RIDER TIME ZI-O Virtual YouTuber   作:Million01

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一部の登場人物解説

常磐 ソウゴ… …『仮面ライダージオウ』の主人公であり最低最悪の魔王にならないように最高最善の魔王になろうとする高校生。本人の時系列は本編の最終回後となる。彼が使えるライドウォッチは現在、確認されたものではジオウ、キバ、ディケイドの三つである。

リゼ・ヘルエスタ……にじさんじ学園所属のライバーでヘルエスタ王国の第二皇女。ヘルエスタ王国から日本の学校へと留学してきたが理由は不明。ライバーとしての力は王家に伝わる宝刀ヘルエスタセイバーの使用、そして天使の翼のようなものを生やして飛ぶことだと思われる。

葛葉……リゼと同じ区にじさんじ学園所属のライバー。銀髪赤眼の吸血鬼。ライバーとしての力は魔力で形成した槍で戦う事が多い。また、吸血鬼なので日の下だと若干、身体能力などが低下する。逆をいえば夜では高い身体能力を誇る。




最低最悪のミライ

 

 

即座に無数の槍を展開する。その展開速度は先程よりも早く、比にならなかった。

 

「そらっ!」

 

無数の槍が武神鎧武の頭上に降り注ぐ。

 

《フィニッシュタイム!》

 

武神鎧武が無数の槍を捌きながら段々と回避していくのを見ながらジオウは新たなライドウォッチを装填した

 

《オーズ!ギリギリスラッシュ!》

 

「はァァァァ。セイヤーッ!!」

 

ジカンギレードの刀身が白く輝き、ジオウが武神鎧武に向けて横一文字に薙ぎ払う。

空間を引き裂き、武神鎧武へと斬撃が飛ぶ。

 

『───っ!』

 

武神鎧武がよろめく。だが、撃破できる程の攻撃ではなかったらしく再び立ち上がる武神鎧武。

 

「え、嘘……」

 

必殺の一撃を喰らっても尚、立ち上がる武神鎧武に呆然と呟くジオウ。

 

「おいおい、マジかよ……」

 

葛葉も目を大きくして武神鎧武を見つめた。

 

『───!』

 

「くっ!」

 

武神鎧武がジオウへと駆ける。ジオウは一の太刀を上手く避けて二の太刀をそのままジカンギレードで受け止めた。

 

 

 

 

 

《ランド!ドッドッ!ドドドドン!ドン!ドッドッドン!》

 

漆黒の魔法使いに迫る無数の銃弾。だが、その攻撃も焦らず対処する。

 

《Defend ! Please ! 》

 

詠唱と共に漆黒の魔法使いを守るように土の壁が出現し、銃弾から身を守った。

 

「四大元素ですか……」

 

月ノ美兎が漆黒の魔法使いを睨み付けて呟いた。

 

「仕方ありませんね……鈴原さん。やっちゃって良いですよ」

 

《シャバドゥビタッチヘンシーン!》

 

「え、いいの?」

 

「はい。これ以上、戦いを引き延ばしたくないので」

 

《ハリケーン!フーフー!フーフーフーフー!》

 

「やったぁ!」

 

鈴原と呼ばれた少女・鈴原 るるがその言葉と共に漆黒の魔法使いに視線を移した。

 

直後、漆黒の魔法使いが空を駆ける。だが、るるはそれを予測していたかのように漆黒の魔法使いの向かう方へと先回りしていたのだ。

 

『───っ!』

 

漆黒の魔法使いがるるに気付いた瞬間、地面へと魔法使いの体が地面へと叩きつけられていた。

 

「あれ?」

 

るるが墜ちた魔法使いを見て首を傾げた。

 

「さすがですね……」

 

それを見た叶が呟いた。にじさんじのライバーの中でも上位の強さに入る彼女。いとも簡単に漆黒の魔法使いをねじ伏せた。

 

「どうしたんですか?貴方の力はその程度なんですか?」

 

『───ッ!!』

 

魔法使いがるるの煽りに乗せられたかのように立ち上がり距離を取るとそのままドライバーを操作する。

 

《シャバドゥビタッチヘンシーン!》

 

「───待て、漆黒の魔法使い」

 

