メダロット5? すすたけ村の転生者   作:ザマーメダロット

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他の作品を読んだりしてると、情景や動作、心情を描写する地の文が足りないなあといつも思わされます。一人称視点だからなんて言い訳は通じない。
あと、文字数のことを(今更)ググって見ると、読了時間の関係で2k~3kで充分とする人が多いらしくちょっと驚き。
自分で「4k前後って少ないよなー雑魚だなー」と勝手に感じていて、小分け投稿みたいになって申し訳ないんじゃないかと思っていました。

好きなキャラのアンケート取ろうと思ったんですが、5項目までしかつけられないので断念しました。
外部サイトのアンケートを使おうか考え中です。

どうでもいい話:
ここのコイシマルと元のコイシマルは話し方が異なりますが、一人称が「オレ」であることだけは同じにしています。
強いて言えばアルバムに書かれている言葉(座右の銘みたいなやつ)も違うかもしれない。熱血じゃないので。

修正点(本文修正済):
7話でチェネッツのことを全身プレスと説明しましたが、頭パーツはガトリングでした。
また「明日の帰りに~」とコイシマルが発言していますが、翌日は学校が休みです。

実は把握していながらわけあって修正を保留している箇所があります。わかるかな?


8.セレクト隊支部での一幕

引っ越し後初ロボトルに無事勝利した、その翌朝。いつも通りの時間に目が覚めたオレは、着替えて一階に降りる。母が既に朝食を作り終えつつあるのもいつも通りだ。小学生の身ながら、家事を全てやって貰っていることには頭が下がる。

その母が、階段を降りる音を聞いてかこちらに気付き、台所からこちらを向いて声をかけてきた。

 

「おはよう。気持ちのいい朝ね」

 

「おはよう、お母さん」

 

やはり朝食が出来上がりつつあることを確認したオレは、挨拶を返しながらテーブルに着き、配膳を待つ。コイシマルになってからは健康を心がけているのだが、前世から朝の弱さを引き継いででもいるのか、気の抜けた返事になってしまう。一度、挨拶をしなかった時に怒られてしまったので、口を開くのが面倒でも一応挨拶はするようになったが。

 

今日は白身の焼き魚に豆腐の味噌汁。味噌は白味噌だが、本当は赤味噌の方が好きだ。魚の方は……よくわからない。オレにはシャケ以外の白身魚は見分けがつかない。多分サバか何かだろう。この後のおつかいイベントでも買うのはサバだったし。

 

さて、本来は肥溜めイベントで風邪を引いたヤマトの見舞いに行って部長押し付けイベントという流れがあるんだが、先日肥溜めを回避したのでヤマトの家に行く口実がない。なので食い終わり次第セレクト隊へ行き、誰か(というかサキ)が来るまで待機することになる。長丁場になるので、暇つぶし用に本をいくらか持っていこう。まあ、もし会えなくてもそれはそれ。別に必須ではない。

 

 

……

 

 

昼からいないから、と母から昼食代を渡されてから、バスに乗ってすすたけ村へ。停留所のある広場から東側に出てすぐ左手にセレクト隊の支部がある。外観だと結構小さい建物に見える。

自動ドアを通って中に入ると、やはりあまり広くない。窓口が一つ、ベッドと洋式便器が置かれた灰色の部屋(牢屋か?)がその横に一つ、そしてそれらの前に背もたれのない待合席が横に二列。窓口の奥の壁際にはメダロットが入ったショーケースのようなものと、タンス、テレビがある。テレビはこの位置だと待合席から遠くて見づらいが、どういう意図で設置されたのだろうか。窓口に立っている隊員が暇つぶしに見る用なのか?

……と見回したところ、どこにも誰もいない。警察組織なのにいくらなんでも不用心すぎる。原作通りだが。

 

「誰もいないね」

 

「どーすんの?」

 

「誰か帰ってくるまで待つしかないか」

 

メダロッチから聞こえる声たちにそう返し、待合席に後ろ向きに座って本を開いた。

 

「それ、何の本?」

 

ルートが尋ねる。こういう質問は答えるのに情報を整理する必要があるので苦手だ。

 

「えーっと……メダロットと生き物を比べて、どこが違うとか、どこが似てるとか書いてる本」

 

「面白いの?」

 

「そこそこ」

 

「ふーん」

 

