ここから先は、テレビアニメ『ファンタシースターオンライン2 エピソードオラクル』と原作ゲーム『PSO2』のepisode3の重大なネタバレ要素を含みます。
アニメだけを見ている方や、アニメから原作ゲームを始めましたーっと言う人の中で、ネタバレをされても大丈夫っと言う人だけ、先にお進みください。
第1話 一つの終わりは新たな始まり
惑星ナベリウス壊世区域:森林エリア
その最深部で、私達2人は彼女と対峙している。
彼女の名前は《マトイ》……いや、名前など関係ない。彼女は【深遠なる闇】なのだから……。
「………アッシュ」
「っ!」
彼女が奴の名を呼ぶ。憎たらしい男、私でありながら私ではない。名を呼びれたアッシュは攻撃の手を止めた。 だが、チャンスは今だけだ。
私はマトイの背後に回り、彼女を押さえ込む。
「………今だ!その刃で、私もろとも貫け!
「……ああぁぁああああ!!!」
雄叫びと共に
–––ああ、間に合った。
「………これで、彼女は苦しみの連鎖を逃れ、安らぎを得る。【深遠なる闇】も、消えて果てる」
–––段々と意識が遠ざかっていく。
「ああ、長かったな………。ここまで、とても、長かった………」
そこまで言うと、自分の体が消えていくのが分かった。 だが、これで良い。彼女の本懐は果たした。私は彼女が【深遠なる闇】になるのを阻止する事ができた。だから、これで良いんだ。
–––そう、これで良いんだ。
……良いはずなんだ。
なのに……、
「産まれました!元気な男の子ですよ!」
なのに私は、再びこの世に生を受けてしまったらしい。
私がこの世界に産まれてから16年の月日が経過した。
この16年、これと言って何か大きな事件が起きる訳でもなく、ただ時間だけが過ぎていった。
この世界は学問に通ずる者程、良い職に就ける事がわかった。 なので私は学問に励む事にした。
だが、オラクル…前の世界で得た戦闘経験を殺す程、私は馬鹿では無い。朝早く起きてジョギングしたり、手頃な木の枝を振ったり、色々しているさ。
そんなある日のことだ。親が誕生日プレゼントと称して私に大きな箱を渡してきたのだ。
「私はもうプレゼントを貰う歳では無いのだが………(精神年齢的に)」
「何言ってるのよ。貴方はまだまだ若いんだから(実年齢は)、もう少し甘えたって良いんだからね」
「………ありがとう」
こうして感謝の気持ちを言葉にするのは、何年ぶりだろうか。だが、とても良い親に恵まれたものだ。
言う必要は無いと思うが、一応言っておく。私の両親は私が前世の記憶を持っていることは知らない。
–––彼女も私と同じように普通の女の子として、幸せな人生を送っていると良いのだが………
「………止そう。彼女の幸せを願うなど、彼女を救えなかった私にその権利は無い」
私は彼女の何者でも無い。そう自分に言い聞かせて、私は母がくれたダンボール箱を開けた。既にガムテープが剥がされていた為、カッターを使わずに済んだ。
すると中には、黒いヘルメット状の何かと、《Sword Art Online》と書かれたパッケージが入っていた。
「ネットの広告でチラッと見た事がある。ソードアート・オンライン…通称《SAO》。そのβテスト版か」
更にその他には《ナーヴギア》と呼ばれる装置のマニュアルと、明らかに手書きで書かれたであろうメッセージが入っていた。
内容は「貴方も偶には息抜きしなさい」との事。
全く、母には頭が上がらない。 私は母の好意に甘え、早速ナーヴギアを頭に取り付ける。
「息抜き程度には楽しんでみるか」
「リンクスタート」
どうでしたでしょうか?
次回から原作に沿ってデスゲームが始まります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。