉の依頼で項目が出来なかった

因みに次の項目はこれだ

4,二人でピクニックに出かけのんびりとした時間を過ごす

5,女性が男性に手料理を食べて貰う(男性は必ず全部食べきる事)

6,女性が男性を膝枕してあげる(逆も可)

 

白夜叉の依頼が終わった次の日の早朝、ノーネームの台所には二人の少女が何やら料理を作っていた

一方は白い割烹着を着た見た目10、11歳ごろの少女でもう一方は赤いドレスを身に纏いピンクのフリルの付いたエプロンを着けた15、6歳ごろの少女がいた。まあリリと飛鳥のこと何だけどね…

そして、今飛鳥がなれない手つきで卵を割っていた。表情だけを見たら何処の戦場だと言いたくなるほど緊張しながら…

そう飛鳥は今まで料理を作った事がなかった。ましてや卵を割るのも今日が初めてだ。

そのせいか飛鳥がボウルにわった卵は殻が入ってとても料理に使えるものではなかった

飛鳥「む、難しいわ、どうしたらリリのように出来るのかしら?」

リリ「飛鳥お姉ちゃん、もう少し肩の力抜いたほうがいいよ」

とリリのアドバイスを聞きながら飛鳥は卵を割った

何故急にこんな事をしているかというと今日、朝食を食べた後から夕方ごろまで本の項目をクリアするために十六夜とピクニックに出かけるからだ。(昨日の内に決めておいた)本当ならコミュニティの皆と行きたいのだけど本に二人でと書かれているから二人きりで行くことになった。そして、5番目の項目に手料理と書かれているから昼食用にお弁当でも作ろうかなと思って今に至るというわけだ

だが飛鳥は今までまともに料理を作った事が無いので昨日の内にリリに手伝って貰う事にしたのだ

まあ最も手伝って貰う以前の問題なのだけど…なんせ卵が綺麗に割れないんだから

リリ「あ、飛鳥お姉ちゃん。落ち込まないで殻を取ったらそれ使えるから…」

そう言って菜ばしで割るときに入った殻を綺麗に取り除いた

飛鳥「ごめんなさいね、リリ。手間取らせて」

リリ「ううん、大丈夫だよ飛鳥お姉ちゃん。最初は皆こんなだよ。私も最初はこんなだったもん」

そう言って落ち込んでいる飛鳥を励ます

飛鳥「ありがとう、リリ。あなたは本当にいい子ね」

そう言って微笑みながらリリの頭を撫でた

リリ「飛鳥お姉ちゃん、くすぐったいよ~」

なんか見てて微笑ましい、光景が展開された

そしてリリを撫でている間に朝食を作るため黒ウサギとレティシアが台所にやってきた

レティシア「おはよう、リリ、飛鳥」

黒ウサギ「おはようございますですよ、って珍しいですね飛鳥さんが台所にいるなんて」

レティシア「ああそうだな、一体二人で何を作っているんだ」

黒ウサギ「材料を見るにサンドイッチですか?」

飛鳥「ええ、そうよ」

黒ウサギ「でもなんでまた」

飛鳥「今日十六夜くんと少し出かけてくるからお昼にでもと思ってね」

黒ウサギ「そうですか、十六夜さんと……ってええっ!」

飛鳥「いきなり大声を上げたらびっくりするじゃない、黒ウサギ」

黒ウサギ「いやいや、そりゃびっくりしますよ。それってデートって事ですよね」

飛鳥「違うわ、二人で出かけるだけよ。デートなんかじゃないわ」

黒ウサギ「いやいやいや、それってもう立派なデートですよ」

レティシア「まあそうだな、男と女が一緒に出かけたらデートといえなくもないか」

飛鳥「そういうものなの?」

黒ウサギ「そういうものです!」

そう興奮気味に言い切った

黒ウサギの熱弁に負けたのか、もうデートでいいわと飛鳥が納得した後、黒ウサギとレティシアは朝食を作り始めた

飛鳥を手伝っていたリリは飛鳥に教えながら黒ウサギ達を手伝った

そして、飛鳥はサンドイッチを作っていった

 

30分後

朝食が出来たと同じくらいにサンドイッチが出来上がった

初めて作ったにしてはうまく出来たと思う。最もパンを挟むだけだから失敗するほうが難しいか…

そして、飛鳥は用意していたバスケットにサンドイッチを詰めていった

 

――――――

―――――

――――

―――

――

 

それから朝食を食べ終えて十六夜と飛鳥は黒ウサギに見送られながら出かけた

因みに耀はアーシャと用事があるとの事で朝食を食べてすぐ出かけて行った

 

