メダロット5? すすたけ村の転生者 作:ザマーメダロット
「……」
すすたけ小学校メダロット部にて、初の練習試合が行われた日。その夕方。
村の東側、自宅近くの海岸で、オサムは松の木によりかかって、ぼーっと海を見ていた。
雲のかかっていない、沈みかけの太陽が、水平線近くだけを赤く染めている。
「どうしたの?アッちゃん以外に負けて悔しかった?」
「
オサムのメダロッチから声がした。オサムのパートナーであるヴェイグマンのタマサブロウと、2番目の友達のクルウェルフのものだった。
「いや、それもあるかもな。チームロボトルって言っても、コノハと一緒にロボトルするのは別に初めてじゃないしさ」
「"も"、と仰いますと?」
「自分でもよくわかんねー」
クルウェルフの言葉に応えてから、オサムは足元の小石を拾って海に放った。届かず砂浜に落ちた小石が、波にさらわれて消えた。
みなが一様に沈黙すると、誰の耳にも波の音だけが聞こえた。
ややあってから、オサムは視線を遠くへ向けたまま、再び口を開く。
「……今まではさ、テキトーにやっても勝てたから、村で強い方なんだって、自信があったんだよな。だから、都会のおみくじ町から来た凄腕メダロッター、って噂が気に入らなかったのかもしれない」
「オサムってガンコだもんな」
「そうですね。父上に似ておられます」
「うるせーよ」
「でも、コイシマルはいいやつだよね、多分」
タマサブロウにそう言われ、目を閉じる。思い起こされるのは、オサムが入部するきっかけになった出来事。
まだ肌寒い中、"滝壺の底まで潜ってパーツを取ってこい"とコイシマルに吹っかけ、二つ返事で了承された時のことだった。
(あの時コイシマルはなんでもないような顔をしていたけど、本当はどう思ってたんだろう。オレのこと、やなやつだと思わなかったのかな。今日のロボトルではそんな感じはしなかったけど……)
考えたところで、コイシマルがどう考えているかなどわかるはずもなく。オサムは一旦考えるのをやめた。
「んー……ん?」
目を開けると、野ざらしの小舟の陰に、本が落ちているのが見えた。なんとなく近づくと、海水でぐっしょりと濡れていて、打ち上げられたものだとわかった。
タイトルは"すすたけ村昔話"。拾い上げると、表紙に描かれた小さな土偶と、学校の図書室の管理シールが目についた。
「……図書室の本?誰が海に捨てたんだ?」
"乾かすのが面倒だなあ"と思いながら、オサムはその本を持って帰った。
ウスモンはヤマトに……
-
謝った
-
謝ってない