今年始まってから初の投稿(この作品は)
イドラ、サービス終了直前までプレイして、公式がストーリーの動画出してくれないかなあーっと思いながら過ごした今日この頃。先程、公式がストーリーを出していて「よっしゃあ!」と腕を上げて喜びながら投稿しました。(どうでもいい個人的な話)
菊岡との会談から1週間後の土曜日。奴からGGOへのログイン場所の用意が完了したとの連絡が入り、私は指定された場所へとバイクを走らせた。
どういう因果か、そこは大きな都立病院で、SAO帰還後、リハビリや検査等などで私や和人も世話になった病院だったのだ。
取り敢えず私は菊岡から送られてきたメールを頼りに、指定された病室へと辿り着き、2、3回ノックした後に病室の中へ入る。
「おっす!お久しぶり!」
私を出迎えたのは、リハビリ期間中、世話になった女性看護師《
「どうも……」
正直、この女は苦手だ。清楚な所や必要に応じて患者に厳しく接する所は看護師としては優秀だが、少々というか、かなり距離が近いところがある。
現に、今も両手を伸ばしては、私の肩から二の腕、脇腹あたりを握ってきている。
「おー、けっこう肉ついたねぇ。桐ヶ谷くんよりも筋肉もあるし、関心関心」
「(和人にもしたのか)何故ここに……?」
「アハハ!やっぱり桐ヶ谷くんに似てるねー!彼にも同じこと聞かれたよ。まあ簡単に言うと眼鏡のお役人さんから、2人のリハビリ担当だった私にぜひモニターのチェックをして欲しいとか言われて、シフトから外れたんだ。師長とも話がついてるみたいでさ、さすが国家権力って感じだよねー」
「……その役人は来てないようだが」
「うん、外せない会議があるとか言ってた。伝言、預かってたよ」
渡された茶封筒を開き、中から手書きの紙片を引っ張り出して書かれた内容を確認する。
『報告書はメールでいつものアドレスに頼む。諸経費は任務終了後、報酬と併せて支払うので請求すること。
追記–––––美人看護婦が担当してくれるからといって若い衝動を暴走させないように』
私はため息を吐きながらメモを封筒に戻し、ポケットの中へと突っ込む。
さっさと和人と合流したいので、私はモニター機器と2つのベッドが並んでいる所に案内してもらった。
片方のベッドには、半裸状態で上半身に電極を付けた和人が既に横になっていた。
「それじゃあ、桐ヶ谷くんみたいに電極張るから脱いで」
「はい……」
私は彼女の指示通り服を脱ぎ、上半身の数箇所に電極が張られていく。そして、ベッドに横たわってアミュスフィアを装着し、じっとその時を待つ。
「2人のカラダはしっかり見てるから、安心して行ってらっしゃい」
「ああ、宜しく頼む」
そう言って私は目を瞑る。
「リンク・スタート」
▼
GGOに入ると、前回ログアウトしたグロッケンの総督府前に降り立った。
–––さて、キリトを探すとするか。
ログインした位置から動くなとは言っておいたが、キリトの事だ、恐らく勝手に行動しているだろう。
いきなりフィールドに出る可能性は低い。かと言って初期金額では大した武器も買えない筈だ。となると、簡単に大金が手に入るカジノに行くのが妥当だろう。まずはそこから探すとしよう。
–––思ったより簡単には見つからないな。
一応、最初にログインする場所に行ってみたが、予想通りキリトらしき人物は見当たらなかった。
初期装備のプレイヤーは目立ちやすいのだが、これだけ探しても見当たらないとなると、本当にどこにいるか分からないな。
「……にしても、さっきの初心者の姉ちゃん凄かったな」
近くを通ったプレイヤー達の会話が聞こえてきた。
「ああ、確かあのゲームをクリアしたのは
「そうだな。もしかしてシノンちゃんのリア友かもな。にしても、2人とも可愛かったなぁ」
にやけながら会話をするプレイヤー達を聞く限り、シノンが初心者の女性プレイヤーといるらしい。
–––もしやキリト?いや、いくらキリトが女顔だからと言っても、男女の区別が付かない訳がないか。
しかし、これだけ探しても見つからないとはな。もしかしたら既に総督府に戻っているかもしれないし、取り敢えず総督府に戻ってみるとしよう。
▼
–––戻ったはいいが、やはり見つからないな。
総督府のモニターに表示されたBoBの対戦表に《Kirito》の名前があったから、彼がこの場にいる事は確かなのだが、控室に来てもキリトらしきプレイヤーの姿が見当たらない。
その時、突然ドーム内に荒々しいファンファーレが響き渡った。
『大変長らくお待たせしました。ただ今より、第3回バレット・オブ・バレッツ予選トーナメントを開始いたします。エントリーされたプレイヤーの皆様は、カウントダウン終了後に、予選第1回のフィールドマップに自動転送されます。幸運をお祈りします』