飛鳥「どこまで行きましょうか、いい場所があるといいのだけど」

十六夜「それなら昨日白夜叉に聞いておいた、四季の丘って所がピクニックに最適らしいぞ」

飛鳥「それなら、そこに行きましょう、エスコートして下さる」

十六夜「ああ、僭越ながらエスコートさせて頂きます、お嬢様」

と火龍誕生祭の時のノリで二人は四季の丘に行くことにした

 

 

転移門を使い四季の丘がある7桁外門に来た

転移門を抜けたそこには……

飛鳥「すごい、すごいわ、十六夜くん。私こんなに綺麗な景色を見るのは初めてよ」

十六夜「ああ、確かにこれはすごいな、さすが四季の丘ってだけはあるな」

二人が見たのは辺り一面を覆い隠すようにたくさんの季節違いの花が所狭しと咲き誇っている光景だ

桜、バラ、ラベンダー、タンポポ、菜の花、紫陽花、向日葵と名称をあげるとキリがないくらいにたくさん…そうそこは例えるなら花の楽園というに相応しいだろう

そこには十六夜たちの他にもカップルや家族連れといった人たちが来ており子供たちは走り回って遊んでいたり、フリスビーとかバドミントン、キャッチボールなどの遊びをしている子たちもいる

なんか休日の公園みたいな雰囲気がそこにはある

 

そんな中二人はいつまでも立ち止まっていても仕方ないかと思い散策を開始した

飛鳥「綺麗な花ね、確かキジムシロって花だったかしら」

十六夜「いやこれはツルキンバイだな」

飛鳥「ツルキンバイ?、キジムシロとは違うのかしら」

十六夜「ああ、花だけ見てると似てるから間違えやすいんだが葉の部分が微妙に違ってな。キジムシロは全体に荒い毛があって葉っぱの脈の凹凸が深いんだわ。逆にツルキンバイは細い毛がまばらで葉の裏にも毛があり、ギザギザの切れ込みが深いんだよ。後他にもミツバツチグリって花があるんだがそれは葉が滑らかなんだ」

飛鳥「へぇ~、そう。前から思ってたけどやっぱり博学よね、十六夜くん」

十六夜「いや、こんなの雑学程度だ」

飛鳥「雑学もそこまでいけば博学といってもいいと思うのだけど」

十六夜「はは、ありがとよ、ほめ言葉として受け取っておくよ。だが俺だって知らないことはあるぞ」

飛鳥「知らないこと?」

十六夜「ああ、俺だって知らないものは知らない」

飛鳥「いえ、知らないものは知らないでしょ、それが普通よ」

十六夜が飛鳥に花の名称を解説付きで教えながら散策していると丁度いい時間になったので二人は適当な所でお昼を取ることにした

そして、地面に直に座るのもあれかと思い、持ってきたレジャーシートを引きそこに座った

それから、飛鳥はギフトカードに入れていたバスケットと飲み物を入れた水筒を取り出した

飛鳥「その、初めて作ったから見た目は悪いけど良かったら…食べてもらえないかしら」

十六夜「見た目は仕方ねぇよ、初めてならそんなもんだ」

と飛鳥を励ましながらサンドイッチを取りパクッと食べた

飛鳥「ど、どうかしら?」

味付けとかはリリたちに見てもらったが十六夜の口に合うかはまた別の問題で飛鳥は緊張した面持ちで十六夜の返答を待つ

十六夜「初めて作ったにしてはうまくできたんじゃないか、普通にうまいぞ」

飛鳥「そ、そう、良かったわ。口にあって…」

十六夜のうまいという回答を聞いて飛鳥はホッと胸を撫で下ろし自分もサンドイッチを食べ始めた

おいしかったのかバスケットに入っていたサンドイッチはあっという間になくなり二人は一息入れていた

飛鳥「十六夜くん、もう一杯どうかしら?」

十六夜「ああ、頼む」

そういって飛鳥は十六夜からコップを受け取り持って来ていた水筒からブレンドティーを入れて十六夜に差し出した

飛鳥「はい、十六夜くん」

十六夜「ありがとよ、それにしてもこれうまいな」

ブレンドティーを飲みながら十六夜は飛鳥に言った

飛鳥「ありがとう、気に入ってもらえたなら作ってきたかいがあったわね」

十六夜「作ったってこれもしかしてブレンドティーか」

飛鳥「ええ、そうよ。前の世界にいた時、暇を見つけてはいろいろ試していてね、趣味といってもいいわね」

十六夜「そうか、今度教えてくれよ」

飛鳥「ええ、構わないわ」

とまあこの話が語られるのはまた別の話ですが…

 