右手をそのままドライバーへと認証させてようとするが魔法使いの隣に現れた謎の男の声によって阻まれた。

 

「今度はなんですか……」

 

月ノ美兎が新たな乱入者を見て大きく溜め息をついた

 

「私は鳴滝。仮面ライダーの歴史を守る者だ」

 

「仮面ライダー……?」

 

誰かがボソリと復唱し、全員が目を細めた。

 

「この電脳世界は仮面ライダーの乱入によって近い未来、世界が破壊されてしまう。私はそれを阻止しにきた」

 

鳴滝という男の言葉にその場にいるライバー達は意味を理解できない

 

「それがこの漆黒の魔法使いさんが私達に攻撃してきたことになんの関係があるんです?」

 

「彼はただの足止めだ。最低最悪の魔王・オーマジオウを排除するまでのだ」

 

「おーま……じおう……?」

 

「嗚呼、常磐 ソウゴ。彼が最低最悪の魔王・オーマジオウとなる者だ」

 

『───っ!?』

 

直後、この教室にいた全員のライバーの体がオーロラに包まれる。

オーロラに包まれ、視界が開けるとそこは崩壊した街並みが目の前に広がっていた。

 

「ここはっ!?」

 

「ここはその近い未来の出来事だ」

 

そう言って鳴滝がある方向へと指を指した。その視線の先にはるると思われる女性が謎の仮面の戦士と戦っているのだ。

 

「あ、私だ」

 

るるがその戦いを見てそう呟いた。

 

「───クロックアップ」

 

《───Clock up 》

 

「───アハハハァッ!」

 

直後、二人の姿が消える。いや、肉眼では視認できなくなる。

仮面の戦士の呟きとるるの狂気の歓喜がその場に残る。

 

「はっやっ!?」

 

ライバーの一人が叫ぶ。周囲には金属同士がぶつかり合う音と火花だけが残る。

 

「へぇー……。強いなぁ」

 

観戦しているるるは肉眼では二人の戦いを捉え、面白そうに観察する。

 

《───Clock over 》

 

「見ぃつけたぁ!」

 

《One...Two...Three...》

 

るるが物凄いスピードで背後を見せている仮面の戦士へと迫る。必殺の一撃を右手の包丁へと込めているのがわかる。

 

「───ライダーキック」 

 

《───Rider Kick 》

 

仮面の戦士の呟きと共に右足に稲妻を纏う。るるの一撃が決まる直後、仮面の戦士がるるの方へと振り向いた。

 

「───なっ!?」

 

月ノ美兎が目の前に広がる光景に息を呑んだ。仮面の戦士へと襲ったるるの上半身が吹き飛んだのだ。

 

「───っ!!?」

 

ライバー達もその光景を目のあたりにする。だが、当のるる本人は全く動じない。なぜなら……

 

「───なにっ!?」

 

吹き飛んだるるの上半身が動く。まるで怨念や執念で動く呪いの人形の如く動いた。

るるの右手から放たれた包丁が仮面の戦士の首元へと突き刺さった。

 

装甲の薄い首元へと放たれた包丁は変身者自身の体へと深々へと突き刺さった。

 

───相討ち

 

誰もがその結果を知る。るる本人も相討ち覚悟で敵を倒せて満足だろう。

 

だが、他のライバー達はそうはいかなかった。これが誰かの妄想であってほしいと思う者もいる。

 

 

 

「なぜ、こんなことに……?」

 

月ノ美兎が恐る恐る鳴滝に聞いた。そして鳴滝はある一人の男を指差した。

 

「あれは……」

 

全員がそのライバーに視線を向けた。その男は先程まで目にしていた人物に似ていた。

 

「───常磐 ソウゴ。彼が自分の世界を破壊し創ってしまったから電脳世界とライダーの世界が融合してしまったのだ。だから仮面ライダーの世界の怪人達もこの世界で脅威となっている」

 

「世界を……破壊?」

 

月ノ美兎がそう言って目を細めた。そしてソウゴの目の前に立ち塞がる者がいた。

 

「ソウゴさん、貴方をここで止めます……っ」

 

「あれは……」

 

「───リゼ!」

 