カウントダウンが0になった瞬間、青い光が私の体を包み、たちまち視界が青い光で覆い尽くされた。
暗闇の中に浮かぶ六角形のパネルの上に転送され、目の前に薄赤いホロウインドウがあり、対戦するプレイヤーの名前と、残りの準備時間、フィールドの名前が表示されていた。
–––対戦相手はギンロウか。すぐに終わらせるか。
私は残り時間の間に戦闘準備を済ませる。
残り時間の表示が0になり、再び転送エフェクトが私の体を包み込む。
次に転送された先は廃工場だった。
私は素早く工場内の機械の影に隠れる。
それと同時に、工場の入り口の方から小石が転がる音が響く。入り口の方を見るとギンロウがアサルトライフルを抱えて、工場に入ってくる姿があった。
–––探す手間が省けたな。
私はホルスターから《マカロフ》を引き抜き、素早くトリガーを引く。
マカロフはSAAとは異なる自動式拳銃であるため、同時に3発の弾丸が放たれ、それぞれがギンロウの体に命中した。
「ぐっ、クソ!」
ギンロウも反撃と言わんばかりにアサルトライフルを構える。その瞬間、私は腰に掛けてある光剣を掴む。折りたたまれたそれは展開して両剣となり、その周囲に紫色の刃が浮かび上がる。
私の眼前に弾道予測線が表示され、同時にギンロウの持つアサルトライフルから銃弾が発射された。
私はすぐさま目の前で両剣を回し、弾道予測線を沿って飛んでくる弾丸を全て切り落とす。
弾切れを起こし、マガジンの交換を行おうとした一瞬の隙に距離を詰め、その体を横一閃に切り裂き、無数のポリゴン片に変えて拡散させた。
ヴヴン、と音をさせながら刃が消えた両剣を折りたたみ、マカロフと同時に腰へとしまい戻す。そして溜めていた息を吐き出し、集中を解く。
空には「Congratulation」の文字が浮かんでいた。
そして
待機エリアの中央にあるマルチモニタの方に目をやると、幾つもの戦場で、プレイヤー達の撃ち合いが、まるでアクション映画さながらの迫力あるアングルで捉えられている。
だからだろうか。その中で唯一、異色な武器を使う“黒髪で長髪”のプレイヤーに気づくことが出来たのは。
そのプレイヤーは、その華奢な見た目からは想像もできない速度で光剣を振り、迫り来る弾丸を切り裂きながら直進し、ダッシュのスピードを活かした直突きを対戦相手の胸板に叩き込んだ。
剣筋と異常なまでの反応速度、最後に剣を左右に振って背中に納めようとする仕草から、そのプレイヤーがキリトであるとすぐに分かった。
待機エリアに戻ってきたキリトに声を掛けようとしたその時、ボロマントを羽織ったガイコツマスクのプレイヤーが先に彼に話しかけた。
2人の様子を見るに唯ならぬ感じではあったが、私がいま間に入るのは愚策だと考え、少し離れた場所からその様子を伺った。
話の内容は分からなかったものの、キリトが酷く動揺しているのは、僅かに震える彼の手から読み取れた。
しばらく経ち、ボロマントのプレイヤーはその場を離れ、唐突にその姿を消す。
「キリト、しっかりしろ!」
「あんたは……ペルソナ…か?」
私はよろめくキリトの側へと走り、肩を貸して近くのボックスシートに座らせた。
「すまない。……ペルソナ、君で良いんだよな?」
「ああ、そうだ。貴様の方は……また随分と様変わりしたようだな」
「あまり揶揄わないでくれよ。好きでなった訳じゃないんだし、俺も気にしてるんだからさ」
ハハハッと、笑ってみせるキリトだったが、その顔は青ざめており、体も小刻みに震えていた。
「キリト、さっきのプレイヤーは……」
「ああ、多分さっきの奴が
キリトは未だ震えが止まらないでいる両手を合わせて、額に押し当てる。
「一瞬だけど、奴の手首の内側に見えたんだ。あの《笑う棺桶》のタトゥーが……」
「なっ⁉︎」
その言葉に私は先程の戦いを忘れさせる程の衝撃を受け、動揺を隠すことが出来なかった。
笑う棺桶……それはSAOに存在した最悪の殺人ギルドの象徴であり、そのタトゥーを持つということは、その殺人ギルドの一員であることを意味する。
その殺人ギルドとは、
「《ラフィン・コフィン》だと……‼︎?」
今回判明したペルソナの新武器紹介
○コートダブリスD(光剣)
もはや隠す気ない。「PSO2」にて【仮面】が所持していた両剣です。この小説では、第29話「銃の世界」にてダーク・ラグネを倒した際にドロップした。
・中央の持ち手を基準に左右へと均等に刀身が伸びる両剣。禍々しい濃い紫色のフォトン刃が刀身の周りを包んでいる。
・折りたたむことができ、普段は腰の辺りに掛けてある。
○マカロフPM(自動式拳銃)
・ペルソナ、本来のサブウェポン
・装弾数:8発
※諸事情により、今月いっぱい投稿できないかもしれません。余裕があれば投稿します。