 

飛鳥「それにしても、いい天気ね」

十六夜「だな、本当に今日来て正解だったな」

飛鳥「ええ、本当ね…ふわぁ」

と肯定した時飛鳥の口からあくびが出た

十六夜「どうした、眠いのか」

飛鳥「ええ少し今日いつもより朝が早かったから」

まあそれも当然か昨日まで白夜叉の依頼で出ていたのに今日はお弁当を作るために早起きをしてるのだから眠くなるのも仕方ない

十六夜「少し横になったらどうだ」

飛鳥「別に横にならなくても大丈夫よ」

と明らか無理してるのが丸わかりだった

なので十六夜は飛鳥の手を強引に引き寄せた

飛鳥「えっ、きゃ」

十六夜にいきなり引っ張られた飛鳥は抵抗できず十六夜に倒れこんだ

今の状況を説明すると膝枕されている…飛鳥が十六夜にだ

飛鳥「い、十六夜くん、いきなりなにす…んぐ」

十六夜「反論は聞かん、いいから寝てろ。無理をしてるのはバレバレだぞ」

と有無を言わせぬ迫力に飛鳥は従うしかなかった

 

それから数分後静かな寝息が聞こえてきた、なんだかんだ言っても疲れていたのだろう

十六夜はそんな飛鳥の頭を撫でながら飛鳥が起きるのを待ち続けた

余談だが飛鳥が時折り見せるあどけない寝顔にやきもきすることになる…

この時の状況を十六夜はこう語った、

『俺の理性が低かったら間違いなく襲っていた』と…

 

それから数時間後…

真上にあった太陽も今は西のほうに沈もうとしていた

そんな夕暮れ時、膝枕されていた飛鳥が目を覚ました

その飛鳥に十六夜は声をかけ

十六夜「起きたか、お嬢様」

飛鳥は寝ぼけた目を擦りながらも十六夜に迷惑かけたわねという意味合いを込めて誤った

飛鳥「ごめんなさい、十六夜くん。私寝てしまっていたみたいね」

十六夜「気にするなよ、俺も結構役得だったからな」

飛鳥「役得?」

十六夜「ああ、お嬢様の可愛らしい寝顔を見れたからな」

飛鳥「ねがっ///…い、十六夜くん、それは忘れてもらえないかしら」

十六夜「断る」

飛鳥「断るっ!?…そんな事言わずに忘れなさい///」

断られたせいか十六夜に命令口調で忘れなさいといった、顔を赤くさせて…

十六夜「わかったわかった、だからそう赤くなるなって」

飛鳥「赤くなってなんかいないわよ」

十六夜「いや、そんなに顔を赤くして言われても説得力ないんだが…」

飛鳥「違うわ、これは…そうこれは夕日のせいよ」

十六夜「夕日ねぇ~」

と飛鳥を訝しんだ

飛鳥はその疑いの視線にダラダラと冷や汗が流れた

十六夜「まあ、そういうことにしといてやるよ」

その一言に飛鳥は一息つけた、この少し後に『あれっ?…元はと言えば十六夜くんのせいよね』と思い出し言い争いになるのはまた別のお話…

 

 

 

そして帰ってきた二人は寝る前に次の本の項目を確認した

そこにはこう書いてあった

7,隠している心情を相手に伝える

 

今までで一番抽象的な項目だった

もし隠している心情がなければ絶対にクリアできないだろう

だが偶然か必然か飛鳥は十六夜に隠している心情があった。そのせいか飛鳥は焦っていた。何を隠しているかってそれは十六夜を好きという感情だ。恋心といってもいいなぜこうも都合が悪くこんな項目があるのよと内心では叫んでいた、当の十六夜はそんな飛鳥の心情を知らずに隠している心情って特にないなと考えていた

最も十六夜にも隠し事と言えるものがあるのだが十六夜はそれに気づいていなかった

十六夜「なあ、お嬢様」

飛鳥「な、何かしら十六夜くん」

十六夜「なにか隠していることってあるか」

と変化球で聞かず真ん中ドストライクで聞いた

飛鳥「か、隠し事…そ、そそ、そんなものはないわ」

あまりに十六夜が直球で聞くものだから動揺してしまった

そのせいで言葉が噛み噛みになってしまった

というかこれじゃ隠し事していますといったも同然だろう

そんな飛鳥を察してか十六夜はこういった

十六夜「ああ、そのなんだ。いいにくければ少し待ってもいいぞ」

その言葉は動揺した飛鳥を落ち着けるには十分すぎる一言だった

飛鳥「気を使わせたみたいね、ごめんなさい」

十六夜「気にするなよ、誰でも隠し事を知られるのは嫌なもんだ」

飛鳥「そうだけど…でもこれを言わないと駄目なのよね」

十六夜「ああ、そうだな」

それを聞いて飛鳥は少し考えるそぶりを見せこういった

飛鳥「明日…」

十六夜「ん…?」

飛鳥「明日まで待ってもらえないかしら、明日の夜そのときに話すわ」

十六夜「わかった、明日だな」

そういって二人はおやすみなさいといいながら自分たちの部屋に戻っていった

 