ソウゴの前に現れたのはリゼ・ヘルエスタ。彼女だ。同期の戌亥とアンジュも驚いている。当の本人は驚いて言葉が出ないようだ。

 

「───リゼ。そっか……そう、なるよね……」

 

そう言ってソウゴが取り出すのはディケイドライドウォッチとはまた別の異様なライドウォッチを取り出した。

 

《ジオウ Ⅱ ! Ⅱ ! 》

 

見たことのないライドウォッチにライバー達は目を細め、ソウゴの手元を注視した。

まるで複数のライドウォッチが重なってできたようなライドウォッチにライバー達の目が怪しくなる。

 

《ジオウ!》

 

そしてソウゴはそのライドウォッチを両端から引き離す。それは二つのライドウォッチへと分離した。そしてD'9スロットに金箔が貼られた黒いライドウォッチウォッチを装填。そしてD'3スロットに通常のジオウライドウォッチと似たライドウォッチを装填した。

 

「───変身」

 

短い一言と共にジクウサーキュラーを半回転。

 

《ライダータイム!カメンライダー!ライダー!ジオウ!ジオウ!ジオウ!Ⅱ ! 》

 

ドライバーから流れる音声と共にソウゴが新たなスーツを身に纏う。新たなスーツはまるでジオウを二つ分も合わせたスーツとも思われた。

その新たな姿を仮面ライダージオウ Ⅱ 。

 

「やはり、その姿ですよね……」

 

リゼの警戒心が一層、強まり新たなジオウを睨み付けた。

 

「ハァッッ!」

 

短い掛け声と共にリゼは一気に駆け抜けた。距離を詰めてヘルエスタセイバーを一気に振り下ろす。それに対してジオウは新たな武器『サイキョーギレード』で対抗した。皇女の剣と時の王の剣が激しくぶつかり合う。

 

「───まだっ!」

 

リゼがそのままジオウを追い詰めるように連撃を繰り出していく。

 

「くっ!」

 

ジオウが押し負け、バックステップで距離を取る。

だが、リゼは攻撃の手を休めない。リゼは白い翼を大きく広げる。

 

「来るっ!」

 

ジオウがリゼを警戒すると同時に仮面の四つの時計の針を模したアンテナがの内、二つの長針が回転し始める。まるで二つの時計を早送りと早戻しを行っているようにも見える。

ジオウ Ⅱ のアンテナは回転することで"起こりうる現象"を観測する事ができる。つまり、未来予知ができるのだ。

 

「そこだぁッ!」

 

サイキョーギレードを一気に振り下ろす。リゼが突進し始めた直接にマゼンタ色の飛ぶ斬撃がリゼを襲った。

 

「───っ!?」

 

リゼの体が後方へと吹き飛ぶ。当のリゼは何が起きたか全くわかっていない。

 

「くっ!」

 

悔し紛れの言葉を呟いてリゼが急加速。目にも映らぬ速さでジオウへと距離を詰めた。

 

《ジオウサイキョー!》

 

サイキョーギレードの文字盤が『ライダー』から『ジオウサイキョー』へと切り替わる。

 

「ぐっ!」

 

ジオウがリゼの神速の突きをギリギリで受け止めた。

 

 

「私の速さはまだこんなものではありませんっ!」

 

リゼが距離を取り更に加速する。先程よりも早く。速く。疾く。

 

「───…………」

 

ジオウの長針が回転し始める。"起こりうる現象"を観測する。リゼの攻撃を先読みするのだ。

 

「───ハァァッ!」

 

ジオウが顔を横へと傾ける。瞬間、ジオウの仮面のすぐ横を一筋の光が通り過ぎた。光速の突きをジオウは避けた。

そしてすぐにサイキョーギレードをリゼへと振り下ろす。一撃、二撃が入り仰け反らせた。

 

《覇王斬り!》

 

「───セイヤァァァァ!!」

 

ジオウがサイキョーギレードを横一文字に振り払う。サイキョーギレードから虹色に輝く覇王の強烈な斬撃が吹き飛んだリゼを追撃する。

 

「くっ!!?」

 

リゼが驚きに目を見開き、瞑った。これで終わりと諦めるリゼ。

 

「───リゼェ!!」

 