あまり興味なさげだ。まあ、実際子供向けの本でもないが……

 

 

……

 

 

昼に一度食事を摂りに出て、戻ってさらに待つこと数時間。そろそろ夕方だという時間で、持ってきた本もあらかた読み終わったところに、入口の自動ドアが開く音がした。誰が来たかと振り返ってみれば、髪を後頭部で一つにまとめた同年代の少女だった。これがポニーテールかどうかは知らないが、その名前は多分知っている。道着ではなく私服なので、本当にサキか若干怪しいが。

 

その暫定サキは、当初のオレと同じようにセレクト隊支部内部を見回し、隊員が誰もいないことに小さくため息をつき、そしてオレに話しかけてきた。

 

「ねえあなた、いつから待ってるの?」

 

「こんにちは、テンサン コイシマルです。朝から待ってます」

 

本を閉じて横に置いて答える。

 

「コイシマル?もしかして4年1組の?」

 

サキはオレの挨拶を聞いて、(恐らく期待に)若干目の色を変えた。

 

「すすたけ小学校4年1組に転校してきたテンサンです」

 

「やっぱり!」

 

当初の質問の答えへのリアクションを忘れ、得心のいった様子で手を合わせて言う。

 

「やっぱりって何が?」

 

少々わざとらしく尋ねてみる。

 

「ああ、ごめんなさい。わたしはオオムラ サキ。あなたと同じ4年1組よ。風邪でしばらく学校を休んでいたの。あなた、ちょっと前から噂になってるのよ」

 

よかった合ってた。

 

オオムラ サキ。メダロット5のヒロインの一人で、弓道少女だ。家は道場、飼い猫の名前がアーチェリー、母親の名前がユミと、ちょっとやりすぎ感があるが、実は将来薙刀に手を出したりする。

メダロット3のアリカやnaviのヒヨリと違って主人公のコイシマルに過度に当たったりせず、正統派な性格といえて、人気もある……のか?

 

「おみこし町から引っ越して来ました、テンサン コイシマルです」

 

「そう、おみくじ……えっ、おみこし?」

 

「おみこし」

 

「え……」

 

「ロボトルは昨日初めてやった」

 

「ええー……何よそれ、噂と全然違うじゃない」

 

受け答えを重ねるごとにサキの表情が落胆に変わっていく。

 

「そのリアクションにももう慣れたよ」

 

「全く人騒がせな転校生ね」

 

サキがやれやれと肩をすくめて言う。

 

「オレのせいなの?」

 

「あなたが転校して来なきゃ噂も流れなかったんだから、そうでしょ」

 

「違うと思うなあ……で、オレは朝から待ってるけど、それがどうしたの?」

 

「あ、そうだった」

 

話を戻してやると、思い出した様子でサキが本題を話し始めた。

 

「そんなに長い時間いないなら、多分、隣町のセレクト隊に行ったんだと思うから、夜まで戻ってこないわよ」

 

「夜か……門限に引っかかりそうだなあ。帰ろうかな」

 

「わたしも他に用事があるから待ってはいられないわね。出ましょうか」

 

二人して外に出ると、サキは自動ドアのそばにある鍵穴に鍵を差し込んで回した。

 

「なんでセレクト隊の鍵なんて持ってんの?」

 

「おじいちゃんの将棋友達がここの人なのよ。今日来たのもその人に言付け」

 

「だからって鍵渡していいとは思えないけど……」

 

コンプラコンプラ。

謎の呪文を心中で唱えていると、お婆さんがこちらに歩いてきた。両手に未開封のティンペットを抱えたまま、鍵を閉められたセレクト隊支部を一瞥し、こちらに質問してきた。

 

「今日はもうセレクト隊は店じまいかのう?」

 

「セレクト隊に何かご用ですか?」

 

と返すのはサキ。道場の娘だからなのか、ここに何度も通っているからなのか、対応に慣れている様子だ。

 

「うちの孫にティンペットを買ってやったんじゃが、もう9つ持っていたそうなんじゃ」

 

「じゃあもう持てないわね」

 

メダロッチ1つにつき、ペアリングできるティンペットは男女合計で9つまで。

パーツやメダルは結構な数登録できるのに対しなぜティンペットだけ9つまでなのかというと、パーツの場合転送するとストレージの中で適当に山積みにされるのだが、ティンペットはパーツやメダルをつけた状態で1体ずつスペースを取って配置するシステムで、ストレージの圧迫を抑制する必要があるから、らしい。