十六夜におやすみと言って別れた後

飛鳥は自室で悶えていた。それはもう誰かに見られたりでもしたら穴に入りたくなるくらいに悶えていた

例えるなら元中2病患者が知られたくないと思っている黒歴史を誰かに知られてしまった時の反応に似ているだろう

原因は十六夜に話すと言ってしまったことにある。話すと言ったときはあまり深く考えていなかったがこれってもしかして告白ではないかしらと思ってからさっき十六夜に言ったことに対して後悔の念が押し寄せてきた。

それは、明日十六夜に告白しなくてはならないと言うことだ。そう思ったら体が熱を持ったみたいに熱くなった

夏場のジメジメとした暑さではなく、なにか心を満たすようなそんな熱さだ

飛鳥(ああ、私やっぱり…)

『十六夜くんが好きなのね』

それを認識してからは、さっきまで悶えていたのが嘘のように心が落ち着いた

飛鳥(まあ、言ってしまったことはもう戻らないし、それに…今更言えないとは絶対言いたくないわ)

そういって飛鳥は布団に入り明日に備えて眠ることにした

余談だがこの時の夢の中に十六夜が出てきてキスされようとする夢を見て朝どれだけ意識してるのよ

と自分で自分をツッコんだ

 

 

 

そして、飛鳥は起きてから黒ウサギに相談に行くことにした

in黒ウサギの部屋

黒ウサギ「それで飛鳥さん、こんな朝早くに相談とは何でございますか?」

飛鳥に紅茶を出しながら相談ごとは何か聞いた

飛鳥は出された紅茶を一口飲み一拍置いてこういった

飛鳥「今日の夜、十六夜くんに告白しようと思うの」

黒ウサギ「へえ~そうですか、十六夜さんに告白を…」

そういい黒ウサギも自分で入れた紅茶を一口飲み…

ぶっふぅーー

きれなかった。どうやらさっきの言葉を理解したみたいだ

黒ウサギ「ごっほ、げほ、ごほっ…あ、飛鳥さん、告白とは一体?」

むせながらも言葉を紡いだ

飛鳥「告白とは心の中に隠していたことを打ち明けることよ」

黒ウサギ「そういう事を聞いているのではありません」

飛鳥「分かってるわよ」

黒ウサギ「分かっているのなら真面目にして下さい」

そうウサ耳を萎れさせながら言った

 

――――――

―――――

――――

―――

――

黒ウサギ「つまりは、十六夜さんに告白して断られてしまうかも知れないのが怖いと…」

飛鳥「ええ、情けない話なのだけどね」

まあ、そうだよね、普通告白して絶対うまくいくのはギャルゲーとかの話だけだしね

黒ウサギ「お気持ちは分からなくもないですが多分大丈夫だと思いますよ」

飛鳥「な、何を根拠にそんなことが言えるのよ」

黒ウサギ「それは最近のお二人を監視…」

勢いに任せて発言した性で最近二人を監視していた事をうっかりいってしまいそうになった

もっとも時すでに遅しだが…

飛鳥「監視?…黒ウサギ、監視とは何かしら?」怒

黒ウサギ「ああ、飛鳥さん、その落ちついてくだ、下さい」あわあわ

飛鳥「大丈夫よ、私は落ち着いているわ、それで監視とは?」

黒ウサギ「えっと、その、ご、ごめんなさい、つい出来心で」orz

とダラダラ冷や汗をかきながら監視していた事を誤った、しかも土下座してだ

飛鳥「はぁ~、まあいいわ、今回はそれで許してあげる。けど次はそうねそのウサ耳を引っこ抜くわ」

黒ウサギ「それはやめて下さい」

とウサ耳を庇いながら言った

飛鳥「嫌ならもうやらないことね」

黒ウサギ「了解したのですよ」

 

と話が脱線したが黒ウサギが言う根拠はこうだ

本当に好意を持っていなかったらあーんとか手を繋いで買い物とか、膝枕とか普通しないだろうという事だ

そして、飛鳥は黒ウサギにこんなに見られていたのかと改めて恥ずかしくなった

 