リゼの耳に幼馴染の声が響く。金属の壁がジオウの必殺の一撃を防いだ。

 

「アンジュ!?」

 

駆け付けた赤髪の幼馴染を見て驚いた。ジオウも流石に驚きを隠せず、動きを止めた。

 

「───お待たせ。待った?」

 

ボロボロになりながらもアンジュが短く首を傾げリゼに問いかけた。

 

「アンジュ。遅いよ……」 

 

そう言ってアンジュに笑顔を向けるリゼ。そして二人は頷くとそのままジオウの方へと振り向いた。

 

「行こう、リゼ」

 

「うん」

 

二人が戦闘態勢に入ると再び戦火へと身を投げ出した。

 

 

「これが───少し先の未来の世界の話だ」

 

鳴滝が目を閉じて残念そうにそう呟いた。

 

「これが……ですか」

 

月ノ美兎がなるほどと呟いた。だが、どこか解せないこともあると鳴滝を睨み付けた。

 

「なぜ、この光景を私達に?」

 

「君達には一応、知っておいてもらいたいからだ。常磐 ソウゴ。彼は危険だからだ。いや、彼だけではない。あともう一人……」

 

「……?」

 

「そしてもう一人……世界の破壊者『ディケイド』……」

 

鳴滝が恐ろしい形相でそう呟いた。

 

 

 

 

 

時は現代に戻り、ゲンムと敵対していたジオウディケイドアーマーエグゼイドフォーム『XXL』がドライバーのジクウサーキュラーを回転させた。

 

《エ・エ・エ・エグゼイド!ファイナルアタックタイムブレーク!》

 

ベルトが一瞬、光り必殺の宣告がゲンムの耳に届いた。

 

「そらよっ!」

 

そこに葛葉が武神鎧武をジオウ『XXL』とゲンムの間に蹴り飛ばした。直後、虹色のオーラを右足に纏い流星の如く武神鎧武へと突っ込んだ。

 

《エ・エ・エ・エグゼイド!ファイナルアタックタイムブレーク!》

 

さらにゲンムの背後からの必殺の宣告。ジオウ『XXR』が左足に虹色のオーラを纒い流星の速さでゲンムへと突撃する。二人のジオウに挟まれる武神鎧武とゲンムはお互いのジオウの蹴りをくらい武神鎧武とゲンムがその衝撃で衝突する。

そしてさらに二人のジオウはゲームの必殺技の特殊演出かのようにさらにゲンムと武神鎧武へと蹴りを入れる。それを二度だけではなく、何度も何度も……。

 

「ハァァァァァ!ウオリャッァァ!!」

 

そして幾度も繰り出された蹴りの後、二人の仮面ライダーを上空に打ち上げるかのようにサマーソルトキックを最後に繰り出した。

 

「葛葉、後は頼んだよ!!」

 

「任せとけって!!」

 

二人の蹴り上げられたずじょには巨大な槍を構えた葛葉。その槍には葛葉が溜めた魔力が込められている。

 

「あー……技名とかどうしようかな。ま、いっか。───あばよぉッ!!」

 

豪速球で投げ出された槍はゲンムと武神鎧武の体へと突き刺さり二人の身体を持っていきながら地面へと衝突した。

 

───ドォォン!

 

《 GAME CLEAR! 》

 

 

「やっと、倒せたー……」

 

「gg」

 

消えた仮面ライダーを見てジオウが仰向けになって倒れているのを見て葛葉がニッ、と笑う。

 

「あ、そういえばリゼ達の方は大丈夫かな」

 

ジオウが変身を解いてゆっくりと立ち上がる。その言葉に葛葉もハッ、と叶達がいたはずの教室へと振り返った。

 

「葛葉!」

 

叶達がいた教室は一部、やきこげたように炭となっていた。だが、グラウンドの橋の方で叶が葛葉へと駆け寄った。

 

「叶、無事だったか」

 

「まぁね、そっちこそ」

 

葛葉と叶がお互いに拳を合わせた。そしてソウゴの方には月ノ美兎が駆け寄った。

 

「ソウゴさんも大丈夫でしたか?」

 

「なんとかね……それより委員長的には俺の力はどうなの?」

 