 

「捨てるのは勿体ないしの。孫の代わりに、これを貰ってくれる子が誰ぞいるじゃろうと思って、セレクト隊に預けに来たんじゃけど……」

 

お婆さんが事情を説明するのを聞いて、サキはこちらを向いた。

 

「ねえコイシマル、貰ってあげなさいよ。昨日初めてロボトルしたってくらいなら、あんまり持ってないんじゃない?」

 

「ていうか自前のは1体も持ってないよ」

 

オレがサキに返すのを聞いて、お婆さんが驚いた。

 

「なんじゃと!?そりゃ、今どき珍しい子じゃのう」

 

珍しいのはオレの両親だ。

 

「そういうことなら、これはあんたに貰ってもらおう」

 

お婆さんがこちらまで来て、未開封の男型ティンペット(そういえば、新品を手にするのは初めてだ)を手渡してきた。原作通りだが、超ありがたい。オレはそれを両手で受け取り、一礼した。

 

「ありがとうございます。大切に使います」

 

「うん、うん。よかった、よかった」

 

おばあさんは大層満足した様子で去っていった。

そしてどういうわけか、サキがオレの手の中のティンペットを見つめている。

 

「なんだよ、欲しいのか?」

 

「違うわよ。ティンペットだけあっても仕方ないんじゃないかと思って」

 

サキはメダルケースを取り出した。

 

「特別大サービスよ。わたし、トカゲモドキのメダル、2枚持ってるの。1枚あげる」

 

そう言ってメダルケースを開けようとしたサキに対し、首を横に振る。

 

「え、なんで?」

 

「メダルは足りてる」

 

「あら、そう?ならいいけど」

 

ちょっと残念そうに、サキはメダルケースをしまった。同時にオレはティンペットをメダロッチにペアリングし、転送する。パッケージはセレクト隊支部の脇にあるゴミ箱に捨てた。

 

「じゃ、わたし行くから。また学校でね」

 

サキがバス停のある広場の方へ歩いていく。

 

そしてオレがそれに付いていくと、サキは若干嫌そうな顔で振り返って言った。

 

「……ちょっと、なんで付いてきてるの?」

 

「帰り道こっちだし」

 

「あ、そう」

 

しばらくしてサキの足がバス停で止まり、オレもそこで足を止める。

 

「なんで一緒に止まるのよ」

 

「帰り道こっちだし」

 

「あなたどこに住んでるわけ?」

 

さらに食って掛かってくる。

 

「村はずれだけど」

 

「わざわざ不便なところに引っ越したの?」

 

「オレに言われても知らないよ」

 

「ああ、でも村はずれってことはヤマトくん家に近いのかしら」

 

「家からバス停に行く途中に神社の前を通るけど、なんで?」

 

「別に。今からその神社に用事があるってだけよ」

 

「ヤマトになんか用なの?」

 

「ヤマトくんじゃなくて神社に用事があるの。大会前だから、みんなの代表で絵馬を奉納しに行かなきゃいけないのよ」

 

「何の大会?」

 

「弓道。こう見えて弓道部の部長なんだから」

 

サキは"部長"という言葉を強調しつつ自慢げに言った。

 

「4年生で?」

 

と、疑うそぶりを見せると、サキはむっとした表情で何か反論しようとしたが、そこでちょうどバスが来た。

 

 

……

 

 

どうせ帰り道だからということでサキに付いていくことになり、バスから降りたところで、サキが重そうな手提げ鞄を持っていることに気付いた。部の規模が不明だが、全員分の絵馬が入ってずっしりということだろうか。

 

「それ、持つよ」

 

と、手提げ鞄を指差して言うと、その言葉をどう取ったのか、むっとした表情で言葉を返してくる。

 

「いいわよこのくらい」

 

「いいからいいから。そこそこ歩くし、そっちは帰りもあるだろ」

 

「……ありがとう」

 

サキはオレから横に視線を外して、小さな声で感謝の言葉を口にした。




※アンケ設置予定

一方的に殴って倒すだけの勝ち確ロボトルの戦闘描写は……

  • ばっさりカット
  • そこそこカット
  • 「イヤーッ!」「グワーッ!」で済ませろ
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