黒ウサギの根拠を聞いて自信がついたのか飛鳥の表情に憂いはなくなっていた

 

飛鳥「話を聞いてくれてありがとう、黒ウサギ」

黒ウサギ「黒ウサギでお役に立てたのなら良かったです」

飛鳥「役に立てたわよ、今日の夜は頑張るわ」

黒ウサギ「頑張って下さい、飛鳥さん」

と黒ウサギは飛鳥を応援した

 

 

 

それから数時間が経過し十六夜と約束していた時間になろうとしていた

飛鳥は昼の内に十六夜に夜になったら中庭のとこで待っててもらえるかしらと言っておいた

そして約束の時間の5分前に十六夜はやって来た。それを物陰で見ていた飛鳥は呼吸を落ち着けて十六夜の元に向かった

飛鳥「待たせたみたいね」

十六夜「気にしなくていい、俺が勝手に早く来ただけだ。それより話してくれるんだろう?」

飛鳥「ええ、話すわ、だからしっかり聞きなさい」

十六夜「ああ、わかったよ」

それを聞いた飛鳥は呼吸を整えこういった

飛鳥「い、十六夜くん。私、貴方の事が好き、私の彼氏になりなさい」

と実に飛鳥らしい告白だった

あの十六夜もまさか告白されるとは思っていなかったみたいで少し思考が停止していたが…

いつまでも呆けている訳にもいかないので飛鳥の言った事に対して返事を伝える

十六夜「まさか、お嬢様に告白されるとは思ってなかった」

飛鳥「やっぱり迷惑かしら…」

十六夜「いや、迷惑じゃねぇよ、ただ、本当に俺で良かったのか」

飛鳥「十六夜くんじゃないと駄目よ、私は十六夜くんが好きだから告白したのよ///」

十六夜「ああ、その、なんだこんな事言うのも取って付けたみたいで嫌なんだが…俺もお嬢…いや、飛鳥のこと、好きだぜ」

そういった瞬間飛鳥の両の目から涙が零れた、それを見た十六夜は慌てて

十六夜「おい、どうしたもしかして嫌だったか」

飛鳥「そうじゃ、グス、ないわ、ただ嬉しくて…グスン」

いたがうれし涙と分かりホッと一息つき泣いている飛鳥を抱きしめた

飛鳥「い、十六夜くん///」

いきなり抱きしめられた飛鳥だが照れながらも十六夜を抱きしめ返した

これが二人の想いが完全に通じあった瞬間であった

そして、二人はお互いを見つめ抱きしめながら、そっと…どちらからともなく唇を重ね合わせるのであった

 

 

 

――――――

―――――

――――

―――

――

 

 

想いが通じあった二人は改めて本を確かめた、そうしたらいつの間にか8、9の項目をクリアしていた

その内容は8,抱擁(恋人同士が愛を確かめ合うように)、9,キス、であった奇しくも二人は知らずに実行していた

そして最後の項目にはこう書いてあった

 

10,一緒の布団で一夜を明かす(そのさい愛し合う事)

 

最後の項目だけあってハードルが高い、要約するとS○Xしろと言うことだ。さすがの二人も付き合ってすぐには出来ないだろうと思っていたのだけど…

十六夜「部屋に行こうか、飛鳥///」

飛鳥「ええ、行きましょう、十六夜くん///」

そういって二人は十六夜の部屋に行く

この先のことは二人だけの秘密です。何があったかは後日二人に語ってもらうとして…

愛しあった二人はともに朝を向かえ入れ替わりが直ったことと付き合い始めたことをコミュニティの皆に話し、

そして、それに対して質問攻めがあり、それが面倒になった二人は逃げ出した

耀「十六夜、飛鳥ちゃんと説明して」

黒ウサギ「そうですよ飛鳥さん、十六夜さん」

 

と二人はそんな皆の声を聞きながらこう話していた

飛鳥「逃げ出して良かったのかしら」

十六夜「大丈夫だ、さすがに根掘り葉掘り聞かれたらたまんねぇからな」

飛鳥「それもそうね」

そういって走る速度を速めた時、十六夜はこういった

 

十六夜「飛鳥…」

飛鳥「何、十六夜くん」

十六夜「ずっと、一緒に居ような」

飛鳥「ええ、ずっと一緒に居ましょう」

と手を繋ぎ笑いあいながら二人は駆けだして行くのであった




入れ替わりシリーズ、飛鳥編いかがだったでしょうか
自分的に書いてて恥ずかくなる感じで書いたらいいんじゃねという思いで書きました。

ではでは、失礼…
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