「え……まぁ、そうですね。まだ力は未知数な所が多いですが筋は完璧です。ですが、どこでそのような動きを?」

 

「う〜ん……なんでか知らないけど身体が覚えてる気がするんだよね……」

 

なるほど、とソウゴの言葉に月ノ美兎が顎に手を当てて何かを考え込んだ。

 

「委員長、どうしたの?」

 

その様子にソウゴが首を傾げる。だが、月ノ美兎はソウゴの声が聞こえていないのかまるで何かを考えてるかのように虚空を見つめていた。

 

「ソウゴさん、貴方は───」

「まぁ、今回は色々とあったけど皆もソウゴのライバーとしての能力は異論はないな!」

 

月ノ美兎の言葉に覆いかぶさるように楓が大きな声で言葉を発する。

 

『…………』

 

「よし、じゃあ解散!」

 

楓の言葉に周囲のライバー達は何も言わなかった。それを楓は肯定と受け取ったのか解散の合図を出した。

 

「なぁ、ソウゴ。連絡先交換しようぜ」

 

ぞろぞろとライバー達が解散する中、葛葉がソウゴの方に駆け寄って携帯端末を取り出した。ソウゴもいいよ、と呟き自分の携帯端末を取り出す。

 

「ちょっと、でろーんさん。いいんですか?ソウゴさんに何も聞かなくて」

 

そんなやり取りを少し離れたところで見ながら月ノ美兎が楓へと声を掛ける。

 

「いいの、いいの。だって、鳴滝っていうおっさんが言ったことなんて確証はない。それにそれが本当ならソウゴは最低最悪の魔王となってるはず。けど、今のアイツはそんな風には見えへんやろ?」

 

「確かに言われてみればそうですけど……演技という可能性は?」

 

「ないこともないな。けど、それを突き付けて本性が表してもなぁ……。もし、仮に鳴滝のおっさんの言うようにアイツに世界を破壊する力があるんならウチらがいくら束になっても勝てへんよ」

 

楓の言葉に月ノ美兎も確かに、と頷く。そして楓はだから、と言葉を続けた。 

 

「不確定が多い情報にそんな大勢で動くのは得策やない。なぁ、静凜先輩?」

 

楓がニィッ、と破顔一笑すると二人の後ろにいた女性へと声をかけた。声をかけられたダークブルーのショートカットヘアの女性はコクリと頷くと口を開く。

 

「はい。ですから、今回はお二人に動いてもらうことにします。もう先に二人には了承済みです」

 

静凜の言葉と同時に二人の男女が一歩前へと出てくる。

 

一人は桃色の髪の女性、そしてもう一人は青のメッシュが入ったどこか気怠そうにしている黒髪の少年だった。

 

「リリさんに黛さん……」

 

「リリさんは未来人ですからね。先程の未来についてはどう思ってます?」

 

静凜が桃色の髪の女性、夕陽 リリへと声をかける。

 

「そうですね。少し時間の流れを調べたんですけど不安定な状態です」

 

「不安定、と言うとどのくらいですか?」

 

「かなりと言った方がいいです。私の未来からすれば過去に本来の歴史にない事件や事故が起きても歴史の修正力によって生き着くべき未来に収束するんです。わかりますか?」

 

リリの言葉を助言するように黛 (かい)と呼ばれた青のメッシュが入った男が口を開いた。

 

「えっと……なんで同じ未来に収束されるんですか?」

 

「パソコンと同じですよ。皆さんがファイルやアプリを開くことがあるじゃないですか。例えばなんですけどマウスでファイルなどを開くやり方が二通りあるじゃないですか。左クリックを二回押しと右クリックでメニューを開いてそこから『開く』という項目を押すのと」

 

「はぁ……それがなんの関係が?」

 

「要は歴史はプログラムみたいなもんなんですよ。パソコンだってパソコンのファイルやアプリをどのような方法で起動しても結果的には同じように起動するんです」

 

「なるほど、黛さんのおかげでなんとなくわかりました。ならば、問題ないんじゃないですか?」

 

「そうとは限らないんですよ。鳴滝さんの話からする限り怪人と仮面ライダーは元々は別世界の存在……つまりはイレギュラーなんです」

 

「まぁ、そうですが……」

 

「黛さんの例えを使うならばパソコンに侵入してきたバグなんです。バグだって対応のアプリがなければ排除できませんし、排除できなければエラーが起きて不可解な動作を起こしてしまいます」

 

「俺の得意分野……」 

 

黛がボソリ、と呟く、だが、リリはそれを無視して話を続けた。

 

「鳴滝さんの話を例えで話すとバグを残したままパソコンを動かしているとおしゃかになってしまうというわけです」

 

「つまり世界が壊れるというわけですか……それで静凜さん、どうするつもりなんですか?」

 

「二人に調査をお願いするんです。黛さんとリリさんには原因を探ってもらうんです。黛さんは普通に情報収集なのですがリリさんには過去へと干渉してもらってその原因を調べてほしいんです」

 

「静凜先輩、アンジュも着いて行っていいですか?」

 

静凜の指示が終えると錬金術師の女性、アンジュが同行を申し出た。

 

「え、まぁ、いいですけど。唐突にどうしたんですか?」

 

「え、いや……あんまり大声では言えないんですけどリゼがあの近い未来で危険な目に遭う前にちゃんとした未来に戻さないとなって……」

 

恥しそうに呟くをアンジュ見て月ノ美兎や楓、リリがニヤニヤと口元を緩めた。

 

「じゃあ、アンジュさんにはリリさんと一緒に過去へと干渉して原因を探ってもらいましょう。お二人で解決できそうならお願いします。ですが、危険だと思ったらすぐに戻って来てください。分かりましたね?」

 

静凜の言葉にアンジュとリリがそれぞれ返事をしてコクン、と頷いた。

 

「それじゃあ、準備や調査の方は三人に任せます。わたし達はソウゴさんの方に注意を払っておきます」

 

静凜のその言葉に月ノ美兎や楓、リリ、アンジュ、黛はそれぞれ帰路へとついた、

 

 

 




登場人物解説 その2

仮面ライダーゲンム……『仮面ライダーエグゼイド』にて登場する『宝生 永夢ゥ!』で有名な壇 黎斗(神)が変身する姿。その姿は仮面ライダーエグゼイドと同じであるが色が全体的に黒と紫で構成されている。今回、登場したゲンムの変身者は不明でオリジナルであるかは定かではない。

仮面ライダー武神鎧武……映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&鎧武 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』にて登場した武神の世界の仮面ライダー。その姿は仮面ライダー鎧武と姿が酷似しておりこちらもゲンムと同じく色が鎧武とは違う。甲冑が赤色で複眼には黒い炎が燃え上がっているようにも見える。こちらは元々、変身者は不明であるため正体はわからない。

漆黒の魔法使い……『小説 仮面ライダーウィザード』に登場する仮面ライダー。こちらもウィザードと同じ姿をしているが名前の通り全身が漆黒である。そしてオリジナルのウィザードと違い一つの指輪だけで様々な魔法を発動させる事が可能。小説での魔法使いの変身者はオリジナルの変身者である操真 晴人の影の部分である。今回登場した漆黒の魔法使いの変身者の言動から本人の可能性が高いがウィザードの世界の漆黒の魔法使いかどうかは不明。

鈴原 るる……にじさんじ学園所属のライバー。美大生であり箱入り娘。ライバーとしての能力は非常に高く、複数のライバーが戦って仕留めきれなかった漆黒の魔法使いを一瞬のウチに無力化するほどの強さを持つ。武器は包丁、持ち合わせている特殊能力は今のところは不明である。

鳴滝……『仮面ライダーディケイド』にて登場した謎の人物。仮面ライダーディケイドこと門矢 士を危険視している。『おのれディケイドォォ!』が有名なのはこの人。今回は仮面ライダーの歴史を守るためと言ってにじさんじ学園にゲンム、武神鎧武、漆黒の魔法使いを呼び出した。

仮面ライダーカブト……未来の鈴原 るるが戦っていた仮面の戦士。その名の通りカブトをモチーフとした戦士で『クロックアップ』と呼ばれる自身の全身にタキオン粒子を張り巡らせる事で時間流を自在に行動が可能となる能力を持つ。変身者はその立ち振る舞いや言動からしてオリジナルの変身者である天道 総司かと思われる。


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